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うえをむいてあるこう

うえをむいてあるこう

劇団天動虫

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/01/30 (月) 19:30

価格3,000円

とあるビルの屋上で1999年7の月に降臨しなかったアンゴルモアの大王を呼び寄せようとしているグループには急死したその仲間の霊も加わっており……な物語は幼馴染・恐怖の大王・霊媒師の三題噺的で、「心残り」ということについて示唆に富み含蓄がある優霊譚(←変換ミスに非ず、どなたかの造語)。

前半では舞台となる屋上への闖入者が霊媒師のカウンセリングを受けているサイドストーリーも並行して語られ、乱暴に言えばそちらは無くても物語は成立するが、後半で除霊すべく霊媒師が登場する時に唐突に感じさせない=前半と後半の繋がりを強化する脚本に「あ、なるほど」と納得。

ところで冒頭でラジオから流れてすぐに切られる曲、イントロだけだったと記憶しているが、世代によってはワカらないのではなかろうか?(謎)

ネタバレBOX

大切な相手との「訣別のとき」を迎えるのは切ないけれど、遅かれ早かれそれを受け入れて乗り越えなくてはいけない、というのが切なくてステキ。
あと、「何かをしようと思っていた者だけ」に「心残り」がある……という部分にはハッとする。
あるいは友をつどいて

あるいは友をつどいて

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/03/28 (火) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

本当は5点付けたいけれど、もしこれ以上の物があった時に困ってしまうので、あえて4点に。4・5が有れば、それにしたのだけれど。
今年の暫定1位です。

空飛ぶちゃぶ台

空飛ぶちゃぶ台

劇団PingPongDASH

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/04/01 (土) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

しっかりしたキャラクターの役者さんが多く、楽しかったです。
思いがけない場面設定があり、びっくりしたり、感心したり、気持ち悪かったり。
解りにくいところがあり、今一つ不完全燃焼な感じでした。

家族の神話

家族の神話

劇団 でん組

ザ・ポケット(東京都)

2017/03/28 (火) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/01 (土)

意外にもサスペンスストーリーだったので、どんな謎が隠されているのか?と、どんどん惹き込まれました。虐待される子供、虐待してしまう大人・・考えさせられる所が多々ありました。役者さん達の演技は安定感があり、熱演も良かったです。見応えのある舞台でした。

リーディング公演「ふたり」

リーディング公演「ふたり」

制作「山口ちはる」プロデュース

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2017/03/04 (土) ~ 2017/04/23 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/02 (日) 13:00

大いにネタばれ

ネタバレBOX

リーディング公演『ふたり』を観劇。

四作品あり、目当ては倉本朋幸の『千に晴れる』

姉妹の幼い頃から、現在までの家庭環境と母親喪失までを、姉を中心に描いている。
俳優を目指し、東京で自分の好きな事をして生きているバツイチの姉と、一人暮らしの母親の面倒を兼ねて、地元・大阪で暮らしている妹。
そんな二人だが、母親を病気で失ってしまう。
常々母親に、感謝の思いを伝えたいのに、性格の為か、素直になれなかった姉だが、母親を失ってみて初めて気付く喪失感を、リーディングを通して感じる事が出来るのである。
誰もが感じるであろう心情を、演技をしていないにも関わらず、姉を演じた亜矢乃から発せられる感情の高ぶりに、ただ言葉を聴いている以上に我々は興奮してしまうのである。
明らかに彼女の独壇場でもあったようだ。
そしてその感情の高ぶりで、舞台は終わり、暗転明けから、彼女からの舞台の裏話しが始めるのだが、どうやら舞台においての不手際、不満などをブチまけていくのである。
「もしかしてまだ芝居が続いているの?」と疑ってしまうくらい、今作の裏話しのような真実味があり、見ていておぞましいくらいのエネルギーの爆発する瞬間を目撃する事が出来るのである。
そして本当に舞台が終わって、彼女が役者紹介をしていくのだが、芝居のテンションが冷めていないからか、表情から察するに「どう見てもさっきのは真実ではないか?」と最後まで疑ってしまったのである。
キャラクターを己の者にする俳優は沢山いるが、リーディングという環境の中で、
あそこまで出来るのはなかなかである。
思い出す処では「百物語」の白石加代子だけだろう。

『千に晴れる』の亜矢乃バージョンは、お勧めである。

短編映画『キム・タク」 舞台「いつかひーろーに」「ガーデン」とまだ僅かしか亜矢乃の演技は観た事はないが、どうやらとんでもない俳優になった様である。
つぎはぎ

つぎはぎ

劇団水中ランナー

ワーサルシアター(東京都)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/02 (日) 12:00

旗揚げから観ているけど、着実にファンを増やしていると思う。公演する度に確実に成長していると思う。今や「水中ランナー」の王道とでもいうべき終盤に泣かしにくるハートウォーミングな物語は分かっていても泣かされる。
意見があるとするならばこのワンパターンとも取れる展開をいつまで続けるのか。悪人は出て来ず、登場人物はみな嫌味のない優しい人物ばかり。観に来るお客さんは、優しい物語と優しい人物を期待してくる。劇団としてこのパターンをずっとやり続けるのは並大抵のことじゃなくなると思う。たまには番外的にメチャメチャにはっちゃけた芝居も挟みつつ、「王道」も突き詰めてほしい。
なんて、言っていてもまた泣かされたいんだけど😅

「凪のバッキャロー!」~端島・軍艦島編 第1章~

「凪のバッキャロー!」~端島・軍艦島編 第1章~

株式会社Ask

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/03 (月)公演終了

満足度★★★★

自分の世代には、なんとも言えず懐かしい、まさに昭和がそこにあった。
若い人たちが作ると、どこかしらバランスを欠くのだが、多分昭和を生で知る世代がおられるのだろう。

バッキャローのシリーズは、2年程前にも一度拝見しており、今回も予想通りの楽しませてもらった。
人々のエネルギーと人情と優しさとが詰め込まれた、安心して楽しめる作品である。

ただ、以前も感じたのは、チケット代の高さである。
イケメン君やアイドルちゃんを出すことで、そうなるのであれば、出す必要はないし、彼らの集客力を期待するのであれば、高くする必要はないだろう。
作品だけであれば、星は5つだが、チケット代で1つ減らした。

COSMOS 2017

COSMOS 2017

劇団アルターエゴ

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

『上野パンダ島ビキニーズ』

『上野パンダ島ビキニーズ』

ネルケプランニング

クラブeX(東京都)

2017/03/30 (木) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかったです。

ネタバレBOX

アイドル男性歌手のファン7人が婚約を発表した歌手の気持ちを翻意させようと彼の滞在先の島に漁船で移動中に遭難し、無人島に辿り着いてサバイバル生活を送るうちに絆を深める話。

絆が深まったが故に、胸の大きな朱里がみんなで一緒にいたいと猿の神様に願ったことから無人島から脱出できなくなってしまいましたが、なんと男性歌手もこの島に漂着してきたということで、7人にとってはそれなりに結構なハッピーエンドでした。

客席は年齢層の高い男性が多く、ビキニーズ目当てということは明らかですが、野添義弘さんのツッコミが楽しく的確で、普通のお芝居を観にきたという気にもさせてくれました。こういったお芝居では司会役的男優がすべったら最悪なことを考えると、野添さんのキャラクターは本当に素晴らしいと思いました。

バランスのとれたスタイルのいい人はいましたが、暁島朱里役の西川美咲さんの可愛い顔して太っていなくての巨乳振りはさすがで、センターを張るだけのことはあるなと思いました。
時をかける稽古場2.0

時をかける稽古場2.0

アガリスクエンターテイメント

駅前劇場(東京都)

2017/03/22 (水) ~ 2017/03/28 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/25 (土) 14:00

価格4,000円

よく出来たお話で凄く面白かったです。
出ている演者さんも素敵でした。
他の作品も見たくなりました。

農業少女

農業少女

N&T合同企画

サブテレニアン(東京都)

2017/04/01 (土) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

鑑賞日2017/04/01 (土) 13:30

価格1,700円

無題2032(17-035)

13:30の回(小雨)

13:00受付、開場。

入って、左右に客席、対面。舞台には黄色のテープ(線路)、隅には(たぶん)稲穂。壁に薄地の布。

お茶がふるまわれる。

先日、文学座研究所演出部による自主公演があり、同じ戯曲だったので演出の違いを観にきました。

会場は開演前から大賑わい、ほとんどが友人知人なのだろうかと思うほどで調べてみると。

岩崎佳音さん「イッポンのマイク(2016/1@江古田)」、羽場小百合さん「見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。(2015/4@ここ)」...ということは日芸?

客入れ~開演がつながっているのはいいとして、まったくの普段の(私的)会話が続き開演時間が過ぎてもなにもない。13:36前説(90分)、13:38開演~14:53終演、役者は客席で知人と話し込む。

構内公演ではよく見かける風景ですが、余韻も何もないのですぐ退散。

感じたこと:肝心なところでカムのは残念、終始声が大きすぎるように(無理して大声に)感じました、衣裳と壁の布が何を現しているのかよくわかりませんでした、床のテープが目立ちすぎるように感じました。

誕生

誕生

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ“柴崎道場”(東京都)

2017/04/01 (土) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

結構ラフな感じで、こういうのもイイねと思って観ていたのも最初のうち、アドリブが入りながらも中々に計算された策士な作品。
黒いシミが徐々に広がっていくようなダークな表現が巧いと思いました。
約1時間はあっという間で、これなら2作連続でもペロリといけそう。
レトロな会場は趣があり実験公演的なものにピッタリな感じがしました。

ハムレット

ハムレット

ゲッコーパレード

旧加藤家住宅(埼玉県)

2017/03/31 (金) ~ 2017/04/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/31 (金)

価格3,000円

無題2031(17-034)

20:00の回(雨)。

19:30受付、開場。

6公演目にして初めての雨。

初日、客入時にはThe Beatlesの初期ナンバー。

20:02前説~開演~21:08終演。

今夜もキッチンにはものがあふれ、冷蔵庫、棚もいっぱいで少しでも空いているのは床だけ。

男、暗闇、夜食、ここまでとその後の妄想とが混濁、初日にして大騒動。

普段の生活ではよくあるハプニング、それをまったく普通のことのようにやり過ごす演出(機転)。美術のこだわりも大増量。

「Let It Be」の「Be」はハムレットの「Be」のことではないかと思いながら駅まで傘を差し、歩く。

追記
19:30会場着、ザブトン2列+椅子1列。
「アンティゴネー(2016/4)」からで6公演目(初めての雨降り)、初演が2016/8、場所は同じくキッチン。もともと「家」で芝居を?というので観に来たのがずっと続いています。

大きな固定座席のホール公演よりも小さな会場、ギャラリー、倉庫のような所、野外のほうが好み。「家」では贅沢貧乏の「ハワイユー」を観たのが2016/5でこちらとほぼ同時期、観客数も15名くらいだったと思います。

100%住人と周辺のお話、家の外で生まれた戯曲を招き入れ歓待(?)したときお話と、全然異なる印象で甲乙つけがたい仕上がりです。

役者さんが近いことには慣れていてどこから出てきても驚かないはずが「この家」ではお話の展開、並行宇宙のように部屋を移動したり、上下移動があったり、お話の中にちょっとだけ入ってみたり、戸外に出たり。

個人的には(本作以外でも)演劇論はいらない。充実した時間だったと感じられればそれでよく、終演後原作を読むこともできる。

玄関入って左にある本棚をみるのも楽しみの一つでいつも1~2冊くらいは持っていたり、読んでいたり。

「蕨」なかなか漢字では書けない。そこは、昔々、住んでいたところ(駅の反対側だったけど)、永い時を経て、再び現れた不思議な空間。

ダンス専科2017

ダンス専科2017

セッションハウス

神楽坂セッションハウス(東京都)

2017/04/01 (土) ~ 2017/04/01 (土)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/04/01 (土) 19:00

価格2,000円

無題2030(17-033)

19:00の回(曇)、18:30受付、開場。

ダンスクラス5人の講師による振付作品。ダンサーの中には一人で2作の方も。

プロジェクト大山、平原慎太郎さん、住玲衣奈さん、大西彩瑛さんは「可能性の獣たち2017@あうるすぽっと)」で、古茂田梨乃さんは「マドモアゼル・シネマ“春の祭典”」で、加藤泉さんはいつもですとスタッフとして、今夜は日舞+洋舞で。

19:01前説(105分、10分休憩あり)、19:04開演~19:55、休憩、20:06~20:51終演。

プロジェクト大山は初めて観た「キャッチマイビーム」のオープニング(のちっちゃいバージョン)。

日本舞踊は、和服と扇子の静かな作品に加え殺陣のような振付も。

太田ゆかりさん作からは力強く骨太なコンテンポラリー作品群。

あうるすぽっとでも神秘的な作品だった平原さん。黒い板(?)に群がる影...あ~、これはモノリスのように見えるなど刺激的、シルエットになるシーン、最後の崩れ落ちるシーン、聴こえてくる音も。

多色多才な作品とダンサーのみなさんでした。

マトリヨシコの一瞬に似たなにか

マトリヨシコの一瞬に似たなにか

劇団ピンクメロンパン

荻窪小劇場(東京都)

2017/03/31 (金) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★

初見でしたが、なんとも奇想な世界観でした。舞台演出も独特で飽きさせない展開で楽しめました。

あるいは友をつどいて

あるいは友をつどいて

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/03/28 (火) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

独特な思想を取り扱った題材でした。テロを起こす動機、主張する正当性、また加害者の家族の災難といった考えの及ばない立場を観ることができ、興味深いものでした。

大豆の丸みに心打たれて生きろ

大豆の丸みに心打たれて生きろ

テノヒラサイズ

HEP HALL(大阪府)

2017/03/31 (金) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

もちろん面白くて、たくさん笑ったけれど
ただ面白いだけの作品では無く、とってもとっても素敵なお話でした。
あらすじわかって改めてもう一度、じっくり観たくなるお芝居です。

「凪のバッキャロー!」~端島・軍艦島編 第1章~

「凪のバッキャロー!」~端島・軍艦島編 第1章~

株式会社Ask

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/03 (月)公演終了

満足度★★★★

昭和感ただようセットに、そこに生きる個性豊かで元気な人達。
とても温かな「家族」に触れる事が出来ました。
ロビーに貴重なお写真があり、観劇後に見れた事も良かったです。

誕生

誕生

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ“柴崎道場”(東京都)

2017/04/01 (土) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

「演劇制作体V-NETアトリエ“柴崎道場”」に初めて行きましたが、駅前に案内の方がいて迷わずに行けました。道場は想像していたのとちょっと(だいぶ?)違っていました。

ネタバレBOX

大学のサークルなんて、なんか怪しそう・・・と思っていたらやっぱり怪しかったのだし、お父さんの職業は警察官だろうなんて思ってたらそうだったし・・・井保さんと気があって(?)しまいましたが面白かったです。観客に書いてもらった内容でのアドリブと言うことでしたが、自分が書いたものでなかったら誰が書いたか分からない、もしかしたら最初から仕組まれていたのかも?なんて今さらながら思ってしまったブラックみなみでした。
エレファント・ソング

エレファント・ソング

名取事務所

「劇」小劇場(東京都)

2017/03/17 (金) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★

小さな編成での濃密会話劇、名取事務所の海外戯曲公演は今回で三作目だったか。
ミステリー要素が強い作品は、思わせ振りな展開の最後に、思わせ振りに見合うオチがしっかり用意されているかどうか、またオチをしっかり含み込んだ(客の関心を惹き付ける狙いに終始しない)人物像の形成が為されているかが、要かと思う。
今作は惹き付けは十分、人物形象は理事長はOK、青年は頑張っており、看護師は出番が少なく形象の如何を問うまででない、とすると戯曲の(オチの)問題か。
会話をぶっ通す二人の技に感心しつつも、やはり評価はまずは戯曲、物語に対してだ。

ネタバレBOX

精神科の病棟で、青年の担当医師が昨夜から姿を消したらしい。精神科医でもある理事長に、病棟の看護師がこれから面会する青年の事を告げ、彼の言葉に翻弄されぬよう用心した方が良いと進言する。行方不明の医師に最後に面会した件の青年との息の詰まる会話がその直後、青年の登場と同時に始まる。
青年が強い関心を持つエレファント(象)の話をして回答をお預けにしたり、理事長が医師としての現場を退いた背景を推論して相手の懐に入ったり、ついで自分とのやり取りによって生じた感情を言い当てたりと、確かに医師は青年に小突き回される格好だが、理事長も自分の本分を全うするべく真相追及の意志を相手に投げ続ける。
さて青年は、医師と特別な関係にあった事を仄めかし始める。証言を拒否しているというよりは、本当の理解を求めていると窺えなくない。会話を楽しんでいるというより、探っている。そうした様子の、真偽のほどについても、観客にはペンディングのままラストへ連れて行かれるのだが、終局、青年は最初からその予定であったかのように自殺を図り、青年への愛情が窺えた看護師の腕の中で、彼女の愛(母親に近い感情)の告白を聞きながら既に瀕死の体で暗転となる。
この「自死」に行き着く青年の、人生最後の時間としての(と後で判る)理事長との長い会話が、そのような時間としてあったか、そして今遠方にいる医師との関係が、彼の方が死ぬというのだから彼の依存的な愛情(想像だが)に応えられないのは医師の方であり、彼から離れるために遠方に身を置いた、という風な推測ができるが、ならばなぜ彼は死を翌日に延ばしたのか。真相を誰かに言い置いて去りたかった・・?、理屈は判るが青年の立ち方はそうなっていたか(ちょっと評価が厳しいかな)。

その事以上に、青年にとって医師との関係が「何」であったのか、彼は何を喪った(と感じた)のか。親との関係が影を落としている事が仄めかされるが、頭脳明晰な彼が、もはや出口が無いと絶望するに至った理由、心情が想像しにくい。看護師の証言から彼のナイーブさも仄めかされるが、自死が突発的な事態であり、その事ゆえに理事長は茫然とし(彼は精神科のプロであったはず)、人間の(自分自身の)限界に直面した瞬間であったのか、いや、青年の極めて理性的な自己洞察からの結論があの自殺であり、彼の心の闇が強調されたラストなのか(だとすれば医師との経緯の説明が不十分に思える)。
そんな疑問が残り、結果、ミステリーとして(娯楽作として)良くできた、という感想に導かれる。物語を完全に飲み込む事は出来なかった。(見落しがあるかも知れないが、、)
ミステリーのオチとして同性愛を浮上させる狙いだとすると、少し時代が古いのかも知れない。ただ、青年の鋭利な言語感覚は同性愛に相応しく、医師と患者の爛れた関係というより、両者に流れていた精神性の交流を想像させるものがある。もっと踏み込んだ二人の関係の描写があったなら、それが最もオチに相応しかったように思う。

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