定時開演。上演時間は約1時間55分(休憩無)。
野田作品の持ち味である、小気味よい台詞のやり取り、
疾走感、躍動感といったものはやや抑制気味にして、
スケール感を操り舞台空間全体を活用する演出が特徴的。
ただ、(白塗りも含め)演出者の好みなのか座り芝居が
多用されており、石畳模様の座席配置とはいえ、
特に傾斜のほとんどない前方席の方は観づらいシーンが
多少あるかもしれない。
知られざる森や妖精たちの衣装がビニール系素材?で
作られているのもユニーク(SPAC版では確か新聞紙で
作られていた)。
今井さん扮する悪魔メフィストの存在感が際立つ。
発することなく飲み込んだコトバにこそ、その人間の
本心が隠れている。