最新の観てきた!クチコミ一覧

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お寺でポン!REBORN

お寺でポン!REBORN

劇団娯楽天国

TACCS1179(東京都)

2017/11/29 (水) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

衝撃的なスタートでしたが、劇団名にもある、娯楽感をたっぷり感じられる楽しいステージでした!

絵葉書の場所

絵葉書の場所

劇団大樹

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2017/12/06 (水) ~ 2017/12/10 (日)公演終了

満足度★★★★

本公演は、独特な舞台美術(草月流華道家・横井紅炎女史)とその空間で展開される抒情的な物語(作・み群杏子女史)、その世界観(感)を堪能することが出来た。
(上演時間1時間20分)

ネタバレBOX

舞台はカフェブランシェ、その店内は中央奥に枯れ木、上手側にカウンター・スツール、下手側にテーブル・椅子、中央手前(客席寄り)にテーブル・椅子が置かれ、本当にカフェを出現させているような独特な舞台美術。店内のいたるところに音楽や演劇のチラシが貼られている。床には枯れ葉。色々なジャンルの本が収納された本箱があるが、客が置いて行ったものらしい。中央の枯れ木には絵が掛けられている。絵はその中に描かれた枯れ木を挟んで男女が背中合わせに立っており、男はズボンのポケットに手を入れたままの構図である。

梗概…本筋は中年男・叶光介(川野誠一サン)が営んでいるカフェ、そこに木山夏実(花房りほサン)と名乗る女子大生がアルバイトに応募してくる。光介の妻は15年ほど前に家出したが、その時、1人娘・菜摘も連れて行った。同じ名前が気になっていたが…。このアルバイトに常連客・ワタル(奥山貴章サン)が恋心を抱きストーカー紛いの行為をする。訳ありな夏実の行動がワタルの心を揺さぶるが…。自分(光介)が傷つきたくない、プライド_ズボンのポケットから手を出すまでに15年という歳月がかかった男の心の成長物語のようであった。

この本筋に2つの挿話が織り込まれるが、その関連性が分かり難い。第1に女子高時代の文芸部有志が作った文芸誌(店の本箱から取り出す)、その書かれた言葉・文章が当時の心情を表現する。第2は、既婚の中年男性と若い女性の恋心を交えた会話が、カフェオーナーとアルバイト女子大生の関係を投影しているかのようだが…。

物語は本筋と脇筋で構成させ、それを入れ子構造として展開する。物語も然ることながら、言葉(台詞)の意味合いや韻音の美しさ、間合いあるテンポが心地良く響くという感じである。全体的に抒情的と思えるのは、筋立てと同じように空気感というか雰囲気を大切にしているからだろう。

公演の特長としてギターの生演奏(ゆりえサン)が言葉を優しく包み、時間の流れという間合いを伸縮させる。その目に見えない時間を表現させる効果は見事であった。さて、ブランシェとはフランス語で「白い」ということらしいが、印象は観客によって異なる。自分(心)のキャンバスに彩られたのは微風・心温まるといった心象が残った。

次回公演を楽しみにしております。
サンタクロースが歌ってくれた

サンタクロースが歌ってくれた

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★

2時間私にはこの作品の面白さが理解できぬままにに過ぎました。好みというものがあるから仕方がありませんが、演出家はこの劇で何を言いたかったのでしょうか?

ジ・アース

ジ・アース

十七戦地

ギャラリーLE DECO(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★

本公演は、3話オムニバスを入れ子構造にして展開するロード・テアトルといった印象である。劇団十七戦地の1年3カ月振りの公演であり、3話はそれぞれ劇団員が提供し柳井祥緒氏が纏め上げたものであるという。2人(北川義彦・柳澤有毅サン)芝居…ギャラリーLE DECOという小さい舞台空間であるが、物語の世界は観客の想像力によって大きく広がる。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

セットは人工芝のようなスペース、その周りに沿ってホワイトドラゴン、ワニ、電車玩具等のオブジェ、またシーン毎に着替えるための衣装が入った旅行鞄が置かれている。天井には地球儀に模したビニールボールが吊るされている。場面によってはピクニック用の折り畳み式のテーブルも使用する。雑然としているが、画一的な状況を作ら(想像させ)ない工夫であろうか。同時に3話の情景に応じた道具を運び込む周到さ。

タイトル「ジ・アース」は3話の接地のようでもあり、地球規模と捉えることが出来る。「アマゾンの魔女」「ロードムービ」「ニューアニマル」は独立した小話であり、表層的には関連付けが難しいが、その曖昧さこそが見所であったと思う。何故(マラソン)走るのか、そんな問いへの回答は個々人で違う。哲学的なことは解らないという返事にこそ画一・具体的にならない曖昧さを強調しているかのようだ。

アマゾン川での釣果の期待感、日本という狭い(少子化)発想から世界を見据えた動画配信というバーチャル感、バクを擬人化させた恋愛の甘美感はいずれも曖昧なもの。現実か空想・妄想なのか判然としない世界観は、観客の想像力によって広がりと奥深さが異なるだろう。
話の繋ぎに暗転は用いず、柳井氏が黒子として小道具を準備・配置し、それによって観客の集中力と物語性を保たせるあたりは上手い。

次回公演を楽しみにしております。
室温 ~夜の音楽~

室温 ~夜の音楽~

天幕旅団

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/12/12 (火) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★

サイコサスペンスという謳い文句通り、外面的な愛想の良さと嫌らしさ、内面(心)の暗部が浮き彫りになってくる不気味な崩壊物語。と言っても、役者の演技がコミカルに描かれるシーンもあり、この劇団らしい演出を試みた表現方法とも思える。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

挟み客席、その間に赤い舞台(絨毯イメージのような)スペース。海老沢家の居間といった所で、テーブル・椅子、ソファー、電話置台の調度品がある。また風鈴の短冊には”みちのく”と書かれている。そして殺されたサオリの写真が掛けられている。四方には椅子が置かれ、ラストに明かされる別世界。

梗概…寂れた漁村に建つ古ぼけた洋館。心霊研究家の海老沢(凪沢渋次サン)は娘のキオリ(渡辺実希サン)と2人暮らしをしている。12年前に殺害されたサオリの命日に、刑務所から出所した犯人の1人・間宮(渡辺望サン)が訪問したことから、事件に隠された秘密やそこに居る人々の悪意や思惑が露呈していく。たどり着いた真実は憎悪か愛情か。携帯電話が繋がり難い人里離れた場所、雷雨という天候など、この屋敷は一種の密室状態に置かれている。

何の本だか忘れたが、親を亡くすと過去を、配偶者を亡くすと現在を、そして子を亡くすと未来を失うとあった。主人公は妻が家出しており、時の全てを失ったかのようである。それでも犯人が焼香したいという申し出を受け入れ、常識では考えられない行動をとる。さらに服役したことに対する労をねぎらう言葉をかける。少しずつ物語が歪み始め陥穽を企てる様相が見え始める。ゆるやかに理性がかき乱されていく様、曲者ばかりの登場人物たちの思惑がスリリングに絡み合う心理サスペンス。全編通じて薄暗い照明(停電シーンではロウソクの炎が印象的)、その雰囲気は人心の醜面をイメージさせ嫌らしさが蠢くようだ。誰もが内心ピリピリし他人を受け入れない。そんな強張った空気をドタバタな描きにして緩衝させる。

物語を俯瞰するかのように少年(加藤晃子サン)の心霊が浮遊している。それはサオリであり、別の子でもある。霊魂が漂っていることを表現しているが、悲壮感は感じられない。この子がサブタイトルにある~夜の音楽~を歌い出し、全キャストが唱和する。その雰囲気はあっけらかんとしている。公演全体が陰陽のメリハリを意識したような観せ方で、その印象付けは上手い。

次回公演を楽しみにしております。
騎士ブルース

騎士ブルース

無頼組合

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/12/08 (金) ~ 2017/12/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

B級活劇ストーリー「騎士」シリーズ最終回、実に感動的でラストは泣けてくる。カーテンコールでシラカワ タカシさんが当初は3作ぐらいのシリーズを予定していたが、人気を博し10作になったと説明していた。物語は、架空の都市(サウスベイシティ)を疾走するような早いテンポで進む。そこには鋭い社会性、それに挑む愛すべきキャラクターが生き活きと活躍し娯楽性に富んでおり、多くのファンを魅了してきたと思う。
(上演時間2時間10分)

ネタバレBOX

この都市、街は殺伐、退廃したイメージを持たせているようだが、一方その佇まいのようなものはスタイリッシュ、洗練されているという感じでもある。そんな混沌とした街で探偵業を営んでいる。

舞台はほぼ素舞台。シーンによって探偵事務所内、BarカウンターやオカマBarのソファなど簡易な調度品が運び込まれる。全体が走り回るようなアクションシーンであることから、ある程度のスペースを確保しておく必要がある。その情景・状況は役者の演技で体現しており、緩急ある動きは思索とアクションというメリハリを表している。

梗概…主人公・風吹淳平(シラカワ タカシサン)は、サウスベイシティで私立探偵を営んでいる。非合法な仕事以外は何でも引き受ける。裏社会のパワーバランスをコントロールするコーディネーターの1人を殺害した容疑で逮捕されるが、緩い取り調べの後に釈放された。一方、‶クリーンな国際都市づくり〟を公約に掲げる市長は、目的のためにコーディネーターと結託し、ギャング組織の解体、都市開発の名目で猥雑で風紀上問題のあるエリアの立ち退きなどを強行的に進める。探偵事務所とニューハーフパブ「バナナの気持ち」が店を構えるダコダハウスにも立ち退き命令が出る。仲間達のために都市開発を阻止しようと奔走するが、権力の前にうまく事は進まない。そんな時、ブラッドシティから懐かしい助っ人がやって来た。俺の昔の女…フリージャーナリストの‶安奈〟だ。彼女はジョージ・オハラがコーディネーターという組織を作ったのかを知っているという。コーディネーターを叩く突破口になるか、熱い最後の戦いが始まるが…。

観(魅)せ方、その展開は次元や時間を越えることなく、”今”という時の中で描かれる。それだけに分かり易いしストーリーに集中できる。ラスト…大切な人と場所を失う悲しさ、それでも鶴田紅は「死にたくなるような孤独を乗り越えて生きていけ!」という淳平から諭されていた。まるで応援歌のようなセリフが心に響く。実に見事なエンターテインメント作品であった。

次回公演(別シリーズ、または本シリーズ番外編)を楽しみにしております。
池田屋裏2炎上

池田屋裏2炎上

グワィニャオン

萬劇場(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろんな意味で圧倒された素晴らしい舞台でした。重厚でありながら、時々はさまれる軽妙な笑いの切れの良さ、激しい殺陣があったかと思えば、会話のやり取りも面白い。男の話かとと思えば、女性は強いな~と思わせたり。登場人物も若手から、年配の方まで。久しぶりにすごい舞台を見たという余韻がのこりました。
個人的には座席が前から3列目だったということもありましたが、終始「すもも」さんの??が気になってましたが。それと山口勝平さんのいいお声を生で聴けて、心地よかったです。とてもいい役どころでした。
すでにチケットは売れ切れだとか。再演に期待です。

元超能力少年

元超能力少年

元東京バンビ

中野スタジオあくとれ(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!!

ネタバレBOX

似非超能力者たちが非科学的なことが嫌いな男に拉致監禁され、チンコを万力で絞められながら非を認めさせられようとする話。

私はインチキ占いやインチキ宗教が大嫌いです。それだけに、そいつらは認めないという基本スタンスで進行していたことに好感を持ちました。

出オチで盛り上がり、その後尻すぼみになるというようなこともなく、終始面白く、火事場の糞力的なことが起こったかもしれないと思わせるラストシーンもあれで良かったと思いました。

はやしさんの教祖めいた役作りは必見ものです。ネタ探しに都合の良い面があるかもしれませんが、”元”シリーズに縛られ過ぎないでほしいとも思います。
にんぎょひめ

にんぎょひめ

to R mansion

座・高円寺1(東京都)

2017/08/17 (木) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/19 (土) 15:00

テアトル・ノアールという手法を初体験しました。暗闇でも、怖いというよりとても不思議で優しい空間のなかで、笑いとちょっぴり切ない物語は、観ることができて本当によかったと思います。
次回作も楽しみです。

THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2017/12/10 (日) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

意外に分かり易いストーリーと高をくくっていると、置いてきぼりにさせられられます。

ネタバレBOX

アイルランドの片田舎で母親の世話をしながら暮らす40女に訪れた恋愛機会がどうなるかという話。

イングランド人とアイルランド人の関係性も垣間見られました。

連れ込んだ親戚筋の男との激しいシーンや翌朝のどぎついセリフがあったので当然最後まで行ったのだろうと思いましたが、結局最後まで至らなかった趣旨の女のセリフが一瞬あり、おやっと思ったところでもう一度その事実を確認させてくれるなど描き方は丁寧でした。様々な伏線も丁寧でした。そして、男の求愛がすれ違いになるだろう的なことは、裏切らずベタに進行していきました。

意外と分かり易いストーリーだなと高をくくって観ていただけに、終盤の展開はどう解釈したら良いのだろうかと思うくらい一人置いてきぼりにさせられた気分になりました。駅で会えたということ自体が女の妄想だったのがショックでした。なるほど、検視官にというか警察官に疑われなかったのも当然です。結局は、女は母親と同じように安楽椅子で一日を過ごすことになるのでしょう。娘は成長すると母親に似るの典型でした。

ただ、埋葬が終わった日の、71歳を迎えたはずのない母親に対して姉たちのリクエスト曲が流れたシーンは、姉たちの性格が今一つ分からないだけに未だにもやもやしています。
『2030 REPLAY』

『2030 REPLAY』

イマノカゲキ(BlackRomanceFilms)

ラ・グロット(東京都)

2017/11/25 (土) ~ 2017/12/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

一人芝居をするって大変だと思うのですが、役者さんは素晴らしかったです。
複数の人格をしっかりと演じ分けられていて、自然な気持ちで感情移入することができました。
そして生演奏のピアノが、効果的に登場人物の心情を映し出していたと思います。
生の演奏…直接胸に届いてくるような感覚があり、やはり良いものですね。
見終わって、心理的な怖さと切なさと、混乱とそのカタルシスのようなものが同時にこみ上げ、その余韻に浸りながら帰りました。
面白かったです。

池田屋裏2炎上

池田屋裏2炎上

グワィニャオン

萬劇場(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/14 (木) 19:00

座席1階C列7番

よくもまあ、これだけの人数、登場人物を使いながら(書きわけながら)、けして脱線せず、浮いた存在を作らず、動かしきることができると関心しきり。「ほたえな」的な舞台で、舞台装置も目いっぱいに使いながら、殺陣でも魅せて、存分に笑わせてくれる。一方でこの夏「学ばない時間」「クラゲ図鑑」を観たものからすると、西村さんの才覚の幅広さというか深さというか、恐るべし。

ただし西村さん、一層の千代大海(九重親方)化が進んでいますよ。

ネタバレBOX

「池田屋裏」とあるので、そこでずっと話が進むのかと思ったら、メインは新選組の屯所での話、「2」とあるので、その後ということでこうした展開なのかな、と思った次第。
でも、ちょっと裏のお宅の方々の位置づけが微妙になりましたね。
袴垂れはどこだ

袴垂れはどこだ

劇団俳小

シアターX(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

 俳小は歴史も実力もある劇団だが、どうも型が決まっていて、自分にはイマイチしっくりこない部分があったのだが、今回の演出がシライケイタ氏だったことで、役者陣の布陣が先ず変わった。キャスティングされた役に見合った役者が演じ、理論で組み固めた演技より自然な演技になっていたように思う。
内容的には民衆の民衆による革命譚と言っても良いような群像劇であるが、戦略・戦術を心得たプロの厳しく、時に非人道的な戦略・戦術にはついてゆけない限界をも提示して見事に民衆反乱の一揆的性格を描いている。絶対お勧めの舞台だ!(追記後送)
花5つ☆

『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/13 (水) 17:00

座席1階D列13番

「ある記憶の記録」「熱狂」を連日で観た。他のコメントにあったような、聞き苦しさとかタイミングの早さとかは感じず、相変わらずの熟成度のある芝居だなと感心しきり。

ただ、連日で観て、かなり周りの観客の方々が厳しい批評眼で観られていた(なぜか若い女性の方)ので、細かく見ればいろいろとあったのかもしれないが。結構、終演後、辛辣に語っていたからなあ。そんな見方をされる劇団になったのですねえ。

ただ1人2作に出ていられる浅井伸治さん、どちらもストーリーテラー的な役割なのだけれど、一方は強面のSS、一方は人の好い身の回りの世話係と、ものすごい好対照。

古川氏の今年演じられた脚本、「熱狂」→「旗を高く掲げよ」→「ある記憶の記録」→「幻の国」と繋げてみると、戦中戦後のドイツ負の歴史とでも言おうか、何かとても感慨深い。古川氏がパンフで書いていた「知的好奇心」のなせる業なのだろうけれど、なんとも、それに留めておくのがもったいない気がするほどの連続性、体系性だと思う。

室温 ~夜の音楽~

室温 ~夜の音楽~

天幕旅団

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/12/12 (火) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★

ケラさんもこんな脚本を書くほど、青い時があったのですね。なんか、よくある小劇団のサスペンスで、それほどのことはなかった、というのが感想です。
終盤、やたらとがちゃがちゃしすぎです。もっと、スマートに狂気を描けないのだろうか。
ただ、冒頭の歌「私の未来は、火葬場の灰、大きな生ごみ、海に浮かぶ遺体、、、」は秀逸、歌詞カードが欲しいくらい。舞台途中まで、ずっと頭の中で口坐作んでおりました。加藤晃子さんの霊役を、もっとシンボリックに生かせなかったかなあ。存在が(って霊だけれど)散漫で、何なのかよく判らない。

ネタバレBOX

途中で、サオリが妊娠していたこと、海老沢がキオリに毒を盛られながらも(かつ末期癌でもあり)死を受け入れるところで、おおよその話の裏の検討はつきました。でも、よくありそうな脚本で。

山歩き

山歩き

イナセナ企画

赤坂エノキザカスタジオ(榎坂スタジオ)(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/14 (木) 19:00

需要と供給と秩序と性教育について概念だけが飛び交う会話劇。
この大人たちはどれだけ溜めていたんだエネルギー?

兎に角。素人でもわかる素晴らしい演出。
飛び交う会話は「割と難しい」。でも細かい演出は見ていてどれもワクワク。
モロ師岡さんの抑揚ある台詞回しもgood。
激論する単調なシーンはバランスボールや椅子に立ち上がるさまが緩和していく。
狭い空間でもしっかりと計算された演出は唸るしかありません。

ラスト"彼女"の姿に疑問も帰路中に気付く「アマルの親が欠席した理由だよ!」
同時に彼女が白板に書いた文字を書き留め忘れた後悔が押し寄せて来ました。

あと「スリッパ」。
モロさん最初は履くか履かないか迷っていたのに。
椅子に立ち上がるとき最初はちゃんと脱いで両手に持って叩いていたけど、終盤はそのまま立ち上がっていました。
場になれたのか、興奮したのか、威圧感をあえて出したのか。
うーん、気になる演出。

演出の小山さん次回作品が配布されたフライヤーの中にあり。行こうかな。

オーラルメソッド4

オーラルメソッド4

シンクロ少女

駅前劇場(東京都)

2017/12/12 (火) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/12/14 (木) 19:30

 『This is 30』を観た。再演で、3人兄弟の末弟の30歳の誕生日に久々に兄弟が会い、ドライブに出かける。その間に、いわくつきの相手と末弟が結婚するということが分かり、さまざまな出来事に巻き込まれる、というロード・ムービー風の作り。初演も観たが、役者が変わったことで風合いも随分と変わるのだなぁ、と改めて思った。70分。
 おまけ的に、『性的人間』(15分)も上演。これも再演だが、性的な小説を書く作家と妻と弟子の関係が、何とも言えない味を出す。田中のり子が妙に艶っぽいのが、またいい。

ろくでなし八犬伝

ろくでなし八犬伝

男〆天魚

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★

はじめて観た劇団さんで40代とは思えないアクションなのに、ろくでなしなおじさんばかりで笑えました。体に鞭打つお芝居元気もらえました。

2.5次元の若いかっこよさの真逆のかっこよさかしら。

光の帝国

光の帝国

演劇集団キャラメルボックス

THEATRE1010(東京都)

2017/10/04 (水) ~ 2017/10/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

面白かった。森めぐみさんの演技がとてもよかった。泣けるね。

『座敷わらし ―眠るは我が愛し子―』

『座敷わらし ―眠るは我が愛し子―』

鬼の居ぬ間に

古民家 asagoro(東京都)

2017/11/29 (水) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/30 (木) 14:00

価格2,000円

取りようは二通りあろうがσ(^-^) はあえて「優しい話」と受け取った。終盤で「もしやそれは」と思ったことが予期したものより穏やかだったからかも? また、冒頭で「何?何故?」と思った「あれ」が終盤でちゃんと回収されるのも巧い。
それにしても雨戸を閉めてマチネでも薄暗いあの会場に「あんなこと」までして不穏な(?)雰囲気を漂わせるのはズルいなぁ。意識がコワい方、コワい方へと行かざるを得ないじゃないか!(笑)

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