
れみぜやん
ピースピット
ABCホール (大阪府)
2014/01/23 (木) ~ 2014/01/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
緒方先輩最高!
途中休憩15分を入れての3時間の長丁場。
それがもつのが凄い。
普通、長時間の芝居になると、お客さんの集中も切れるので、
色々とリセットポイントを置く。
今回そうした役目を果たしているのが、大塚さんであった。
本当に使いどころを心得ている!
素晴らしいキャスティングであると思った。
末満さんの演技も観たかったが、
赤星さんの一日でここまで仕上げる力技は、本当に凄い。
勿論、
他のキャストも恐ろしく素晴らしい。
山浦さんの刑事役は、ねっとりと蛇を思わせる。
大塚さんの明るいオーラは、本当にリセットを呼び込むマジシャンぶり。
何にしろ、
ピースピットが休止ということではあるが、
末満さんは次々と作品を生み出していおられるので、
それはどれも ピースピットではないかと思っているフシがあったりなかったり。
でもこれで一区切り。
また新しい世界で僕らを楽しませていただければい幸いです。
ありがとうございました。

姫首輪
チャイカ
自由表現空間 シアターカフェNyan(大阪府)
2014/01/31 (金) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★
チャイカ!!!
カナエさんの滲み出る情念に、強烈なまでのエロさが拮抗していた。
カナエさんはエロくない。
だがそこを越えようとしている姿に憧れを感じる。
じわりとした灯りは素敵。
ジャイアンは外輪さんの脚本が詩的で素晴らしく小笠原さんは完璧。
というか、
全て、辻野さんの一人芝居だと思い込んでいた。
しかし観劇後の気持ちのバランスが取れているのに、
構成が上手いのだと思った。
お疲れ様でした。

ウチの親父が最強
梅棒
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2014/01/23 (木) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
Aキャスト!
小劇場というフィールドから、
はみ出る瞬間を目の当たりにした。
こういう事なのだ。
身を持って体感するに至る。
僕は梅棒が好きだ。
しかし、
梅棒のことを、
もっと多くの他の人も好きなのだ。
この単純な公式に当てはまるエンターテイメント集団。
◆東京 Aキャスト◆
梅澤 裕介(梅棒/オリオンズベルト)
塩野 拓矢(梅棒)
楢木 和也(梅棒/Dance Company MKMDC)
大村 紘望(梅棒)
IG(NEXT/No.【A】)
パイレーツオブマチョビアン
菊池 祐太(ゲキバカ)
小板 奈央美(就職氷河期/A-LIGHT)
野田 裕貴
Mayuka(就職氷河期)
角田 大樹(4U)
津田 勇輝
美優(W優/CHEER★DANCERS)
そしてこのキャストA!
大阪公演に来られる方も居るが、この東京のみの方もおられる。
こちらでは、お父様役の、
パイレーツオブマチョビアン さま!
このお父様の弾けっぷりが強烈で、腹を抱え笑いました!
そして息子役の スイーツこと野田裕貴 さん!
相変わらずのキレキレのダンス!
苦悩する学生を全速力で演じられていました!
Mayuka(就職氷河期) さんのお母さん役が素敵!
何というのでしょうか、
お母さんが持つ安心感を全て持つ最強お母さんです。
色々と華麗に舞うのですが、
そこをきちんと決めるので素敵でした!
角田 大樹(4U) さんも構成員であるとかを、
数多く演じつつ、
シーンを繋げる重要な役どころ。
見事に大役を果たしたと思います!!
津田 勇輝 さんは華麗なアクロバットを難なく決め、
浮遊感覚がヤバい。
滞空時間を長く感じられる術を心得ているので、
観ているだけで尻が浮き上がる(笑)最高!
それから、
菊池 祐太(ゲキバカ)さんである!
苦悩する悪を演じられているのですが、
もうね、
独壇場ですよ!
久し振りに、菊池 祐太さんの真髄を観た感触で嬉しかったですよ!

ウチの親父が最強
梅棒
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2014/01/23 (木) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
Bキャスト!!
何から話せばいいのか?
ギリギリまで振り付けを、いじくり回しつつも、
何度も何度も行うことで血肉にしていった過程を伝えればいいのか?
いやいや、
この公演を普通に仕事をしながら、
集まり、ここまでの祭りに昇華できたことを褒め称えればいいのか?
いやいや、
そんな事ではない。
そんな事ではないのだ。
観終わった後の開放感、虚脱感。
そして、
叫びだしたくなる衝動に、
身を委ねたくなる自分が居る喜び。
Aのキャストと同じでないポイントが多過ぎる。
勿論、キャストが違うのは当たり前なのだが、それ以上の付加価値を付ける演出だ。
これは両方観なければ分からない仕掛け。
今人さん頭いい!
アフタートークに、GReeeeNのプロデューサーJINさんが壇上に、ん?もう一人。
何と、ゆず の【北川悠仁】さん!会場のボルテージが一気MAX!!
悠仁さんより『ガチで三回泣いた』との言葉に今人さんガチ泣!!
腕を掴み慰める悠仁さん優しい
一方、JINさんも感動したと言われた。
悠仁さんも二人とも演劇だと思ってきたら、
ダンスだけどストーリーがあってビックリしたと言われていた。
まさかこんな表現方法があったなんて!
みたいな衝撃だったらしい。
でも梅棒を知っている者なら、
まだまだこんなものじゃないよ!?
と、唇の端を吊り上げただろう。
そう、
この作品も良いが、
まだまだ他にも山のようにレパートリーがある。
ふふふ、
やっと入り口だな。みたいな感じか。
いや入り口ではなかった。
これで一緒の仲間だ!
JIN さんは、
「こんなにいいなら、今度自分の事務所の人間、13人全員連れてきますよ!」
と断言されていた。

月雪の娘
ムーンビームマシン
ABCホール (大阪府)
2014/02/07 (金) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
水の狼、炎の蜘蛛の対比が素晴らし過ぎる。
豪華絢爛!大ホールでだからこそ映える作品。
関西で活躍する大人の役者達がガチに力を合わせる。
水の狼、炎の蜘蛛の対比が素晴らし過ぎる。
和田雄太郎(ムーンビームマシン)さんの炎の蜘蛛の動きは本当に目が奪われるほどで、
素晴らしすぎるし、
中内綾美(法村友井バレエ団)さんの水の狼は、美しい容姿というだけではなく、
完璧に綺麗なバレエを披露されため息しか漏れないほど。
また、
水の狼に操られる 浜口望海(STAR☆JACKS)さんとのビジュアルも相当なもの。
クライマックス、
嫉妬で狂い死ぬ、一明一人さんは凄い。
業を一身に背負った悲しさで満ち溢れていた。
ムーンビームマシンさんではよく舞台セットの中央にシャッターを入れるのだが、
今回のギミックも障子でカッコよかった。
舞台中央に鎮座する大きな障子。
近くに寄ったら、かなり巨大なもので、
作るのも、開け閉めもかなり難易度が高かったに違いない。
重点的に主人公二人に話を置いているのが功を奏している。
散らばりがちになる話ではあるが、
二人の関係性をキープしたことにより、より悲劇からハッピーエンドに繋がるのが観客としては嬉しい。

ウチの親父が最強
梅棒
HEP HALL(大阪府)
2014/02/06 (木) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
梅棒最高!
もうね・・・・
もう痺れた。
この公演を僕は一体何度目にしているだろう。
何度も舞台で稽古をされているのも目撃している。
それでも、
それでも最前列で観るこの舞台は別物である。
最高!!
こんな陳腐な言葉しか出てこないが、
これを体感できない人間が可愛そうに思えるほどの熱量である。
ハッピーの嵐。
最前列にて感じた。
大村 紘望さん、天野 一輝さんのヤクザの手下の、コ、ワ、サ!
お父さんを追い込む時の鬼の形相が本当に怖く、
何度も観ていたはずなのに、「ひっ!」となった。
コメディであるのに、家族全員を地獄に追い込む演技が、
本当に怖かった。
僕が直面したら本当にビビってしまうだろうな。と思った。
紘望 さんに聞いたら
「あの時は、家族全員を殺すぐらい追い込む気持ちで臨んだ」
と言われ納得した。
家族のハッピーに繋がる為に、
理不尽な暴力をあえて全力で演じ切り、
ラストの全員が笑顔になる為の種を撒いたというのだ。
ぐっときた。
こういうとこなんだろうな。
もっと派手なシーンを持つ人達も一杯いるが、
紘望 さんの一途な思いは本当に素敵だ。
とにかく全員の見せ場が本当に素敵で、
全てがハッピーに包まれている。
ありがたい。
祝!
パルコ劇場!!!!!!!

こりす池のともぞう
コトリ会議
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2014/02/07 (金) ~ 2014/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
コチリ・ワールド!
江戸時代のてい。
それがコトリワールドにマッチングするように仕向けられている。
いつもの高速喋くりが若干少なめに感じるが、世界観重視だったのか。
はるかさんは安定感がある。
それにしてもお芝居激戦区。
そこに敢えてこの作品をぶつける野心はよく分かる。
幾何学的な舞台セット。
(真ん中に凹みがあって、そこに座れるようになっている)
抽象的であるが、
物語をナビゲートする牛嶋さんの役柄が秀逸。
また山本さんの新たな覚悟がチラチラと見えた作品でした。

世迷言
柿喰う客
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/15 (土)公演終了
満足度★★★★
圧倒的な緊張感
柿が成功しているのは圧倒的な緊張感の演出だ。
どの公演でもそうなのだが、
オープニングから話しに入るところの絶対領域は、
他の劇団では真似が出来ないほどの緊張感だ。
僕の大好きなブランキージェットシティ(浅井健一)の歌詞の中で、
「この美しくて細いワイヤーが切れるまで」
とあるのだが、
この劇団のオープニングはまさにその通りで圧巻である!
僕は正直、能や狂言回しや歌舞伎など観たコトがない。
しかしそれらを中屋敷さんは一旦、呑み込んでから発信している。
そのプットアウトの表現が演劇であるのだが、
そうした提示の仕方が素敵なのだ。
だからこの芝居で観る柿は、僕が持つイメージのものではない。
新しい。
常に挑戦者なのだろう。
潔さとまた、覚悟を感じる逸品であった!

新説・とりかへばや物語
カムヰヤッセン
ウイングフィールド(大阪府)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
落語芝居
落語芝居。
どうらく息子 という漫画が好きと北川さんに伝えると『僕も』と言われ、にやりとなる。
素敵大流血サービス(笑)
物語の基点が面白い。
新説
とあるが、
新説とは思え難いほどの完成度を誇る。
また出る役者のキャスティングが絶妙に上手い。
後、
過去と現在のユニゾンが二箇所あるが、
ここの掛け合いも見事で素敵。
時間は違えど、
言葉の意味すら男女の垣根を越える素晴らしいシーンだ!
心地よい。
笠井里美(アマヤドリ) さんの、キップのよさは秀逸だし、
男の師匠の役の方も良かった!!
放出型の演技を見せて頂いた。
ありがたや。

大阪でひきこもり短編集
劇団ぎゃ。
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2014/02/15 (土) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
福岡発の大阪公演!
千秋楽の二篇は、考えさせられる陰のある話し。
だが抜群に転換も役者も上手い。
動ける人間が居る事は強みだし、舞台にも深みが出る。
「間」が上手い。
また声がいい。
福岡発の劇団が、大阪まで来て講演を行う奇跡。

桜×心中
BLACK★TIGHTS
世界館(大阪府)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
突き抜けた公演
3時間という長丁場。
しかし、
それを忘れるくらいの熱量を魅せる。
チラシにも書かれている言葉。
オリジナルShowナンバー
絢爛衣装
プロジェクションマッピング
それに様々な人気俳優たちの競演!!
力任せなものを感じつつ、
またそれに値する力を感じる作品だ。
物語は、少年ジャンプ的な王道の作品を観せてくれる。
余談だが、長年自分の頭で描いていたシーンが目の前で展開されて、
頭を殴られた感じがした。
これだ!!
しかしそういったものはやったもの勝ちだ。
やりきったmaechang には尊敬の念しかわかない。

『ThE 2VS2』
ThE 2VS2
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
ThE2VS2 は、確実にひとつ突き抜けた。
言葉では言いにくいが、
ThE2VS2 は、確実にひとつ突き抜けた。
先ず満席の客席に嬉しくなる。
何よりネタがスタイリッシュに決まりまくる。
矛盾、柔道のネタ、69さんの三本は完全にお客様を魅了!
また僕も魅了!
まさにThE 2VS2ワールドを展開!
遂に時代か!?
青木道弘(Artist Unit イカスケ) さんは一人バンタム色をかもし出した客演さま!
その大人度合いが見事にはまっていた。
野村由貴 さんが、ここまで言葉を発する舞台を観たのは初めてだった。
そして想像以上に劇団の気風に合致しているのに頼もしく感じた。
矛盾 でのケツの突き出し方は演出の指示であるのだろうけど、
思った以上に、ヤラし面白かった!!
水木たね さんは初めて・・・ではないだろうけど、
剥き出しの演技が観れてよかった。
元々ガッツリ系な方なのに、なかなかそういった機会を得られなかった・・・・かな?
でもこの作品での たねさんは生き生きしてたし、
たねさんファンにはたまらない逸品であったと思いました。
長橋秀仁 さんは、本当に自在な方だ。
ジャスミン(嫁)も言っていたが、
一昨年に アトラス という劇団さんに客演されてから可愛くて仕方がないという。
僕もその意見には納得である。
弱々しい内向的でマザコン少年役であったが本当に合致していた。
が、一転、
激しい役柄もお手の物。
もっと客演が舞い込んでもおかしくない逸材。
知らないことは罪だなと思う絶品の役者さんです!!
番匠真之 さんは、稀有な方だ。
言葉の発し方から、劇団運営、そして細部に至るまでの計算が本当に最高。
リーダー
その言葉を一番真摯的に受けて、
きちんと乗っ取る方だと思う。
そして肉食的な演技が本当にツボ。
徳山貴幸 さんの頭のつくりも、考え方も、
一歩も二歩も先を行っている感じがする演出だ。
全体像を作り出すのではなく、
ディテールにこだわった演出なので、
それがいつの間にか全体を覆い尽くしているので安心の演出家さん!
間違いない。
迷いがない。
[制作・広報] 中安敏之 さんは本当に素晴らしい。
寡黙だが、面白がれるコトへのアンテナが敏感だし探究心が半端ない。
だから驚くほど、新しい提示がどんどんとできる。
前々回の公演、第19回公演での、当日パンフレットは、ジュークボックスからの派生で、
LPレコードのジャケットをきちんと厚紙で作製、
しかも中身に関しては、大きな声では言えない激熱のコラージュ!(しかもカラー)
今回の当日パンフレットに関しても、
まさかのA1ポスターが入り口で渡され、
誰もがギョッとなる。
A1ポスターが当日パンフレット!
という破天荒なアイデア!
それはもう制作バサラと呼ぶに相応しい切り口だ!
また内容も充実していて、
完璧に邪魔になるが、その意気やよし!!
最高のパフォーマンスだと僕は思う。

ある一人の変態から
スマッシュルームズ
シアター711(東京都)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/18 (火)公演終了
満足度★★★★★
ストーリーがというよりは・・・
やっぱり役者が強烈。一人一人がとにかく好きだしおもしろい!!役者で引き立つ芝居だと思った。演出は・・・言うまでもなくめっちゃ好み(笑)前作より確実にレベルアップしてる。ゆえに次回作への期待が・・・・・・ハードルが・・・・大丈夫かな????

留鳥の根
伏兵コード
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
事件を目撃に来た
とにかく事件を目撃に来た。
再演、しかも今回は演出が変わりマリリンがされるという。
抜き身のものが観れるに違いない。
場内にはいたって普通の方達が来られている。
今から始まる惨劇を知らないに違いない。
などと思っていたのだが・・・・・
なんと、
前作に比べ圧迫感が緩和されている。
理由は明白。
舞台セットの組み方だ。
パズルのピースのようなスポットの当て方に密度を上げているからだ。
だからこそ怖い。

ash Melody
満月動物園
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2014/02/28 (金) ~ 2014/03/02 (日)公演終了
満足度★★★★
満月動物園の世界
幾何学模様が背景に映し出され世界が回り出す。
真っ白い布地の背景は高さがあるからこそ栄える。
そこに映像が映し出されるだけで底が抜けたように広がる。
詩のような台詞に、哀切を感じるキャラクター達。
再演と聞くが初演未見なので比べるコトは出来ないが傑作であるコトは間違いない。
台詞と歌が突き刺さる。

ツレがウヨになりまして
笑の内閣
KAIKA(京都府)
2014/02/28 (金) ~ 2014/03/04 (火)公演終了
満足度★★★★★
恐ろしい方々・・・・
再演であるはずだが色々と盛り込まれ、まるで新作の感じさえある。
過激な言葉の羅列に、舞台の切り口が鋭さを増す。
やはり高間さんの言葉の使い方は天才的だわ。
人がつけ込んではいけない部分を、
易々と蹂躙する。
私生活はまったく謎ではあるが、
ここまで 『バサラ』 なパフォーマンスを駆使されると頭が下がる。
言ってはいけないタブーの境界線を軽々と越える。
谷屋俊輔さんの男塾、富樫見参!(笑)
ドンキ○ーテで999円(これくらいの金額だったはず)で買ったという、
ローラーで腕立て伏せ。
客席にふられた瞬間に巻き込まれる恐怖を覚え、
視線を外した。
幸い気づかれずに誤爆を免れた。
よかった。(笑)

ポリアモリー・ラブ・アンド・コメディ
匿名劇壇
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2014/03/04 (火) ~ 2014/03/06 (木)公演終了
満足度★★★★★
福谷くんという『毒』が蔓延している芝居だった。
福谷くんという『毒』が蔓延している芝居だった。
好きな女が、他の男にもヤれる存在で居るなんて僕には無理。
それにしても福谷くんの精神構造は一体どうなっているのだろうか?
最初に観た作品から一貫して、俯瞰の姿勢を感じる。
世界観を達観している感じがするのだ。
勿論、作った本人だからそれはあって当然のポジショニングではあるのだが、
いやそれにしても、
その魚眼ともいうべき世界の捉え方は面白い。
今回はそのターニングポイントになる地点に、
あるギミックを使用している。
ネタバレになるので少し控えるが、
その使い方がもっと際立った時に次の一手が見つかるかもしれないと感じた。
でも今以上に際立たせることが可能かどうかと考えて少し戸惑う。
ここまでやっただけでも十分、コロンブスの卵だ。
ではこれ以上のものを求めるのはいかがなものか?
しかしそれを乗り越える為の資質がある以上、
僕はそう書かざるを得ない。
勿論、観た後の気持ちが最悪なのは、
演劇的フルスイングによるものだ。
多重構造なる物語について回る宿命のようなものだ。
それにしても恐ろしい世代だ。
昨日、ご一緒した方も「23歳で早熟だねぇ」と言われていた。
早過ぎる熟成がもたらす光は一体どこへ向かうのか?
尽きぬ興味と、これからの期待を更に持たずにはいられない。

ドモホルンLINKる
順風男女
映画24区STUDIO(東京都)
2014/03/02 (日) ~ 2014/03/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
おもしろくて夢中
うまいなぁ~本当。必要最低限の動きと言葉で、無駄の無い笑い。スマートでテンポも良くて昔の吉本新喜劇みたいと思った。好き好き、うんうん。

ParATRI9 LABO #01
ar9stage
藝術工場◉カナリヤ条約(大阪府)
2014/03/08 (土) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★
凄かった(笑)
劇団洒落乙。
『あ』
作・演出:細井美保
キャスト
細井美保
乾寿々香(がっかりアバター)
葛原敦嘉(がっかりアバター)
松下あゆみ(がっかりアバター)
夢子オンデマンド(がっかりアバター)
怪獣 細井美保さんの小宇宙(コスモ)。
興味深く拝見したが、
全くぶっ飛んでいて話しがまったく見えない(笑)
細井さん以外の四人の客演が、がっかりアバター所属なので、
まんまがっかりアバターやん?とも言えない世界観。
とにかく役者が上手いので冷や冷や感が薄れたかも?
しかし細井さんが出る度に冷や冷やしたのは事実。(笑)
事故感満載!
演劇ユニットらぞくま
『ジョブ・ハンティング・ウォー』
作・演出:らぞくま
出演者:
古川愛
くにえださわこ
小林浩司(劇団黒豚農場)
あがぺる
初らぞくま
しかもコアなものが観れた。
二人が、らぞくまらしいが客演の女の子もぶっ飛び面白かった。
が、台本にもう少し毒があれば良かった。細井さんの後では全てが普通に見えてしまう。
いや逆にあれで良かったのかもしれない。などと自問自答。
それにしてもガッツリ稽古をしたのだろう。
三人のコンビネーションはばっちり合っていた。
しかしまだまだ上がある。そう感じてしまう。
有馬九丁目アネックス
『星をこえて [STARLINE EXPRESS remix version』
作・演出:岡崎マサフミ
キャスト
HIRO
夢子オンデマンド(がっかりアバター)
城本悠太(特別出演)
僕は前身作品を観た事がある。
だからその雄大な世界観を体感できている。
どちらかといえば好きなエンタメ作品で30分に凝縮されているが、
痺れる言い回しが幾つかあったが既に忘れてしまい残念。
有馬くんの脚本は大好物なので、これからも続けて欲しいと切に願う。
ただ時間軸と、立ち位置がつかめないようになってしまうのは難点か。
しかしそれでも、やりきる役者は美しい。
三作品を通しての感想は、
やはり続けて欲しいの一言である。

夕-ゆう-
自由劇場
神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂(兵庫県)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
学生劇団の雄!
駅前の変わり具合に面食らう。
3年前に来た時とはまったく様変わりしているように感じた。
こんな感じだったかな?
と、とぼとぼと講堂へ向かい足を進める。
急勾配の坂と、学校についてからの長い階段を超えて講堂へとたどり着く。
舞台は東京セレソンデラックスでも3度、再演を重ねる代表作品といっていい。
しかし僕はこの日に観るまでまったく知らなかった作品だ。
140分と聞いて慄いたが、助走なく完走する力あり。
飽きずに一組の男女に関わる優しい物語。
何よりも座組みがいい。
学生だからとかではなく真摯に前を向いている。
最高
舞台セットもきちんと組まれ、スタッフの統制も取れてる。
本当に気持ちのよい舞台で、まだもう一度観たいくらい。
無料だが、それ以上の素敵時間が得られる。
俳優力が優れている。タレントが揃っている、と云うべき。
どの役者の方々にも愛と力があふれている。
めちゃくちゃいいバランスで、
とてもいい気分になって帰れた。