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夏目漱石とねこ

夏目漱石とねこ

DULL-COLORED POP

座・高円寺1(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★

静かな舞台
静かで淡々としたペースで進み、決して静止しているような話ではないが、漱石先生の走馬灯を野良猫気分で縁側から眺めつつ、その文芸舞台を見ているような感じ。滋味深く照明遣いが派手さとは無縁だけど、印象的だった。
ステージの広さを活かすような猫まっしぐらのシーンはないけど、もう少し狭めのステージの方が見やすかったかも。
漱石先生、正岡子規さん、メス猫さんたちが印象に残った。
約110分。

東の地で

東の地で

ミームの心臓

両国門天ホール(東京都)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/10 (火)公演終了

満足度★★★

イースト・オブ・エデン
エデンを追放された者が向かう場所。
アダム、イヴ、(アベル)、カイン。
彼らの「罪」とは。

『focus. 神話』のときの初演とは、演出も大きく変わっていた。
ピアノとチェロの生演奏。
まったく新しい作品と思ってもいい。

ネタバレBOX

ミームの心臓(酒井一途さん)がプロデュースした『focus. 神話』でこの作品を観ていた。
3つの学生団体が出ていた、このときの公演には、あまりいい印象はない。
各団体の気負いが悪い方向に出てしまった印象だった。

したがって、そのときの再演であるこの公演に行こうかどうしようかという迷いがあった。
しかし、酒井一途さんの書くモノには好い印象があるし、彼らの学生最後の公演であって、このあと彼が演劇を続けるかどうかわからないということもあり、それを見届けることにした。
戯曲も書き直したり、生演奏も入れたりするので、演出も変えるらしいということもわかったので。

たぶん前にも書いたと思うが、作・演の酒井一途さんのいいところは、「真面目」なところであろう。具体的には、想いの「言葉」への託し方と、その「言葉」そのものへのこだわりだ。

以前のプロデュース公演で「神話」というテーマにしたのも、ひとえに彼が考え詰めていった結果だろう。「神」に対する懐疑(ネガティヴな意味ではなく、「問い掛け」のようなもの)のような感覚と、それを俯瞰したいという想いが進むうちに、よりそれが具体化していく中で、作品に仕上げていったのではないだろうか。

神話のときに思ったのは、「東の地」とは、アダムとイヴが追放された地であり、弟アベルを殺したカインが追放されたのも、またそこであるということ。今回もそれが踏襲されている。

もちろんそれを意識してのタイトルだということはわかる。
したがって、イブキ、ソウ、エルという3人の人物(エルは舞台には出ない)の関係は、アダム、イヴ、アベル、カイン、そして蛇なのではないかと思う。

「誰にとって、誰が誰なのか」という見方をしていくと、それぞれが、それぞれの関係において、「蛇」であり、「カイン」であるということが言える。
初演時にはここまで感じ取ることはできなかった。

彼らは「団地から出て行った」のであって、「追放された」のではない。
しかし、「出ていかなくてはならなかった」のであれば、「追放」と等しいのだろう。「団地」という「コミュニティ」からの「追放」と。
そう解釈した。

よって、「エデン」であった「団地」から出ることになる「そそのかし」をしたのが、「蛇」であり、出ることになってしまった原因を「自ら」作り出してしまった者が「カイン」である。さらに、「死」も絡んでくる。

イヴを想起させる「イブキ」という女性のネーミング、さらに、そのイブキに一人称で「ボク」と言わせるところでの、アベルとカイン「兄弟」のイメージをも与える。ここはうまいと思う。エルの性別が不明なところも。

ただし、問題は、「団地からなぜ出なくてはならなかったのか」ということだ。
不用意(そう感じた)に「絶望」という言葉を使ってしまっているが、それを舞台の上の2人からは、感じることはできなかった。
2人の出会いのシーンは、昔のATGのそんなシーンを観ているようで、なんとなく気恥ずかしくもあるのだが、なかなかいい。ここで、イブキの「絶望」を感じられないと、彼らの「追放」が納得できない。しかし、そう感じなかった。

「絶望」に納得できていないから、イブキの自殺シーンと結び付いていかない。

イブキの、自分でもよくわからないような、苛立ちのようなもの(ソウとの関係で出てしまう感覚)、つまり、自分で自分をきちんとコントロールできないような感覚が、もうひとつ伝わってこないのだ。
そこがクリアされれば、この作品はもっと響いたのではないかと思う。
小林依通子さんの演技を見ていると、それができそうだと思わせる。

実は、それが、作・演の酒井一途さんと重なってくるのだ。
つまり、「真面目すぎる」が故の、非劇ではないだろうか。
イブキは、「自分がこうありたい」と願っていることと、「他人にこう思ってもらいたい」と思っていることとのギャップに苦しんでいるよう思う。いわゆる「いい子症候群」が発症しているわけで、それがすべての発端になっているように思えるのだ。

酒井一途さんは、その作品で、一貫して「わかり合えない」ことの「非劇」を描いているように思える。だから、彼にとって、そうした「いい子症候群」のイブキの苛立ちは、「自明の理」なのではないか。
だから、そこがあえて描かなくても観客はわかってくれると思っているのかもしれない。

わざわざ「家」ではなく、「団地」という設定にしたところも、彼にとっては、「自明の理」のひとつではないのか。
しかし、団地という装置から、自動的に「絶望」は立ち上がってこない。残念ながら。

彼と同じ気持ちを持っている観客には、響く作品なのかもしれないが、私はそうではなかった。
そこを斟酌しても、なお、足りないと感じたのだ。

彼ら3人が互いを想い、つながっていこうとする姿に共感させるためには、大前提がないとダメではないかと思うのだ。
「絶望」とは何か、ということ。その絶望とは、アダムとイブ、そしてカインの「罪」でもあるわけだから。

「罪」と感じてしまうほどの「絶望」は、彼らの中にあるわけで、それを演劇という作品で見せるのならば、きちん取り出して見せてほしいのだ。
もちろん、グダグダと暗いエピソードで見せてほしいわけではない。「彼らにはそう思い込んでしまう何かがあったのだ」と思わせてほしいだけなのだ。

三角関係のもつれによる、自殺が原因にしか見えてこないから。
そうではなさそうなことが、2人の出会いのシーンからうかがえるので。

たぶん前に、ミームの心臓の感想で書いたと思うが、やはりそこには「複眼的」な視線が必要なのではないかと思う。今回のように、深く掘り下げていって、そのキレイな上澄みをすくい取った作品であったとしても、その上澄みのキレイさを確かめるだけでなく、もう少し角度を変えて観るということが必要なのだと思う。

そういう「深さ」への一直線のアプローチが、台詞にも出てしまっていると思う。
つまり、台詞というか、「会話」が役者の身体に馴染んでいないのだ。
「普通にそんな話し方する?」という会話であって、どうも借り物のように感じてしまう。演出として、あえてそういう聞かせ方、見せ方をするという方法もあろうが、それは、「普通の会話」が成り立った先にあるものだと思うのだ。

2人の位置関係にも同じものを感じた。
彼らが男女であるとするならば(それを超越するものであったとしても)、「触れ合う」ことによってのみ生まれるコミュニケーションがあるはずだと思うのだ。どうもそれが自然にできていない。距離の選択が微妙だ。

ただ、驚いたのは、演技が終わって、バックの演奏を脇で聞いている彼ら2人の姿のほうが、舞台の上で役を演じていたときよりも、リラックスしていて、いい関係に見えていたことだ。これを舞台の上で、なぜ引き出せなかったのか、と悔やまれる。

会話はイマイチだったが、モノローグがいい。
生演奏との関係性もとてもよかった。

生演奏は、とても存在感がある。
したがって、演劇と演奏の主従の関係が逆転して見えてしまうところが多い。
音楽劇とも違い、演奏の解釈を演劇と語りで見せているような錯覚すら覚えた。
それはそれでいいとは思うのだが。

最初や劇中で、小林依通子さんが唱うシーンがとてもよかった。
こういう演出はなかなか。

ラストは、「演技終わりました」の2人の「役者」と演奏を見るのではなく、「演奏の終わりまで」がこの舞台作品であるということで、最後まで登場人物であってほしかったと思う。なので、エンディングの演奏は少し短くしても暗転のままでよかったと思う。

次のミームの心臓の公演はあるのかないのかはわからないが、社会人となった酒井一途さんがまた演劇をやるときがあるとすれば、彼が社会に出て何を感じたのかを見たいと思うので、また公演には行くと思う。

『focus. 神話』のプロデュースだったり、今回のオリジナル曲の生演奏だったりと、意外と((失礼・笑)大胆だったり、スケールが大きいところもいいし。
そこにあったはず/サリマライズ

そこにあったはず/サリマライズ

sputnik.

Cafe Slow Osaka(大阪府)

2015/02/07 (土) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★

友達、家族の暖かみ…
『サリマライズ』と『そこにあったはず』の2話一挙公演♪
『サリマライズ』は病気で演劇祭に出られなかった、友人との卒業公演の話。
『そこにあったはず』は父親が亡くなった兄弟と、父親がおつきあいしていた人と、友人と弁護士さんの話。
どちらの話も、暖かい気持ちになる良い話でした。

ハルモトさんの儚さと切なさと気持ちと…、萌さんのインパクトが半端無かったです。
普通に面白かったです。

完熟リチャード三世

完熟リチャード三世

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/17 (火)公演終了

満足度★★★

まだまだ今後も続けてほしい!
女優のみによるシェイクスピアもついに7弾。
今回は出演者数を7人に絞っていますが、
衣装が同じまま、突然の紹介で別の役を演じるためか、
途中から話がよくわからなくなて…。
(私の理解力不足からかもしれませんが…)
主役の安藤聖さん始め皆さんカッコいいですが、
各俳優による芝居、やり取りの表現は、これでいいのかな…とも。
登場人物同士が感情をかわしている感じが、なぜか感じられなくて。
全員がバラバラに観客に向かって独白しているだけのようで。

今のところ次作8弾は未定と言われてましたが、
女優祭りのコンスタントな連作公演はなかなか無いので、
絶対に出来るだけ続けてほしい!

嘘吐きたちの晩餐

嘘吐きたちの晩餐

イチハラ会

金毘羅FreeStyleStudio(大阪府)

2015/01/30 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

嘘 こっちも こっちでも
芝居に記者会見を入れていないのが良い 嘘 こっちも こっちでも。
面白かった。

ネタバレBOX

男 穴を掘る 回りを気にする 埋める 踏み固める 立ち去る // しんちゃん ともちゃん 12:00 こんな時間に呼び出して しんちゃんが掘ったら出てくる 取材 がけの綺麗な地層 アマチュアの発掘家が痛快 あした昼から記者会見 わし聞いてない 先生くつろいで下さい ごゆっくり (しんちゃんの目が泳ぐ)
上高森から出て来ない 出てくる しんちゃんが掘る 出てこない 神のみぞ知るや お茶でもどうぞ 美味しい ともちゃん しんちゃん はるちゃんの仲 すまんな ほんま すまん ゆっくりしゃべって(お茶を飲む) 嘘やった 自分で埋めて自分で掘って 写真に撮られた ビデオも 謝罪の記者会見や そうか そうなんや 何でそんな事 一回の 一回じゃない 9月 10月 リリリー リリー はい あんた。 記者 明日の打ち合わせに来る、 向かえに行って来る 騙されてた ともちゃん いつから 25年前から発掘してた はるちゃん わしにははるちゃんしか おらん ともちゃん こんな時に・・・ お茶もうさめとる (記者)あの女性は? 中原の奥さん 綺麗な人ですね 失踪 探して来ます 自殺 1人ででけへん人 何もでけへん 心配するだけアホらしいわ ただいま 何も言わへんのか 過ぎた事は過ぎた事 おまえ強いな 腹くくっただけ 一緒に考えましょう // 記者が戻る 会見の打ち合わせ 今一度 確認 石器を埋めた 何処で? 他にも? 埋めました 1人で いつ 何処から持ってきた 出来るのは真実を語る事だけ どうし
てこんな事をしたんですか あなたが中原さんを売った いつ気付いたんですか 昨年の夏 上高森 朝散歩で見た 穴掘って石器を埋めた。
嘘が無くなる考古学が前に進む 人は嘘をつく 何故かしてしまう 理由なんてない 真実を語るのは難しい // 不倫 抱き合っている所を撮られた おまえ ほんまか・・・ なんやこれ おまえ なめとんか 叩きあう 記者が帰る お茶でも飲みますか はるちゃん ふてぶてしい 自分の事 うやむやにして 出ていった ハハハ ハハハハー // 朝 しんちゃん 早いな 熟睡出来た 俺もや 最後まで見届けたるからな 記者が来る おはようございます 朝から 豪勢 スペアリブ パスタ 皆で食べる。
蛍の頃

蛍の頃

ペテカン

あうるすぽっと(東京都)

2015/02/06 (金) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★

家族の物語
不器用な母(愛に溢れてるけど口に出せない)と息子の確執に胸痛むけど、素直に泣けました。出てくる人物が温かいです。

偽曲 藪の中

偽曲 藪の中

東洋企画 TO4O KIKAKU

大阪大学豊中キャンパス21世紀懐徳堂(大阪府)

2015/01/30 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

結局は不透明 藪の中。 今の社会の様にも見える
3人の証言 真相は藪の中 真実はどこに、やっぱり藪の中。  裁きをつける者も藪の中 見えない真実を無理やりに、 ますます藪の中。 今の情報過多の中に真実を探る行為の様にも感じる、結局は不透明 藪の中。 今の社会の様にも見える。 藪の中 真実は、どこ 真実は 当事者にも解らない 裁く者 世間 藪の中。

ネタバレBOX

開場 ウゴー ゴー バサバサ ウオー ゴー バサバサ ハーハーフッ(うめき声) 地面の底に顔があらはれ、・・・

死んでいた 1人の男の面影 //
女が暴れる男二人で押さえた 落ち着いて 何で暴れてた、聞いてくれない 北署だ 話しを聞こう 兄が殺された 名は? 面影 判官が、ここでは一番えらい 3日間夢見た 兄を殺したのは誰 あなたは兄の友人 妹がいる 忘れたんですか占部さん 私の目を見て下さい 兄が殺されました 深い 深い 藪の中 // 多襄丸 女を奪う 男を殺す気はなかった 男と藪の中へ 首を締め 縛り上げた 脇差しを振り回す女を奪った 女は、二人の男に恥をさらしたままでは、いられない 多襄丸は男を殺す決心をした 以上が証言 妹が行方不明 男の死 案件は2つ 兄が窓に見える // あの男の妻はお前の妹だ 俺が判官になる おまえの妹が証言した 私は夫に抱きついた 夫の目は私を蔑んだ目 冷たい光 私は死ぬ あなたは、私の恥を御覧なさいました 死んで下さいませ 私もすぐにご一緒致します 男は息を引き取っていた 池に身を投げたが死ねなかった 盗人に手込めにされて 私もは死ねなかった // 兄が見える 巫女の口から 俺は自刃した 盗人は妻を手込めにした後 妻をそそのかした 自分の妻になれ あの人が生きて
いると あなたと行けません あの人を殺して下さい 盗人が聞く あの女を殺すが、どうだ。 // こんどは俺の身上だ(多襄丸) 小鳥一羽 全てが噛み合わなかった 全ては藪の中 全て曖昧になった どうしたんですか 何があったんですか 沈んでいく 崩れていく 私が帝から 逆転勝利 何に勝った 君が語れば真実だ 真砂 私は、救いたい 真砂おまえはオモカゲ //判官様 成って2週間 どうなったんですか 真実を明らかに 真犯人は死んだ男の妻です // 1つの死と百の生命の交代 ね あなた 見せて 真実を窓の外から // 女は水辺で水の音をたてていた 男が、まむしに噛まれた 女の顔 男を殺して 刀を振り上げた女を妻にしたいのだ 私はあの人を愛しているからあの人が生きていたら私はあなたのものにはなれない 殺して 私に死ねと言わない 助からない 私の立場から多襄丸なら助けてくれると思った // 男は死んでなかった 不幸に盗人にあった 男に近づいてきた 人間がいた、続きは藪の中で何があった もっとも美しく語られている 女 おまえ達は何をした 私は夢うつつ・・・ ほらこいつが本人
真実は解らない 裁きはつけるだけ // 私はオモカゲの中へ // 女と交わる 男が奥で死んでいる 藪の中は 少しづつ消える私は女の兄 あの女の血が流れ出している 下人、下人の妹が人殺し 妹は兄に会わない どこまで行っても兄 下人は勇気を手に入れた もうどうでもいい 青い手紙を嫁(女に渡す)次から次へと人を殺した 妹は自刃 あーー 俺におまえを 救わせてくれ 女が、兄を殺す
藪の中 真実は、どこ 真実は 当事者にも解らない 裁く者 世間 藪の中。

あえて嫌ごとを、
開場後、客席の後ろを ドンドンかかとで歩く 数回 演出ではないと思う。開演前から芝居は始まっています。
新しい観劇体験☆     爆笑ラブコメディ

新しい観劇体験☆ 爆笑ラブコメディ

恋のあるある製作委員会

表参道GROUND(東京都)

2015/02/03 (火) ~ 2015/02/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった!
面白くてたくさん笑いました^^
ドキドキもありで楽しいイベントでした!

スィートホーム

スィートホーム

トム・プロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/09 (月)公演終了

満足度★★

窮鼠猫をかんだ事件,把握が非常に皮相的
劇場によって、内容とか雰囲気がある。位置的なこと、大きさ、新しいか古いか、そういうことも予測される。もちろん、同一の劇場で、スカもあれば感動もある。

今回この企画は、内容が暗く、敬遠されているかと感じた。アマチュアの演劇は、関係者ばっか。プロ化が、進むと屁理屈ばかりのオタク集団なのだろうか。

わたしの子どもの頃、教育ママとパパが金属バットで寝てるところを撲殺されるというショッキングな事件があった。その事件後の祖父と少年の回想の物語。

一番大事なのは、起きた事件はすくいようもない。せめて、同様の結果を招くことがないようにすることだ。表面的な対策はだめで、根本的に変わらないといけない。

WITH!!  ~ザ・ワールド・イズ・ワン~

WITH!!  ~ザ・ワールド・イズ・ワン~

A´company

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/02/07 (土) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★

良い出来でした。
都内の移動手段は、できるだけ折り畳み式自転車にしている。赤阪から、高田馬場をどうするか、時間が結構あったから電車は避けた。ただ、高田馬場駅がわからん。

高田馬場駅すぎて、ラビネストまではなかなか距離感がつかめない。初めての劇場探しはいつもいきあたりばったりだ。とにかく開演まで余裕はあった。

こりゃ狭いなあ、と思う劇場もよく表情が見えたのでかえって良かったかもしれない。孤児のお話は、定番なのだろうか。その中でも非常によくまとまっていた。

いくつかの演劇に通用するためのワークショップ的な作品にも思われた。どこかで見た顔もあったが、全体は今回も初対面。楽しめる、十分楽しいものだった。

新「復活」

新「復活」

劇団キンダースペース

シアターX(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

非常に意義ある観劇でした!
築地小劇場で、小山内薫が、新劇を始めるとき、この復活はバカにされた。坪内逍遙と、訣別した下村抱月が松井須磨子に歌謡曲を歌わせたというのだ。

ミュージカルなどより、バリバリの演劇が志向されたのだ。で、イプセンとかチェーホフか浮上する。でも、新劇の前史としての復活は意義深いと思う。

メイドに手をつけたボンボンが、独善的に罪をつぐない、社会的不正を憎むが、所詮は滑稽な芝居だ。トルストイの深い、敬虔な思想は原作でないと漫画になる。

しかしながら、演劇とは、大作を大衆化し、とにかく二時間に収縮する作業にほかならないから仕方ない。この復活は、良くできていた。泣けた。

青ひげ公の城

青ひげ公の城

非シス人-Narcissist-

サンモールスタジオ(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/09 (月)公演終了

満足度★★★★

楽しめました。次回も期待!
つか作品の広島は、反原爆で政治的、熱海は貧困の犯罪で社会的、そんなのとは少し違っていた。とことん舞台にこだわり、その中で演劇が進行する。

内容が完全に分解されてしまったようなものでもなく、スッキリと見終わった。今回は、女性の出演がむやみと多かった。その分むさ苦しくはなかった。

主演の竹下は、前回脇役的だったが、今回はでっぱなし。若林は、ふたたび天井に吊るされ、妖艶だった。四人娘が、楽しいキャラで、欠けると寂しかった。

このサンモールも、何となくカラーがあるかもしれない。毒々しくはないが、やや抽象的でもあるものが多い。ダンスあり、歌あり、初めてでも楽しめる。

「橋」「おもいで橋の居酒屋」

「橋」「おもいで橋の居酒屋」

THEATRE ATMAN

東京アポロシアター(東京都)

2015/02/08 (日) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★

日本人にマッチする内容なのでしょうか?
ネタにかかわるので ネタばれにて☆

ネタバレBOX

ひとつめの作品『橋』は、外国作品らしいブラックな会話が続き
(相手をバカにしたような内容)
橋から飛び降りる男と、それを引き留める男とのやり取りですが。

2人きりの やりとりがずっと続く。
ただでさえ悪口や罵り合いの連続で 楽しくないのに。
1本目60分とは 何にしても時間が長すぎだと思います。
最後まで、なんの盛り上がりもなくて、しかもオチもなかったです。

2本目『思い出橋の居酒屋』は即興だったらしく…
こちらも同じくオチがないという (笑)

せっかく劇団のコンセプトが
『4か国繋がって国境と人種を越えてつながる』と素晴らしい内容なのに、
ちょっと残念に思います。
厳しくてごめんなさい。

二月大歌舞伎

二月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2015/02/02 (月) ~ 2015/02/26 (木)公演終了

満足度★★★★

夜の部
上演時間3時間50分、休憩2回。「水天宮利生深川」は明治維新直後の同時代人が残してくれた貴重なドラマだ。いい大家さんだ。

暗く暖かな日々

暗く暖かな日々

小松台東

OFF OFFシアター(東京都)

2015/02/03 (火) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★

好みがあるかもです
こちらの作品 評価が高いですよね。
作り込みが繊細で 本当によく仕上がっていたと思います。 
その上 俳優陣がすごかった。


すごい作品だと思うけど「あるあるネタ」による小笑いの連続で 
好きな人には好きなのかな?とは思いましたが 私にはまったくヒットしませんでした。
お客さんも ヒットしてる人は毎回ヒットしてるし 
ヒットしてない人は毎回シーンとしてるように見えました。


ヒット出来ない人にとっては 『自分は笑えない』という妙なマイナス感情が湧いてきてしまうという・・・。
そんな私のあるあるネタでした。


二月大歌舞伎

二月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2015/02/02 (月) ~ 2015/02/26 (木)公演終了

満足度★★★★

昼の部
上演時間4時間15分、休憩2回。季節柄か派手さが少なく落ち着いた演目だった。子役のかわいいこと。

わたしを、褒めて

わたしを、褒めて

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

承認欲求の果てに
面白かった!
上手いなぁ。演技はもちろんですが脚本、演出が抜群に良かった。
全体的に隙がないなぁという印象でした。

演劇制作現場の裏側をドロドロっと描いたサイコサスペンス。
発見された死体が誰なのかが分からないまま
事件を追う警察サイドと当時の劇団サイドの2つの視点で話は進む。

重苦しい展開が続くのだけど、いいタイミングで笑いが入るので
気が滅入るようなこともなく観劇できました。
緩急の付けたかも上手いですね。

オープニングとラストのダンスがまた凄かった。まさに狂気の一言。
特にラストはほんとにゾクゾクと来ました。
ダンス後の暗転から開ける瞬間がこんなに怖いと思ったのは初めてです。

ラストのオチには概ね納得。
キャッチコピーには思いっきりミスリードされちゃったなぁ。
目の前に表れたチャンスがあんな形で消えてしまったら・・・と思うと分かる気がします。
SNSで満たす承認欲求を対比として面白おかしく見せていたのも上手い演出だと思いました。

ネタバレBOX





[memo]
スタッフが舞台上に本やパンフをばらまいてステージの準備を始める。
役者がステージに登場し物語が開始。
----------
朝ドラで一躍有名になった後、表舞台から姿を消していた女優・山口美和。
舞台で復帰することになったが、激太りしていた。
ブランクや心の問題もあって練習がうまく行かず、
最後には自ら役を降りると告げる。
山口の練習相手を務めていたマネージャーが自分ならセリフも頭に入っていると、代役に志願する。
山口のマネージャー田之倉は元役者だった。
田之倉が代役になってからはガタガタだった現場も歯車がうまく回り出す。
が、本番数日前に山口が自分を復帰させて欲しいと頭を下げて戻ってきた。

発見された死体は田之倉。
自分で自分の身体を刺して自殺。

事件を追っていた新人刑事の後藤はYouTuberになるため辞職。
----------
という劇中劇。
神様の言うとおり2 βテスト

神様の言うとおり2 βテスト

NICE STALKER

王子スタジオ1(東京都)

2015/02/07 (土) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度

システムが進化しようとも…
【ストーリー分岐】も【マルチエンディング展開】も、さして新しい手法ではないし、そもそもの物語も選択肢も致命的につまらない。観客のアンケートに頼って平均的な作品を創るのも志が低いのでは?ごめんなさい、僕は7月の本公演には行かないと思います。

太陽の棘 彼はなぜ彼女を残して旅立ったのだろう

太陽の棘 彼はなぜ彼女を残して旅立ったのだろう

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2014/12/10 (水) ~ 2014/12/24 (水)公演終了

満足度★★★★

タイトルから謎めいている
超遅くなった感想。
楽しみにしていた太陽の棘。
鍜治本大樹さん、初主演おめでとうございます。
少ないキャストが個性豊かで、すっと入っていけるところがよかった。

主人公の兄役の多田直人さんの透明感ある演技が光っていて印象に残った。それだけ役に入り込んでおられたと思いました。弟は兄がいなくなった現実に向き合いながらも精いっぱい生きている感じを受けました。



ネタバレBOX

鍜治本さんと多田さんのW主演かと思うくらい、多田さんの存在感が大きかったように感じた(多田さんだけ生存していない役だったからかも)。
神様の言うとおり2 βテスト

神様の言うとおり2 βテスト

NICE STALKER

王子スタジオ1(東京都)

2015/02/07 (土) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度

場違いでした
ひとことで言うと、表題のとおりです。ガラケーユーザーで、そもそも携帯でネットをしない自分は、投票にもアンケートにも参加できませんでした。もちろん、この公演の特殊性は承知で観に行っているので、劇団さんの落ち度はありません。
この後が否定的な意見になってしまうので先に書きますが、劇団さんはとても感じがよく、今回試験版を試されていることからも、観客のことをよく考えてくれていると思います。その点、とても好印象でした。
お芝居そのものはというと・・・わたしには楽しめませんでした。わたしが演劇に求めているものと、この公演で提供されているものが、全く重ならなかった気がします。
仮に投票に参加できる環境にあったとしても、たぶん参加しないと思います。自分が選択したものを観たいのではなく、作り手が「これが最高だ!」と出してくるものを観たい。そんな感じです。
また、この形だと、周到に張り巡らされた伏線がラストで結集、大きな感動を生む・・・といったことをやりにくいのではないかと思います(不可能とは言いません)。すると、どうしてもゲームの楽しさに近くなっていくのではないかと。
この上演形態ならば、ネット上で映像を公開して、さて、この先はどちらのパターンを観たいですか?と投票して、多いほうを公開・・・というのと、あまり変わらないように思います。これをライブでやる楽しみは、ひょっとすると、出演者が「この選択で来たか!」と狼狽する様が垣間見えるとか、そういう面白さかもしれません。
演劇も映画も、参加型が増えており、「アトラクション風」の楽しみ方が広まっている気がします。その場に集まってのアトラクションに価値を求めるなら、お客さん相互が影響しあってもいいのかな、と思いました。ネット回線を介しない”場の交流”がストーリーに影響を与える形式が生まれたら面白いかも、と思いました。

ネタバレBOX

実はわたしの気持ちが離れたのは、投票云々ではなく、お話に興味が持てなかったためです。このストーリー展開ならどう転がっても自分には楽しめないと思ってしまいました。
これは好みの問題が大きいとは思いますが、ひとつ気になるのは、終演後のアンケートで、本公演に求めるものを「ストーリーに期待」に多数の票が入っていたことです。これは、今回のストーリーが良かったからという期待値なのか、ストーリーが弱いから改善してほしいという意見なのか?どちらにも取れる設問なので、内訳が知りたいなと思いました。

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