最新の観てきた!クチコミ一覧

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チャーリー

チャーリー

空白バカボン

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

無題1602(15-291)
19:00の回(晴)

18:32受付、開場。入って左に客席(桟敷、ベンチシート、椅子)、ちゃぶ台と20枚以上の座布団。

19:06前説(飲み物可)、19:07~20:11終演。

渡部さん、松尾さん「コロラド(2015/3@眼科画廊)」。鶴田さん、大蔵さんは「白昼夢」の公演で。

一見「説明」にある通りのお話でしたが、そもそも「説明」を読んでいないので、劇中の展開がよくわかりませんでした(すみません、ずっと周回遅れでした)。

怪獣、シェルター、外に出る/出ない、という設定は「レベルセブン」「マレヴィル」のような世界を連想させますが、あまり緊迫感がないのはなぜ?

なんとなくどこかの下宿屋でも成り立ちそう。

18万人というと台東区の(生きのびた)全住民のようで、どうやって建造したのか、維持しているのか...などと詮索するのは野暮なのか。

なんて全身フル回転しながら一生懸命悩んでいたのでオチ(ゴール)の前に力尽き、落ちてしまいました(すみません)。※寝たわけではありません。

オヤジ♪さんのコメントにあるように「パン」はどうかと思いました。客席ではウケていたようですが。

こういう公演もありだと思うので、もっとトンガッた作品を期待します。

※予約に関して3回メールさせていただきましたが、1度も返信がなかったのはどうしてなんでしょ?

ネタバレBOX

もっと伏線下さい。
二人だけのお葬式

二人だけのお葬式

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

山路さんの魅力炸裂
青年座の舞台に、もっと頻繁に山路さんにご出演頂きたい、ホーム山路ファンとしては、この上なく、嬉しくなる演目でした。

岡本家の実情は、常人には、理解し難い部分もあるのですが、この作品の描岡本家の家族の在り方には、大いに共感できる部分がたくさんありました。

かの子の不思議な魅力に翻弄されながら、その生き方を喜びに変えて暮らす男達の在り方に、たくさんの男性の魅力が詰まっていた気がします。

かの子役の、津田さんは、佇まいの表現は絶品でしたが、何度か、大事な台詞を噛まれたのは、やはり残念でした。

新劇嫌いで有名だった、亡き父が、青年座だけは、旗揚げからずっと応援していました。私と同い年の青年座は、常に、時代と共に変化しながらも、成長と進化を確実に成し遂げて、本当に、頼もしい劇団だと、改めて、認識しました。

これからも、どんなジャンルの芝居でも、超一流で、あり続けていただけるものと確信しています。


ネタバレBOX

山路さんは、私の観るところ、役に自分を近づけるのではなく、役を自分に近づけて演じられる役者さんではないかとお見受けします。

ですから、この舞台の一平が、実際の岡本一平その人かと言えば、甚だ疑問はあるのですが、でも、この作品の一平さんは、とにかく素敵でした。

才能ある妻の協力者として、この夫像は、本当に、理想的で、羨ましくてなりませんでした。

妻と契約して以来、彼は、女を絶ったというのは、本当なのでしょうか?
岡本家の事情には、詳しくないので、わかりませんが、もし本当なら、後妻の八重子とは、男性として、癒される余生を送られたことを祈らずにはいられません。
「エキゾチック!」「とことこ」

「エキゾチック!」「とことこ」

ローリングあざらし撲殺+うわばみの会

サブテレニアン(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

無題1601(15-290)
19:00の回(曇)。

18:33受付、開場。入り口側にベンチシートのひな壇席。

間を置いて2つの椅子、間に小さなぬいぐるみなど、手前にブルーシート。

「ローリングあざらし撲殺」は「良くてフロリダ、あるいはテキサス。(2014/8@BASE THEATER)」を観ました。

柏亜さん、松林さん「ハロー、マイサム(2014/7@キチジョウジ)」、林さん、柏亜さん「落下(2014/11@江古田)」、大島さん、松井さん「ゆめの泉と泥濘(2014/4@pit)」。新田さん、直近は「へそにたまるのは呪い、こころだけがあるわ。(2015/5@ここ)」。

18:59前説(60分)、19:05開演~20:10、20:20~20:47終演。

突飛な場面、近そうで遠い世界、その中で当たり前の(ような)展開、(世代の違いか...)やはりついてゆくのに苦労する。

奇抜、奇天烈、奇奇怪怪...どう評価するかよくわからず。この連休は日芸関連のお芝居が続いていますが、その中でも「空白バカボン」と並んで異色。


赤坂大歌舞伎

赤坂大歌舞伎

松竹

赤坂ACTシアター(東京都)

2015/09/07 (月) ~ 2015/09/25 (金)公演終了

満足度★★★★

見事な七之助七変化!
初演の時には、老女役の演技が発展途上でしたが、今回の舞台では、七之助の七役の演じ分けは、お見事な成長ぶりを遂げていました。

台詞回し、声音、物腰、どの役も、きちんと、その人物の人となりを、表現できる才気を、この数年で体得された努力に、敬意を表します。

玉三郎さんの御指南の賜物と思うと同時に、七之助さんの歌舞伎役者としての覚悟を観た気がして、心底嬉しくなりました。

国生さん、新伍さん、鶴松さんの成長にも、目を見張りました。

中堅役者さんを次々失って、今後の歌舞伎の行く末が心配になりますが、こうして、若手が力をつけているのを観ると、将来への希望を感じます。

デモも、歌舞伎も、若い力が育っていることに、心から、期待します。

ネタバレBOX

勘九郎さんの「繰り三番そう」は、所作では申し分ない出来映えながら、表情が、まだ人間のそれで、繰り人形に見えないところが、残念でした。

あんなに、踊りで、成長ぶりを見せて下さっていた勘九郎さん、踊りの師匠が身近にいなくなってしまったせいではと、心配になりました。女形の踊りでは、その心配はないと思うのですが…。

どうか、三津五郎さんのビデオなどを観て、更に精進して頂きたいと、切望します。

一方の七之助さんは、初演では、早替りに重点が置かれ、それぞれの役の演じ分けまでには、まだ及第点はつけられない思いでしたが、今回は、七人の人物の出自や人物像まで、的確に演技表現されていて、お見事な進化を遂げていらっしゃいました。
ただ、欲を言えば、お光の情念をもう少し、踊りで、表現して頂きたかったような気はします。
後半の踊りの場面では、国生さんの、見目麗しい役者ぶりに息を呑みました。

出演役者の名前を、台詞に織り込む遊びは、昔から、歌舞伎の常套手段とは言え、実に巧みな織り込みぶりで、感心してしまいました。

ACTシアター前も、平成中村座さながらに、歌舞伎小屋の雰囲気が設えられ、楽しいお膳立てがなされていました。

赤坂歌舞伎も、ずっと定着してほしいと、思います。
「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

嗾けるって、ヨイショじゃない?
不思議な性格の処女風俗嬢に
真面目の大学院生が突然、呼び止められる事から始まる
変態っぽい所もありますが、上野さん得意の恋愛劇です。
変な男を好きになった彼女、変なりに真面目な男
風俗店の店長が素敵な詩人さんで、隠語が面白い。
修羅場からの後半30分位からガラリと面白さが変わります。
最後はなんとなくみんな幸せになれたのでしょうか?
ホテルミラクルに出してもいいような面白さと世界なんですが
それでも上野さん作品なんですよ、やっぱり。
主演の中野さん、だるめしあんでも二面性のある役でした
(だるめしあんでは処女と言いつつ伝説のヤリ○○でした)
不思議さと不器用さが良かったし、以前の舞台を思い出して
なんとも、切ない気持ちが個人的には重なりました。
ま、ファンタジーです。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

Nice 心の言葉
タイトルみたいな爽やかな再会劇ではなく
予想外な撮影風景から始まる女性5人で作るお話。
友達は居なかったハズなのに、
ちょっとづつ置かれていく台詞に、謎解きを始める観客
素直に行く末を見守るマネジャーの表情が可愛い。
(体育座りなので見逃してしまいます。)
そして、正直にならない登場人物が気持ちを隠したまま
やや険悪とおも思える空気の中
人物と観客の心の中では、タイトルに合点が行くという
癖のある、上手い素敵な舞台でした。
70分での内容としてはかなり面白いです。

すばらしい日だ金がいる

すばらしい日だ金がいる

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

自分はどこまで頑張れる?
自分がその状況におかれないと、わからないことっていっぱいあって、その状況におかれれば、おかれたで、どうしていいか、どこにいるのかわからなくなってしまう・・・・。
欝は心の風邪というけれど、僕は骨折みたいな気がするな・・・の、一言がとても印象に残ります。ほおっておくと変な風にくっついちゃう・・・。

膨大な言葉が舞台の上から飛んできて、それがとても生々しく思えたのは、そんな状況を見てきたからかもしれません。

ポテチが本当に食べたかったか、食べたくなかったか・・・・最後の一口を食べてもわからないかもしれないな私は・・・・。

9月文楽公演

9月文楽公演

国立劇場

国立劇場 小劇場(東京都)

2015/09/05 (土) ~ 2015/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

第二部
「妹背山女庭訓」は、三角関係あり、悪者征伐ありの見所がたくさんあります。私はかわいそうな酒屋の娘お三輪ちゃんにいつも同情してしまいます。

俺、HEROらしいよ。

俺、HEROらしいよ。

演劇ユニットちょもらんま

pit北/区域(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い
頑張ってる田中君は、立派とはいえないけど、
素敵なヒーローでした。
情けないヒーロー姿(衣装)は、何度みても
面白い。

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

あっというまの95分でした。
初夜割引だったのもありますが、逆にこの金額でこのクオリティーの作品が観れていいのかと思う作品揃いでした。曇りガラス風の囲いがシャワー室の
雰囲気を出していて、よかった。
4つの作品が長すぎず、短すぎず、あっというまの95分でした。

ネタバレBOX

音響が時々と切れたのが、ちょっと残念でした。

「獣、あるいは、近付くのが早過ぎる」
に関しては、(多分)身長の大きい怪獣が街を横断していたら、当然電線等に引っかかり切れ、電気もこなく停電しているのはないかという事を思いましたが、そこはこのシチュエーションを楽しむ形で観ました。

受付もホテル仕様になったという事で、22日に観に行くので初日との雰囲気の違いも楽しんできます。
私もカトリーヌ・ドヌーヴ

私もカトリーヌ・ドヌーヴ

『私もカトリーヌ・ドヌーヴ』を上演する会

上野ストアハウス(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

「私もカトリーヌ・ドヌーヴ」
 先週の土曜日、上野ストアハウスに、AKATSUKIの菅原奈月さんが出演される、フランスの演出家ピエール・ノットの作・演出による舞台、「私もカトリーヌ・ドヌーヴ」を観に行って参りました。

 ある日突然、「私はカトリーヌ・ドヌーヴ」と言い始めた長女ジュヌビエーヴとある出来事がきっかけで、部屋に引きこもり、家の地下室で居ない観客に向かい、キャバレーで母の歌っていたシャンソンを歌っていると思っている、リストカットを繰り返す次女マリー、無口だが部屋で拳銃を🔫ぶっぱなし、今は家を出て離れた場所で暮らす長男、自分達を棄てて出て行った夫と心に何らかの闇を抱えた子供たちに振り回され、心悩ましながらも、自分なりにそんな家族を愛してはいる母が繰り広げる家族の物語。

 とまぁ、何とか整理してあらすじを記すとこうなるのだけれど、幕開けから、母以外の登場人物が全てが顔にも声にも一才表情を現さず、粛々と舞台が進んで行く。

 序盤は、本当に難解に思える。この舞台は、何を言いたくて、何を言っているのか?あまりにシリアスで、わけが分からないのに、何故かどんどん引き込まれて観て行く内に、ヒリヒリした痛みや息苦しいようなそれぞれ心の闇を感じるのだけれど、母とジュヌヴィエーヴの会話に可笑しさが出て来て、じわじわと笑いの小波が起こり、面白くなってくる。

 この、一見難解で戸惑いながらも引き込まれ、最後まで一気に見入ってしまう感覚は、20代の頃に観たジャンヌ・モローの映画「突然炎の如く」のそれととてもよく似ていた。

 菅原奈月さんは、いつもAKATSUKIで観ている奈月さんとは全く違う、自分の体を切ることで、生きている事を確認しているようにも、ある種の罰を与えることで自分を許し赦されようとしているような、地下室をキャバレーと思い込み、見えない観客に向かい、シャンソンを歌っている時だけ、唯一生きている実感を感じられているのだろうマリーを、表情を消すことで、心の痛みや叫びの表情を感じさせた。

 小林亜紀子さんのジュヌヴィエーヴは、ある日突然、「私はカトリーヌ・ドヌーヴ」と言い始める、ある種の狂喜の中に居るように見えて、そう思うことで自分を保とうとしている、壊れそうな自分を必死に持ちこたえようとしているようにも見えてくる。

 それは、自分達を棄てた父に対してか、もしかすると母の愛を欲するひとつの母への甘えなのか、自分のアイデンティティーを探しあぐねての事なのか。ジュヌヴィエーヴの姿を見ながら、様々に考えた。

 観世葉子さんの母は、唯一最初から娘たちや出て行った夫に対しての苛立ちや腹立ちを表情に出し、感情を顕にする存在。引きこもり自傷行為を繰り返すマリーと「私はカトリーヌ・ドヌーヴ」と言い始め、母を否定するかのような発言をするジュヌヴィエーヴに、戸惑い苛立ちながらも元の娘たちに戻って欲しいと渇望する母の孤独と母なりの愛情を観て行く内に感じさせる。

 高橋和久さんの息子が、ある意味一番捉え処がない。なぜ、彼は家に居た時、家の中で拳銃を打ちまくったのか?父の血が自分の中に流れている事への拒絶なのか、虚無なのか?かと言って、妹たちや母に対しての愛情がなさそうというのでもない。

 最後の母の放つ、夫を「愛してる」という言葉は、それぞれの心の痛みや闇を抱えている子供たちを「愛している」という宣言にも取れて、どこか仄かな希望の小さな灯を感じた。

 自傷行為を繰り返すマリーは、実は演出家ピエール・ノットさんの実在の兄妹がモデルになっているそう。

 だからこそ、全体にリアリティを感じ、序盤は戸惑いながらも、最後まで引き込まれて見てしまうのだろう。

 普段、使わない感情や感覚、心の筋肉を使って観た後に、自分の中に何か蠢くものを感じた、素晴らしい舞台でした。


                            文:麻美 雪

DADDY WHO?

DADDY WHO?

天才劇団バカバッカ

テアトルBONBON(東京都)

2015/08/26 (水) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

ストーリー良かった!
木村演出版を観てきた。NAO-Gさんと森谷さんのキャラがスゴい立っていてツボでした。ストーリー楽しかったです。

おかしな二人〈女性版〉

おかしな二人〈女性版〉

東京ジャンケン

シアターサンモール(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

掃除機のシーン最高!
恒松あゆみさんの細やかな仕草や女性らしい演技が良かった。掃除機のシーンが秀逸!コードを踏むまでのタイミングや準備まで素晴らしかった。

永遠の一秒

永遠の一秒

インヘリット東京

萬劇場(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★

もう少し感謝の気持ちを
新生日本のために散った3人。残された原口は枯れ木に例えて生き残った無念さを表現するのは伝わってくるのだけど、反面、結婚して子供も孫も居て、特攻した3人が望んだ新生日本の戦後70年を歩んだ感謝みたいなものが余り表現できてない矛盾さを感じた。3人が現代に来た場面は21歳の若者らしさが表現できた素晴らしい演技でした。

劇団めばち娘旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」

劇団めばち娘旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」

OFFICE SHIKA

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

巧い!
アクのあるキャラを役者の皆さんがとても巧く表現されていた。演出もと緻密に練られていて、巧いなぁと思った。

ショートストーリーズvol.7

ショートストーリーズvol.7

T1project

「劇」小劇場(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ABを拝見

 今回T1projectの行う公演は、シナリオのある中編4編とゆるい設定だけであとは役者任せの殆ど即興の短編2本を、2公演に分け、各公演は中編2編プラス即興1編をワンクールとして上演する形を取っている。尺は休憩を含めて約2時間半。シナリオのある4作品のうち、2本を主催でもある友澤氏が執筆、演出もしている。他の2編は作・演出が異なるがAは、作家・演出共に20代前半の若手、Cは作・演出共、中年と、世代的にも面白い作りである。舞台美術の細部は兎も角、基本は同じなので自ずと語られる物語の設定は限られてくるが、決して多様性まで失うレベルではない。無論、手腕はプロのものである。(追記後送)

俺、HEROらしいよ。

俺、HEROらしいよ。

演劇ユニットちょもらんま

pit北/区域(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★

ばかばかしくておもろい
 営業部トップで引き抜かれ同期初の幹部、だがコンプライアンス室室長となった俺は、ちょっと最近おかしいと同課のNo.2である彼女からも指摘されている。

ネタバレBOX

事情はあるのだが、明かすのは恥ずかしい、遠く離れた銀河との対戦で俺はヒーローに選ばれたらしいのだけれど、そのコスチュームに着替えて変身しなければ、敵と戦う為のパワーも得られないのに、そのキーとなるのが、この部屋の資料室に入る為のカードキーなのだ。何でこんなものが? などという合理的な質問が許されるはずもなかろう。何せ、俺はサラリーマンなのだから。
 こんな調子で進行するヒーローもの。大の大人で結構しっかりした演技のできる役者陣が、こんな子供っぽい、馬鹿げた話を演じている所が面白い。どうせならもっとハチャメチャに演じても良いとは思うが。
グッドバイ

グッドバイ

キューブ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2015/09/12 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ゴキゲンな恋愛狂騒劇でした。
太宰治の未完の小説の舞台化だが、第二部からはケラさん色強く、見てるうちに以前青山円形劇場で上演した「黒い十人の女」another verみたいな感じだっだ。
2年前のシスカンパニー制作のトラム版も見たが、それとは解釈?視点の違いが明確に出ていて、それもまた一興で面白かった。「未完」ということで弄りがいがあるのかな、もういろんな作・演出で不定期でも上演してほしい。
各人の軽妙洒脱さ、特に小池さんのピュアさの残るバカさが可愛く、池谷さんの弾けっぷりが最高で、他の女優陣も素敵。
昔っから、太宰の小説は苦手だが、ケラさんの描く太宰の世界観は好きだ。
各自の出演シーンをしっかり取っているためか、やや蛇足のようなやりとりも感じ、毒は薄めだったが面白かった。
休憩15分あり、約3時間5分。

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

作家1人1作品のオムニバス。
 舞台はラブホテルの1室であるから、当然、恋の話。案外オーソドックスで組み合わせは総て男女であった。セクシュアル・マイノリティーを描いても良いと思うが、微妙な問題故手を付けなかったのかも知れない。が、欧米であれば、4本のうちの1本位はそういう作品があったのではないかとは思う。

ネタバレBOX


 上演された4本はいずれも面白く拝見したし、蓼食う虫も好き好きとは、よく言ったものだと改めて感心もしたり、誰しも経験してきたであろう恋というものの、個別性、多様性と同時に、普遍性も矢張りあるものだとの再発見もあり、粋な作品群であることに感心もした。ちょっと距離を置いた所から見る恋愛というのが恐らく最も面白いのだとの感想も持った。恋をし成功した気がする場合は、常に当事者が主人公になることが通常であるから、そこに距離が生じてはいけない。無論、2人が共有する世間からの距離は別である。2人の間に距離が生じてはならないにも関わらず、現代では、様々な距離要因が存在してしまう。砂と棒で、出てきた科白に「サラリーマンて意外と変態が多いんです」という風俗嬢の言葉がある。大学生のホテトルというのか、要するに客に呼ばれてホテルへ出向き相手をするのである。その彼女のこの科白は、さもありなん、と溜飲を下げた。今、この植民地の下司共は総て、心に化粧を施し恰も己が正常であるかのように振る舞い、周囲もその欺瞞に同調している。何故なら、周囲の人間どもも同じだからである。だが、彼ら(彼女ら)の魂はもっと深い所で狂っているのだ。既に己自身では修復できないまでに狂った魂は、為政者の抜かすまま、正常を演じているに過ぎない。何という茶番だ! 糞ったれメ!!
二人芝居オムニバス オリンポスの神々

二人芝居オムニバス オリンポスの神々

ポップンマッシュルームチキン野郎課外活動 増田赤カブトのこうのとり研究会

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2015/09/20 (日) ~ 2015/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

色合いの異なる笑いx3編+αに大満足
開演5分前からパフォーマンス開始。
上演時間80分。
アフタートークは『アラサンデレラ』の2人+司会小岩崎さんで
アラサンデレラの裏トーク。

前説・作品ごとの転換も「作業」「アナウンス」ではなく
観客を楽しませる(ハラハラもするけど)要素を盛り込んで、
「一瞬たりとも退屈させないようにしよう」とする
演者さんたちの気概が伝わってきて楽しかったです。


2編目のヘミングウェイは、
訳文でも良いから原作を読んでたほうが
どこがアレンジなのかも気づけて楽しめるかも…と思いました。
(個人の感覚です)

以下は自分のツイートのほぼ転載。

ネタバレBOX

>『アラサンデレラ』
まず最初の演出から、肩の力が抜けるいい見せ方だと思いました。
年齢的に耳に痛い部分もありながら、
コミカルに描いてるから素直に笑えるし、
中身は現実的で、最終的に元気が出る。
こっちがつっこむ前に登場人物どっちかがつっこむテンポの良さが
観ていてすごく楽しい。
「雑な魔法使い」って表現とか「ビビデバビデブ」とかツボ過ぎでした。
ラストまで気を抜かないアラサー賛歌が好きです。

>『白い象のような山並み』
会話を聞いて「あ、すごいわかる! でもなんでなのかねぇ?」ってなりました。
男脳と女脳の考え方や会話術の違いなのだと思うけど…。
落としたチョコを食べる食べないのシーンは、
落ちたチョコを彼女は未来の自分自身に例えてるように見えたけど、
男は純粋に彼女の体調などを心配してるように見えたし、
「愛」なのに表現でこんなに変わるんだなとムズムズしました。


吉田くん演じる「男」が、
原作の日本語訳を読んだあとにキャスト見て
「これを彼がやるの?」って思いましたが、
話が進むにつれてどんどん人格が出てきて、
その優しさと情けなさとの紙一重が彼にすごく似合ってくるのが
観ていて楽しかったです。
小岩崎さんの演じる「女」を見てて、
絶妙に自ら傷付くように語るんだなぁ…って切なくなりました。
そういう話し方になってしまう要因(これから中絶をすること)を知ってる故に。
こちらで勝手に相手へ過剰な期待をしてしまい、
そして勝手にガッカリしてしまうような会話術でした。
ラストの彼女の言葉を、
「男」がどうとらえたかで話の印象はガラッと変わるんだろうなと感じました。

> 『Mexican standoff』
この公演に来たきっかけ。
バンタムの細川さんの脚本で生きてる下下さんが
『かべぎわのカレンダリオ』ぶりに観たくて。
部屋で銃を構える二人の男ってシチュエーションに
○意が加わるだけでこんなに話が広がるのか! と笑いまくりでした。

長台詞をしゃべるリンドン(下下さん)の、
銃口が全然ぶれないことにまず感動しました。
あれだけ感情がはいって喋ってるるのに…!
あと、バリー(宮吉さん)の冷たい表情の下の諸事情とその説得力。
今回最前列で拝見してたのですけど、
ホントにフルで流れてきそうだなって思ってしまったくらいにリアル…(笑
「てへぺろ☆」顔がすごい破壊力でした、絵にかいたようなてへぺろ…!

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