ジジイ達の特攻隊
サン・マルガン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/08/12 (水) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
しっかり観せる骨太作品
戦後70周年企画...みんなで考えなければならない年の様相を呈してきている。
この「ジジイ達の特攻隊!」は鮮鋭にその問題提起をしていた。内容は骨太作品であるが、歌謡漫談という明るいシーンも取り入れて、芝居としての魅力も十分観せてくれた。
上演前には、「異国の丘」「海行かば」など当時の歌も流れていた。
ネタバレBOX
梗概は、昭和20年7月。敗戦濃い日本のある下町。そこに歌謡漫談を職とする<これまたぼ-いず>の5人がいた。 ある日、隣人からの通報で家に憲兵が来て、歌の内容が非国民だ、歌を辞めなければ逮捕すると。しかたなく、<これまたぼーいず>は慰問の道を選ぶ。 初めての慰問先は特攻隊がいる島であった。しかも特攻隊の若者はわずか3名を残すのみ。 そして3人に特攻の命が下る。 若い隊員達の国を、そして家族を想う気持ちに<これまたぼーいず>達の想いが重なる・・・ そして最後の特攻隊が飛び立った時、戦争終結の連絡が入る。
この舞台セットは、プロローグとエピローグが下町の藤田家で、ほぼ中央に畳敷・卓袱台そして天井から裸電球、下手が玄関になっている。二場面が慰問に訪れた島(背景幕がジャングル)、第三場面がジジイが乗った戦闘機である。表層的な観方をすれば、本当に軍隊を始め当時の国家体制における理不尽さ、非道さ、それに従わざるを得ない無念さが伝わる。もっと言えば、それに面と向かって疑問を呈することができないところに恐ろしさがある。
芝居としては、ラストシーンは現実的でないが、このように演出したかった心情が当日パンフに記してある「家族を守るという父や母の気持ちと基本的には変わらないのではないか...その慈悲深く尊い気持ちを既存の特攻隊物でない形で表現したい!」とある。
芝居としては、若い特攻隊員1名が出撃するのが現実的であり、涙も誘うであろうが...。
疑問としては、島内には軍人8名と民間人(司令官:大佐の妻)という説明であったが、6名しか登場せず残りは見張役ということのようであるが、必要な設定であろうか。些細なことであるが、これ以外は本当に観応えがあった。
演技は全キャストとも上手いが、特に勝野八重 役(大勝かおり さん)の熱演は素晴らしかった。
この時期、シアターグリーン3館はすべて戦争関連の芝居であり、今、本当に一人ひとり考えなければならない。
上演後の挨拶で藤森太介 氏は、「愛」の反対語は「憎」であり、「無関心」も含まれる、という印象深い言葉を心に刻んだ。
次回公演も楽しみにしております。
【終演しました。ご来場ありがとうございました!】リーマン=シャイン
劇団ダブルデック
劇場MOMO(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
豪華絢爛な筒状のもの
豪華絢爛でした。電飾でビッカビカになった筒状の物体がこちらへ向かってくるような印象。瑣末なことなどどうでもよく、エンターテインメントの乱れ打ちのように思った。ただ観ていればエンターテインメントを享受できる。かならず面白い瞬間が来る。期待しつづけていられる。そして期待に応えてくれる公演。
筒状のものは枠組みや装飾、表面がとてもきれいではあるが、本来あるべき重みがやや足りないような。私の自重を超える重さでさらって欲しかった。備え付けの椅子はいい。観やすい。
ネタバレBOX
ミュージカル仕立てであった。
集団の歌の力はすごい。劇場の中が別空間になったように思った。
ソロになってしまうと、どうしても重さが足りず、表現が私の手前で失速してしまった感じはある。
役者の個人技によるエンターテインメントはすごく良いと思った。面白さのパッケージをいくつも持っている役者たちなんだろうと思った。
「ブラック企業」とくに「残業」が扱われている。残業はサラリーマンにはおなじみの言葉だろうが、疑問を抱きつつ「しょうがないよね」で働いている人は多いだろう。「残業」「働き方」というキーワードは私には興味深かった。
なぜ働くのか、さまざまな理由がある。その中で最後に主人公が出した答えは、勢いだけではなく落ち着いて素直な答えだと思う。それが、私が抱いた理想的なイメージとは異なり、肩透かしを食らった気分になった。
役者だけでなくスタッフワークも豪華絢爛で、常に興味を引き続ける作品だったと思う。エネルギーの奔流がうごめく芝居。95分間、影響を受け続けられたと思う。
第三毒奏
劇団開花雑誌
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/08/14 (金) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★
キャベツが・・・
若い息吹、独特の世界観を感じた舞台。
なかなか良い芝居をする役者も見受けられ、これからの成長が楽しみ。
ただ、脚本、演出共に“捻り過ぎ”のためか、ストーリーがわかり難くく、ぼやけている感じを受けた。
また、キャベツを使った演出がちょっと・・・。
ネタバレBOX
キャベツを使った演出はこの作品のキーポイントなのだろうが、
床の上の潰れたキャベツを見ると、何ともいえない気分に・・・。
※※「使用後は関係者一同で美味しく頂いております」※※とのことだが、
「食べ物を粗末にするな!」、「食べ物で遊ぶな!」と言われ育った私としては、演劇表現上とはいえ、ビミョウなところ。
【終演しました。ご来場ありがとうございました!】リーマン=シャイン
劇団ダブルデック
劇場MOMO(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
すごいパワーでした
久しぶりに観劇しました。
相変わらずのパワーとエネルギーで、あぁ観に来たなぁと、観にこれてよかったなぁと思います。役者さん一人ひとりの鬼気迫る感じの迫力が好きです。またぜひ、やってください。
ジジイ達の特攻隊
サン・マルガン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/08/12 (水) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
心揺さぶられ泪した
“戦争”という状況下での、登場人物それぞれの“想い”、“葛藤”を見事に描いた本作。
度々のシーンで、心揺さぶられ泪した。
月並みだが、あらてめて“戦争”、“命”を考えさせられる作品だった。
ネタバレBOX
若い特攻隊員の代わりに、“これまたぼーいず”の三人が出撃するラストシーンの設定は現実的ではないが、これは、“妻”や“婚約者”を同乗させて出撃した「神州不滅特別攻撃隊」の記録からの発想であろうと思われる。
このラストシーンを現実的なものにすると、より物語りの訴求力が増しただろう。
きみがみむねに
風雷紡
d-倉庫(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/18 (火)公演終了
満足度★★★★★
良かったです!
質が高い劇団と感じました。
【終演しました。ご来場ありがとうございました!】リーマン=シャイン
劇団ダブルデック
劇場MOMO(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
【終演しました。ご来場ありがとうございました!】リーマン=シャイン
劇団ダブルデック
劇場MOMO(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高で…す
1年分だけエネルギーを注入していただけました。
一緒に踊りたくなっちゃいました。
煙が目にしみる
演劇研究会きぜん
上野ストアハウス(東京都)
2015/08/14 (金) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
初見
初日、満席!場内のエアコンが効いていなかったようで暑苦しかった。3年ぶりの講演とのことで、若干ムラのある箇所もあったが、役者のキャスティングというか、幅広い人材が揃っている劇団のようで、リアリテイのある90分の群像劇に仕上がっていた。
ウーマン・イン・ブラック
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2015/08/07 (金) ~ 2015/08/30 (日)公演終了
満足度★★★★
7年ぶり
なぜか今回も斎藤&上川版と同じ座席位置から観劇。
すでに展開はわかっているのに背後から迫り来る影や音響に灯りの効果に、思わず「ひー」と声にならない声が出そうになるのを必死に抑えながら見ていた。
劇中、あの手招きは日本的な気もしたけど、古今東西心理的怖さは万国共通なのな。
ただ今回も悲鳴音が少しうるさく感じ、和物だったらすすり泣きとか囁き声とかで迫ってきそうだけど、そこらへんは西洋的戯曲感覚の違いなのかな。
今回のスパイダーもかわいい。
周りに怖がりさんの観客がいるともっと効果的かも。怖面白かったです。
ネタバレBOX
イギリスの小さな町にある邸宅。その所有者の女性が亡くなり、残された書類整理を依頼され館に向かう。海の中で小島の様に浮かぶ邸宅、行けるのは干潮のときに渡れるくらい。海で砂浜、のちに底なし砂浜?時代背景で、馬車と列車を活用している雰囲気から、以前NHKで放送していた「シャーロック・ホームズの冒険」を思い出しながら見ていた。
弁護士が若い頃の体験した恐怖談を若い俳優が再現するという出だし。
今回の弁護士と俳優コンビの2人も、劇中劇のような再現の中、服装や仕草、声色の違いでキップスが関わった人たちを演じ分けるという多重構造。徐々に重く息苦しい展開の間合いのようなものが上手いなーと思った。
舞台中央には大きな籠。机になったり列車や馬車、ベッドや祭壇など変化に富んだフレキシブルな使い方。他に目立つようなセットはあまりないのに場面が変化しているのがわかり、見えない場所にセットもあるが、照明で浮かび上がらせる様に恐怖が倍増させられる。
姉と妹の愛憎、妹の子供をめぐる残酷な出来事。それに関わってしまった男。姿を見せない女たちだけど、強烈な印象を残し存在感を見せつける。哀しい女たちの物語でもありました。
206
(劇)ヤリナゲ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/08/12 (水) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★
シュールな会話劇
初観劇の劇団さんでしたが、実にシュールでした。個人的には好きな会話劇で、その会話とぎこちない場の雰囲気がとても面白く、楽しめました。公演中なので、以下ネタバレで。
ネタバレBOX
同居する3姉妹を軸とした話ですが、偏見や差別をラクダ星人との共存で表し、その独立運動を国家間での戦争をテーマとして盛り込んでいる。
いきなり、ラクダ星人ですから戸惑う観客も多かったように思えました(笑)
ですが、会話がとても面白く、またぎこちない場の雰囲気がとても良く出ていて、会話劇としては大変面白いです。
最初のシャワーシーンは特に好きですね。
開演時、何もない空間にロープを張って、3脚の椅子、テーブル、冷蔵庫で部屋にする演出も斬新に思えました。
ただ、70分間の舞台でしたので、その中で3姉妹の関係性や恋愛、独立運動等少し盛り込み過ぎたようにも思えました。
最後、かなり駆け足で進んでいったようにも思えましたので。(ヨーイチがラクダ星のレジスタンスに加わる意味が?カヤは日本にいたのですよね?)
役者さんは皆若い方ばかりでしたが、技量が高く、中でもテルコ役の國吉咲貴さんとヨーイチ役の浅見臣樹さんがとても印象的でした。
次回公演も、観てみたいと思う劇団でした。
ジジイ達の特攻隊
サン・マルガン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/08/12 (水) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
観るべき舞台
初観劇の劇団さんで初めて観る役者さんばかりでしたが、実に素晴らしい舞台でした。脚本が面白く、またこの時期に観るにふさわしい舞台で、涙腺が緩み考えさせられます。 席が余っているのが勿体無いくらいの舞台でした。
以下、公演中なのでネタバレで。
ネタバレBOX
戦時中の歌謡漫談を職とする5人が、特攻隊員がいる島に慰問にいく話であったが、行くまでの東京での生活に、戦時中の現況や思想が読み取れ、この段階で既に惹き込まれた。島に行ってからの軍人達との交流などで、よりそれぞれの思想や背負っている物が描かれ、当時の状況が想像できました。軍国主義と言ってしまえば簡単ですが、やはり怖い考え方ですね。
この舞台がより魅力的なのは、重い話の中に歌謡漫談を取り入れた事で、笑える場面が取れ、また<これまたぼーいず>の5人が実に魅力的な点でしょうか。
また他の役者さん達も、それぞれの役を実に上手く演じられ、谷大佐役の大谷朗さんや立野中尉役の立花伸一さんが印象的でした。
最後の、零戦に民間人3人が乗り込む場面は、状況的にはあり得ないとは思いますが、心情的には分かる場面で、涙を誘われました。
一つだけ疑問だったのは、島にいたであろう見張り役の軍人の方が、最後まで出てきませんでしたが、設定上必要だったのかと思いました。零戦2機を失った空襲もありましたし。
この時期に観ることが出来て、大変良かった舞台でした。
グローバル・ベイビー・ファクトリー2
劇団印象-indian elephant-
調布市せんがわ劇場(東京都)
2015/08/08 (土) ~ 2015/08/13 (木)公演終了
満足度★★★★
アイロニカルに観ると面白い
24歳で時価50億の株を相続した御曹司が、ミトコンドリアアダムならぬY染色体アダムを目指して奮闘する物語。
ネタバレBOX
全生命危機を招いたヒトに生まれて、尚且つ更に子を産もうなどと考える子供好きを自分は信じないが、そういうお目出度い未来信じることのできる輩のハナシ。
自分は、そんなものを信じることが出来ないので、子供を作らずにきた。大の子供好きである。だが、際限もなく増え続ける食物連鎖最上位の生き物の末路が如何様なものであるかは今更言う迄もない。ダウンサイジングをしてこの問題を遥かな未来へ追いやるか、或いは、我らヒトの開発した核と共に、地球上に存在するありとあらゆる生命と共に滅びるか、或いは核核種の悪影響を無害化するなり、少なくともコントロールし得る技術を開発することによって、生存の可能性を広げるかしない限り、いつ何時我らの開発したものによって我らのみならず、地急上のありとあらゆる存在が駄目になるかの瀬戸際なのだ。このことの喫緊性に比べれば、大した問題とは思えない。とはいえ、面白く拝見はした。シリアスものとしてよりはアイロニカルな喜劇として。
イツモノコト
演人の夜
笹塚ファクトリー(東京都)
2015/08/12 (水) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★
このタイトルに象徴されている。
そう感じさせる内容である。
ネタバレBOX
実際に起こった事件をベースに書かれたシナリオだというが、だとしたら事件の読み込みが浅いのではないか? 自分も若い頃、地域の住民運動に関ったり不良少年、少女の取材をしたりした上で記事を書いたり、本を作ったりしていた関係で殺人を犯した少年についてもマスコミ等には決して載らない事情を知っても居る。そういうアンテナにコミットして来ないのだ。また、自分自身、問題児でもあった。だから総てのケースを自分の問題として捉えうる、というようなお目出度い学者論理を捏ねるつもりも毛頭ない。が、矢張りコミットしてこないという印象が強い。真面目に取り組もうという“つもり”は信じたいだけに残念である。
今作で頗る重要な意味を持つ主人公東雲役の黒い絵についても認識が浅すぎる。真っ黒な絵は、アド・ラインハルトの中心的なテーマの一つであり、世界の抽象絵画画壇に賛否両論の一大旋風を巻き起こしてもいる。
まあ、知らないことは仕方が無い。然し、不良と呼ばれる程の子の感受性は、凡俗の想像の及ぶ所ではない。遥かに尖鋭的であり、痛みに満ちた鋭さを持つものである。その辺りの事情に疎いことが全編を通して伝わってくる。
またこの作家は、犯罪者或いは予備軍として、予めレッテル貼りをした上で登場人物達を創造しているように思う。親を殺すという行為は、無論、犯罪としては重大犯である。然し、殺されなければならないような親が存在することもまた事実なのである。自分が、実際見て来た問題では、子に問題が在る場合、その親にも同様の問題があり、更に祖父母にも問題があった。その確率は非情に高い。親殺しが実現してしまう為には、何らかのきっかけが必要である。今作で描かれたきっかけは、本当に近いのではないか? とは思うが、ここが光ったくらいだ。大抵は、親殺しという形では顕現しない。にも拘わらず、問題の根は同じなのである。その辺りの深い思索が感じられないし、共感も感じられない。問題に関らなければという空虚な“正義”のようなものが中心を為しているように思われるのだ。そんな表面だけなぞっても救わなければならない人々は決して近寄って来ないだろう。嘘がミエミエだからだ。もう少し、想像力の何たるかを学び直して欲しい。
エリザベート
東宝
帝国劇場(東京都)
2015/06/11 (木) ~ 2015/08/26 (水)公演終了
満足度★★★★
新キャストブラボー!
花總まりさん、井上芳雄くん、山崎育三郎くん、佐藤隆紀くん、香寿たつきさん、古川雄大くんで観ました。
まりさんのエリザベートは、私が今迄観た中で一番になりました。
芳雄くんのトートは、体温を感じさせないクールな邪悪さがこの世の者ではなくて、とても良かったです。
そして、育三郎ルキーニは、本当に素晴らしかった!!今迄のもやもやなルキーニ像・・・ホント、苦手だったんです・・・を払拭してくれました。
演出は、前の方が好きです。
第14回 世界バレエフェスティバル
東京バレエ団
東京文化会館 大ホール(東京都)
2015/08/01 (土) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
Bプロ
こちらも濃い舞台でした。
往年の大スターのルグリさんとイザベラ・ゲランガ踊った「こうもり」が。絶品でした。
ハンブルグバレエ団のアレクサンドル・リアブコさんの素晴らしさに来年の来日公演が待ち遠しいです。
糸、あと、音。
時々、かたつむり
小劇場 楽園(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★
突っ込み所満載
時々、かたつむり。ということは普段ナメクジ? なのだろうか? ということはナメクジも一種のやどかり、ということになりそうだ。まあ、軟体動物であることは共通していそうだが、通常のヤドカリは甲殻類? だが、借りる家の元の住人は軟体動物。面白い関係だにゃ。
ネタバレBOX
閑話休題。ところで作家のスタンスは、余り論理的な地平ではなくイマージュをベースにしているようだ。それで隋所に非論理的な箇所や、全体としてのリアリティーの欠如が感じられるのだ。まあ、作家のタイプだから、仕方ないとして、演劇としては、矢張り中途半端な作品にしかならないと思われる。何故なら、演劇がドラマチックである為には、鬩ぎ合いがなければならないのだが、イマージュは、曖昧化を本質とするのでドラマチックには決してならないからである。
一応、それでも資本主義の喧伝するレベルでの夢心地や何やかやを語ってはいるが、本質的なものではない。無論、ハルカの指し示しているレベルも「2001年宇宙の旅」に於けるHALの位置にすら達していない。無論、ユイスマンスの「さかしま」のような痙攣が在る訳でも無い。シナリオの甘さが目立つ作品ではあった。
arriving 2015
STAR PINE'S CAFE
吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/14 (金)公演終了
満足度★★★★★
無題1563(15-252)
19:00の回(雨~曇)。
18:20会場着、雨が降り始めたもののすでに10人ほど並んでいました。18:30受付開始...要ドリンク等注文...ですので時間がかかりホットコーヒーを受け取り、席に落ち着いたのが18:50、このペースなので開演予定19:00には開演できず19:28開演~21:51終演。
もちろん「大石めぐみ組」を観に来ました。
1年前は「きつねつきね(arriving2014)」大石さん、かさいさん、堂本さん(ロ字ック)を観ているので2年目になります。確認すると去年はほぼ定刻に始まっていました。「きつねつきね」は鬼FES.2015で再演されましたが時間があわず観ることができませんでした。
大石さんは「TRY TO THE IDTF(2015/5@シアターX)」、かさいさんは「40minutes VOL2(2015/5@荏原)」でのロ字ック「東京」、この公演には水野さんもでていらっしゃいました。岡本さんは「甘え子ちゃん太郎(2011/10@フォンテーヌ)」を観ていました。
スリリングなカーチェイスとオペラを組み合わせたような印象の作品でした。冒頭、「椅子」と「人物」は彫像のようにみえ、それが動きだし物語が始まる。綺麗な色の花。枯れた花は崩れカタチを喪う、黒い衣装(1人)と白い衣装(3人)が舞台上を流れてゆきます。
他のチーム、個人のダンスもとても個性的でした。「RUL Project」は2014に参加していたようで(私が観たのとは別の日)YouTubeに映像がありました。
とりいそぎ
マクベス - Paint it, Black!
流山児★事務所
座・高円寺1(東京都)
2015/08/14 (金) ~ 2015/08/23 (日)公演終了
満足度★★★
ライブ感が楽しめます
シェークスピアの四大悲劇の一つ「マクベス」は、日本でもさまざまな形で上演されてきた。流山児★事務所では、初めての海外公演を成し遂げた記念碑的代表作という。
今回の「流山児マクベス」、音楽を「見せるライブ」で行い、歌や踊りも見せ場の一つ。現代社会に物を申しながら、暴君が滅びていくさまを派手なパフォーマンスを交えて群像劇ふうに描いてみせている。
引き込まれる舞台ではあるが、若干、難解な部分もある。
【終演しました。ご来場ありがとうございました!】リーマン=シャイン
劇団ダブルデック
劇場MOMO(東京都)
2015/08/13 (木) ~ 2015/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高でした
本当に面白かったです。
テンポもよく、見てて楽しめました。
終始ワクワクしていられて、最高の時間でした。
またみたいです。