満足度★★★★★
非常に意義ある観劇でした!
築地小劇場で、小山内薫が、新劇を始めるとき、この復活はバカにされた。坪内逍遙と、訣別した下村抱月が松井須磨子に歌謡曲を歌わせたというのだ。
ミュージカルなどより、バリバリの演劇が志向されたのだ。で、イプセンとかチェーホフか浮上する。でも、新劇の前史としての復活は意義深いと思う。
メイドに手をつけたボンボンが、独善的に罪をつぐない、社会的不正を憎むが、所詮は滑稽な芝居だ。トルストイの深い、敬虔な思想は原作でないと漫画になる。
しかしながら、演劇とは、大作を大衆化し、とにかく二時間に収縮する作業にほかならないから仕方ない。この復活は、良くできていた。泣けた。