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HTPT collection3

HTPT collection3

はちぽちヒッチハイク

キーノートシアター(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 17:00

価格0円

チケプレありがとうございました。
感想は遠慮なく書きますのでご了承ください。

チケプレ申し込んだ理由は「コメディの面白い劇団を探している」なんですが。
自分にフィットした団体・作品になかなか巡り合えません。
リピートを続けているのはアガリスクエンターテインメントさんだけ。

さて今回はちぽちヒッチハイクさんもお初の劇団でしたが、感想は「惜しい」。
ネタはなかなかイイと思いますが、何か足りず「場内爆笑」にたどり着けていません。
最初の哲学かと思ったら「ドリンクバー」とか、映像と早口言葉を照らし合わすとか。
凄く新鮮なものもあります。メンバーも凄く特徴があり、いまでも顔を思い出せます。
キレでしょうかね・・・お笑いタレントは言葉の勢いで笑いを取れますが、普段「舞台」を観ているお客にはちょっと通用しないと思います。

それとゲームネタは他の劇団でも言いましたが辞めたほうがいいです。
将棋は旬で良さそうにも見えますが、意外と「ルール知らない人」います。
もっとポピュラーな題材にオリジナルの味を加えたほうが面白くなると思います。
静止画はアンジャッシュがよく使っていましたが、動画を並べたコントは面白いのでは。

「コメディの面白い劇団」として確立すれば希少ですから評判も上がると思います。
頑張ってください。

赤道の下のマクベス

赤道の下のマクベス

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 13:00

パンフレットを読むと、鄭義信氏の「影の昭和史」3作品につらなる作品ということである。これらは、2016年にこの新国立劇場で、連作で拝見した。
確かに3作品は、1950,60,70年代となっており、今回1940年代というのは収まりもよい。
ただ、鄭氏のこれらの作品は、在日朝鮮人という立場の(今回は若干異なるけれど、朝鮮人に重点を置いた、物語であることに変わりはない)物語であり、その上「影の」と付けることに、どうしたも抵抗感が付きまとう。
鄭氏自身が、そう名乗っているようには思えないので、別の呼称を期待したい。

さて、朝鮮人BC級戦犯の話である。まあ、この舞台について語ること、朝鮮人BC級戦犯について語ることは分けて考えないといけない、と思う。

そこにあるのは、理不尽な状況下でも、人は食事を求め、笑いを求め、自由を渇望するということ。もちろん、理不尽な状況には何の慰めも意味をなさない。ただ、死にゆくことを待つだけだ。ましてや、個々に描かれる戦犯たちは、故郷から遠く離れた地で裁かれ、死んでいく。彼らを家族が訪ねることもない。

鄭氏はタイトルを「マクベス」では「オセロー」で当初考えていたとのこと。でも、きっと「ハムレット」も考えたでしょうね。だって、そっちの方が物語の推移を比して見れば、ピッタリな感じがするし。でも、あまりに当てはまりすぎて、照れ臭くなったのだろうなあ、と勝手に推測します。

ネタバレBOX

うーん、面白いけれど。どうも居心地が悪い舞台だった。
何か、途中で責め苦を与えられそうで。
でも、結果、そんなことはなく、それはそれで居心地が悪いような。

観る価値は十分にあります。でも、それと心情は別だから、万人には薦めません。
ハムレットマシーンのかけら

ハムレットマシーンのかけら

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/17 (土) 14:00

座席1階1列

終演後、恒例のアフターミーティング。
今回は、御大たちの長い意見が噴出して、とりとめのない状態になりました。

実のところ、この1ヵ月余りの「ハムレットマシーン」狂騒曲、この「ハムレットマシーンのかけら」が、他の「ハムレットマシーン」とどう違うのかが聞きたかったのだけれど。
「かけら」という言葉は、何を意味するのかも知りたかったですし。
1時間といった、凝縮された舞台。ダンスということですので、演劇云々というのは当たらないのでしょう。

少しテンポが緩やかになったところで、寝不足からちょっと睡魔が、、、、
うつっとしたら、舞台上のダンサーが1列目の私の隣の席に来て、私を眺めていました。
それも満面の笑顔で。あれは、アドリブか!!!すごく、バツが悪かったです。

次の金曜日には日暮里まで、また「ハムレットマシーン」を観に行くので、感想はそれを観てからそちらにします。評価は、楽しかったかどうかでの判断です。実は、まだ上演台本手元にあるのに、読んでもいないのです。ごめんなさい。

廃墟

廃墟

ハツビロコウ

シアターシャイン(東京都)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/20 (火) 18:00

座席1階1列

率直な感想、三好十郎脚本の上演ということで、悪い方の予測があたった感じ。
何事でも挑戦が大事、一歩踏み出すことが必要ということも判るけれど、ハツビロコウにはこうした会話劇は似合わない感性なのかな。それとも演出が追い付いていないのか、ないしは台本が未消化なのだろうか。

ハツビロコウの過去作品は、敢えて言葉を省くことで、強い情念を示すことに長けていたように思う。沈黙をセリフとして使うような。そのために、かなり入り組んだ設定(時間軸が入れ子になったり、新たな事実が加味されたり)でも、コンパクトにまとめあげることが可能で、物語が拡散するとなく、深い親和性を獲得し観客が極めて同調しやすいものになっていた。

今回、最も気になったのは、会話劇であるがゆえに、熱量を込めすぎたこと。会話を継続するために抑揚ではなく、大声を張りあげる場面が多くなってしまった。まあ、三好十郎の脚本って、先鋭な言葉の応酬というのが特徴で、こうなりやすいのかもしれない。でもね、沈黙よりも強い熱量はないですよ。

うーん、期待とちょっと違いました。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろかったし、すごかった!
あちこちからボケが飛んでくる感じですが、
計算しつくされた笑い(あのシーンの図師さんを除く)で、ごちゃごちゃ感は全くありませんでした!
何回観ても楽しめると思います!

わが闇

わが闇

劇団俳優座演劇研究所

赤坂区民センター 区民ホール(東京都)

2018/03/14 (水) ~ 2018/03/16 (金)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/15 (木) 13:30

座席1階1列

俳優座に限らないけれど、研究生公演のよいところは、同じ座組で比較的高い頻度で継続的に舞台が観られるところにある。
俳優座研究員に限ると、27・28期を前回「花粉熱」、今回「わが闇」と連続して拝見したのだけれど、この2期はとにかく芸達者が多く、観ていてはっきりと「うまい」と感じる。
石川修平さんのうざったさは相変わらずだし、金本徳義さんの惚けた風情は十分に楽しめるし、辻井亮人さんの軽妙さは適度な不快感を与えてくれる。
女優陣でみれば、椎名彗都さんは年齢に似合わない落ち着きが何と言えない切なさを醸し出しているし、天明屋渚さんの可憐さは天性のものだと思う。他の役者さんまで述べだすときりがない。

むろん、そこに留まって・よいというものではないだろうし、別のステージに上がって欲しいものだが、まずはお金をとって見せる舞台としては十分に及第点だと思う。

ネタバレBOX

さて、舞台の内容なのだけれど、どうも「花粉熱」のようなテンポの良い展開が観られない。物語としてのまとまりがない。登場人物の心情が、観客席に届かない。

例えば、立子はこの舞台の題名にもなる「わが闇」という小説を世に出し、自己の心情を巧みな文章で吐露することで賞をもらう。立子の小説は私小説であるがゆえに、このタイトルがもつ意味や、描かれているであろう柏木家から模した描写は、柏木家にとってけして心安らかなものではないであろう。類子の反発は当然である。
しかし、この作品を書いた立子の苦悩がどうしても見えてこないし、おそらくあるであろう、父・伸彦の煩悶も漏れ聞こえてこない。
この「闇」は、母・基子の精神障害・自殺、父の再婚に端を発しているとなれば、この原点がもっとクローズアップされてもよいし、ラストにおけるカタルシスに繋がってもよいように思うのだが(父の写真裏に残された遺言は、映画化される映像で語られる立子の評価などとは大きく異なり、むしろ観客は当惑しないだろうか)、それがない。

これは、演者の問題というより、どこか脚本か演出の問題ではないのか、と思わざるをえない。「花粉熱」の舞台と比べれば、という話だが。

これが修了公演。27期生の今後のご活躍を祈念しております。

第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

唐沢俊一ユニット

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/14 (水) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/19 (月) 19:00

笑いがあちこちに散りばめられて、月曜仕事帰りの観劇には最高でした。お芝居を観てアドリブに笑って気持ちが軽くなって帰る、サプリメントみたいなお芝居私には良かったなぁ〜。

「LOVE」 Chapter3

「LOVE」 Chapter3

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2018/03/19 (月) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/19 (月) 19:30

 シンクロ少女の、この "Love" シリーズは、もう手放しで絶賛するしかない。既に Chapter 3 で、1話完結とは言っても、前2作を観ていた方が面白いのは間違いない。今回も、櫻井演じる武田と名嘉演じるユミの恋の行方が揺れ動くのは興味深く、おがわじゅんや演じるたんちゃんとたなか沙織演じるヨシノの馬鹿ップルぶりも健在である。新たな登場人物として、上海に行ってしまった大岡(トリプルキャスト・この日は横手が演じた)の恋人である陳さんとして宮本奈津美が登場し、更に複雑な様相を呈するが、ただもう苦笑するばかりで楽しく、元気になる芝居だった。

廃墟

廃墟

ハツビロコウ

シアターシャイン(東京都)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★

三好十郎の作品は初観劇ですが、“ハツビロコウ”の素晴らしい舞台に、氏の他の作品も観てみたいと思いました。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日に観劇。
面白くない訳ないんだけど、それを遥かに上回るハチャメチャさだった。正に「妖怪大戦争」の形容詞がぴったりな演技のバトルロイヤル。
同じキャスティングでシリアスな舞台やったら、それはそれで沸点越えるんだろうなぁ。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白いよ。笑えて泣ける。

再生ミセスフィクションズ2

再生ミセスフィクションズ2

Mrs.fictions

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/19 (月)公演終了

満足度★★★★

多くの皆さんの「観てきた!」に背中を押されて予約をポチ。DVD付きで3,000円は安すぎ。

下北沢の小劇場風のところを予想していたらまさかの駅近接高層ビルの15階。清潔で大きなトイレも素晴らしく、下北沢のように駅で済ませるのを忘れて会場で嘆くということもない。ただ何だか落ち着かないのも事実。しかし会場に入るとカニの怪人が舞台でポーズを決めて、それに多くの人がシャッターを切っているという大劇場ではありえない光景に頬が緩む(小劇場でも無いけど)。

『男達だけで踊ろうぜ』にはすっかりやられてしまった。切れ味の良さはオー・ヘンリーの短編を思わせる。

『上手も下手もないけれど』はしっとりとした美しい作品。賞を取った脚本も素晴らしいのだろうが、岡野康弘さんと豊田可奈子さん、お二人のうまさには敬服した。萩原流行似の岡野さん、化粧して行くとジョニー・デップのマッドハッターとかヒース・レジャーのジョーカーを連想させた。豊田さんはちょっとアホッぽい娘から悟りを開いた老婆まで何の無理もなく変身して行った。

『東京へつれてって』はもうひとつ共鳴することができなかった。

『男達だけで踊ろうぜ2』は「魁!!男塾」風味。ストーリーは本能全開で安っぽくなってちょっと残念。応援団長役の高木健さんはアガリスクの「そして怒涛の伏線回収」で拝見して以来だが、こういう押しの強い役をやらせると日本一。

ボス村松のラジオ

ボス村松のラジオ

劇団鋼鉄村松・日本のラジオ合同公演

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/16 (金) 14:00

価格2,200円

ボスの詩的な指向モロ出しのロード系バディもの。序盤で不条理気味?と思うもすぐに詩的だと気付く。そうして思い返せばかつて観たボス作品はいずれも詩的な部分があったなと(やっと)思い当たる。
また、中心となる二人に漠然とジーン・ハックマンと若き日のトム・クルーズを思い浮かべたのは「スケアクロウ」と「レインマン」だな。あの頃のアメリカ映画がもしも日本人だったらどうなるか?みたいな。そう言えば車の移動でずっとDJ番組が流れているのもアメリカ映画っぽい。
そして、もしもボス自身が演出していたらどうなっていたろう?などと想像するのもまた楽しからずや。
あと、会場の基調である黒と木材の自然な色を対比させたセンスある舞台美術も好み。これも詩的な印象に一役かっていたのかも。

ネタバレBOX

「明日の女王」へ「昨日の女王」からの「今日」という荷物を届ける深夜便の運転手というのが何ともイイやね。
地上10センチ

地上10センチ

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★

90分。

ネタバレBOX

あと五年の命を宣告された栄吉(海老根理)は、冷めきった関係の妻・千早(村井まどか)と葬儀屋の田所(日々野線)らに、葬式の常識をぶち壊した皆が感動する葬式をあげるため、リハーサルをしたいと熱望する。あーだこーだ考えて実際行うも、微妙な感じで終わり、栄吉の弟(尾崎宇内)からは全然楽しくなかったと告げられる。買い出しに出た千早の弟の雄二(小林樹)は事故死し、千早は栄吉の声も届かないくらいのショックの中、茫然自失と葬式をあげる…。

冷めきった関係の夫の死の予行演習では、ちょっとしたハイな状態でワイワイ騒ぐも、そんな浮ついた心は実弟の実際の死で粉々に砕かれる。心が近しいほど、喪失感が大きくなって心が硬直化してしまうのが人間のサガなんだろうけど。実際の死と想定の死じゃ全然違うというか、近しい人間の死を受け止めるには、心はそんなに柔らかくないのかなと。
そんな感じで、近しい人の死ってやっかいなモンだななんて思ったりして、どうもネガティブな考えしかわかないんだよね。興味あるのは、栄吉が実際に死ぬになって、栄吉や千早がどうしたかなってトコ。

話的な面白さはあまりない。ただ、重いトコが少な目だったのがよかったトコかな。
『椿姫』『分身』

『椿姫』『分身』

カンパニーデラシネラ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★

「椿姫」
流れるように舞台を滑る椅子とテーブル、それを自在に操る役者たちの動きに目を瞠った。
感情を細やかに伝える身体表現はとても素晴らしく、時折挟まれる台詞も効果的。
その反面あらすじを知らないとストーリーを追うことは難しいと感じた。
どちらを主にするか、ということなのだろう。

ネタバレBOX

客入れの時からタンゴの音楽が流れ、ドラマチックな舞台を予想させる。
中央に椅子が置いてあるのがほんのり判る程度の暗い舞台。

冒頭、なめらかに椅子を滑らせて、男女の駆け引きを見せるダンスが秀逸。
不安定でしたたかで、でも拒絶し切れない心情が鮮やかに揺れて
一気に椿姫の世界に惹き込まれる。

オペラの「椿姫」のあらすじは知っていたが、それでもオークションの場面などは
あまりよくわからなかった。
知っていればより楽しく深く観ることが出来るだろうけれど
安易な解りやすさは敢えて削り、濃い感情だけを抽出して見せたような感じ。
この潔いバランスが新鮮だった。
第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

唐沢俊一ユニット

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/14 (水) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

コメディタッチな展開でとにかく面白かった^ ^
伊藤綾佳さんと以前舞台を拝見したことがある寺田望未さんを観れたことでもテンションが上がった!ちなみに同時上演の『CHAЯLY』もオススメ。21日までやっています〜!

夢幻能劇Ⅲ 夢の淵  

夢幻能劇Ⅲ 夢の淵  

劇団グスタフ

梅若能楽学院会館(東京都)

2018/03/17 (土) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

能をやってみたくなった、趣味として。

廃墟

廃墟

ハツビロコウ

シアターシャイン(東京都)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

「後出しジャンケン」
この言葉が思い浮かびました。

再生ミセスフィクションズ2

再生ミセスフィクションズ2

Mrs.fictions

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/19 (月)公演終了

満足度★★★★

4本の組み合わせがとらえどころがなくて面白い。

埋没

埋没

TRASHMASTERS

座・高円寺1(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/02 (金)

作・演出 中津留章二さんです。

高知県土佐郡大川村のお話。

人口の減少と高齢化で議員確保が難しくなり、村民による直接民主制である町村総会を行おうかということで話題になり、新聞記者もやって来た。

村は林業と農業を営みにしていたが、1970年代に近隣の水不足のため村の大半がダムのそこに沈むことになった。

ダムを作れば、水の不足は補えるが、森林伐採により、大雨などで水質は落ちる・・・・村には損はあっても利益は無いのだ。

ダム建設の攻防の続く大川村とダム建設がなされた現在の大川村が、舞台の上にある。年月の流れが、大川村を大きく変えた。



この時間の流れに私も生きていた。

私の故郷は、立派な国道が作られ、高速道路も通り、新幹線も出来た・・・・その過程で故郷の景色は様変わりし、生活形態は大きく変わり、私の家族も変わった。小さないざこざを抱えながらも温かく、賑やかに過ごした子ども時代はもうなく、今は誰もいない家になってしまったのです。そのどうしようもない寂しさを、この舞台を観て思い出し、大川村で過ごす人たちをとても羨ましく思いました。帰ることに決めた明水にホッとし、彼女たちを受け入れる村人たちの温かさに胸が熱くなりました。



役者さんは、親と子の二役を演じます。

その切り替えが上手くて、さすが!です。

様々な葛藤、諍い、現実を受け入れることの覚悟・・・いろんな人々の思いが時代を作っていくことを思い、自分は今どこにいるんだろうかと思います。



新聞記者の存在が、ある意味現在を象徴的に見せていたと思います。彼の言ういわゆる正論、当事者に押し付けてくる正義のようなもの、それは中央に住む人たちの論理・・・・そこに暮らす人たちの本当の思いや生活は伝わらない。でも、報道を見た私たちは、これをまた何も考えずに受け取リ、語ってしまう。まだここに出てくる記者は真面目でしたが、昨今のマスコミは、どうでしょうか?危ういです。



中津留さんの舞台に、今回も色々考えさせられました。

ありがとうございました。

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