
グロサリー
吉祥寺GORILLA
スタジオ空洞(東京都)
2020/02/04 (火) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★
なんか凄い怪優を集めたなあと
役者さんそれぞれのキャラと芝居を見ているのが楽しい
ただ、台本と演出は楽をしてしまったなと思う
観客として置くべき視点が無かった
ミステリーとしての謎解きなのか、かわかみの苦悩なのか
高級具材を全部一緒に炒めてしまった感じ

ネメシスの箱庭
演劇企画ヱウレーカ
新宿文化センター(東京都)
2020/02/08 (土) ~ 2020/02/08 (土)公演終了
満足度★★★★
これはシェイクスピアだなと思った。作風とかじゃなくてなんとなく
これまでのヱウレーカ作品の中で一番良かった
役者さんの演技も内容も格段にレベルアップしてた
これくらい偏って振り切ったほうが面白い
七五調がまぶされた台詞とか舞台的な立ち位置とかは気持ちが良い
作品に人の道理というか感情は無いのだけれど
空っぽなゆえにエンタメとして成立している
小さい箱で近くで見るよりもちょっと遠目に見るほうがしっくりきた
今回は役者さん全員が荒井さんの世界観にピシッとハマってたのが特に良かった
特に田辺杏子さんが素晴らしかった

エンれぱ!Vol.11
しむじゃっく
あさくさ劇亭(東京都)
2020/02/07 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★
「頭に尻をのせてくれ」
情景を裏に見せる作品。星さん室田さん以外の座組では初めて見た
しりとり会話は時にマンネリ的雰囲気になるので演出と台詞での抑揚が必要かも
雰囲気の出し方は良かったと思う
おしうみさんは小生意気っぽいという良いアビリティを持っている
「幸不幸ミスマッチ」
キャラのズレによる会話とか展開、面白い本だと再確認
ただキャラ芝居を強くしないと成立しない部分もあってだいぶ難しい作品
ラストの部分は僕の思う台本の意図とずれて伝わってきた
一番大事な部分だけにじっくり丁寧にそれまでのフリを全部集約しないといけない
「邂逅」
これだけ初見の作品
星の王子さまのスピンオフというかクローズアップというか
星の王子さまを知らない人が見たら景色が違う作品かも
表現するには戯曲への深い理解が必要な内容
今村さんがなかなか良かった

ビギンズリターンズアンドライジングフォーエヴァー
シベリア少女鉄道
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
久々にシベ少らしい作品。大枠としての馬鹿馬鹿しさとよく練られた伏線回収
シベ少気になっていた人は今回の見ておくと良いと思う
爆笑が続くタイプではないんだけど、クスクスしているうちにすっかり構造に引き込まれてる

不思議の国のアリス・オブザデッド
虚飾集団廻天百眼
ザムザ阿佐谷(東京都)
2020/01/28 (火) ~ 2020/02/03 (月)公演終了
満足度★★★★
今回はエログロ抑え気味、そうするとコミカルな笑いの部分が増量
よく知った話が元だからか各キャラクターがわかりやすく
いつもよりも状況把握がしやすかった
全然違うようでいてアリスの世界がかなり再現されていた黄泉の国のアリス
それにつけても十三月紅夜様の美しさ

窓越し
青色遊船まもなく出航
劇場MOMO(東京都)
2020/01/30 (木) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★
河津未来さんの「真っ直ぐ」と森口美香さんの「フレーム数の多い芝居」が良かった
ちょっとだけ香る、人々と風景の気持ち悪さもとても良い
言ってしまえばベタでありがちな構造を技術力でもってわかりやすく見せ
それでいて複雑な人間関係に落とし込んでいる作品

4.48 PSYCHOSIS
temp.
新宿眼科画廊(東京都)
2020/01/31 (金) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★
文語的で詩的な台詞と、自傷それ自体の演劇
君がこの部屋にいる72分間だけあなたの外側は平和になる
その痛みはぼくがよく知っている痛みだ、伝達物質まで透かしてみようとする痛み
何故この人生にいつかどこかで出会える人がいると勘違いしていたんだい?

劇の劇
壱劇屋
シアター711(東京都)
2020/01/28 (火) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★
今回の作演は僕の好きな「SQUAREAREA」や「新しい生活の提案」と同じ大熊さん
マイムやダンス、機能的な動きの場面、枠や椅子を使った表現
入れ子のように積み重なった舞台全体のパフォーマンス
壱劇屋見たことない人とか、ダンス・マイム好きな人は見ておいて欲しい

月曜日の朝、わたしは静かに叫び声をあげた
甲斐ファクトリー
インディペンデントシアターOji(東京都)
2020/11/25 (水) ~ 2020/11/29 (日)公演終了

『国府台ダブルス』
filamentz
新宿村LIVE(東京都)
2020/01/22 (水) ~ 2020/01/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
卒業式実行
軸の置き方という意味ではこれは再演じゃなくてリブート
重要な部分でのポールシフトが起こっていて、物語性に強く重心を移していた
作品としての完成度で言うと初演版の方が高いと思うが、ショーマストゴーオンの値は増してドタバタ感は高まったかなと思う
卒業式というお祭り感を盛り盛りにした構成と人の配置
主要人物の動機をよりハッキリとしてリアルなものをモチーフにしている所から一歩踏み出してフィクションのコメディへと
とっ散らかってる感じがもっとギュッとしてる方が好みかな
ポジションの方程式が語るコメディ
いざ生徒総会
初演とほぼ台本が変わっておらず
その代わり舞台が大きくなったことによる変化が強かった
3話の監査大和田さんの小さい身体が大きな舞台をしゅんと動くことによるダイナミズム
5話の生徒総会に合った規模感
そしてその変化も飲み込む台本の面白さ
やっぱり最高の作品

Performing Arts Case #01
東京バビロン
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2020/01/23 (木) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★
(石榴の花が咲いてる。)「(流れ/の/ほとり/にて)ゴドーを待ちながら」
会話というのはいつも答えを探す探り合いで
相手の中の正答を覗いたり、自分の中を弄ったり
手に持った台本を見て理解したり、訪れた誰かに聞いてみたり
やがてそんなものは無いってことに気づく条理
知っている劇団が有名な古典をどうやるのかっての見るのは純粋に楽しい
劇団の色に宝保さんのいつもの味も加わって、他にはないゴドーが見られたと思う
段差のない場所で躓いて転ぶような、作品の凹凸が不意に現れる作品だった

ゼガヒデモ
CONTE-RIBUTE
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/01/22 (水) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★★
是Ver
気持ちのいい笑いを得られた
パロディの無い高山さんの本は意外とシリアス場面も多めなんだけど
そのメリハリが笑いにも作用していてその瞬間を待ち構える感じ
丁寧なツッコミが特徴的で面白さに変換する魔法でもある
笑える空気を作ってそこにポイポイ物語を投げていく上手さ

痩せてるカンガルー
赤面社会人
スタジオ空洞(東京都)
2020/01/18 (土) ~ 2020/01/19 (日)公演終了
満足度★★★★
とにかく脚本と演出が素晴らしい
展開の間を無くすことでカット割り的な効果を生んで、時間軸やキャラクターの過去現在をそれこそ鞄に詰め込むように混ぜ込み取り出す手法
作演の金原さん、社会人なのでなかなか次が大変かもだけどこの人の作った物絶対また見たい
あと特筆すべきは小道具としてのスマホの使い方
現代劇に必要不可欠な小道具だけど、これだけスキルフルに現代的な使い方(ハンズフリーとか着信タイミング、細かいスマホの機能)で使いこなしてる作品は初めて見た
他の劇団もこのレベルを見習ってほしいくらい

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了
満足度★★★
会議劇の金字塔、キャラクター構成や意見のぶつかり合いと覆っていく展開はやっぱり素晴らしい
ただどうしても古い作品であることは隠せないなと
現代の客的感覚とは相容れない部分も多いし、後発作品の面白さを知ってしまってる
昔ながらの豚骨ラーメン的だなと
それぞれのキャラはもっと際立てても良かったかなと
怒鳴る二人についても、もう少し親和させた方が好きだし
見てると自分なりの会議劇を考えたくなる
まぁ原作な雰囲気を知れる良さもあった
そう思うと三谷幸喜は上手く作ったなと
優しい日本人の書き換え方の上手さを改めて感じた

共演者
2223project
小劇場 楽園(東京都)
2020/01/09 (木) ~ 2020/01/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
伴奏が無い中でソリストたちが奏でる感情の音、音、音
時に協和し、時に不協和なそれら
舞台の上で自身を主張しないとかき消されてしまう危機感を感じる
大きな音の張り合い、伴奏もいつしか荒々しくなって
やがてぶつかって大きな音、一つ
良い音楽を聴いた時の様な快感だった
笑ってモヤついて感情が揺さぶられる
わかりやすくそれを与えてくれるメインの女優4人の素晴らしさ
そう、この作品はとてもわかりやすい
だけどその想像を超えて心を掴みにくる
エンターテインメントでありファンタジー
面白さこそが演劇における最強のステータスだと示す作品

You're a Good Man, Charlie Brown
Sweet arrow Theatricals
シアター風姿花伝(東京都)
2020/01/04 (土) ~ 2020/01/13 (月)公演終了
満足度★★★★
やっぱ俺はミュージカル好きなんだなと
ピーナッツのキャラたちがそのエピソードを場面として綿々と舞台上に繰り広げ、その中に溶け込んでいく
会場の座席と舞台の作り方がとても良くて、他の小劇場作品もこんなふうにもっと自由であって良いのになと

イケてるともだちX
なかないで、毒きのこちゃん
ザ・スズナリ(東京都)
2020/01/11 (土) ~ 2020/01/13 (月)公演終了
満足度★★★
たすいちや第27班系統の作品に変な生き物が沢山出てる感じ
くだらなさと余談にまみれた話なのに、なんとなく段々と泣きたくなる空気がある
ありがちさを包み込むのは役者としての良い存在感
何か目指している形があってその形をなぞっている、そんな風に感じる
作品の全体構成のパースが舞台美術と合わせるかのようにズレていて、ちょっと非日常な出来事をそういうものとして認識させる
ここ数作に感じる微かな既視感
器用すぎるのだなと

(本公演)土木座
guizillen
インディペンデントシアターOji(東京都)
2020/01/03 (金) ~ 2020/01/06 (月)公演終了
満足度★★★★
暴れるパワー満ちる現場
野郎どもは野郎どもとして描かれ、一つの生命体として騒ぎ叫び歌う
そしてそれに翻弄される女たちの物語
歌唱はまるでシュプレヒコールで、破壊と再生を恐れない雄叫びの舞台
シリアスと笑いが並行して走るのになんの違和感もないのがギジレンの強み
あと、久しぶりに拝見したバロンさんがやっぱり超カッコよかった…
髭の姿も荒くれの感じもめちゃめちゃ良いんだよなあ(語彙力…
この作品の男たちは末安さん以外は名前なんていらない男たちという存在で、ただ統一感による迫力が有って、物語の底へとストンと落としてく存在
![[Go Toイベント]詩X劇 フクシマの屈折率](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/888/stage_88810.jpg)
[Go Toイベント]詩X劇 フクシマの屈折率
遊戯空間
上野ストアハウス(東京都)
2020/12/03 (木) ~ 2020/12/06 (日)公演終了
満足度★★★★
(私には、足の裏がない) という言葉が、耳に残って離れない。
コロナも、原発も目に見えない怖さ、では、同じ。とても考えさせられた作品だった。
以前観た、寺山修司の作品に似て、シュールだな、と感じた。
オオソドックスな作品も好きだが、こういう雰囲気の作品も、個人的には好きです。
独特の怪しげな雰囲気、いつまでも残りました。
詩のひとつひとつ、噛みしめて、拝見させていただきました。
個人的には、よかったです。

アクリルジャンクション
backseatplayer
俳優座劇場(東京都)
2020/12/02 (水) ~ 2020/12/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
初めて伺った劇場でしたがとても見やすくよかったです。作品の内容は一部、二部ティストを変えて季節感あり楽しく拝見しました。
一部のミュージカル。歌声も素晴らしく。笑いもまじえて最高でした。生演奏も素敵で、金曜の夜仕事帰り申し分ない2時間10分でした。