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リボンの騎士2020~県立鷲尾高校演劇部奮闘記~ ベテラン版 with コロナ トライアル

リボンの騎士2020~県立鷲尾高校演劇部奮闘記~ ベテラン版 with コロナ トライアル

劇団扉座

すみだパークシアター倉(東京都)

2020/10/10 (土) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/10/16 (金) 19:00

155分。10分休憩を含む

農園ぱらだいす

農園ぱらだいす

劇団匂組

駅前劇場(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かったです。東京に出ていける距離の田舎(?)を描いた、温かみのある作品でした。田舎ならではの行事、人間関係や、男女間のもどかしさ、悩みや葛藤など、考えさせられる事も多々ありました。心が温かくなる良い舞台でした。

最終電車極楽橋往

最終電車極楽橋往

MEHEM

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2020/10/16 (金) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/10/16 (金) 15:00

素晴らしかったです!

ネタバレBOX

役者さんの演技、音響・照明の演出、どれをとっても素敵でした。
演技については、中山美咲さんのとても可愛らしくて健気で強いキャラクターと、渾身の演技に引き込まれてしまいました。
また、いつもの林さんの活き活きとした立ち振る舞いを見られて楽しかったです!笑

舞台転換の際の照明演出も素敵で、目が眩んで不思議な空間に転換した気持ちになりました。音楽も素敵でした。ふすまに映る文字の演出も素敵でした。

普段DVDとかはあんまり買わないのですが、今回ほんとに素敵だったので購入しようかと思います!
真夏の夜の夢

真夏の夜の夢

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2020/10/15 (木) ~ 2020/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

異才を組み合わせれば、傑作ができるというものでもないだろう。
ルーマニアのブルカレーテは、「ルル」を見た時は偉いのがいる、と大いに感心したし、異色の感能性にも触れることができたが、野田とは肌合いも違う。さらにおおもとの原作がシェイクスピアの祝祭劇である。これにドイツ系のファウストや英語圏の「ピーターパン」まで組み込んである。舞台も、野田の場合はかなり手が込んでいても手づくり感がどこまでも残るが。今回は映像処理も大活躍で、言って見れば、ひっちゃかめっちゃかのごった煮「夏の夜の夢」である。野田流にふざければ「夏の世の夢」。夢だからいいじゃないかと言われれば、そうかもしれないが、自然破壊へのプロテストまであるところを見ると、結構まじめに現代批評も意図している。まぁこういうのもありカナ。国際的な才能激突のコロナ憂さ晴らし祝祭劇を期待していた小生はあてが外れた。

ねこにすず(配信公演)

ねこにすず(配信公演)

劇団てあとろ50’

早稲田大学学生会館B202(公演は無観客配信)(東京都)

2020/10/15 (木) ~ 2020/12/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/10/16 (金) 20:00

ネコ好きにとってはたまらない作品。ネコの世界と人間の世界とでコミュニケーションがとれてたりとれてなかったりするところがユーモラス。配信しているうちに見よう! 劇場で見ることができたなら、もっと楽しかっただろうなあ。

大田王 GOLD LICENCE TO KILL

大田王 GOLD LICENCE TO KILL

吉本興業

ABCホール (大阪府)

2020/10/15 (木) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2020/10/16 (金) 19:00

座席1階C列18番

コントオムニバスだった。
羽曳野の伊藤は相変わらず破壊力抜群だな。今の遊気舎でも観れるのかな?
ただ、特別面白いものがあるわけでもなかった。ひとつひとつよく作られているけど爆発力のあるネタはなかった。
最後に丹下さんのセーラー服はいかんよ。あの足の太さはマニア好みですね。

農園ぱらだいす

農園ぱらだいす

劇団匂組

駅前劇場(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★

この距離感での観劇は久々ということもあり、つい過剰に期待してしまったのが悪かったのか、中盤までは自分でも意外なほどノレず。当パンに書いてあった文章で言うなら、レシピよりは、シェフの仕事との相性なんでしょうけど。

農園ぱらだいす

農園ぱらだいす

劇団匂組

駅前劇場(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇場に入った瞬間に、これは怖いおとぎ話ではないわねと思えるセットでした。
当日パンフレットに書かれていた「レシピ」と「料理」の話がすごく腑に落ち、終演後にお話しさせていただいてさらに納得しました。
東京に近いところの農園はぱらだいすになりうるのかもしれないと思えました。地方ではなかなかこうはいかないかも。

農園ぱらだいす

農園ぱらだいす

劇団匂組

駅前劇場(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★

日常の何気ない会話なのだが、おもしろくて、吹き出してしまった。
なにかと言うと、マイクを持ち出して、懐かしい曲を歌う。それがまた、おもしろくて、ゲラゲラ笑ってしまった。
あたたかい、ほっこりした気分になった。
田舎に住み、東京のいいところだけ楽しみに行くっていう方法いいかも。両方のいいとこどり。参考になった。
個人的には、なにか、ええーっていう事件が、真ん中辺で入り、最後は、穏やかに終わると、もっと、おもしろくなったように思う。
最後に、スタッフと受付の、2人の、女性のかた、ありがとうございました。
コーヒーの飲み過ぎで、トイレが近く、苦しんでいる私に、親切に、とてもよくしていた
だきました。本当にありがとうございました。すごーく助かりました。(16日 14:00の回のスタッフさんです。)

birth

birth

シーエイティプロデュース/ポリゴンマジック

よみうり大手町ホール(東京都)

2020/10/10 (土) ~ 2020/10/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/10/14 (水) 14:00

杉江·梅津·後藤·陣内さんチームの回でしたが予想外のインパクトでした! 何と言っても4人の演技! 叫んだり脱いだり、捨て身の演技はそれだけでハードル高いですがお客は贅沢なものでそれだけでは飽きたらない。何が違ったのだろう。とにかく演技がさらに一歩その先に行ったのだと思う。これで皆さん2.5次元俳優。もし偏見を持ってる人がいたらぜひ観てほしい。他のジャンルの俳優さんたちもウカウカしてられない。

狂人日記

狂人日記

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2020/10/15 (木) ~ 2020/10/15 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/10/15 (木) 19:00

はっきり言って、予備知識がないとちょっと戸惑う作品だ。
タイトルが「狂人日記」なので、主人公の一人称がそのまま日記の形態をとっていると思わざるをえないのだけれど、場面の変遷を想定した舞台上は、テーブルと椅子しかない。
だから、彼がどの段階から狂人なのか、今どこにいるかからも想像ができず(まあ、間違いなく、犬のラブレターのやりとりくらいからは、おかしいと思うのだけれど)、割と序盤は気を遣う。
 ただ、そこを抜けると、1時間力感溢れる松田崇ワールドに巻き込まれる。ポプリーシチンは、自らの解放のためにただただひたむきに己の人生を邁進する。たまに疑心暗鬼と屈辱にまみえることがあっても、彼は決して挫けることはない。ましてや松田氏の演技は、観客の懐疑や不信を次々に打ち消していく。ただ、物語の不安な縦糸はそのままに。

主人公が、終盤自らをスペイン国王と思い込んで、精神病院へ入れられる過程の悲惨さと、
最期に自らを犬だと信じ、舞台から飛び出していく姿の自由さは、共にうら悲しくもあり、また解放感を湛えてもおり、力強い演出(演者=演出家なのだが、これらの場面では演出家の視点が勝ったという意味)が光った。

1回上演というのはもったいない。

ただ1つ言わせてもらうと、やはり小道具は小道具だ。登場時には何の主張もなかった衣装が、話の進展とともに、驚くほどポプリーシチンの心情と境遇を表すまでに巧妙に設定されていたのに対し、やはりペットボトルとi-phoneはどうだろう。

『嵐に咲く白薔薇』『Over the wall』

『嵐に咲く白薔薇』『Over the wall』

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2020/09/26 (土) ~ 2020/09/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2020/09/26 (土)

マレーネの作品はなるほど、という感じでした。
彼女全体を描き出そうとすると、やはり時間的に短すぎるし、もっと断片を切り取るような作品にするか、テンポアップして場面転換を意識した作品にしないとメリハリがない感じがします。
一方、春日野八千代はとてもよかったなあ。
警官が職務質問したら、怪しげな変装用具を持っていたという掴みはよいですし、取調室で彼女の役者としての信念を音楽に絡ませて表現する展開は、ある意味王道ともいえる(戦後という時代やタカラジェンヌとしての矜持を感じさせる)ものです。
そうか、春日野八千代はあの「少女仮面」の「カスガノヤチヨ」ですね。(月船さんので観た)
ただ、ラスト戦時中の軍需工場の友の話で終わるのは、実話かもしれませんがあまり好きにはなれません。湿っぽい。もう少し軽妙洒脱に、力強い女性を描き通して終わって欲しかったなあ。

福麻さん、さすがタカラジェンヌ、足の挙げ方からステップまで、高音がまだまだ出るし、何と言ってもスポットライト映えしますわ。

真夏の夜の夢

真夏の夜の夢

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2020/10/15 (木) ~ 2020/11/01 (日)公演終了

 定時開演。上演時間は約1時間55分(休憩無)。

 野田作品の持ち味である、小気味よい台詞のやり取り、
疾走感、躍動感といったものはやや抑制気味にして、
スケール感を操り舞台空間全体を活用する演出が特徴的。
ただ、(白塗りも含め)演出者の好みなのか座り芝居が
多用されており、石畳模様の座席配置とはいえ、
特に傾斜のほとんどない前方席の方は観づらいシーンが
多少あるかもしれない。

 知られざる森や妖精たちの衣装がビニール系素材?で
作られているのもユニーク(SPAC版では確か新聞紙で
作られていた)。

 今井さん扮する悪魔メフィストの存在感が際立つ。
発することなく飲み込んだコトバにこそ、その人間の
本心が隠れている。

農園ぱらだいす

農園ぱらだいす

劇団匂組

駅前劇場(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/10/15 (木) 19:00

等身大の味わいのある人間ドラマが展開。女同士の会話が面白い。子供の受験の話をもうちょっとたくさん聞きたかったな。

氷の下

氷の下

うずめ劇場

仙川フィックスホール(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/15 (木)公演終了

満足度★★★★

シンギュラリティな社会がコロナ禍でグッと近づいていると言うのに魔女狩りだとかフェイクだとか、御名御璽だとか、もう温故知新が混ざっている現代社会。道を歩いても声出している相手先は携帯電話の向こう側。誰も話していない、叫んだりしない、、、この半年、叫びたい気持ちでいっぱいだった。このお話が13年も前に書かれていたなんて!ジョージ・オーウェルとか想起してしまったなぁ。面白かったです。皆さんお疲れ様でしたv

ネタバレBOX

あざらしぽんぽんの図はイケてましたねw
5人そろって!モモレンジャー

5人そろって!モモレンジャー

喜劇団R・プロジェクト

遊空間がざびぃ(東京都)

2020/10/15 (木) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

倉橋さんの赤いショートパンツ、色っぽくて? とても印象に残りました。すごーく似合ってました。
これだけでも、観た価値は、十分ありました。
内容も、すごーくおもしろくて、笑えました。
戦ってるところ、ももレンジャーのポーズも、バッチリ、決まっていた。
これは、もしかして、続編があるのでしょうか?
ももいろの、戦闘スーツを、いつ着るか、今か、今かと 、待ってたのですが.........
感染症対策バッチリでした。少し、見ずらかったけど、安心して観られた。
次回作、期待しています。観て良かったです。
満足でした。

獣道一直線!!!

獣道一直線!!!

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2020/10/06 (火) ~ 2020/11/01 (日)公演終了

満足度★★

ドタバタギャグ満載というかそれだけ。前半で帰ろうと思ったが満席のため席を離れるのが面倒で断念した。

生瀬勝久さん、池田成志さん、古田新太さんの3人を目当てに行ったのだが池谷のぶえさん主演、宮藤官九郎さん助演という感じだった。

退出時も「エレベーター、エスカレーターは混みあいますので外階段をご利用ください」とアナウンスがあって本当に外階段に誘導された。ここは8階なんですけど(泣)

氷の下

氷の下

うずめ劇場

仙川フィックスホール(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/15 (木)公演終了

満足度★★★★

余談:仙川フィックスホールは基本コンサート会場で、舞台上にグラウンドピアノが常設となっている。どうするのかな、と思っていたら、あれ、弾いている。「ヒュードル」でもピアノ演奏があったので、そうした才に長けている役者がいるのだな。でも、演奏は、元本それとも演出?

役名は「居内陽子」飛行機搭乗に送れることに快感を覚える女性、つまり「居ない様子」
となると「仰木待町子」は、「奥義数学」?勘違いかもしれないけれど、判る気がする。
では「光広太」は、うーん。今度、ゲスナーさんに聞いてみよう。

ネタバレBOX

福島からコロナへ、そこで振り替えられるべきことが多々あることは判るけれど、誰かが特
に当事者が「もういいよ!」と言わないと。ただただ駄弁が垂れ流されるばかりの情緒病は
治らない。「絆」も「ワンチーム」も「寄り添う」も、なーんでもそこに絡めとられて、思
考停止に暇がないこの10年。ゲスナーさん、発言では慎重に言葉を選んで、被害者心情に
配慮しているけれど、もういいや、前向こうぜ!と思っているのではないかと思われるのが
この作品。(違ったら、ゲスナーさんごめんなさい。前説も話すことはないと言っていたの
でね)

「自分が不在であることが、自分の存在を強く主張する」
「誰でも、自分だけは大丈夫だと思っている」等々
登場人物3人がマシンガンのように(それは結局マシンガンになって、銀行強盗による大
量殺戮となるのだけれど)吐き出す、状況分析とコンサルティング、情報の大放出の間
に挟まる、居内陽子のセリフは、まさに慰労を沈黙に求められない悲惨な衝動に突き動かさ
れる自分への、ささやかな慰め。

だから、彼女は自宅に戻って、好きなお菓子に囲まれて小さくうずくまって寝入るしかない
のだ。過去の思い出については、つつましやかに、細かく語れるのに、今を生きようとして
語ろうとすると、もはや主体は取り囲む情報に翻弄されて、自らを何者とも判らなくなって
しまう。

登場人物の心持ちが、ただただ奇特で哀れにしか見えないのは、そしてそれに悲しみを覚え
るのは、彼等に日ごろの自分の像が反映されているからか。
きつい作品だ。しかし、久々にすっきりとした作品でもある。
私たちは、まず長広舌を、冗舌であることを、饒舌であることを辞めなければならない。
私たちは、本当に何を知っているというのだろう。
ロックンロール ニッポン 愛のクラクラクラスター

ロックンロール ニッポン 愛のクラクラクラスター

lovepunk

劇場MOMO(東京都)

2020/10/13 (火) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

待ちに待った、伝説のロックンローラー、むさしに会ってきました。
カッコよかった。満足です。このために行きました。本当に、気になって仕方なかった。
ネタバレになるから書けないけど、何で、あんなにカッコよいのでしょうか?
コロナの話しなんて聞きたくない、って思っていたが、おもしろい、おもしろい。ぜんぜん暗くないし、いろいろな曲を歌い、ダンスありで、楽しかった。
まだ、むさしの(ロックンロール)という、叫び声が耳に残って、離れない。

演氣者塾オンラインショートステージ

演氣者塾オンラインショートステージ

ENGISYA THEATER COMPANY

オンライン(東京都)

2020/10/09 (金) ~ 2020/10/09 (金)公演終了

満足度★★★★★

「エデンの園」2020.10.15 演氣者塾
 事故で10年間、眠り続けた妻を

ネタバレBOX

安楽死させた夫のこれも夢幻能を思わせる創りの作品、舞台内容は、始源の時空を求める夫の、妻との関係を幻影として想起した作品と言えよう。このユニット・演氣者塾は、極めて強い指向性を持つが、その指向性とは、己の理想を実現する為に諦めずに夢を追い続ける姿勢だ。この姿勢を追い続ける為にこそ、自分達の拠点を持ちそこで実践的に演氣を追求している訳だ。当然のこと乍ら極めて厳しい道である。夢は現実と相容れないケースが殆どだ。然しそのような状況に身を置かなければ、鋭く深い表現は生まれてこないのも事実である。
 さて作品論である。夫のキャラクターは、妻の言うことを何でも聞く主体性のない人物である、だがその妻も自己主張することに何ら意味を見出さない女である。この2人は日本人の典型を類型化したキャラクターだと解釈できよう。つまり我ら日本人の行く末を暗示した作品でもある訳だ。オープニングは微妙に体を傾けたように立つ妻が長時間台詞無しで立つシーンだ。その立ち姿の手前を重い荷を背に担ぐように横切り、倒れ込む夫の姿が明暗の微妙な差によって舞台化される。照明は暁闇レベルで見えるか見えないか程だから逢魔時にも通ずる。何れにせよ、ここから夫婦の深い愛に満ちた会話が交わされるが、この会話は対話形式を採り、常に閉じた2人称の形で進む。妻は、夫のものの感じ方、想いが好きである。始原に留まろうとして“永遠”に閉じこもろうとして夢幻の世界の象徴である蝶の姿を後追いするイマージュは極めて美しい。直前、雪が降るシーンが挿入され、その純白のイマージュに重ねて夫の大切な価値観、純粋へのこだわりが表現されていることも蔑ろにできない。その直後の春の蝶、このイマージュには無論自分の意志で先立たせた愛しい妻への追慕が重なるのは明確であろう。自分の解釈が的を射ているとすれば、今作の中心人物は、妻ではなく夫ということになり、存在様態として非本質的な男性性が問題とされ、かかるが故に能の形式に近い今作の形式が必然性を伴ったとういうことも納得できる。また今作の、空間だけあって時間は空間に溶け去ったような、相対性理論に合致しない時間感覚も生まれてくる。即ち閉じられた空間に於ける、始まりも終わりも無い、換言すれば無限・永遠を喚起するのだ。これこそ、愛の理想ではないか? 惜しむらくは、女優の台詞には聞き取りにくいものが多かった点だ。(死者の幽けさをこそ表現しているのかも知れないが)

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