最新の観てきた!クチコミ一覧

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遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

「“戦争と平和”のリアル」
私の少年時代には“戦争と平和”をどう感じていたのかなどと思いながら、観させていただきましたが、多感な少年少女達の感情や心情がよく描かれており、場面転換もクイックリーで物語りに集中できました。

大人となった今、改めて感じることが多かった作品でした。

遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

紛争地 花四つ星
の住民の生活を覗き見、難民キャンプも可也見て回っている自分にとっては、戦闘シーンや残虐な描写が随分抑えられ、リアリティーには欠けたが、それでも日本の一般の人々にとってはかなりショックを受けた人々も居るハズ。

ネタバレBOX

一般日本人向けの良く出来た教科書という感じであった。無論、主人公、ベフルーズが、飛翔するミサイルに似た大きな音、空爆の破壊音に怯えたり、被ばく者の写真を見て気持ちが悪くなってしまうなどのトラウマを紛争地の多くの子供が抱え、悪夢、夜尿症、不眠、神経症、時に失語、精神分裂などの症状を呈するのは事実であり、ケアを受ける過程で将来なりたいものを訊かれると医者、ジャーナリスト、教師などの答えが多いのも事実である。如何に彼らが、自分達の置かれた状況に真剣に向き合っているかは、彼らに遇ってみれば直ぐに分かることだ。(こういった事例については、自分も難民の子供達に直接向き合って数百人の子供たちの反応を直接見聞きしている。)中学生くらいの子が、アラビア語以外に英語やフランス語を話したり、パレスチナに於いては必要からヘブライ語をこなす者も居る。知的にも精神的にも日本の同世代の子供より遥かに大人である。日本は、日本会議の下司共がいくら美しい日本などと美辞麗句を並べた所で、QSの2016大学世界ランキングでも去年から5つ上昇した東大の34位1つ上昇した京大の37位、と日本を代表する大学でこの程度の評価。アジアではシンガポールのシンガポール国立大12位、13位で同じシンガポールの南洋理工大にも遠く及ばない。日本の頭の悪い為政者共もソクラテスの弁証法に敗れ、詭弁の代名詞となったソフィストの真似など好い加減に止めるが良い。受験時のペーパーテストの結果が良いだけでは、ヒトのその後の成長は計れない。人は他者に揉まれて成長するのである。その事実をこの物語は良く示している。ベフルーズという名はペルシア語で”良き日”を意味するという。彼は様々な武田レオからの嫌がらせにも基本的に暴力で対応しない。虐殺された母の形見のスカーフを何度も踏みにじられた時でさえ、堪えに堪えた後、体当たりして取り返しただけである。その伏線は、作中至る所に鏤められていた。ファーストシーンにアザーンが流れ、武装集団に属することになった兄と共に組織メンバーの前に連れ出された彼と兄の様子で、無論、それは察せられる。その後もアラブの代表的な弦楽器ウードの、人の心情を切々と訴えるような音色に、爆弾を仕込んだベストを脱ぎ、逃げれば兄が死ぬことになると恫喝されたにも関わらず、人ごみの方には投げず逃げろ! と声を挙げながら他人の居ない方向へ投げたこと。その時破片で自ら傷を負ったことなど。他人に殺される怖さも、他人を殺す恐怖も味わった彼の、だからこそ、明日は昨日と同じであってはいけないという強い思いが、医者になって故郷に戻り、傷ついた人々を一人でも多く助けたいという彼の希望を支えている点にも注目したいのだ。
 唯、ちょっと気になった単語がある。自爆テロという単語だ。通常海外メディアはsuicide attackとか suicide bombingという表現が多く用いられているように思う。ISが、劣勢になってからは殊にこの方法を活用するようになったのは事実である。然し、ISを産んだのはアメリカの戦争犯罪とイラク破壊による世界武器市場への宣伝(アメリカの軍産複合体による)と戦中、戦闘終了宣言後イラク国内の混乱を利用しての、治安維持名目や国家軍事予算の名目移転という誤魔化しにより、民間移転した軍兵(特殊部隊兵士を多く含む。ブラックウォーターなど)による民衆虐殺、レイプ、イラク国宝の略奪(これはイラク戦争中にも米兵によって行われていたし多くは未だに返還されていない)、使われたDU弾による極めて凄まじい核汚染(α線による被害が多い為、内部被ばくになることが多い。(それが、ICRPをはじめ、IAEAに逆らえないWHOなどが、内部被ばくを一切問題にしない原因であろう。無論、このDU被害に関してはDU弾が使われた総ての地域の医師、看護師などの医療研究・従事者、そして良心的な科学者が問題を提起し続けている。その地域とは、ヨーロッパではコソボ、中東では湾岸戦争時に汚染されたイラク南部(バスラを含む)、アフガニスタンなどであり、使用した米軍兵士もDU汚染で後遺症を患い、子供に障害児を抱
える退役軍人が居る。)イラク戦争では更に大量のDU弾が首都バクダッドでも用いられたが、その後の混乱で医学的データを収集整理するまでには至っていないようである。)
 イラク関係では、まだまだ言わなければならないことがあるのだが、アメリカのイラク占領で最も大きな失敗は、それまでイラクを支配してきたスンニ派を総て公職追放したことだろう。確かにフセインは、シーア派を弾圧したり、クルドを弾圧したりはした。秘密警察が、国民を監視していたのも事実である。然し、民衆レベルではシーア派もスンニ派もお隣同士で仲良くしていたし、殺す、殺されるなどということは考えさえ及ばなかったのも事実である。それが、アメリカの占領政策の失敗により、傀儡マリキ政権の下、クルドのペシュメルガ、シーア派民兵が、スンニ派住民を拉致しては凄まじい拷問に掛けて惨殺してきた。そこでスンニ派も自衛の為に軍事組織化していったという経緯は無視できない。それらが離合集散してとどの詰まりISに結集していったのだ。無論、ISの中には旧アルカイーダの人々も紛れ込むことになった。
 ところで、日本でベルフーズを受け入れる地域となったのが広島であることは意義深い。いじられキャラのヤスミの兄がISに参加しようと企てるのは、TVでアラブ関連のドキュメンタリーを多数見、就職試験に落ちまくっていることから簡単に見通せるが、その兄のエクスキューズについては、実際、日本社会の事大主義と事大主義をベースにした一面的なレッテル貼りのマイナス面を良く表していて興味深い。同時に、日本人の甘さ、甘え、弱者に対する想像力の欠如も良く表していて面白い。その点では、ベルフーズのクラスメイトであるレオのスタンドプレーと狭い了見に根差したプライドの嗤うべき浅さも通底していよう。
デトックスウォーターをガブ飲みするセンパイ

デトックスウォーターをガブ飲みするセンパイ

パイのミ

Live Cafe&Bar PLACEBO(大阪府)

2016/10/08 (土) ~ 2016/10/08 (土)公演終了

満足度★★★★★

笑いに笑い 大好物です。
中野π子(May)とハシグチメグミ 室屋和美、池下敦子 最強メンバー 替え歌から般若の女子会 控室での会話  笑ろた 笑ろた!! ただただ 笑いに笑い、 お好みとごはん 焼きそばとごはん 炭水化物に炭水化物 笑いに笑い いいじゃないですか。大好物です  あーー楽しかった!! 

アイドルくの一忍法帖 ー風魔四姉妹の逆襲ー

アイドルくの一忍法帖 ー風魔四姉妹の逆襲ー

劇団「神保町界隈」

テアトルBONBON(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度

リハにしてもひどい
客を馬鹿にしていると感じました。
ヘラヘラしている演者が何人もおり、面白くもないアドリブをやり続けているのは見ていて苦痛でした。
面白いと思ってやってるであろう下ネタも気持ちが悪く、一部の役者のファンであろう客が無理に笑っているだけの地獄絵図といった感じでした。
参加したくもないままにこの芝居に巻き込まれたであろう人たちは本当にかわいそうだなと思いました。
運営は客や演者のことを本当に考えるのであれば、この公演はしない方がよかったと思います。

「ウサギ小屋裁判」

「ウサギ小屋裁判」

Random Encount

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/09 (日)公演終了

満足度★★★★

再確認する 子供の心と母親の心
子供たちの心 自らの裁判で考え悩み そして 犯した罪とその重さ 行きついた先は、 繋がっている.・・・罪は・・・ 自分で止めた子供たちの心。 自分たちに下した判決。 極端な場面設定の中 親が出した結論は、親が下した判決は、それぞれの心の中、 親の子供への愛の方向。 そして再確認する子供への想い。 上手い役者陣が演じる作る、子供の心と母親の心。

ネタバレBOX

子供たちの心 自らの裁判で考え悩み そして 犯した罪とその重さ 行きついた先は、 繋がっている.・・・罪は・・・ 自分で止めた子供たちの心。 自分たちに下した判決。 極端な場面設定の中 親が出した結論は、親が下した判決は、それぞれの心の中、 親の子供への愛の方向。 そして再確認する子供への想い。 上手い役者陣が演じる作る、子供の心と母親の心。

兎が死んだ 病気 一時間目が自習 集団下校の班分け 先生はうそをついている パトカーが来ていた TVの取材  殺されたんだ 祈って生き返ることはない どんなに大切にしても 命 器物破損 僕たちは、犯人の裁判をしようと提案する 罪を決める 多数決 6年2組は裁判をする。 先生を問い詰めよう 予測できなかった 検察 犯人Aにふさわしい罪を。 飼育係 カズヤ氏を召喚 この裁判で真実のみを応えることを約束します。  昨日は何もなかった 被告Aに死刑を 被告のやったこと 事情ではない 飼育係のジャスティス ナグモ先生 かってに壊されたことは、悔しい 犯人を許せる 事情は 求刑 死刑 3年 5年 15年 共犯は? カズヤ 鍵かけた 被告カズヤ氏の もう帰りなさい 僕は違う 却下 ウサギは幸せ 死んだ カズヤ先生に何を言おうとした 裁判逃げんなよ 検事 弁護士が変わって裁判 証人 会話を再現 カバンがなくなった 鍵が開いていた カバンを隠した人 帰った人 ミオリは隠した 犯人を知っている 俺が隠した  明日の裁判 裁判長は3日目の犯人になる // ウサギは病気で死んだんだ 犯人を捜す 話の方は、はっきりさせろの一点張り 何をしているのでしょうね。// 再開いたしましょうか  3日目 もう一人被告 ミオリ 犯人探しおかしい みんなじゃないか 親が揉めだす 追い詰められてうちの子は、それではここまでにしますか、 ナナミを返して 母として 裁判記録をもとに 子供たちは目を覚まさない 私たちにできる事は解ってあげる事 ユキヒコにはそんな事を教えていない なぜあんなことに 再開する ちょっとウサギの事を (母親が裁判記録をもとに裁判を再現していることがここで分かる) // 鍵が掛けられていたら 命の価値を、 もういいんじゃない 飽きちゃった 裁判ごっこ // カバンを隠されたこと // 笑ってたって言った 吹き込んで遊んでいる ヒナ ヒナはね・・・・ ウサギ殺害の原因 見て見ないふりしているユキヒコ ナナミ 自分自身が悪い 罰を受ければいい 帰ろう 6年2組裁判長 検事 弁護士 解散します。 // ここまでがノート 繋がっている.・・・罪は・・・ 僕たちは、僕たちを有罪と判断した 刑の執行は教室で まるでウサギ小屋の、 // 毒ガスの作り方 // ウサギを隠すように言われた 真実を隠す罪 聞かされていない私たち 防げた 今更わかろうと なぜ息子は、話してくれなかったのでしょうか 私聞かなかった うちの事情 うちも巻き込まれないようにした 自分で止めた 変わるのは私(先生) 私たちも自分自身を裁かなくては 今度こそ話す聞く 私は抱きしめる 被告6年2組 母一同は、 // 高校生が犯人 // 意識を戻した 子供たち // 処分が下される // 判決を言い渡します。
鱗人輪舞(リンド・ロンド)

鱗人輪舞(リンド・ロンド)

DAZZLE

あうるすぽっと(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

全てのカテゴリーに属し、属さない、曖昧な眩さ。
DAZZLE の公演は、どれだけ期待値を高めても、それをヒラリと舞うように越えてゆく。
今回の作品も衝撃だった。
全ての瞬間、瞬間、が尋常ではない緻密さと儚く退廃的で、そして決して折れない美しさの連続だった。
二十周年記念公演と云う事で、彼らの培ってきた全てが凝縮された作品だった。
マルチエンディングでは観客が舞台上の世界の行く末を決める。その時に、本当に手が震えた。
彼らはDAZZLE と云うダンスに人生を捧げ、命懸けで踊っている。命懸け、が比喩ではないとあの舞台に触れれば理解出来ると思う。
そして触れてしまえば、渇いた世界での水を求めるように、彼らのパフォーマンスを求める。
まだDAZZLE を知らない、観たことが無いと云う人がいたら、今、この時、DAZZLE に気づいて欲しいと願ってやまない。

不謹慎な人たち

不謹慎な人たち

ねじリズム

シアターブラッツ(東京都)

2016/09/28 (水) ~ 2016/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

不謹慎なドッキリの先にあるものとは?
付き合って五年になる恋人・吉田との結婚を考える山神しおりが、吉田の本心を確かめるために、不謹慎なドッキリを仕掛ける。
そのドッキリとは・・・自分が死んだことにしてウソのお葬式を営み、吉田がどんな反応をするのか?というものだった。
吉田は、しおりの企み通り、遺影の前で泣き崩れ「本当は結婚したかった」と告白し、その企みは一見成功したかに見えた。
が、そこからしおりは、自分にそっくりだったという吉田の過去の恋人・みわこの存在に悩まされるようになり、みわこに似た自分が好きなのか、しおりとしての自分が好きなのかを知るために、さらなるドッキリを仕掛ける。

その過程で、15年ぶりに明かされるみわこの死の真実。
そして、そのドッキリに込められていたのは、みわこの死から徐々におかしくなっていった吉田に、人としての心を取り戻させようとするしおりの深い愛。
終盤で、事態が二転三転するようなドッキリに客席も騙されながら、最後はスッキリし、笑って観終ることのできる結末がよかったです。

今回は群像劇ということで、個性的な12人の登場人物がぞれぞれしおりと吉田に複雑に絡んでくるので、それぞれの思惑で動く不謹慎な人たちの人間模様もとても面白く、楽しめました。
また、小劇場には珍しい回り舞台という大仕掛けが場面転換に効果的に使われていて、その舞台を回しているのが出番のない役者さんたち、という演出も斬新でよかったと思います。

こんな風に、毎回新しい仕掛けや試みで驚かせてくれる劇団ねじリズム。
次の作品が、早くも楽しみです。

解体されゆくアントニン・レーモンド建築旧体育館の話

解体されゆくアントニン・レーモンド建築旧体育館の話

かまとと小町

シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)

2016/09/24 (土) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

旧体育館の話。ガールズ・ビー・アンビシャス!全編ギターの生演奏!
一度、かまとと小町 さんの公演をしっかり拝見したいと思っていました。
番外公演ですが、拝見できた良かった。

息吹、敬虔、奔放、哲学、癇癪、沈黙、平穏、飴玉、史学の女子大生9人。
その名前の通り、個性的で、それぞれの想いもって大学に入学した女子大生たちのガールズトーク。
彼女らは何を成し何処へ向かうのか?
多感な女子大生たちへ、ガールズ・ビ・アンビシャス!
おじさんも頑張ります!

全編ギターの生演奏も凄かった!
先週の赤猫プロジェクトさんのウクレレ生演奏も凄かったですが、こちらのギターも凄かった!

追伸、この秋、学生演劇花盛り、行けない公演多数ですが、この前の週のちゃうかさんの「Яeverse」も良かったです。

慕情の部屋

慕情の部屋

スポンジ

新宿眼科画廊(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/18 (火)公演終了

満足度★★★★

豚箱友情物語、ではないが。
初スポンジ、名前もこの度知った。
タテに長い新宿眼科画廊(地下スペース、逃げ口無し)の奥行きを使った、多場面を作りだす装置の活用で、「物語」はテンポ良く、スリリングに進んでいた。
スーパーのバックヤード、ビデオ屋店内、主人公の部屋、上野、留置場、接見室・・。
印象的なのは、狭い横幅をさらに狭める上手側の小さなエリアで、機材を駆使して無機質系の「音楽」未満ただの音以上の幻想音を「生演奏」する姿、ドラマを「不穏」に盛り立てていた。
当て書いたように物語上のキャラに合う人達は、一劇団に属する同質感がないが、持つキャラによって物語の中に嵌め込まれ、総体で一つの芝居をこなし切った感じ。
悪行の果てであるはずの檻の中が、最もヒューマンな空間だというのも皮肉が利いて好きである。

わが町

わが町

ヨハクノート

立教大学新座キャンパス(埼玉県)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

現代の「わが町」が表現される
実験色が強目ということで、期待に違わず面白かった。ワイルダーの革新的なところをさらに進めて見せてくれた。特に2点かな。舞台監督が出てこない、読み上げソフトによる合成音がナレーション風に流れる。もう一つが、「幕なし・背景なし」がさらに進んで、「舞台なし」であった。広いフラットな空間に、椅子がランダムに。優も客も好きに掛けているのみ。古くに実写映画があるが、真逆に展開した舞台であった。筋は分かりにくいが、演劇の可能性ではあるのかも、と納得してみる。

売春捜査官

売春捜査官

稲村梓プロデュース

中野スタジオあくとれ(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

今さらですが
再演とはいえ役者陣の迫力が伝わってきてとても良いお芝居でした。
他の演技を見ながら笑いをこらえている稲村さんも良かったぁ。
とにかく真剣にバカなことも含めて演じているから熱が伝わってくる。ちょっとした視線や動きが小さめの劇場なのでよく見えてくるのが良かった。
今後もこのユニットがどういう活動をしていくのかとても楽しみです!

遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★

前半はテンポ良く、後半が・・・
中学生が主体ということで、若い演者さんが多く出ています。動きのキレ、演技のキレが良く、キビキビとした動きは好感が持てました。
前半はテンポ良かったのですが、中盤以降がスローになり、リズムが崩れたのが惜しかった。重いテーマを重く描くのがストレート過ぎ、観ていて少し辛かったです。

ネタバレBOX

後半、場転だけがテンポ良くなってしまい、本編とのバランスを欠いたように思います。
あと、ISISの兵士たちの描写が温いように感じました。日本の若者が演じているので難しいかとは思いますが、彼らの殺気が必要だったと思います。銃を撃つ時も、棒立ちでは反動に耐えられないはずです。
遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

命の重みを感じました。
奥の深い、中身の濃い、重みのある芝居だった印象です。見応えがとてもありました。

ネタバレBOX

命の大切さ、戦争の恐ろしさ、だけでなく多くのことを考えさせられました。体が、心の中まで、しびれました。最後の終わり方は、続きがあるのかなと思わせる感じが、続きは観ている私たちが感じ取って考えるべきなのだと思いました。1シーン1シーンが意味の濃い、鮮明で強烈なメッセージを発信していたように感じます。
慕情の部屋

慕情の部屋

スポンジ

新宿眼科画廊(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/18 (火)公演終了

満足度★★★

慕情ですか~・・・
近しい方の経験談を脚色・構成して創り上げたという感じの物語で、妙にリアルに感じる作品で面白かったです。

場転の際のセットもよかったですが、“ノイズ演奏”がとても効果的で、全体を通して作品の雰囲気を醸しだすのに一翼を担っていました。

ただ、私的には物語の顛末に一捻りが欲しいところ。。。

BLACKBERRY

BLACKBERRY

IQ5000

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★

熱量は感じたが・・・。
以前観た「ジャングル~柔和なジャングルの猛者~」が熱量溢れる舞台で、久しぶりに同劇団を観れるので、期待して観劇した。
ただ、結果から言うと、今回は自分には合わなかった。熱量は感じたが、マンホールチルドレンやバイカル湖の悲劇等を題材にしたにしては、その凄惨さがあまり伝わって来なかった。観易くする為に小ネタ等を入れた為かもしれないが、浅く映ってしまった。
好きな劇団さんだけに、次回作に期待したい。

MOLOK

MOLOK

劇団メリケンギョウル

明石スタジオ(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★

骨太作品が…
この公演は、史実に基づく「マクベス」と、旧約聖書にある神話・悪魔的なモロクの物語を綯い交ぜにしたもの。劇団の謳い文句である“忠実×虚構“のハイブリッド新生「マクベス」...その脚本は骨太で面白い。

しかし、脚本の力・面白さを演出・演技が削いだようで勿体ない。もしくは脚本の力に演出・演技が追いつかないといった感じで惜しい。
本公演は「マクベス」をベースにしているが、シェイクスピア版における暴君ではなく、どちらかと言えば名君のような描き方である。その試みは良かったが...。

(上演時間:前説では1時間45分、実際は2時間強)


ネタバレBOX

勇猛果敢な将軍マクベス(本公演ではマクベタッド)は、妻(グロウク)に唆されて主君を 暗殺し王位に就くが、内面・外面の重圧に耐えきれず錯乱していく...というのがマクベス。
一方モロクは、古代の中東で崇拝された男神の名で、元来は「王」の意だという。「涙の国の君主」、「母親の 涙と子供達の血に塗れた魔王」とも呼ばれており、人身供犠が行われたことで知られると。王の初男子が炉にくべられ、王家が代々繁栄するという。

本公演で登場するマクベタッド(弟はバンクォ)は双子という設定で、魔女に当たる予言師・レギオンが囁く。そして原作通り前王を殺すが、実は前王(女王・ドナハ)の実息子の仕業である。この実子が無能であり、王位を継承させたくないとの思いが悲劇を招く。
名君マクベタッドは、ドナハの願いとは言え、自分が王位に就いたことを悔いている。眠れなくなり酒に溺れる。その苦悩がしっかり伝わる。人は聖人でもあり狂人にもなる。その心の持ちよう...人間が矛盾を抱えているということを表すため、シェイクスピアはオクシモロン(撞着語法)という手法を用いているが、この芝居でも「きれいは汚い、汚いはきれい」と...。しっかりと面白いところは引用している。
この芝居では、マクベタッド(弟はバンクォ)は移民という設定。その受入れ取り立ててくれた恩・義と偽・贋の狭間での生き苦しさ。その心情をモロクに出てくる王の初男子が炉へ、という犠牲の場面がマクベス物語にしっかり組み込まれている。その“忠実×虚構“の物語は観(魅)せてくれた。

脚本は重厚であるが、演出は多くの箇所で笑いネタを入れ軽量にしてしまった。演技は役者間での力量差が大きくバランスが良くない。できれば笑いネタは控え、全編通して骨太作品として仕上げてほしかった。

次回公演を楽しみにしております。
時喰【東京・大阪共に満員御礼!ありがとうございました】

時喰【東京・大阪共に満員御礼!ありがとうございました】

劇団5454

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

良い時間を喰らわせていただきました
面白かった。チラシのあらすじ見てて面白そうだなと思って行ったが正解だった。
東京からという事で、また大阪に来てほしい、大阪の人に見てもらいたい劇団。
役者さんも良かった。皆んな良い味出してたなと。お母さん、婆さんからある役目を指示されてる若者、村を勧めた後輩が特に印象的だった。
制作さんの親切な対応もありがたかった。
次回大阪はいつだろう

最果てクロニクル

最果てクロニクル

関西大学劇団万絵巻

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/10/15 (土) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

初学生劇団
今時の学生劇団ってこんなに出来るんだなと。内輪受けとかやらない、しっかりした面白い芝居で良かった。個人的な好みとしてはもう一捻り、遊びが欲しいけど、900円の価値は十分
おばあさんからお菓子も貰えたし。

映像都市(チネチッタ)

映像都市(チネチッタ)

“STRAYDOG” Seedling

中野スタジオあくとれ(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

いいお話でした♪
徳江かなさんの魅力を存分に堪能できました♪やっぱり素敵な女優さんです♪

ゲシュタルト家の崩壊

ゲシュタルト家の崩壊

めがね堂

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い!
極上のサスペンス・ミステリーという印象である。説明にある「難しいことはおきません。ある家族の崩壊を覗くだけ」とあるが、その観せ方が秀逸である。
少しネタバレになるかもしれないが、文章(脚本)倒置法を利用したような展開で、終盤までその謎を引っ張る力は見事であった。
公演全体に不気味な雰囲気が漂い、謎の展開と相まって緊密感が…。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

基本的に室内と屋外(路上)という場面構成である。舞台上は室内という設定で、上手側にテーブルと椅子、下手側にソファーとローテーブルが置かれている。屋外は、客席中央通路を路上に見立て、何度か客席後方から登場する。この小空間を最大限に利用し物語の情景・状況を立体化しているようだ。この部屋は高層階にあり、その遠望は素晴らしいと...同じ窓から見える景色が東京タワーであり、スカイツリーでもある。その辻褄が合わない台詞など、ちょっとした状況や言葉に謎が隠されているようで、それを見逃すまいと物語に集中する。

さて、物語は倒置したような展開で始まる。
冒頭、消えた妻を探して雨の夜道をさまよい歩き、 家族を構成する部分が遊離した男(職業・作家)の顛末...実は若かりし頃に遡って話が始まるのだが、今の境遇を強く印象付ける。本公演の場合は、その謎を序盤で展開させ、どうしてそうなって行くのかという過程を順々に観せる。そうすることで、サスペンス・ミステリーの世界に容易に引き込むことが出来る。実に巧みな構成であった。

有名作家の娘と結婚した男、自分は文才があると信じ原稿を書くが締め切りに間に合いそうにない。そのため妻が代わって執筆してしまい、その小説が話題になり賞まで受賞した。以降、男の代わりに妻が執筆する。この妻の父に結婚を申し込んだ際、将来作家になると言っていたが...。父の才能を受け継いでいた妻への嫉妬、自分への嫌悪のような感情の沸々。

義理姉やその夫から消息の手掛かりになる写真(アルバム)を入手。さらに興信所へ妻の捜索を依頼する。その際も(正面)写真の提供を依頼される。本当の妻の顔とは...正面からの写真がない=妻と向き合っていたのか、という暗示のようでもある。消息場面に風俗勤務なども挿入し意味深さを増す。
これらの謎を妻本人が、夫のゴーストライターであることを新人ルポライターに暴露する形で解き明かす。この1人称語りという手法がシンプルかつ説得力があり観応え十分であった。

緊密感の中に小さな笑いも織り込む。例えば、妻の顔写真を卒業アルバムから、それも集合写真から探すなど有り得ないだろう。しかもそのページを客席に見せる。緊密さに適度な弛緩の挿入バランスも巧い。

次回公演も楽しみにしております。

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