馘切姫-クビキリヒメ-
ヅカ★ガール
インディペンデントシアターOji(東京都)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/10 (火)公演終了
満足度★★★
8日マチネ回を拝見(110分)。
ネタバレBOX
個人的には、昨年の『ハイヌウェレの骸』の方が味つけとしては好みだったが…それはさておき、『ハイヌウェレ…』よりも話の展開のテンポが速く感じられ、さらには、質量共に充実させた殺陣シーンの効果もあってか、冒険活劇的な要素も加わった本作、王子小劇場のスケールに相応しい大河「傾国」ロマンに仕上がっていた。
ただ、少し気になったのは、(出演者数名が共通しているせいでもあるまいが)舞台を観ているうち、白塗りでこそないものの、レティクル東京座さんのイメージが頻繁に脳裏に浮かんだこと。
言い換えれば、ズカ★ガールさんの本来のウリである、妖艶というか百合的な持ち味が、本作では一歩後ずさりしたようにも思われた。
最後に配役について記しておく。
馘切姫…片山歩美さん(脚本上の位置づけ、もっと前面に押し立てるべき役柄なのでは?)
キサラギ皇子(ズカ★ガール版「リボンの騎士」)…舟山夏妃さん
シノノメ(皇子の従者)…木内海美(きうち・あみ)さん(☜殺陣シーンが映える!)
ナーガ卿(呪術を用いる宰相)…来栖梨紗さん
シヴァ卿(武人宰相)…村田諒人さん
珊瑚(姫付きの新米女官)…結崎あゆ花さん
瑪瑙(めのう)(姫付きの古参女官)…稲村友紀さん
エンマ(山賊の頭目。度々、馘切姫の寝所に現れる)…池上明杜さん
アザミ(山賊の一味。馘切姫の命を狙う)…谷尻まりあさん
リュウドウ(山賊一味の参謀格)…鈴木千畝(すずき・ちうね)さん
イタチ(山賊の一味。ハヤテの姉貴分)…タモリノゾミさん
ハヤテ(山賊の一味。イタチの妹分)…小林桜子さん
黄泉(ミトラ寺院の墓守)…石黒乃莉子さん
ピシュラ司祭(ミトラ寺院の院長。ナーガ卿には逆らえない)…三森あかねさん
シンシャ(ピシュラの娘。ナーガ卿の呪術で生きながらえている)…工藤美輝さん
死の精(荒野に棲む姦しい魔女の一人)…浅葉爽香さん(☜痩せられた?)
眠りの精(荒野に棲む姦しい魔女の一人)…harryさん
忘却の精(荒野に棲む姦しい魔女の一人)…高木碧さん
山姥(実は馘切姫とエンマの…)…鈴乃月葉さん
デラ=ハン(馘切姫の義父で元王)…末永全さん
空鸞(くーらん)法師(ピシュラの師・ミトラの別名)…かまくらあやさん(女優の宮本信子さんと雰囲気がそっくり♪)
巴(空鸞の従者)…真辺彩加さん
めぐるひかり
BASEプロデュース
BAR BASE(東京都)
2018/06/26 (火) ~ 2018/07/10 (火)公演終了
満足度★★★★
BASEプロデュース「めぐるひかり」
子供を思う大人の気持ちが吐露される。
米内山さん作品は拝見するたびにいろいろ突き付けれるね。
独り身の自分としては皆に共感できてしまう…
緑色のスカート
みどり人
新宿眼科画廊(東京都)
2018/06/29 (金) ~ 2018/07/03 (火)公演終了
満足度★★★
3日午後、新宿眼科画廊地下スペースで上演された、みどり人『緑色のスカート』を観てきた。
これは、コリッチのチケットプレゼントに当たった関係からである。
登場人物は、男3人に女5人の合計8人。仕事場の同僚だったり同棲関係だったりと、その8人が全員恋愛が絡んでの人間関係で繋がっている。その恋愛が、相手とのボタンの些細な掛け違いから、あるいは勘違いから徐々にズレていき相手との距離が離れていったしまう。その悲哀を描いた作品。ボーイッシュだった女性がスカートをはきスナックで働くようになったり、喫茶店の女性店員同士が同性愛に陥ったりという場面で舞台は終わっている。
登場人物が全員何らかの関係で輪廻的に繋がっていたり、男女の恋愛が結末で同性愛になったりという手法は演劇の上ではよく使われるものなので、その中に何か新鮮みがないと舞台にグッと引きつけられない。今回は、約90分という時間の中で役者の熱演は伝わってきたが、「それで、その恋愛ってどうなるの」という素朴な疑問に対する根本的な答えがなかったように感じた。女性の淡い視線から感じた男の愚かさという点が浮かび上がってはいたが。ちょっと手を加えれば劇的に変化するような作品だったので、脚本家の感性の問題なのだろう。
熱海殺人事件【Lucy Project】
Lucy Project(ルーシープロジェクト)
船場サザンシアター(大阪府)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★★
あこまで涙を流せるのは凄い!!感動もんです!!内容については、演劇の定番とも言える題材ですが、現代風にアレンジされてしっくりきました。郷ひろみ的な話し方は…でしたが、アイちゃんは可愛さも含め、とても良かったです!!
馘切姫-クビキリヒメ-
ヅカ★ガール
インディペンデントシアターOji(東京都)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/10 (火)公演終了
甘い丘
えにし
ザ・ポケット(東京都)
2018/07/04 (水) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★★
見てきました! 話が進むにつれて どんどん引き込まれていきました! 主婦役の方がとっても良かったと思います☆
戦国アイドルタイム
企画演劇集団ボクラ団義
浅草九劇(東京都)
2018/06/27 (水) ~ 2018/07/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても楽しい舞台でした。
ほの暗い雰囲気の作品も多く、それはそれで見応えがある劇団ですが、私はこういう作品が好きです。
ボクラ団義好きな方はここでクチコミ見るまでもなく、もう見られていると思いますが、まだの方いらっしゃいましたら是非見てください。
振り付けについて
今回もオープニング他でキレキレのダンスがあり、いつもとは違う雰囲気で楽しかったです。
内容は、舞台特有の間をめいっぱい使った笑いが随所に見られ、いっぱい笑いました。
テンポのいい掛け合いで、台本も面白いし、キャストの顔芸声芸も振り切ってて良かったです。
シリアス部分がかなり重いのですが、尺があまり取られていなかったので、落ち込まずに見られました。これは、今出さんのサッパリした演技にも助けられたかもしれません。
あと、本公演が役者としての最後の舞台となる大友さん、めちゃくちゃかわいいですよ!見ないと後悔しますよ。劇団内では、かわいい役以外にも、トリッキーな役や第三勢力的な立ち位置の役も多かった方ですが、今回は本当にかわいい。往年のジャンプヒロインのような可愛らしさ。
ネタバレBOX
こういうの好き、こういうのもっと!という背中押したい気持ちもあって、☆5なんですけど、あの左之助の葛藤に答えがないのだけ、なんとなく消化不良でした。
それも含めた作品なんだろうな、とは思いつつ。
蒲田行進曲
ふれいやプロジェクト
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/07/04 (水) ~ 2018/07/09 (月)公演終了
満足度★★★★
映画でも見た蒲田行進曲 どんなお芝居になるかと思いましたが、想像以上にまとまった、いい出来だったと思います。
皆さんのお芝居も迫真で引き込まれました。最初から最後まで集中して見られ、時間があっという間に過ぎました。とても面白かったです。
シンプルな舞台で照明と音響での表現は素晴らしかったです。階段落ちも各セリフのところのスポットも印象的に照明が使用されていて感心しました。
次回作も期待しています!!
睾丸
ナイロン100℃
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了
満足度★★★★
登場人物の一人一人が、変で面白い。
特に赤堀さんのキャラクターは、楽しませてもらった。
Mの肖像
劇団ヤリイカの会
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★
ネット社会のこわさが感じられ、暑い夏の午後なのに背筋が寒くなりました。しかし残念ながら私好みの芝居ではありませんでした。
夕立の中で君が笑った。
創作ユニット3like
アカルスタジオ(大阪府)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★
演劇と音楽のコンストラクションは良かった♪内容が少し難しく、嫌な記憶を消した後の出逢いを表現していたと思うのですが、現実的ではない様な気がしました。私が勉強不足だったのかも知れません…。
蒲田行進曲
ふれいやプロジェクト
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/07/04 (水) ~ 2018/07/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
今年一番感激して、感動した作品でした。
銀ちゃんも小夏も素晴らしいと思いましたが、ヤスの演技光っていました。
涙が止まりませんでした。
7月 伝統芸能の魅力(日本舞踊・邦楽)
国立劇場
国立劇場 小劇場(東京都)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/07 (土)公演終了
満足度★★★
「親子で楽しむ」という公演なので、子供連れでない私は行っちゃいけないのかも?と思いつつ観に来てきました。
子ども向けの解説をきいて、ほんの少し長唄を知る。お子様達も長唄楽しんだかしら。
ニューレッスン
ジョンソン&ジャクソン
ABCホール (大阪府)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
ジョンソン&ジャクソン『ニューレッスン』初観劇!
大阪で初めての公演!
ホント見れて良かった〜^_^
そうそう(^ ^)くだらなさ過ぎて面白かった!
こんなの大好き!
設定や台詞から役者さんのキャラから演技まで全部ツボです。
最初から最後まで笑いっぱなし(笑)
まるでシーン毎にショートコントを見てるような連続
演じる役者さんのそれぞれの演技も良かった
中でも池谷のぶえさん最高!(笑)
こんなくだらないお芝居(褒め言葉です)初めての体験
これが大倉さんがテレビで言ってた普通じゃないお芝居
また大阪公演是非やって頂きたい(^ ^)
必ず見に行きます!
Mの肖像
劇団ヤリイカの会
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★
3役を2人で演じる作品。つまり、1人2役を演じる役者が1人居る。(追記2018.7.10 04:00)
ネタバレBOX
板設定は、マンションと思しき場所。部屋は2部屋。下手の部屋は綺麗に整頓され、机上にノートパソコンを置いた机と椅子がある以外小ざっぱりした部屋、対するに上手の部屋には、バッグとエレキギター、段ボール箱が堆く積まれ雑然としていて対比を為している。整頓された部屋の主はミズキ、だらしない方の住人はムツだ。ムツの部屋の上手は収納スペースになっており、暗幕が掛かっている。手前に脚立が置いてある。また、この部屋の客席から見て正面奥に窓があり、新たに立つマンションの模様が見える。ムツが移ってきて直ぐ、ここには、カーテンが取り付けられた。
さて、このカーテンレール中程が少し曲がっているのは、先ごろ自殺したエムが縊死する際紐を掛けたからである。
エムとムツが1人2役で演じられるのだが、衣装替えなどが一切ない為、何か記号が欲しい。鬘をつけてみるとか、画学生だったエムにベレーを被せるとか小道具で表現できる。
ところで、エムもムツも売り出し中の新進アーティストであった。エムは大学院の画学生、ムツはバンドのボーカル兼リードギタリストという所か、ギターは作曲に使っているだけかもしれないが。何れにせよ、ネット上では評価の高いアーティストとして注目株である。だが、この評判に嫉妬した者が居たらしく、彼女らの実名やプライバシーが晒された上に、誹謗中傷が渦巻く。エムの自殺はこの結果だった。その顛末が書かれた日記をクローゼットの天井裏で発見したムツは、余りに詳しく晒されたエムと自分のプライバシーや日常の描写からネタ元が同居人のミズキではないか? と疑う。彼女がネタ元であるという確証は描かれないが、最後までその疑いが晴れることもない。
小道具として用いられるエムの自画像は、顔の部分を覆い隠すように洗濯物が描かれ、四囲に目が描かれているが、顔を隠してしまったこと自体逃げだと考える。佐伯祐三が発狂直前に描いた自画像は顔が破裂した特異な作品だが、自分はこの作品が頗るつきで好きである。逃げていないからだ。この点にこそ、彼の天才性を感じる。仮に今作の構図を採るなら、周りの目は、精神のガランドウを示すような空虚を映した目や、夜行性の猫が獲物を闇の中で狙うような表情を描いてもいい。何れにせよ、ネットの匿名性を利用して妬みの対象を自分は安全圏に身を隠しながら潰しに掛かる下司共の心象を描く目であって欲しかった。
また、2人の才能に嫉妬したのが原因と思われるネット上の誹謗中傷パターンが同質のトーンで描かれているのだが、2度目のムツの時には、更にそのような恐怖が観客に迫るような音響効果を用いることも考えたい。
欲を言えば、尺は伸びるであろうがミズキがエムの自殺にも、ムツの暴露にも案外平然としていることの理由をもっと描き込んで欲しかった。つまり単に優等生としてのエリート意識でアーティストという不安定な道を選んだ二人を対象化して見るのではなく、人としての不自然を納得させるだけの彼女の抱える心の闇も描いて欲しかったのだ。
Mの肖像
劇団ヤリイカの会
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★
高校時代の友人とのルームシェア、日常の淡々とした暮らしに隠された鬱憤晴らし…不穏が積み重なり変な緊張感が生まれるサスペンスもしくは心理劇といった公演であった。
旗揚げ公演、作・演出の島ハンス女史の心情を濃密なプライベート空間で描く女2人の三人芝居である。
(上演時間1時間20分)
ネタバレBOX
セットはルームシェアする2部屋と共同スペースであるダイニングという構図である。上手側がプロのバンドマンを目指し上京したムツ(島ハンスサン)の部屋。引越してきたばかりでダンボール箱が積み重なっている。一方下手側は、先に住み銀行に勤務しているミズキ(阿部沙也加サン)で、テーブルその上にパソコンが置かれている。
梗概…2人は高校時代の友人でルームシェアを始める。入居1日目にして知らされる、衝撃の事実。ミズキはムツの前にエムという女性と同居していたが、エムは1ヶ月前突然いなくなった。実は自殺したと言う。その部屋にムツを住まわせ、ムツは気味悪がらず居続けるところにも驚かされる。さらにムツは、天井裏でエムの日記を発見し彼女とミズキの過去を知る……。
ミズキは、どちらかと言えば堅い職業に就いており休日出勤も厭わない真面目な女性。一方、ムツや亡くなったエムは芸術家肌でエムは美術系大学院に通っていた。分り難い人間性のようなものを、善し悪しは別にして職業的な外的要素で判別させる。その間にある溝のようなもの、それを自分との価値観、考え方などの相違として表現する。ミズキは何となくムツやエムを見下しており、その2人がネット上で話題になることに耐えられない。嫌悪・嫉妬・不快など自分を制御できない、自分自身を見失った感情に捉われる。同一空間に居るが、ネットという別手段で友を裏切るような行為の怖ろしさ。
劇中に出てくるエムの自画像は、チラシの袋を被ったようなものであるが、さらに多くの目が描かれている。他人を意識、気にするような示唆など、小物の利用は巧い。またムツの部屋のダンボール箱が段々整理されるあたりは、上手く時間経過を表している。
一方、現在のムツと回想もしくは日記の中のエムが島ハンスさんの1人2役であるが、その人物の違いを暗転・明転によって状況の区別をさせる。その頻度が多いことから物語に集中し難い。物語は面白いと思えるが、その面白さを引き出す工夫、演出が不足しているようで勿体なかった。
次回公演を楽しみにしております。
上演「正気を保つために」
円盤に乗る派
北千住BUoY(東京都)
2018/07/05 (木) ~ 2018/07/10 (火)公演終了
鑑賞日2018/07/05 (木) 19:30
価格2,500円
19:30の回(曇)
18:30受付(紫色の輪ゴムがチケット/整理券あり)、別にドリンク代500円が必要、2階で待機、19:06開場(会場は地階)。
入って真っ直ぐ正面の奥に舞台と客席、柱を挟んでベンチシートと椅子席。奥(壁側)の床に写真たて、上着が2着ぶら下がっている。下手には大きなダンボール箱(客席側に「正気を保つために」の文字)、上手にもコンクリートブロックに乗った大きなダンボール箱。ときどき古い歌、鳥のさえずりがながれる。かなり静かな客席。
カゲヤマ気象台さんは「始末をかく3「こころをよむ」(2014/11@UPLINK)」「演劇論の目次をつくる(2015/4@眼科画廊)」。
小山薫子さんは「赤鬼(2016/7@多摩美)」「大工(2017/12@芸劇イースト)」。
峰松智弘さんは「消失・ from メガロポリ子(2013/3@)眼科画廊)」「; mo0ment(2014/8@楽間)」「脱衣する蛹(2018/9@大隈講堂)」「我がギャング はじまりへ(2014/12@空洞)」「ありえたかもしれない発表(2016/10@自由が丘)」「これはペンです(2017/2@同)」他。
振付のAokidさんは「SUPERHUMAN(2018/3@BUoY)」。
19:28開演~20:43終演
お話はなんだかふわふわしていて、動きはかくかくしていて、映像はくにゃくにゃしていて、セリフ(声)はかさかさしていて、よくわからないところがいいのかもと思うのですが、直ぐ、「Men in Black」の農夫に似ているなぁと感じ、ということは、何者かに操られているのか?「人形つかい(ハインライン)」か?またまた、ダンス的でもあるところから勅使川原三郎(KARAS)さんが採りあげる「ブルーノ・シュルツ」が描く世界を感じるのか?雑念の嵐。
実に余談ながら「円盤に乗る派」→四人囃子「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」が聴こえてくる。
Mの肖像
劇団ヤリイカの会
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★★
静かで妖しい雰囲気の舞台で、惹き込まれました。ネットの怖さや鬱々とした妬み、味方だと思っていた人は、実は敵だったり・・現代のネット社会や人間関係を投影しているように感じました。リアル感があり、面白かったです。
タイムマシンじゃ救えない
ダブルエッジ
アトリエ第Q藝術(東京都)
2018/07/06 (金) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★
7日ソワレ(75分)を拝見。
ネタバレBOX
少年の頃、偶然見つけた「時空を越えた穴」に、オトナになった今も憑りつかれ、家庭を顧みずタイムマシーンの開発に没頭する、科学者の中年男(演・田辺日太さん)。
しかし、研究は思うように進まず、資金提供先への成果発表会の日も間近に迫り、半ばヤケクソ気味。
そんな科学者の窮地をまるで見越したかのように、研究所の床に勝手に掘られた穴から突然現れた、若い女性の押しかけ助手(演・梢栄さん)。
彼女は、科学者の制止を振り切って、モニターに指示を入力し、手慣れた動作で回線をつなぎ変える。すると、今までウンともスンともいわなかったタイムマシーンが動き出し…
序盤は、ずぼらな科学者と、しっかり者の助手、この2人の、まるで父娘のような、ほのぼのとしたやり取りが続きます。
しかし、助手のあまりの手際の良さに、彼女は未来からの訪問者なんだと、科学者が気づいたあたりからストーリーが急変します。
このコは「正解」を既に知っているんだ♪
助手にタイムマシーンの開発の全てを委ねて、自らは何も手を出さなくなった科学者。
この無責任な態度に助手がブチ切れる。慌てて和解を求めようとする科学者に、ナイフを突き立てて近寄らせないほど激昂しながら、こう言い放つ。
幼い頃のワタシをウチの中に独りぼっちにしてまでして取り組んでいた、アナタのタイムマシーンへの情熱は、こんな程度のものだったの!
家庭を顧みず、呆れ果てた妻が去った後もなお、タイムマシーンの開発に没頭する父親に、ネグレクト(養育放棄)されたまま育った、実の娘の、魂からの叫びだった。
「実の娘」役の梢栄さん。
話の流れから、観客には容易に正体が察せられたのですが、「父親を案じて、未来から手助けにやってきた孝行娘」のイメージを客席に植え付けた頃合いでの、ナイフかざしての大どんでん返し。
「押しかけ助手」を装っていたときからの、利発で快活な表情での立ち振るは、このどんでん返しをより効果的なものにさせました。
科学者がいないときを見計らって、時折、彼女が口ずさむ『アンパンマン』に『ドラえもん』の主題歌。実は、幼い頃、誰もいない家の中で、孤独に苛まれた気持ちを奮い立たせるために唄っていた哀しいメロディだとわかると、 このどんでん返しがより劇的なものになりました。
俺は何も悪くない! 俺のせいじゃないんだ!
はるばる未来からやって来てまでして、娘が見出したかった、尊敬すべき父親の姿。そんな淡い期待さえ、結果的に踏みにじっておきながら、自らにグジグジ言い訳するばかりの、田辺日太さん演じる、冴えない中年男の科学者。
客観的にみれば、社会人としても・家庭人としても、どうしようもないダメ男です。
しかし…しかしなんですが、人生のかなりの行程まで通過してきた、もうやり直しが容易ではない私のような年代の人間には、そんなダメ男のことを、一概に、情けないと吐き棄てることができませんでした。
決して、人生の良い見本ではない、科学者氏へのシンパシーが、半端なかった75分でした。
チャンドラ・ワークス Chandra Works
少年社中
ザ・ポケット(東京都)
2007/02/07 (水) ~ 2007/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
まだ観劇の世界に出会う前の公演。
DVDで観ました。
ネタバレBOX
今から11年前の舞台、皆さん今でも若々しくてあまり年齢を感じないのですけれども、でもやっぱりちょっぴり今よりお若い。
劇団員さんオンリーで、お一人お一人の見せ場がふんだん、その魅力を思う存分味わえる。
舞台奥に向かってのびる橋も駆使して、少年社中らしい疾走感。
その疾走感溢れるオープニングからもうワクワクする。
空に憧れ、宇宙を目指す人々のお話。
ハイレゾが古代っぽいとすれば、チャンドラワークスは中世っぽい?
結婚式の場面など、インドっぽい要素もちょいちょいありました。
とある軍人がテストパイロットとして、飛行機工房へやってくる。
軍からのオーダーは軍用の偵察機だったけれども、実際に造ろうとしていたのは宇宙へ向かう乗り物、いわゆるロケット。
宇宙へ行こうとするなんて前代未聞な舞台世界、反発しあっていた者たちが、力を合わせて夢に向かって走り出す。
大切な場面場面、色々思わせてくれる心に響く大切な台詞が散りばめられている。
飛行機乗りにとって一番大切なことは生きて帰ることだ・・・って台詞に胸を突かれる。
クライマックス、疾走感溢れる飛行テストの場面。
今度はワクワクではなく…ドキドキしました、耳の奥で鼓動がドクドクいうほどに。
疾走感からの静寂、静寂の中に満ちる深い哀しみ。
涙が零れる、きっと生で観てたら客席で号泣してました。
夢に向かってみんなで熱く盛り上がっていく前半からの。
夢壊れて哀しみ苦しみもがき傷つけあう後半。
「夢」をみる者の現実。
あらゆることに置き換えてみることができる。
最後、テスト飛行の失敗によって死亡したパイロットが残した最期の言葉を聴く場面で、また涙が溢れる。
ただただ純粋に無邪気に安全なところで仲間の力添えを甘んじて受けつつ夢をみていた男が。
傷を負い、現実と戦い苦しみながらも、夢をみつづけることの尊さと力強さ。
「夢」をみることの覚悟をみました。
派手な殺陣はない、ダンスも少しだけ、ストレートに少年社中な舞台。
終わった後、深く深く溜息をつく・・・あぁ、少年社中が好きだ。