失神タイムスリドル
ホットポットクッキング
新宿村LIVE(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了
満足度★★★★★
吹原節、炸裂
公開ゲネプロで観劇。
作・演出の吹原氏、さすがです。ただアイドルが出るだけの舞台にはなりません。しっかりしたお芝居、笑いと涙を交えたエンターティメント。そして演劇でしかできないブラックなネタ。全てが良いバランスで仕上がっていました。こんな舞台に出ることの出来る演者さんたちが羨ましいです。
Hit or Miss
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
とにかく
キリマンジャロ伊藤さんが凄い!凄すぎる!初めて観劇したのだが魅せられてしまった。他の方が少しついていけてないのが残念だがそれにしても面白くあっという間の90分。軽快かつコメディな前半から一転したラストではかなりジーンとした。
保健体育B【終演しました!ご来場ありがとうございました!】
20歳の国
駅前劇場(東京都)
2016/04/27 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★
残念
約105分は長かった。
キスシーン・カラオケ(歌)と時々ダンスをして何とか時間が消化している感じで、もう少し中身がほしかったです。
神に讃美歌とジャズを
花鳥風月
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2016/05/01 (日) ~ 2016/05/03 (火)公演終了
満足度★★★
熱演
役者の熱演が伝わりました
ネタバレBOX
脚本で最後にもう一工夫、感動を与える演出が欲しかったです。
AQUA
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
愛情欲求
愛情欲求が伝わる台本で演者の熱演が伝わりました。親子の演技はお勧めです。
ネタバレBOX
脇役の弁護士の演技と売春のためにきた男性の衣装の改善を期待します。
BAR アルマ
劇団光希
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2016/04/28 (木) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
“素晴らしい劇団”
“劇団光希”は前作「アイ色バースディ」に次いで本作で二作目の観劇になりますが、
本作を観させていただき、“素晴らしい劇団である”ということを確信しました。
前作同様、前半は“緩い感じ”で進行していくのですが、それは、ともすると冗長な感じを受けるかもしれないが、
後半に於けるドラマがより感動的になる布石であり、物語に“入っていく”ために必要な構成なのでしょう。
謎を含みながら進行する脚本・演出は、観客(私)を舞台に惹きつけ、物語のテーマがより深く心を揺さぶったのです。
“母と娘”のラストシーン、二人の心情に落涙なしには観ることはできない。
ガイラスと6人の死人
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い、楽しめた~!
タイトルから内容が分りそう…そんなストレートさが、物語の展開とテンポの良さにも現れている。その観せ方は、コメディではよく見かける手法であり、その演出に新鮮さは感じられない。逆に見慣れている分、そこにシャープさがなければ、数多ある公演の中に埋没してしまうだろう。
さて、メガバックスコレクションは、この時期4作品を同時上演しているが、阿佐ヶ谷アルシェという小空間に、しっかり物語を外形付けるセットを作り込んでいる。それは、どの公演も同じであるがスタッフ、キャストの手作りである。このセットの建築的なところから、この公演で気になるところを連想したが…。
ネタバレBOX
「ガイラスと6人の死人」であるから、登場している役者のうち、6人は死人。生きているのは、ガイラス(三村慎サン)とその殺人犯を逮捕したいと追っているレディ(鈴木ゆんサン)。この生きている人の会話に、死人達の台詞は直接繋がらない。しかし、そこはコメディ、何気に会話が成り立つさまが面白い。声なき声のシンクロ、生きる者と死者の異空間というか異次元における会話の共鳴が、タイミングよく成り立つ。
梗概は、アメリカの某州の山間にある館。 そこに連続殺人鬼ガイラスが住んでいる。 彼の周りには6人の死人(しびと) がまとわり憑いている。死人はガイラスによって殺された被害者である。 「心配するな、お前の分まで俺が人生を楽しんでやる」 そんな言葉を真に受けて、ガイラスに纏わり館(部屋)に居座る。ガイラスだけにその姿が見えることから、先に記した不思議な出来事が楽しく観られる。会話は他愛無い、卑小な欲望が平然と繋げられる。艶笑譚と云(逝)ったところであろう。
気になるのは、建築用語として用いられる動線…視覚を敢えて遮断する。ガイラスにしか死者(6人)が見えないということは、その死者の姿を意識せず演技をすること(見えないという前提で動線をしっかり体得して、自然な演技ほどレベルの高さを感じる)。しかし、見えているような動き(歩く直先を避けるなど)、意識した行動のようで不自然さが残る。生きている者と死者にある異空間、そこから醸し出される独特な雰囲気(部分的なリアリティという不均衡)と何気なく合致する会話の妙味、この両方があると良かった。
一方、死者は死して自由奔放に振舞う。それゆえ演技も大らかであるが、その分噛みが連鎖するようだが…。
そして、狭い空間にもかかわらず、舞台中央に集まって演じるシーンがある。前後に立ったり座ったりした場合、後ろの役者の顔・姿が見えない。奥行きを逆手にした縦並びで笑いを取っていた。演技では、横展開した立ちのほうが重なり合わず、しっかり観てとれる(例えば、レディが下手の壁に寄りかかるほど空間利用している)。
次回公演を楽しみにしております。
嗚呼いま、だから愛。
モダンスイマーズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2016/04/22 (金) ~ 2016/05/03 (火)公演終了
満足度★★★
ネタばれ
ネタばれ
ネタバレBOX
モダンスイマーズの【嗚呼いま、だから愛。】を観劇。
一年ぶりの新作である。
四コマ漫画家のブス顔・多喜子は、夫・一貴のセックスレスに悩んでいる。
そんな中、クリスチャンの稲葉夫婦のフランス行きのお別れ会を
漫画編集者、アシスタント、女優の姉とマネジャーで行うのだが、そこで互いの夫婦間、男女間が一気に爆発してしまうのである.....。
男女が一緒に生きて行く上で、精神的な信頼を得ていながら、更に肉体的充足感を得ないと安心出来ないのが人間の性なのだろうか?という考えに持っていくのが本題でもあるのだが、そうなのだと「思う?思わない?」は観客自身の問題として、今作では、男女間の違いや考えを提示はしているのだが、ブス顔・多喜子からすると「思う!」という答えが正しいようである。
あくまでも多喜子の感覚と感情で語られる物語に、違和感を感じてしまう観客がいるのは間違いないのだが、その違和感を夫・一貴と一緒に観て行けるかどうかが今作にのれるかどうかであろうか?
ただあくまでもブス顔・多喜子側から描かれた物語というのは間違いないようである。
Hit or Miss
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
これはグッサリと重い
4作品同時公演2作品めの観劇。社会啓蒙的サスペンス?理想を現実化させるのは本当に難しい。そのためには何でもやる、となったら、テロリストや独裁者と同じになっちゃうし。ぐるぐる回って、ジレンマ、ジレンマで、ぐったりですね。
ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」
「FAIRY TAIL」舞台製作委員会
サンシャイン劇場(東京都)
2016/04/30 (土) ~ 2016/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★
まさに「ライブ・ファンタジー」
原作知らずで見に行ったので
少々難しい用語も多かったですが
とにかく演出に迫力があって、楽しめました。
映像が多く、舞台を見ているというより少し映画を見ているみたいな感覚になりました。
女の子たちが可愛くて、歌も素晴らしかったです。オススメ。
わかば
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2016/05/01 (日) ~ 2016/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★
偏った人達の偏った愛情
アトリエ春風舎にて75分。
うさぎストライプは何度目かの観劇となるが良作にめぐり合えるのは幸せな経験である。
ネタバレBOX
縛られている男。
舞台が明けて目に飛び込んでくるのは部屋の中、縄で縛られている男だ。
そして男は器用に靴のかかとでPCのキーボードを叩く。だが履いている靴も赤のハイヒールである。
だがそこに悲壮感や特殊な性癖を感じさせるものはなく、何かの事件性があるものではないことがわかる。
帰宅する女。
就職活動中であると思われる女が帰ってくるが縄はそれでも縛られたままだ。女が食事の準備を始めるが出てくる食事もなぜかぬいぐるみ。そしてそれをなにごともなく食べ始める二人。何かを意図しているようにも見えて意図していないようにも見える。そこに観客は意味を見出そうとし、自然と集中力が上がる。
話が進むにつれて二人の関係が義理の兄妹であることがわかる。
いなくなった、妻である女を自分の家で待ち続ける男、そして妻の代わりとして居続けようとする妹。安っぽいドラマであればそこから愛情に発展して物語が・・・となりそうなものではあるがこの物語はそうではない。
男はいなくなった妻を愛し待ち続け、妹はそんな兄に好意を持ち、姉の代わりでもいいからと居続けようとする、そんな二人の日常が少しずつ変わっていく。
ある種の歪んだ愛情と歪んだ関係性でつながる二人の物語は幸せなようにも見えて悲しいようにも見える。この話の中でも大池の演出は光る。
独特の身体性を持たせつつ日常の会話を繰り広げる二人のやりとりは、見ている観客に疑問を投げかけるとともに、やりきれない、内に秘めた感情に抗おうとする人間のあがきのようなものが見えるのだ。
うさぎストライプの新作は、繊細な心理描写の中でそれでも無意識にあがこうとする愛おしい人間達の物語だ。
みんな
ゆうめい
新宿眼科画廊 スペース地下(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/03 (火)公演終了
満足度★★
物語とは何か? をしっかり考えた方が良い
埼玉県内の某所、幼稚園の園長が進歩派だったかシュタイナー教育の影響を受けた為か、県下で初めて園児たちに音楽や絵の指導を本格的に導入した。
ネタバレBOX
結果、園長の孫と彼の仲良し2人が、絵に興味を持ち将来は絵描きになろうと誓った。だが、うち1人は小学校から高校中退迄、それなりの評価は得たものの家庭の問題(母は、その優しさを家族の前で演じ続けていた。然しWeb上での彼女は、家族一人一人の悪口雑言を書き込み、それで精神の平衡を保っていた)。この事実を知った息子は高校も止め家を飛び出して行方を晦ましていたのだが。一方、園長の孫は、美術的才能には恵まれなかったようで鳴かず飛ばすである。3人のうち唯一の女子は、受けた美大総てに落ち、短大に進学しその後は幼稚園の先生になっていた。勤める園は卒園した幼稚園であった。而も現在彼女は園に勤める男性と付き合っているのだが、そこへ発表会の演目指導にお願いしていたメンバーが到着。その中に彼女の元カノが居た。元カレはよりを戻そうと誘いを掛けてくる。こんないざこざの中、園児時代以来の仲良しが、園長も入院していた廃病院に紛れ込んだ。住居不法侵入として警察に捕まり、地方欄に掲載されてしまったのだが、彼は高校を中退した仲間を見掛たように思い、廃病院に入っていったのだ。
一方、元カレだけは、美術界で頭角を現し、賞をとり、賞金など入手していたのだが、元カレの才能と権威を巡って後輩・元カノが媚びる姿などが、恰も体験談であるかのように構成されている。
然しながら、演劇の極めて重要な要素である歌舞く発想や、本質・普遍性を鷲掴みにして取り出し、提示するような自己分析、対象化は感じられない。
シュワロヴィッツの魔法使い2
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★
まずは1作品めの観劇
4作品同時公演の1作品めの観劇。命のリレー(?)のダークファンタジー。話の展開には個人的に納得いかないところも多いのですが、流石のメガバで、グイグイと引き込まれます。ヘヴィーな1時間半。4作品を1日で観るひとは大変だろうな。役者さんはもっと大変でしょうけど。
神芝居
X-QUEST
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
制覇!
念願の制覇!
ワンダーランドな毎日。
みんな素敵でした!素敵すぎました!
演技が繊細!なので目が離せられない!逃したらもったいない!
あの狭きリングの上でのダンス、殺陣に毎回圧倒されながら観てました!
舞台セットが何もないのに、ソコにあるかのように…引き込まれ…。
ブレない音響、照明…スタッフワークもさすがです!
今回は特に客演さんの声がよかった!!!
楽しい12日間、17公演でした!
最高でしたーーー!
次の公演も楽しみにしています!!!
神芝居
X-QUEST
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
観てきた
月初めに別の舞台で観て気になった高田さん目当てで、事前情報等ほぼ調べずに行ってきました、初めましてのΧ-QUESTさん。
初めての劇団さんで、大丈夫かな?と思ったんですが杞憂でした。
煌びやかな衣装に個性溢れるキャラクター、みだれる事のないダンスにまるで舞踊かというような圧倒される殺陣。散りばめられたら言葉遊びに折り重なるエピソード、ノイズがかかったようなお話が晴れて一枚の絵になった時の高揚感といったら!鳥肌ものでした。
もちろんお目当て立った高田さんは格好良いし可愛いしで、ヤバいなぁ、はまりそうです。
神芝居
X-QUEST
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高の舞台でした
エクスクエストの舞台を観劇したのはミラピ以来でした。ずっとタイミングが合わず観劇出来ずにいたのですが、今回友達と観劇することができました。初日に行った時から(これは絶対ハマるな)と思っていたのですが、案の定めちゃめちゃハマっていました。最初は2回しか行く予定がなかったのですが気づけば5回観劇していて…笑
内容も行く度に発見することが多く、全く飽きませんでした。わたしが一番良かったと思う演技変更は、お婆さんになった國立幸さんの「ずっと待っていましたよ」の台詞が、最初は大きめの声で仰っていたのですが、後半には本当に消え入るような声で仰っていた所です。あそこの声で七十年間の重みをとても感じ、自然と涙が流れていました。
エクスクエストの劇団員さんもとても暖かく、ファンを大事にしていることがとても伝わってきて、心から応援したいなと思いました。
次の公演はわたしの大好きなミラピの再演です。前回は一度しか行けなかったので、次は全通する予定で頑張ります!素敵な舞台をありがとうございました。
わかば
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2016/05/01 (日) ~ 2016/05/09 (月)公演終了
満足度★★
ほぼ何も感じず、ただぼんやり見ていた
75分ぐらいを……。
ネタバレBOX
「わかば」と言う名のゴトーを待っているような作品なのかと思ったら、そうではなかった。「待つ」ことにはあまり意味がないようだ。
ロープと赤いハイヒールの男という設定で、板付きで舞台の上にいる様子が、いかにも「つくりました」という感じで、最初から「あ〜あ」な印象だった。
まあ、徐々にその理由が明らかになるだろうな、と思っていたらその通りだったし、それほど「へぇ」とも思わなかった。
「それで……」としか思えず、なんとも薄っすい印象で、75分ぐらいをぼんやりと見るだけだった。
男が妹・ふたばをいきなり蹴り、ハイヒールで殴るシーンには、狂気を感じてこれから面白くなるぞ、と期待したが、それもあまりにも意味がありすぎてつまらなかった。殴られて倒れたふたばが、マイクを持って歌い出すところでは、「おっ! 面白くなってきたぞ」と思っていたのだが。
いきなりのこの暴力シーンは、実は男のほうから妹・ふたばを求めていたのではないか、とあとからわかるのだが、それとのちの男の行動が結びついていかない。
「ベッドの下に…」という展開は悪くなかったのだが。
男は1日中後ろ手に縛られているわけだから、「トイレはどうするの?」の観客に思われた時点で、舞台上の世界観が作り込まれていないのではないか。
少なくとも私は「トイレはどうしてるのか?」と思った。ずっと縛られて食事も取らせてもらえずにいたときも。
そんなことは関係ないぐらいの不条理感が舞台の上にあれば、そんな余計なことは思わないし、思っても納得できる。また、ある程度、(観客側との)現実と地続きとして舞台の上を成立させたいのであれば、そんなどうでもいいころを含め不都合なこともうまく適当にかわしてほしい。
女に対して従順な男が、(前の)妻・わかぱに求められたことを素直に実行して、また、その妹・ふたばに求められれば、その通りに実行しただけにしか思えなかった。
「従う」こと、「縛られる」ことにそれ以上の意味を見出せなかったからだ。
もちろん、男女の関係以上に、人間の関係や、拘束についてなど、いろいろと深読みすることも可能だが、深読みしたいと思うほどの面白さが感じられなかった。
縫いぐるみを使った食事も、最初は「!」と思ったが、2回目からすでに飽きていた。
例えば、こういうところを徹底的に面白くするか、あるいは徹底的にうんざりさせるかのどっちかにしてほしい。乾いた笑いでも起きればなあ、と。
いろんなところで変な間があって、それがなんか気持ち悪く、気持ち悪さを意図して、変な間を設計してあるようには思えないところが、また気持ち悪くって、どうも楽しめなかった。
役者の出し入れとか、位置とか、まあそんなところが微妙すぎたのではないか、舞台の上に変な緊張感が欲しかったので、そのあたりは精緻に設計すべきではなかったのか、と。照明も含め。
せっかくの役者の身長差も、なんかもったいない。
ゼロゼロゼロ
日本のラジオ
スタジオ空洞(東京都)
2016/04/26 (火) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★
すべてはゼロになる ~タナトスへのいざない~
贅沢なお芝居だったなあ。
音響、照明、舞台装置といった装飾を取っ払って、キャストだけで魅せる芝居。それをこんな少人数の観客で独占。
キャストが良いわぁ、凄いわぁ。――というかキャストが良くないと出来ないよ、これ。
お話は、ガソリンスタンドで煙草を吸うが如くの緊張感。
禁煙って書いてあるのにね。ま、ヤクザだからしょうがないね。
パンフレット付きのを買ってみたけど、これは買って正解だった。小ネタ付き、本公演の戯曲付きのパンフ。作りもしっかりしてて素敵。
ネタバレBOX
この物語のトリックスターであるところのアヤちゃん。
キャラクターがいいよね。喋る度にゾクゾクしてたわ。
人には『エロス(生への衝動)』と『タナトス(死への衝動)』があり、通常はその二つのバランスの中で生きているのだそうな。
ところが彼女は性欲が希薄なのだという。
エロスがなければ当然タナトスへと引っ張られる。飲み込まれる。
それでも、飲み込まれそうになってても、なにがしかの希望をみて『賭け』に出たんだ。
僕はそれに勝つことを願った。予感的には負けるのだろうけど、どうか勝つように祈った。
あのミュージシャンでもあの下っ端でもいい、彼女に協力して打ち勝つ未来が来るようにと。
――っていうかさぁ! 親分を殺されてるのにその殺した相手に易々と従うとか兎本お前なんなのマジで!
ホント屑。基本卑怯。一般社会に馴染めず、反社会的勢力に属している奴らは大体そう。任侠道(笑)
「クスリはカタギに迷惑をかけるからやらない」とか言っても二次団体三次団体でやることは黙認。クスリでシノギをあげてても知らん振り。お金儲けの前には無かったことにする。(現実と混同中)
ミュージシャンの帆井もどうよ。
……いや、分かるよ。たぶん僕だったら一番近いのは彼だよ。同じ状況になったら右往左往して何にも出来ないだろうよ。
(混乱しているシーン凄かった)
それでも頑張ってほしかった。あともうちょっと勇気を出してほしかった。そうすれば状況が変わったのかもしれないのに――。
そう思ってたんだけど。
「お前の子宮に潜りたい」
胎内回帰願望かよ! こっちもタナトスじゃねーか!
「クスリの効果を知ってた」のに「使った」のはそういうことか。
なんだよ。
「死に魅了された」奴らばっかじゃねーか!!(解体業の二人は言わずもがな)
兎本の叫びにも納得ですわ。
で、最後に篠原さん。
パンフレット読んでて気付いた。これ「ラクエンノミチ」の後の話か!
観劇中、篠原さん(の中の人)は「ラクエンノミチ」の方が凄みがあったのになあと思ってたけど、なるほど、パワーダウンしていたのは大怪我したからか。
――っていうか生きてたんだ。良かった良かった。しぶとい、さすが篠原さんしぶとい。
あ、いや、今回で死んでんだけど。
https://twitter.com/fragngt/status/724611100981882884
> 部下に慕われたい
篠原さん、あんた……。
神芝居
X-QUEST
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
二度目のエクスクエスト。
スケジュールの都合で一度しか観劇できませんでしたが、終わってから「次はあの席で観たいな」と考えはじめてしまうような、何度でも観たいと心から思える公演でした。
細やかな伏線と巧みな演出に魅了されっぱなしでしたし、またワンダーランドに隠された真相を知った時の「そういうことだったのか」という納得と同時に恐ろしさで総毛立った感覚が未だに忘れられません。
演出、舞台セット、役者、ストーリー…どれをとっても最高の作品でした。観られて本当によかったです
ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」
「FAIRY TAIL」舞台製作委員会
サンシャイン劇場(東京都)
2016/04/30 (土) ~ 2016/05/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
正にファンタジー!
佃井皆美さんが、いつも以上にカッコ良かったです♪また観に行きます!