最新の観てきた!クチコミ一覧

37681-37700件 / 191807件中
『夜に踊るアネモネ』

『夜に踊るアネモネ』

演劇企画カタアシイッポ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2019/08/24 (土) ~ 2019/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★

極度にピュアで、人の望みを全力で叶え、人の幸せを最優先に考える妹と、そんな妹を守ろうとする姉の物語。
…なのにとても異様な物語。
その異様な世界観は若い俳優陣によって作り上げられ、引き込まれ、飲み込まれる公演。
素晴らしい。

海のホタル【遊劇舞台二月病】

海のホタル【遊劇舞台二月病】

遊劇舞台二月病

ウイングフィールド(大阪府)

2019/08/23 (金) ~ 2019/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★

母親による凄惨な殺人事件を扱いつつ、ねちっこい演技でベタな笑いを誘います。
そして、親子に寄り添いつつ、母と娘の独白をかぶせ、その心情と狂気を浮き彫りに。

没後10年の今年、大竹野さんを偲び多数の演目が今年上演されています。
いつも人間の内面をえぐるような二月病さんですが、大竹野作品で二月病さんの新しい一面を観ることができました。
とても迫力のある公演でした。

〜長屋であそぼ〜

〜長屋であそぼ〜

劇団桜月会

レンタルスペース阿倍野長屋(大阪府)

2019/08/17 (土) ~ 2019/08/19 (月)公演終了

満足度★★★★

やはり阿倍野長屋さんは舞台近っ!

俺ちの地球空洞説×劇団桜月会『長屋であそぼ!』を観劇。

■俺ちの地球空洞説さんの『屋根下の王国』
治外法権の屋根下で起こる母娘と家庭教師と父の物語。
酷い家庭内DVからの逃避。
家庭教師さんと生徒のやり取りがとても楽しく面白かった。

■桜月会さんの『本トのおと』
裏切り,虐めにあった中学生作家の孤独。物語世界への傾注。
不条理で切ない。
若さあふれる公演でした。

銀皮の中のY(M)は、88℃の熱さを知っている。

銀皮の中のY(M)は、88℃の熱さを知っている。

空降る飴玉社

人間座スタジオ(京都府)

2019/08/15 (木) ~ 2019/08/17 (土)公演終了

満足度★★★★★

怪我した祖母はメイ子に送り火珈琲を入れさせようとするが…
メゾン綴り屋に集まる人々の等身大の姿を描きつつ、皆の悩みを優しく包み込みます。
描きすぎず描き足らず、とても良かった。
送り火にピッタリの優しい公演でした。

Twitter割 にて観劇。この内容を1000円で観劇できるは、超お得!
絶対見るべし!

会場前では、京都大学珈琲学部さんがコーヒーを販売。
初めのエスプレッソ、飲み方まで教えて頂きました。
送り火珈琲、美味しかったです。
(珈琲の写真撮り忘れた。残念)

そして当日は本当に五山の送り火の日だったんですね。
人生初の送り火を拝見できました。
ラッキー♪

『怪人二十面相』

『怪人二十面相』

サファリ・P

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2019/08/15 (木) ~ 2019/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

初めて THEATRE E9 KYOTO に伺いました。
良い劇場(迷いましたが…)。

影の様に付きまとい、入れ替わる人格。
光に付きまとう影、影でしか認識できない煙。
役者全員で入れ替わり立ち替わりで、1人の男を独特のタッチで表現。

表現・見せ方がとても面白い、美麗だ。
そして60分はあまりに短い!
もっと観たかった。

リーグ・オブ・ユース 〜青年同盟〜

リーグ・オブ・ユース 〜青年同盟〜

雷ストレンジャーズ

シアター711(東京都)

2019/09/15 (日) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

翻訳劇上演のあり方の点で、とても魅力的な個性が当初から感じられる雷ストレンジャーズ。イプセンの比較的マイナー作品でも十分期待して観た。最前列で、お面に書かれた名前(アルファベットだが)もチラチラと見ながら、中盤以降はほぼ人物判別でき、物語を味わえた。
因習のはびこる町に改革の志を持ってやってきた青年の、風見鶏的決断と我欲と無原則(無哲学?)によって敗北を喫する話をみながら、私は町びとの方に肩入れしていた。芝居もそう作られていたと思う。

クワッド・リフト

クワッド・リフト

黄色団

表現者工房(大阪府)

2019/08/14 (水) ~ 2019/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

黄色団さんと小骨座さんのキイロイコボネ企画は平日大阪公演だった為、伺えなかったのですが、やっと黄色団さんを拝見できました。

少数精鋭ながら順調に業績を伸ばしていた営業3課だが、他部署からの嫌がらせが…

何、この違和感!
途中からゾクゾクし始めた。
凄い、面白い!
皆さん是非!

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ

ホリプロ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2019/09/01 (日) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★

三谷幸喜作品を一度は観ておくべしとチケット購入したが、数年前もそう思って観たのを後で思い出した。確かコメディアンの生涯とかで記憶に埋もれていた位で印象もいまいちだったが、比較して今作はなかなかの印象を残した。重大事件に挑んで解決、という筋は「ないらしい」と含み置いたせいか、謎解き要素が複数盛り込まれたのがむしろ加点された感じ。観劇土産になるようなメッセージ性は特段なかったが、戯画化された役たち(演技)であるのに日常の時空に住まう人間の香りが脳裏に残るのは不思議なもので。二、三のアンリアルを除けば、人間を描いた作品であったとの後味である。値段は高いし三谷作品への期待に対してどうであったかはファンには無視できない要素だろうけれど。。
音楽の荻野清子も楽しみの一つ、以前初シアタークリエ観劇となった芝居で十数年振りの荻野ワールドへの期待が、救いようがない舞台(俳優はうまいが本がダメ)もろとも崩れた記憶が生々しいが、コメディ調の三谷作品と相性の良さを見せていた。だが黒テントが松本大洋のフシギ世界を舞台にした音楽劇で自由奔放に煌めいていた荻野清子をもう一度、どこで見られるだろう。

ネタバレBOX

ニール・サイモンは人間の輪郭を浮き彫りにする行動を書き込み、人間の意志を事態(運命)が凌駕する様を描くが、そこに神の配剤を仄めかす劇作の巧みさがある。・・そんな風に言えるとするなら、三谷幸喜は「配剤」が上位にあり人間のリアルが幾許かスルーされる面がある(そうした作品はピン桐で山とある。三谷はうまい書き手である前提での話)。
今作の美味しい場面。最終局面で兄とのカードの勝負がある。同席者全員参加しての「自分のカードを推測するポーカー(自分のカードだけ見えない)」で、シャーロックが兄と自分のカードの大小を推定していく過程などは三谷が得意としていそうで一つの山場だ。ここで発揮されるシャーロックの記憶力は発達障害の人にしばしば見られる驚くべき画像記憶の能力を連想するし、兄の弟に対する保護本能とある種の嫉妬心もひどく納得が行く(言葉で説明されるのが何ともだがミステリーの謎解きとはそういうものか)。兄が嫌悪するシャーロックの探偵業への適性の実証過程にもなるこの場面は、三谷氏の巧さである。
一方兄の退散後、喜劇の中心的役回りに八面六臂であったワトソンと、シャーロックの間で余談的に蒸し返される話題は、シリアス調だが人間ドラマの締めとしてはいまいち、というのが私には人間のアンリアルの方が気になってしまう。

ちなみにカード場面で総出となる出演者は、盟友二人の他、シャーロックの兄、シャーロックに相談に来る能天気な警部、料理が自慢の家政婦ハドソン、医師の夫より人気のある女性医師のワトソン夫人、シャーロックを担ぐため兄が仕組んだ一芝居に協力した売れない大部屋女優(シャーロックに理解を示す)の7人。
警部は冒頭からシャーロックの出したクイズ(これを解いたら相談を受けるとの約束らしい)に翻弄され、答えを言いに何度も部屋を訪れる。
大部屋女優はワトソン共々、兄がシャーロックに餌のようにぶら下げた「事件」の真相解明とともに兄の手下だった事が判明するが、この場所が気に入り出入りするようになる(苦労を知る女にシャーロックの影の方が琴線に触れているらしい様子がじんわりと伝わり、本作の唯一仄かな恋愛の要素である)。
家政婦は兄が所望した「スコーン」を作る最中に起きた小さな事件でスポットを浴びる。
残るは才媛ワトソン夫人が最終場面、「話題」に浮上しワトソン共々スポットを浴びる訳なのだが、、

夫人が去り際に渡した「例の薬」によりワトソンが毒死する寸での所でシャーロックに止められる。ここでシャーロックは僅かなヒントを繋げてストーリーを描く彼一流の推理を開陳するが、このストーリーはワトソンという人物や、シャーロックとの関係をより鮮明にして新たな全体像を提示する、事にはならず、若干の無理が滲む。
最初は兄の依頼で始めたシャーロックと同居を今はむしろ相応しいものと受け入れているワトソン。それは診療所が妻一人で切り盛りでき、彼女のほうが患者を沢山集めている事情もあり、若手の医師見習いの某も順調に育っているとの由。
だがカード勝負のあった最終日、翌日から妻はヨークシャーでの学会ではなく、ベネチアへ行くと(ワトソン不在のタイミングで)周囲に漏らす。これをシャーロックはワトソン夫人の現在の良人、新米医師とのバカンスだとワトソンに断言し、実は君はその事を既に知っていると告げる。
後は推察の通り?であるが、ワトソンの「計画」なるものはシャーロックの口に語らせてもなお杜撰さを隠せないが、「それがワトソンらしい所でもある」と、シャーロックはワトソンと一対一の謎解きの弁の最後に付け加える。最後にというのがミソ。つまりそれを言うまでは「まことしやか」に観客が耳を澄ませて聞き入る想定なのである。だがそのかん観客、否私は、シャーロックはいつ「なあんてね」と言って話を中断するかを待っている。少々居心地の悪い時間である。

私がシャーロックならこの時、ワトソンの「軽卒」や「杜撰」を指弾する前に、その「軽卒」「杜撰」が彼の何を示すものか、を刺すだろう。彼のささやかな復讐は「本気」であったのか、シャーロックに見破られる事を本当は望んでいたのではないか、ワトソンはシャーロックにとって無二の友人であったがワトソンにとってはどうであったのか、そしてそれらの疑問をシャーロックは彼一流の言辞で浮き彫りにさせていくのではないか。
ミステリー調のこの作品「らしさ」を維持するにはあの程度が丁度良い、との判断もあったかも知れないが、ニール・サイモンならその疑問こそ最大の問題にしたのではないか。。
クソ真面目に考えてしまった。
八月のモンスター

八月のモンスター

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

面白い!!
モンスターってなに?と思ってみてたけど、なるほど、そういうことか。。。
モンスターって、みんなにいるのですね。
張り巡らされた伏線が、終盤まとまっていく作劇は見事!気持ちよくすら感じられる。
役者陣も熱演。主演の安藤紫緒は哀しみと強さを演じきっていた。
リピート券があるとのことなので、もう一度観てみよう!

「あなたの」「明日見た笑顔」

「あなたの」「明日見た笑顔」

しみくれ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2019/09/18 (水) ~ 2019/09/22 (日)公演終了

満足度★★★★

「あなたの」を観劇しました。登場人物達が、微妙な接点で繋がっているのが絶妙でした。不思議な雰囲気の中にも、リアル感が感じられ、どんどん惹き込まれました。好きな人の為と思っていた事が、実はそうではない・・そういう事って多いよなぁと、しみじみ感じる事も多かったです。面白かったです。

Musical殺し屋は歌わない

Musical殺し屋は歌わない

T1project

小劇場B1(東京都)

2019/09/13 (金) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

 魂が顫えるような歌声を聴きたくないか?

ネタバレBOX

 魂を顫わせる歌声というものが在る。その歌声を聴くだけで心の奥が疼き得も言われぬような癒しの感覚と共に頬を伝うものがある。そのような歌声を聴いたことが無い方は、是非この作品を観ると良い。
 今作では、一切マイクを用いていない。序盤楽屋に演者達が戻ってくるシーンでは、それを装着しているシーンがあるが、イミテーションである。実際には演者自身が生の声で歌っている。箱が小さいとはいえ、歌の上手い演者を揃えたしっかりした公演だからミュージカルファンにも充分気に入って貰える作品だろう。無論、ストーリー展開も極めて味のある作品に仕上がっている。作品の内実と歌唱がマッチし融合して感動を齎すということである。中でもヒロインを演じる春野 未来役の秋野紗良さんの歌声は、当に天性のもの。是非、生で彼女の歌声を聴いて欲しい! 
劇中、エディット・ピアフの「愛の賛歌」が歌われるシーンがあるのだが、その歌詞は、通常日本で歌われるそれではなく、フランス語の元歌の内容をキチンと翻訳したものであることも気持ちが良い。というのも“おふらんす”だの“おしゃんそん”だの訳の分からないプレシオジテで飾り立て気取ったつもりになっている「似非文化人」が余りに鼻につくからである。T1プロジェクトの作品が優れていると自分が判断するのは、表現する者が最も大切にしなければならない基本をキチンと守り、キチンと表現しているからであり、常にそれに向けてチャレンジし続けているからである。
 今作の中心を為す恋は、無論ヒロイン・春野と三上との清らかな魂の、実に微妙な、それこそシュレディンガーの猫が呈示する重なり合いのような深く淡く而も普遍的な余韻に満ちたものであるが、直接演じられてはいないものの、今作でメタ構造を為さしめている舞台での(実際に物語が展開するのは楽屋なので)女王役(設定は大女優)のドラ息子と彼に弄ばれ妊娠した女優・かおり役との、こちらは現実の恋愛事情のドロドロを舞台化した愛の形により対比されている他、生活の為に、本当に追いかけていた表現者の道を見失い、離婚の危機を迎えている夫妻、作品のオリジナリティーや表現の独自性・創造性を重視する作・演出家と採算を気にせざるを得ないプロデューサー、ずっとスターとして生きてきて、観客のイメージを壊せないと考えている大スターとその威光に頼ることのえげつなさに薄々気づきながらも甘え、利用しようとし、実践もしてきたドラ息子等々との対比等、人間ドラマも満載である。而も、友澤氏の作品のもう一つの隠し味は、全く別の所にある。それは、主筋が展開している舞台の端で必ず、その流れを第三者的に対象化しているキャラクターを配していることだ。この第三者が居ることで舞台が常にある緊張を保っている。
オペラ『ふしぎなたまご』+オペラ『おじいちゃんの口笛』

オペラ『ふしぎなたまご』+オペラ『おじいちゃんの口笛』

オペラシアターこんにゃく座

俳優座劇場(東京都)

2019/09/12 (木) ~ 2019/09/18 (水)公演終了

満足度★★★★

「歌劇場(かげきじょう)」は歌も多いが基本お芝居(オペラ)で、2編の最初「ふしぎなたまご」は短編、二本目の中篇「おじいちゃんの口笛」の途中で休憩となった。
チャペック作という1つ目は、以前こんにゃく座で観た「ゴーゴリのハナ」を思い出す可愛い不条理といった雰囲気があったが、残念ながら体調のせいで入眠。
2つ目は2人の子どもと初対面のおじいさん(とその友達のおばあさん)との交流を描いた、素朴で切なく美しい佳品であった。おじいさん役の大石氏の佇まいが決め手と言えるか。台本広渡常敏(原作有り)、装置は池田ともゆき、演出加藤直。
一点。最後に子どもたち2人だけによる歌(おじいさんに捧げる歌?)に移る前、うんと間を取ってほしかった。情感が湧き出す頂点で歌い出す・・くらいな感じ。
林光の音楽に出会ったのは学生時代みた映画『人間』。難破した船上の飢餓という極限状況を描いた作品でジャズ風の音が鳴る。不思議な取り合わせだが何とも印象的で名前を覚えてしまった。

ベンジャミンの教室

ベンジャミンの教室

電動夏子安置システム

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/09/18 (水) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

前説で劇場環境のマイナス面を物語に取り込むなど、観客の心の耕し方が上手い。
物語はありがちなコメディーと言えなくもないが、思い切り笑わせようというサービス精神が感じられて気持ちがいい。
私の中の「ベンジャミン」という言葉の持つ重みが変わってしまいそうだ(笑)。

ネタバレBOX

物語の中で、子供の誘拐に関わる部分の絵描き方が雑な気がした。
登場人物の誰にとっても大きな出来事であるはずなだけに、もっと丁寧な対応であったり、事件の結末であったり、あるいはもっと軽い別の出来事であった方が、観ている者にももっと「笑っている場合」で済んだ気がする。
八月のモンスター

八月のモンスター

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

登場人物の説明などの展開がよく分かりやすい舞台でした。
重いテーマですがコメディ感もありそこそこ楽しめました。
個性ある役者さんのテンポも良く劇団の将来性を感じます。

ネタバレBOX

3日間の地方セミナーではモンスターは退治できないでしょう。
誰そ彼

誰そ彼

浮世企画

駅前劇場(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/09/19 (木) 19:30

「人は見たいものしか見ない」と言うが「見ようとすれば見える」ということを教えてくれる作品。
ユルいファンタジーかと思いきや、意外にずしんと来るのは
あるある感満載の設定とトコトンリアルな台詞の応酬。
特に兄と弟のそれはハラハラするほど緊迫感がある。
弟がこの先背負っていくものを思うと、その重さに押しつぶされそうになる。
そう思わせるラストを含め、ストーリー展開が秀逸。
キャスティングがうまくハマった役者陣も素晴らしい。

ネタバレBOX

客入れの間、ドリフの“ババンババンバンバン♪”など
昭和の流行歌っぽい曲が流れている。
舞台を大きな白い幕が覆っていて、そこに導入部分のあらすじが書かれている。

久しく実家に寄り付かなかった長男(松本亮)が取り壊しの決まっている実家へ入ると、
そこには5人の妖怪・怨霊(?)たちが肩を寄せ合って暮らしていた・・・。
他に居場所のない妖怪たちは、長男に取り壊しを思いとどまるよう懇願する。
だが、長男が遠ざかっている間に、実家の父はボケて交通事故を起こし入院、
全ての後始末をこなした弟(田中博士)は自分のやり方に異を唱える兄に
「全部押し付けておいて今さら口出しするな」と激しく非難する・・・。

世間的に出来の悪い長男と、優秀で要領の良い次男の対比が鮮やか。
会社を興して一応成功しているらしい次男の、超上から目線が兄を圧倒し続ける。
その次男にくっついてるヨメが似た者夫婦なら良くある話だが
ここではそのヨメが、次第に妖怪たちが見えるようになっていくところが面白い。

この橋渡しがよく効いていて、少しずつ弟の心情が明らかになる。
「見たい父親でなくなったことを認めたくない」切なさ。
妖怪たちが見えない弟はヨメからも非難され、孤立していくが
最後にこの弟を庇って消えていくのはやはり兄だったのだ・・・。

妖怪たちのキャラも魅力的で楽しい。
じいやん(本井博之)のダンディぶりはとても素敵だし、
この家の歴史をすべて見て来た時計の付喪神(成瀬志帆)も凛々しい。
ぎたろー演じる妖怪オーギソヨソヨ(って何なのよ?と思って調べましたよ)が圧巻。
この飛び道具的な妖怪が全てをひっくり返して去っていく。

この、私には想定外のラストが余韻を残して素晴らしい。
自分と妻以外の、他の人からは兄の存在が消去されてしまったという衝撃。
弟はこの先兄をどう記憶にとどめていくのか、父親とどう向き合っていくのか、
妻とどう生きていくのか。
「オヤジの見舞いに行かなくちゃ」という台詞に明るさを予感させる。

あー、でもなー、兄の心情は報われなかった気がするし、
そりゃ弟の記憶の中に生きてはいるけど
オーギソヨソヨってアンタ、何てことしてくれたのよー!
と心が乱れたまま劇場を後にしたのだった。
面白かった。



ほしい

ほしい

劇団時間制作

赤坂RED/THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/09/19 (木) 19:00

座席F列6番

まず、僕は本格的な演劇を劇場で観るのが初めてだったので、その劇場の舞台の作りに圧巻されました。ここまで日常を忠実に表現して舞台を作れるのかと思って、大きな知見を得た気分でした。
開演前後、現実と舞台が次第に交じっていくのを感じました。現代と大差ない設定であることもあり、舞台に惹き込まれるのに時間を要さなかったように思います。
この物語は管理人兄弟とその母、従弟、兄弟のうちの次男の妻、そして障害を抱えた人たちによって構成される物語です。
ひとつひとつの伏線とその回収により、内容の理解が容易に追いつきました。とてもわかり易く、しかし決して軽い内容ではありませんでした。

誰にでも襲う可能性のある障害の魔の手。それを受け入れる者、恨む者、それぞれにそれぞれの人生があるのを感じました。直近でまわりが次々に解離性障害に襲われるのを見て恐怖を感じていた僕には、すごく消費カロリーが高く考えさせられる内容でした。自分の身内が何かしらの障害になった時、あるいは障害者によって障害者にさせられてしまった時、果たして自分は正気でいられるだろうか。そんなわけがない。舞台を観ていて身内の人間や既に障害を持っているヒトやそれを支える福祉士の顔が時たま浮かんでは、その未曾有に耐えられず涙が溢れました。
本当に、涙も鼻もタラタラでした。ひとりで観に来てよかった......。

もしもあなたに観に行く時間やお金があるなら、是非観て🤲ほしい🤲
本当に、現代にあるべき演劇のひとつであり、僕らが考えるべきアンチテーゼであると感じました。

カチナシ!

カチナシ!

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★



昨年から何度か拝見している劇団。
今回はお得意の介護と将棋の話とのことで、かなり期待をして客席に座ったが、期待以上の出来であった。
少々年寄りには目まぐるしい場面転換ではあるが、個々の人間の造形がくっきりと際立っており、自分の価値を見失いそうになりながらも生きる市井の人々の姿が愛おしい。
このタイトルは、言い得て妙である。
いつものようにベテランと中堅の安定感のある演技とともに、あっという間の2時間であった。

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ

ホリプロ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2019/09/01 (日) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ホームズとワトソンの関係が強固になったことで、以後の探偵小説になった事件が解決されたかと思うと物凄く得心がいきました。

ネタバレBOX

他人との関わりが苦手な発達障害的性格を持ちながらも人並み外れた洞察力があって探偵業を始めたシャーロックが、兄が仕掛けた事件の真相を暴き、焼き菓子盗難騒動、ワトソン夫人の浮気を見抜き、さらにそれに伴うワトソンによる夫人を犯人に仕立て上げるための自殺工作を未然に防いだりと、多くの事件を次々に解決し、兄との関係が再構築されたことにより、家長的兄の許しの許、ワトソンと組んでの探偵業に本格的に進むことになったとする話。

自分のカードを推理するカードゲームが出てきたときには、最近そのようなお芝居を幾つか観たこともあり、これで兄との決着がついてお終いならつまらないなと思ったのですが、ワトソンとワトソン夫人に絡む顛末が二転三転し見応えがありました。

弟が兄から解放されたのではなく、実は兄が弟に対する共依存的関係から解放されたとワトソン夫人が解説するところに何重もの奥深さを感じました。
ミュージカル ペテン師と詐欺師

ミュージカル ペテン師と詐欺師

松竹/フジテレビジョン

新橋演舞場(東京都)

2019/09/01 (日) ~ 2019/09/26 (木)公演終了

満足度★★★★★

石丸幹二さんと保坂知寿さんが出演することで4つ星は堅い。そして今回も期待通りの歌と芝居を見せてくれた。そしてそこに最近大活躍中の山田孝之さん、芝居はもちろん歌も一級だ。さらには宮澤エマさん、前にも書いたがエマさんはこういう実力主役に続く準主役になると俄然元気溌剌となってダイナミックな歌と芝居が光り輝くのである。そして今回の私の一押しは岸祐二さんである。品の良い佇まいに魅惑のバリトンボイス、存分に堪能させていただいた。

歌で特筆すべきは男女のデュエットの一体感である。歌の終わりでテンポを緩めたときにタイミングも音程もピタッと合ってハモることはそんなにないのだがこの舞台ではすべて決まっていた。

お話は特別なもののない予想の範囲内の騙し騙されものであり、軽い笑いがどんどん続いて飽きさせない。これが福田節なのだろうか。前半は少し散漫でちょっと心配になるが、後半はテンポの良い展開で何も考えずに流れに身を任せていると「ああこういうものも良いなあ」と幸せな気持ちになることができた。85分+30分休憩+75分くらい。

アンサンブルの男女7人づつのダンサーさんが素晴らしい。そしてオープニングの踊りの背景に20人規模のブラスの楽団が見えると一気に気分がヒートアップする。演舞場の舞台は奥行きが深いのだろうか生バンドが直接に見えるのは非常に嬉しいことだと分かった。ただし、芝居中はほとんど幕が降りていて見えない。

カーボーイ

カーボーイ

はりねずみのパジャマ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/22 (日)公演終了

価格2,500円

初日観劇。ふわっとした日常的な雰囲気からのナンセンスへの急展開。端々に面白い要素が散りばめられ演者さんは楽しそう。
伊藤あすかさんは変な人の役だったが、異常じゃない役を見たのは初めてな気がする

ネタバレBOX

時間や場所が異なるシーンへの転換がちょっとごちゃついていたので、もうひと工夫欲しい。

このページのQRコードです。

拡大