江古田通りを曲がって
劇団二畳
FOYER ekoda(ホワイエ江古田)(東京都)
2024/10/30 (水) ~ 2024/11/05 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
本当に狭い古民家だから、役者と面と向かう感じだが、皆いい表情をしていた
旅行の思い出はお母さんがひとり思い出作りに奮戦する感じだが、家計の事情など今の若い人には「そんなに?」という感覚かもしれないものの、自分らの子どもの頃には「そうだよな、なかなか家族旅行なんてね」というところもあって大いに共感できた(特にお父さん)
たきざわちえ象さんが分かっているのかいないのかのとぼけたおばあさんを好演
お母さんのイライラの様子も良かったな
その最初と最後の呼応もなるほどと思わせた
早坂君は訪ねてきた昔の教え子を思い出せず、昨今の事件のような詐欺か強盗と勘違いしてひと騒動
ちえ象さん早坂君でも良かったが、設定の年齢、病状からするとちょっと動きが俊敏過ぎたかな
丸山小百合さんは「おっ、いつもと違っておしとやかじゃん」と思ったが、途中でちゃんといつもの感じになった(笑)
やっぱり四方田さんの世界は、さりげない日常の中で起きるちょっとしたハプニングを温かく描いて、ほんわかした気持ちで会場を去ることができるから好きだな
バード・バーダー・バーデスト
南極ゴジラ
すみだパークシアター倉(東京都)
2024/09/19 (木) ~ 2024/09/23 (月)公演終了
『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-
楽園王
新宿眼科画廊(東京都)
2024/08/02 (金) ~ 2024/08/06 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
Aプログラム観劇。
とにかく特徴的だったのが、切りの良いところではなく、文をまたいで台詞を切る点。全編に渡って徹底されていたので、意識的かつ演出の柱であることは間違いないと思う。
発話としてはかなり不自然なので最初驚いたが、これがある種の異化効果として働いたのか、有名な原作テキストも違った味わいに。
オリジナル脚本の"風"も会話劇に差し込まれる妙に医学的な長台詞が印象的。
自然な演出で感情移入させるよりも、異質なものを提示して意識を惹くのがここの作風なのだと感じた。
現像 世田谷区桜上水09.2024
富山のはるか
桜上水民家(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
まず、人気のない住宅街の中の見知らぬ民家に入っていく時点で不気味な気分になっているのはホラー作品という前提があるからか…。
会場は二間続きの居間で、客席はキッチンと室内窓で繋がっていて、かつ家具類や多数のオーナメントなど、他人の感性に埋め尽くされた側に並べられている。この空間の中では自分こそ異物なのでは…という感覚に襲われ、物語の内容も相まって、つい外やらキッチンやらをチラチラ警戒してしまった。何かの結界を破ってしまったような、胸騒ぎのする公演でした。
こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
テアトルBONBON(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白ろかったです。所々、クスッと笑わせてくれるようなシーンやホットウォーミングな気持ちにさせてくれはりようなシーンが心に響きました。
七曲り異聞・隠れ処京香
劇団芝居屋
中野スタジオあくとれ(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
セツアンの善人
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2024/10/16 (水) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
娼婦のシェン・タから、いとこの男シュイ・タにかわる葵わかなの一人二役が面白い。仮面をし、衣装もルーズでパステルなシェン・タから、びしっとスマートなシュイ・タと違いが際立ち、めりはりがついた。
テキストレジーのせいか、冗長さはなくテンポよくすすんだ。
脇役もよかったが、とにかく葵わかながきらきら光っていた。
芭蕉通夜舟
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2024/10/14 (月) ~ 2024/10/26 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
12年前の公演は見てないので、初めて見た。三十六歌仙にちなんで、36景で描く芭蕉の生涯。こんなに場面転換が多いのは井上ひさしには珍しいと思ったが、実際見てみるとコントの連続のようで、「日本人のへそ」につながるつくりである。
ただし「芭蕉通夜舟」はほぼ一人芝居。内野聖陽が、硬軟取り混ぜ、おかしみや寂しさや決意などを豊かな表情と所作で見せた。セリフ量も膨大だし、内野の(文字通り)身体を張った大奮闘はすごかった。何度もある厠の場面のユーモアや、「俗世間から抜けきれない、脚を片方いれたまま」をごろっと土間にネッ転びながら、片方の足をお座敷の舞台にかけてしゃべるなど、芸も細かい。文机をひっくりかえすと、金隠し付きの便器になる小道具は秀逸だった。
一生の中でも「奥の細道」はいくつも場面を書けて、ボリュームがある。佐渡の場面では、内野が舞台を飛び出し、客席上の横の渡り廊下で演じる。客は首を上にひねって見上げるので、天井横に投影された光の群れを、まさに天の川のように見ることになる。
井上ひさし中期の作品だが、下ネタが多く、結構野卑。若いころの芭蕉が属した談林俳諧は言葉遊びがメインだそうで、ここでも初期の井上ひさし流のダジャレが多くて楽しめる。「わび・さび」を経て最後に芭蕉が辿り着いた境地が「俗っぽさ、滑稽、新しみ」というのも井上ひさしの信条と重なっている。井上ひさしにしては、わが意を得たりと思ったのではないか。しかし芭蕉の高みを目指す三つの要素が、世間に広まると通俗化して、ただの色気と悪ふざけになってしまうのが、今も変わらぬ、人間社会の悲しさだった。
ビッグ虚無
コンプソンズ
駅前劇場(東京都)
2024/10/16 (水) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/20 (日) 13:00
ハプニングバーのプレイルームでイタしていた男女が消失してから3年、消失した男の妻が当時バーにいた面々を集めて真相を探るが……な物語。
序盤の登場人物紹介的な3年前パートこそきちんとしている(?)が、現在パートに入ると次々にタガが外れてゆき混沌混沌また混沌、みたいな。その最中にはそれまでの前提を覆すような台詞もあって、こういうのも好きなんだな。
あと、バー従業員の制服や返り血を浴びたシャツを筆頭とした衣裳、塗装が剥げかかったバーの壁、さらに「あのゲーム」を等身大にした大道具(なのか?)など舞台美術も特筆モノ。これが妙なリアリティを与えているんだよねたと思う。
ということでかつて見たことがある悪夢のような2時間弱を堪能。
がしかし、開演が定刻より9分も押した場合は終演後に何か一言あって然るべきでは?(苦)
トリオの踊り
オフィスマウンテン
ワイキキSTUDIO(神奈川県)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
動機が隠されたパフォーマンスを読み解かす謎解きみたいな部分と人体の謎にぶち当たりました。
人の力がそこにある。
レジ打ちの店員のレジ打ち力、献血をしてくれませんか?と道ゆく人に声をかける人の声かけ力。
ある種のはったり演劇。人力で動く演劇?ダンス?パフォーマンス?
魔術?
最高の蕎麦屋は水が大事なように、最高の演劇は人が大事なんでしょうか。人が利用されてる気が全くなくて清々しいと同時に怖かった。
人が全てを決断している状況を観客として拝見しまして、痛烈に感動に繋がった。
何が起きてるのかまったくわかりませんがオススメです。
不埒
創像工房 in front of.
慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館合同練習室C(神奈川県)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
なかなか重厚なSFしてて
気に入ったデス
映画カダカみたいな
遺伝子差別のある世界での
主人公の苦悩を描いた作品でした
学生演劇で
このレベルかーと
おじさんは嬉しかったんで
星数はオマケ一つ付けますわ
いびしない愛
(公財)可児市文化芸術振興財団
吉祥寺シアター(東京都)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/31 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/28 (月) 18:30
竹田モモコはしばらく前から注目していた劇作家だ。今作は、2020年の劇作家協会新人戯曲賞を受けた作品。しばらく前に彼女の演劇ユニットばぶれるりぐるの「川にはとうぜんはしがある」をやっていたが見逃してしまったので、期待は膨らむ。高知県出身の新進気鋭の劇作家の受賞作が東京で見られるなんてラッキーと思いながら吉祥寺に出かけた。
これまでの竹田の作品は、自らの出身地の方言幡多弁を駆使して構成したものが多い。「いびしない」とは汚いとか散らかっているとかいう意味だそうだが、その真意はネイティブの幡多人でないと分からないかもしれない。劇中で展開される方言も自分には分からないものがいくつかあった。しかし、劇団普通の茨城弁のように、方言を多用した舞台はどこか生活感があってホッとできると思う。今作も冒頭から結構手荒な場面があるのだが、大ごとにはならないぞという感触がどこかにあるような感じだった。
登場人物は、かつお節工場(ふし工場)の経営を引き継いだ二人姉妹の妹と、離婚して戻ってきた姉、従業員たちという少人数。姉妹の間の「愛」がいびしないかどうかはともかく、この姉妹の間にある微妙な葛藤を追いかけていくことで「いびしない」を感じていけるのだと思う。
今作は、多くの障害がある人たちを登場させている。まず、姉は左手が不自由。一緒に育ってきた妹は姉の障害をカバーするようなところがあるから、いわゆる「障害のきょうだい児」だった。従業員には知的障害と思われる男性がいるし、舞台が始まる前にふし工場の従業員のような出で立ちでお菓子を食べていた男女は手話通訳者だった。これらがごく普通に、自然に描かれているところに好感が持てた。
新人戯曲賞の最終審査を担当したマキノノゾミが自ら演出を切望したという舞台。工場事務所の扉の開け方などの演出が、会話劇にメリハリをつけて一気にラストまで行けるという感じだ。
BURNS FAMILY 東京公演
無名劇団
萬劇場(東京都)
2024/09/13 (金) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
劇場に入るとすでに側近と付き人が観客を迎入れてて、瞬時にバンファミの世界に惹き込まれ、前説もパパが招いたゲストに挨拶をするように始まる。この時点ですでにワクワクが止まらなかったし、本編はコミカルで軽快に進みながらも、一人一人の葛藤が描かれ、苦しくもあり切なくもある、愛に溢れた作品です。
現代韓国演劇2作品上演「最後の面会」「少年Bが住む家」
名取事務所
小劇場B1(東京都)
2024/10/04 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「最後の面会」。
「少年B」と立て続けに観た。こちらもズドンと打って来るものがあった。オウム事件をなぜ韓国人作家が?という問いには答えがあった。実行犯林泰男に面会に来る主人公の女性役が終始、相当量の熱とテンションをもって演じる。彼女を支えて来たものを次第に理解する。その彼女に最後に突きつけられる真実を、観客も彼女自身のように受け取らせられる。「少年B」と通底するモチーフが浮上する。両者の違いを考えようとする自分と、等しく見なければならないと諭す自分がいる。
両作品とも、人をある生き方の態度へと促すものがあり、それは人を裁く懲罰システムの根本の危うさをも示唆しているのだが。
オウム事件において抜かせない問いは、世界を救う事と、殺戮を結びつけていた麻原及び実行犯らの認識だが、劇中に直接的な答えはない。だが理想を目指しているという自負(主体的関わり)と、流れに抗えない空気(受動的関わり)、後者が根本だが認めるには抵抗がある。
林は忠誠を証する必要性を強く自覚する。それはあたかも日本人以上に日本人たろうとする他国人の精神構造に似る。韓国人劇作家がこの作品執筆に掛かる着眼はそこにあったか。
かみ
中野坂上デーモンズ
ときわ座(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/11/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
気になっていた劇団の1つで中野坂上としては初めて観劇です。
劇団のHP、劇団員の容姿、公演のチラシ、公演の宣伝文句、過去のレビューから勝手な想像で
もっとぶっ飛んだ内容の芝居かと思ってました。
ストーリーはあらすじの通り、引きこもり姉をめぐる家族のごたごたです。
芝居の中にある台詞でバランスが大事とありましたけれど
まさにこの芝居と劇団のイメージのバランス悪い気がしました。
芝居自体は役者さん方お上手な方が多かったかな?
個人的に好きではない感じは絶叫が多いのと今時な感じのマシンガンの様な一方的な早口なところ
どの芝居見に行っても割と年配多い気がするけれど
客層、芝居、劇団なんだか不思議な感じしましたね。
これは単なる趣向なんですけれど
休日に芝居を見たと時、考えさせられるようなのはなんだかな?
意味もなく笑え、ありそうで無いようなのがいいです。
こう言うのがこの劇団なんだとしたら
HPとか容姿やチラシを普通にした方が親切かもしれません。
My cinema paradise 2024
劇団S.W.A.T!
劇団S.W.A.T!稽古場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/11/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/19 (土) 13:00
【Aチーム】
下北沢のコミュニティFM局の人気生放送番組の新シーズン初回、初めてついたスポンサーが視察に来る中、社長の人脈で新レギュラーとなった人気声優は台本以外のことは喋れず……というワンシチュエーションコメディ。
稽古場に作られた三方囲みステージという公開生放送を観ているような臨場感のある場で繰り広げられる物語、劇中でのパーソナリティによる映画紹介は演者自身によるものだわ終盤に人情噺的味わいはあるわで身近というか親しみやすいというか心地よく、そう言えば開場時から会場にいて場を温める出演陣もステキで至福のひと時、的な。
インプロせぇへん?
朝劇大阪
Cafe2ndSTAGE(大阪府)
2024/10/26 (土) ~ 2024/11/24 (日)上演中
実演鑑賞
満足度★★★★★
その場の観客にお題の紙に一言書いてもらったものを無作為に選びながらシチュエーションに合わせて演じる。
楽しくて感心して最後はいい時間過ごせたとなりました。
11月に又有るので是非次回たくさんの方に見て頂きたいです。
唐版風の又三郎
豆企画
京都大学吉田寮食堂(京都府)
2024/10/26 (土) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
満足度★★★
宮沢賢治の死後発表された短編を唐さん(既におなくなり)の視点で戯曲化?テンポの良い会話劇で進むが、今一何が言いたいのか…恋の逃避行をしたかった?友情 愛情 上下関係‥のしがらみが複雑で、よく理解できず… まず風の又三郎を読んでみないと✨
魚鱗之舞
ヨアガキ
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★
うーん😔難しい 連絡が無いのは良い知らせ❔と言われているが、果たして…LGBTも絡めながら昔と現代の女性の状況を比較対照しながら話は進む 昔は女性だけが神様に捧げる生贄の対照だった?の という疑問はあったものの、命は尊いもので有ることを言いたかったのか…
演技はとても良かったです❕
みえない
マシュマロテント
AI・HALL(兵庫県)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/28 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
夢、夢だよね!
それぞれのキャストの個性があって、引き込まれれて面白かったです。
音楽がなんか切ない
最後は美しかったかな。
お芝居観られてありがとう