
LIFE, LIVE ライフ、ライブ
劇団フライングステージ
OFF OFFシアター(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
弁護士、会計士、司法書士、行政書士など所謂士業にありがちなちょっと上品な所で纏めてはいるものの、実際にこれら士業の扱う案件は様々。(追記後送)

HELPMAN!
株式会社オフィスインベーダー
俳優座劇場(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★
最近、舞台は介護もの流行りで・・・今年も何本もそれに関わる作品を観てきた。その多くが介護されるものと介護するものの物語。この作品は、少し角度を変え、介護するものを支えるはずの行政というもの表している。役所というものは“事なかれ主義”で、決まりきったこと以外、なかなか手を出さないものだという実態。そして、介護施設の違い、民間の施設の落とし穴、まったく知らない事ばかりだったことに驚かされた。原作も出来るならぜひ読みたいものだ。ただ舞台上は少々流れが悪い。メインの頼りなさが最後まで前に出てしまった気がする。塩崎こうせいさんがガッと締めた存在だったのが、救いだった。

KUROKO LOVE
三栄町LIVE
四ツ谷フラワースタジオ(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★
脚本は、パロディ・オマージュ等、元ネタがわからないと「?」なものもあったが、うまく纏まっていて肩肘凝らずに見ることができた。
役者さんは若手がほとんどのようでで、よく言えば初々しい、厳しいことを言えば、セリフも覚束ない学芸会レベルな人も見受けられたように思う。
これからに期待。
緑の長?的な役どころの役者さんは、いい演技をしていてとても面白かった。
あと、公演詳細を見ようとURLを開いたら、前回公演のままで更新がされておらず、出演者さんのツイッターでの確認になった。公演中の演目の詳細が、HPで確認できないのは考えものだと思うので、こういうところはキチンと改善したほうがいいのでは。

万年床
制作「山口ちはる」プロデュース
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2017/10/04 (水) ~ 2017/10/09 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/10/05 (木) 14:00
価格3,000円
当日パンフレットの配役表を見て「好きなアレ」と予見した通り「実録・鈴木美波物語」。公演打合せでプロデューサーに促されて劇作家が語る自らの歴史……継目なく語りから芝居に入りまた語りに、なリズムやスムーズな出ハケでテンポ良く愉しい。
その内容がまた「小劇場あるある」的だったり「そんなことが!?」だったり、前説でご本人が「98%は本当です」とおっしゃったが、ホント?(笑)みたいな。
「事実に基づいたフィクションです」などの芝居を観ながら「どれが事実でどれが創作だろう?」と考えるような癖がついたのか、そうでない芝居を観る時にもすべてを疑ってかかるσ(^-^)である……(爆)
あと、プロデューサー役と劇作家役はそれぞれご本人の前で演りにくくはないか?とか考えたり。

手を握る事すらできない
劇団時間制作
萬劇場(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑い的要素0、ファンタジー要素0、ワクワク感0、楽しさ要素0の、超シリアスで見ているだけでこっちの心がやられそうな本当に辛い内容でしたが、いじめの問題に直面している人にもそうでない人にも是非見て何かを感じてほしい…とにかくそんな舞台で、これまでの観劇人生(数えるほどしかありませんが)で、一番衝撃を受けた舞台でした。
リアルな脚本もさることながら俳優の演技力も抜群で、ついつい感情移入してしまい、私も含め多くの観客の方が途中からすすり泣いていました。特に、いじめられて死にたいという気持ちを徐々に共有していく二人を全身全霊で演じていた二人の俳優さんは、本当にすごいとしか言えません。できればカーテンコールで、素の心からの笑顔を見せていただければ、よかったのに・・・(なんだか感極まって涙を流しているように見えました。)
そのほかのキャストの方も、妥協なく役になりきっていらっしゃいました。途中、「それでもお前たち人間か」と舞台にあがり、つかみかかりたくなるほどでした。
この劇をみて、1人でも自分の未来に光を感じられれば、1人でも自分の利己的な行動が相手を死を考えさせるほど傷つけていることもあるということに気付いてもらえれば、この「手を握る事すらできない」という演劇の存在意義は十分あったといえると思います。とにかく救いのない展開でしたが、最後にほんの少しだけ光が見えたのが、せめてもの救いでした。
ダブルキャストなので、逆のBキャストも見てみたいと思える舞台でした。見るべき舞台、つらくても見なくてはいけない舞台だと思います。

『50ans,j’yvais!(サンコントン ジヴェ!)50歳の私が20代の彼と結婚する方法』
Sky Theater PROJECT
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
嘘と勘違いで次々展開していくコメディー。登場人物がマンガのキャラクターみたいで楽しめました。なんであんな所にダルマがと思ったら、重要な話のポイントになっていました。

令嬢ジュリー
航跡
プロト・シアター(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/10 (金)公演終了
傑作古典をシンプルな演技合戦で見せる、奇抜なことをしないド直球のストレートプレイでした。丁寧な戯曲読解に基づいた上演です。これを観れば『令嬢ジュリー』が何を表した戯曲なのかがわかるのではないでしょうか。約2時間10分(休憩なし)。小劇場で俳優と客席の距離が超~近く、がっつり、みっちりの観劇環境なので、欲を言えば、途中休憩を入れて欲しかったですね。

キャガプシー
おぼんろ
おぼんろ特設劇場(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
暗い公園の道をたどって行くとその先にはおぼんろのテントがありました。海のにおいもしてきます。素敵な空間でしたがかなり寒いです。内容は今までとだいぶ違うところもありましたが胸にせまる物語でした。

墓掘り人と無駄骨
MCR
ザ・スズナリ(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/13 (月)公演終了
満足度★★★★
初日の硬さが若干あるものの、飛び道具の劇的効果もあって大変楽しい。
設定はざっくりしているが、実はなかなか緻密な構造で、このバランスが好き。
恋ってつまりはこういうものなんだなと思わせるピュアなところが泣かせる.

心中天の網島-2017リクリエーション版-
ロームシアター京都
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2017/11/06 (月) ~ 2017/11/18 (土)公演終了
満足度★★★★★
初演の細部までは覚えていないので新鮮に観た。義太夫と比べ良くも悪くも歌が中和する。バイオリンの超絶技巧は聴きどころだ。

『50ans,j’yvais!(サンコントン ジヴェ!)50歳の私が20代の彼と結婚する方法』
Sky Theater PROJECT
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
あのワンシチュエーションで話を展開させるためとはいえ、序盤の(主人公の思惑を無視した)彼の半ば確信犯的なKYっぷりというか、本人の一方的な善意の行動が、個人的には少々不快だったのです。28歳にもなったいい大人が、もう少し物事を上手く運んであげることができないのかよ!?という、完全に主人公側に立った反感ですが、もしかしてこれって、すでに作者の掌の上に乗せられてしまってたのかも。実際、観ているうちにどうでもよくなりましたしね。
しかしこれだけ出入りが激しいのに、登場人物それぞれにちゃんと見せ場があって印象に残るし、かなりデフォルメしたキャラの人が多いのに、浮いて見えるような人もいない。90分、あっという間でした。

心中天の網島-2017リクリエーション版-
ロームシアター京都
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2017/11/06 (月) ~ 2017/11/18 (土)公演終了
満足度★★★★
横浜の野毛シャーレと言う新しい劇場での公演。劇場案内図を見ると桜木町からとなっているのだが、これが旧東横線の終点と勘違いした当方の時代遅れ。今の桜木町は殆ど日ノ出町。黒沢の「天国と地獄」に出てくる細民街だ。今はすっかりおしゃれになっているが、どことなく前の時代の暗さもある。そういえばこの辺の運河の河舟で遠藤琢郎の「マハバラータ」を観たっけ。心中天網島にはうってつけの場所でもある。
だが、せっかくここまで来たのだから、東京でもやって欲しかった。これから、さいたま芸術は苦戦すると思うがそれは一に交通の便である。SPAC(静岡)ももっと楽に東京で見たい。観客の怠惰、贅沢と思うかもしれないが、東京を抜け出すだけでも大変で、さらに駅から近い観客ばかりではないから、帰りの夜道も気になる。
さて、中身。木下歌舞伎の十周年大歌舞伎の最後の作品である。タイミングよく(と言っては語弊があるが)現実に自殺願望からの殺人事件が起きて、つい舞台と重なってしまう。こういうところが演劇の怖いところでもある。今回は演出が糸井幸之助。作曲もやり、歌入りの紙屋治兵衛、おさんと小春である。冒頭、小春が、舞台の穴から身を乗り出し、元気いっぱい「小春でーす」とあらわれ、治兵衛も「紙屋の治兵衛です」と応じる。ここから物語は歌も歌える三人の男とバイオリンも演じる一人の女性が、歌も演技も受け持って、ほぼ歌舞伎通りに進むのだが、四人の歌があり、めまぐるしく舞台転換があり、かなりめまぐるしい。演出は細かく行き届いていて、隙がない。一幕、河庄で最初に自殺の話が出るところのセリフの積み方等うまいもので、以後、二人の恋の進行は小劇場離れの手際の良さで、タイミングのいい歌と台詞で陽気にどんどん進む。後半は時雨の炬燵。ここで幼時の回想など(歌舞伎にあったかしらん?)織り交ぜながら(ここが唯一だれると感じた)おさんが軸になっていく。時に入る浄瑠璃の原詞の使い方、歌舞伎からの台詞の引き方もうまいものだ。三味線の代わりにヴァイオリンが勤めるところがあるがこういう効果があるとは。
いつも通り、意欲的でなおかつ面白く古典を現代風に砕いた木下歌舞伎なのである。
だが・・・一つの舞台作品としてはこれで十分楽しめるのだが、これが心中天網島の現代版と言われるといささか首をかしげる。この原作の面白さ、テーマと言おうか、は、どうにも切れない男女の縁の不思議な深さで、今回のように陽気に整理が行き届くと、人間の性の不思議さが消えてしまう。

『50ans,j’yvais!(サンコントン ジヴェ!)50歳の私が20代の彼と結婚する方法』
Sky Theater PROJECT
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
その場しのぎの嘘が引き起こす笑いの構造こそ三谷幸喜風コメディーですが、その作風にジェットエンジンを装着させた感じの作品でした。
50歳の主人公と若い彼氏がすごくまともに見えるほどに登場人物達の漫画的キャラが濃ゆいこと!
おかげで配役のインプット作業に何の苦労も要しませんでした(笑)
ここまで徹底的にやれば好き嫌いが出てくる事も考えられますが、貪欲に笑いを取りに行く姿勢には清々しさを感じました。
気難しい顔で観ていた人もきっと顔が緩んでくるであろう怒涛のドタバタの中に、幸せを願う年配女性の哀愁が漂います。
小気味よいテンポは公演回数を重ねるごとによりイイ感じになっていくのでは。

手を握る事すらできない
劇団時間制作
萬劇場(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/08 (水) 19:00
劇団時間制作の舞台は初めてだったけど、聞いてた通りいやそれ以上に感動的だった。人の幸せとは何か、大人の事情などいろいろと考えさせられた。脚本、演出素晴らしく演技も真に迫っていた。明後日また観ます!

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.
まごころ18番勝負
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2017/10/31 (火) ~ 2017/11/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
とっても面白かったです!
舞台が本物みたいで、本当に裁判所に来たかのような感覚になりました!
質問内容や回答によって印象が変わったり、同じ話をきいていても、自分の年齢や環境などによっても感じ方が違っていたりして、ディスカッションをすることで新しい考え方をみつけることが出来たりして、本当に面白かったです。
いろんな考えがあるので、判決の結果が、本当にそれでよかったのかと、今でも思い返して考えたりしています。
なので、もっと見ていたい、もっと話をきいてみたいと、すごく思える作品でした。
本当に楽しかったです!
もし再演があるようならば、また観に行きたいと思いました。

散歩する侵略者
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2017/10/27 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
普通の演劇で普通に面白かった。役者さんもしっかりしていて楽しめた。とくに真治役の浜田信也さんの99%の大真面目と滲み出る1%のおかしみが心地良い。また高校生役の大窪人衛さんのハイテンションな演技は結構好きだ。
「イキウメ」の舞台は深いような評判があって、初めは何も見逃すまいと構えて観ていたが、どうもそんな必要はないという気分になって行った。観る人が観ればいろいろあるのだろうが私のレベルのアンテナでは受信できなかった。
構えていたときには集中を切らす笑い声にイライラしたが方向転換するとそれも良いかなと思えるようになった。笑って良いのか悪いのか作者の掌の上で転がされた気分だ。
カーテンコールでは役者さんは深刻そうな表情をしていた。よほど悲惨なストーリーでない限り、お話であり演技なのだから終わったらニコニコしてやり切った喜びを表現してもいいのにと思うのだが。まあ、笑えば「何で笑うんだ」と言われ、笑わなければ「何で笑わないんだ」と言われ、難しいね(笑)。
*2019/7/21追記 映画版(監督:黒沢清、出演:長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己)を観た。映画はくどいくらい丁寧だ。おかげでありもしないものを想像していたことが分かった。上にある2年前の評価は妥当なところだ。熱烈なファンの超高評価は「ああそうですか」で済ませておけば良いだろう。人それぞれである。

「表に出ろいっ!」English version”One Green Bottle”
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2017/10/29 (日) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
野田秀樹と故・中村勘三郎の唯一の共演作で、黒木華の出世作となった作品を英語版で上演する。役者は、NODA・MAPでお馴染みのキャサリン・ハンターとグリン・プリチャードの2人を使って、大竹しのぶ・阿部サダヲによるイヤホンガイドも付く。英語版になってみると、全く違った作品になる、っていうのは、ある意味当たり前だが、今回サブタイトルに付いた "One Green Bottle" (イギリスのわらべ唄 "Ten Green Bottle" から取ったもの)の持つ重みが強い。面白いけれども、やはり英語のフィルターを通すと、笑えるまでの距離は少し遠くなるが、それでも哲学的な意味も含めて「信じる」ことというテーマは活きているなぁ、と思う。

『事件』という名の事件
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)
2017/11/02 (木) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2017/11/07 (火) 17:00
座席1階1列
どのようなアレンジで「横浜事件」を描くのか、そこを最大の興味として舞台を拝見しました。かなり多くの登場人物(冤罪をかけられた人々や、特高警察官、周辺の人々)が想定されますから、どこの部分にスポットを当てて芝居として成立させるかということが必要になってきます。

ぼうぼう
なかないで、毒きのこちゃん
OFF OFFシアター(東京都)
2017/10/09 (月) ~ 2017/10/11 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/10/11 (水) 14:00
価格2,000円
なるほど初めて観た時とオチを知ってから観るのとで味わいが変わる。初回は「ん、どういう意味?」と思った序盤での やまだ の台詞が理解できる(それどころかかなり核心に触れていることに驚愕)し、終盤の ときめきパイナップルズ の場面で受け取るものが異なるし。
また、それまでの3会場は自然光が入る会場だったのに対してファイナルのここは「劇場」で照明効果もあるのがまた新たな印象の一因でもあるか、と。そういう意味でもアイデアが優れていたな、とも。
なお、開演前トークはRAFTで観た時のマンガ/アニメネタとは別のもの。会場毎?毎回フリー?

ぼうぼう
なかないで、毒きのこちゃん
RAFT(東京都)
2017/10/02 (月) ~ 2017/10/04 (水)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/10/02 (月) 19:30
価格2,500円
集団しゃべくり漫才と言うかハイテンションな台詞のシャワーと言うか。いやしかし「面白うてやがて……」の展開が巧み。そして開演までのアレは毎回違うのか会場毎なのか同じなのか???
開場時からJK(役)たちの雑談。そう、それらのマンガやアニメって、彼女たちの世代にはもはやよく知らていないんだ……。で、これはエチュード的なもの?それともある程度は決められているの?少なくともこのイントロ部分は元学校であるココキタの教室然とした中で演るのはピッタリ、などとも思う。