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フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

もうかれこれ四十年昔、まだ、野田秀樹が東大構内で芝居をやっていたころ、NHKの最近の若者に聞く番組(たしか「若い広場」)で、野田秀樹は昂然と、「僕の目標は日本のシェイクスピアになること」と言っていた。この記憶に残る発言(たぶんNHKのアーカイブにあると思う。)の念願かなって?、野田秀樹がシェイクスピアとその子のフェイクスピアを演じる「フェイクスピア」が幕を開けた。
劇作家の正念場である言葉の力をテーマにしたコロナ禍の新作で、今や、日本の演劇界のリーダーになった野田の、現在の状況を踏まえた作品ではある。
恐山のいたこに謎の箱に閉じ込められた言葉を再生させようとする男(高橋一生)物語を軸に、シェイクスピアの大四大悲劇の言葉をさまざまに引用しながら、言葉の持つ真実と虚偽へと物語は進んでいく。野田戯曲の例によって、幕による素早い舞台転換と、速いテンポで、今求められる言葉のクライマックスへ。森で無音のうちに倒れる大木や鳥の世界のような自然現象が、星の王子様の空の世界を引き出し、そこに絡まる人間の言葉が最後の場につながっていく。いつも以上に強引極まりない連想の世界は2時間休憩なし。
この時期に、切り札だったかもしれない、シェイクスピアの札を切ってきた野田の真意はわからないが、ここのところの世間の無責任な言葉の上滑りに、演劇人としての怒り爆発であったのだろう。
それはわかる。しかし、少し急ぎすぎていないか。
例えば、最後のクライマックスのシーンは確かに観客の息をのませる演出ではあるが、その中の、ノンフィクションの言葉にすべてを託していいものだろうか。
シェイクスピアに対して自分の役をフェイクスピアに託するのは、単なる韜晦趣味ではないだろうか。
コロナ禍で条件も悪かったのだろう。五日目の舞台を観たが、野田の公演としては不十分なところが目立った。
落ち着いたらぜひ再演をしてほしい舞台である。

ネタバレBOX

白石加代子のセリフが三分の一ほどしか入っていない.やがて改善されるだろうが、幕が開いてもう五日目である。これで野田が幕を開けたのはちょっと不思議だが、こうなったには何か原因があるのだろう。いかに百物語で慣れているからと言って、台本を持ちながらと言うのはないだろう。橋爪功は、さすがにあきれている。
蝶のやうな私の郷愁

蝶のやうな私の郷愁

​ひなた旅行舎

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/28 (金) 19:30

本ユニットの東京初登場。面白かった。
 抽象性と具体性のバランスの取り方が巧い。松田正隆89年の作品(99年に改編?)で、いろいろな所で上演されている作品だが、私は初見。KAKUTAの多田香織とFUKAIPRODUCE羽衣の日高啓介が演出の劇団こふく劇場の永山則夫と作るユニットが、昨年の4月に宮崎で上演した後、コロナ禍で流れた東京と三重での上演をするという1年がかりでの作品だが、その分しっかりと熟成されていたように思う。台風の中、アパートに帰宅した夫と妻のとりとめもない会話の中に、時折紛れ込む思い出の部分、という作りと言えようか。思い出の部分には抽象性があり、具体的な夫婦の会話の部分との落差を、発話でしっかり切り分ける、役者2人の力量が光った。
 冒頭、夫が妻を背負って、一方が「Yesterday Once More」を歌いながら他方が抽象的な言葉を投げるシーンで「タンスが2点」という表現を聞き、言葉の選択がテイストに合わず(「2棹」だろう)興覚めしてしまい…。

蝶のやうな私の郷愁

蝶のやうな私の郷愁

​ひなた旅行舎

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

■70分強■
ワケあり男女の愉快な会話と、その奥に垣間見えてくる闇…。木を基調としたぬくもりのある舞台美術も相俟って、なんとも味わい深かった。

サマー

サマー

玉田企画

小劇場B1(東京都)

2021/05/20 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■約105分■
全体に世知辛い印象。初期玉田企画にあったのどかさが恋しい。

『GK最強リーグ戦2021』

『GK最強リーグ戦2021』

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 ガチバトル。15分の換気休憩を挟んで一挙に2作を上演し観客の投票によって雌雄を決す方式で統計的に後発が優位というデータがあるとのことでじゃんけんによって先行・後行の決定権を得る。今回はじゃんけん勝者である猿組が先行を選んだ。

ネタバレBOX

「猿組式西遊記∼火焔山の辺りの話」2021.5.28 13時 俳協ホール
 中々、胸に沁みる物語に仕立てている。というのも牛魔王と羅刹女の一人息子・紅孩児は火焔山の炎無しには生きられない宿命を負い、その炎を維持する為には人の命をくべねばならぬ。心根の優しい紅孩児は己の宿命の為に犠牲にされる人々の無念を思って心が晴れない。而も牛王は悟空の兄貴分に当たり、紅孩児は甥に当たる。
 西遊記は経典を求めて天竺行きを目指す奇譚であるがエンターテインメントとしては、三蔵を喰らえば寿命が延びると信じる妖怪と悟空・八戒・沙悟浄らの戦いを面白おかしくまた武術の殺陣を見せ所として描かれるケースが圧倒的に多い。今作もこの2つの要素を取り込んで作られているが演劇としては前者に重点を置き、殺陣シーンは極力抑えた方が、却って作品としては深みを増したのではあるまいか。評価:華4つ☆

「胸に月を抱いて」2021.4.28 14時10~俳協ホール
 魂の転生譚である。転生する魂は、岩村 抱月と松井 須磨子の2人。無論、この2人の関係については衆知の事実があるから余計な説明は省く。恋愛は誰でも経験があろうし、甘さも苦さも天国と地獄の甘美と苦悶も経験していよう。そして互いに、本気が長続きすることが無いという寂しい事実も知っている。然るに今作では、永遠の愛が描かれ、実現している。この奇跡が感動を呼ぶ程に脚本は練られ、演出も良い。演技も殊に抱月の生まれ変わりというより抱月の魂を宿したハイパー・メディア・クリエーター、上原を演じた役者の演技がグー。流石にV-NET創立メンバーの貫禄を感じさせた。評価:5つ☆

Nouveau Départ(ヌーヴォデパール)

Nouveau Départ(ヌーヴォデパール)

Y’s ExP.

上野ストアハウス(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とっても素敵な舞台でした!
期待通りの丁寧なお芝居、ドキドキしながら笑って泣いて……そう、これなんだ!
これがこのY's Expさんの唯一無二の持ち味なんだ🎶
皆さん記憶に残るキャラクターですね!過去作をちゃんと観ていたので走馬灯の様に色々なシーンが浮かんできて、とっても楽しめました。
最終公演とは信じられない
是非その目に焼き付けに行ってください!
いつかまた会えるといいな〜🎶彼らに😉

NEW MUSICAL「プロローグ」

NEW MUSICAL「プロローグ」

劇団BraveHearts

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2021/05/27 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても素晴らしいミュージカルでした。お笑い芸人役の女性が、陽気で笑いが満載で楽しい。
(ショウ)と呼ばれていた男性の役者さんが超イケメンで、カッコいいー!!!
生のピアノ、たくさんの素敵な歌声...
満足、満足です。
たっぷり140分。最後にだれとだれがカップルになるとか、予想しながら観たら、さらにおもしろかった。

『GK最強リーグ戦2021』

『GK最強リーグ戦2021』

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

二本観れて嬉しかった。これは、ゼーッたい残りの一本も観たくなる。
毎回このリーグ戦を楽しみにしているファンが、開場前から並んでいて満席。
ふたつとも、それぞれいい味を出していて、とても楽しめた。二本立てって、贅沢ですね。
個人的には、猿組の西遊記が最高に自分好みで、ワーッいい!!!と心の中で叫びながら観ていた。戦っているシーンは、もう迫力満点で、スゴい、スゴいの一言につきる。
孫悟空役の役者さん、愛嬌があって大好きです。本当に猿っぽい。
ストーリーもいい。照明も綺麗。
もちろん、もうひとつの(胸に月を抱いて)も素晴らしかった。
先生と慕われていた役者さん、カッコよかった。
ミステリアスだし、笑えるところもある。
来年も是非やって下さい。
まだ、これで終わらないのがいいですね。
投票して、結果を見てと。楽しみが続くのは嬉しい!!!

アカシアの雨が降る時

アカシアの雨が降る時

六本木トリコロールシアター/サードステージ

六本木トリコロールシアター(東京都)

2021/05/15 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/27 (木) 19:00

120分。休憩なし。

てげ最悪な男へ

てげ最悪な男へ

小松台東

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/27 (木) 14:00

120分。10分間の休憩含む。

『GK最強リーグ戦2021』

『GK最強リーグ戦2021』

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大和企画「胸に月を抱いて」、猿組「猿組式 西遊記~火焰山の辺りの話~」の2作品を観劇。
今回のテーマは「旅」。
さて、両作品とも手堅くまとめており楽しめた。しかし、何となく既知感がありガチンコ演劇バトルとしては、正直インパクトが弱い。「観客の投票によりどちらが面白かったか勝敗を決める」という謳い文句からすれば、もっと未知の広がりがありアッと驚く芝居のほうが…。それだけ質の高みを望んでしまう、「観客参加型の演劇イベント『GK最強リーグ戦』」なのだ。
(上演時間2時間:各45分+途中休憩兼換気)

ネタバレBOX

舞台は箱馬4つという簡素なもの。その自由空間をどのように活用し、テーマ「旅」を表現するか。それが見所の1つ。

●大和企画「胸に月を抱いて」
 病院ベットで目覚めた恋人が、自分は松井須磨子だと名乗り、慕っている島村抱月を探していると言う。今から100年ほど前、大正期の有名脚本家と看板女優の名である。他人の体に憑依し、魂が彷徨する物語は何度か観たことがある。さて、困った彼氏・佐々木渡は彼女を連れて街に出る。渋谷の父なる占い師の言葉を信じて東京・台場の某所で上原康なるハイパー・メディア・クリエイターに出会う。彼女は、その人こそが島村抱月だと断言する。上原の才能の行き詰まり、世間の評価を気にする等の苦悩を吐露する。それは大正期の島村抱月の酷評続きの苦悩そのもの。時を超越し再会した魂の共鳴を、抱月の脚色・須磨子の歌(劇中歌「カチューシャの唄」)で知られる小説「復活」(トルストイ作)の1節で披歴する。この代表作のシーンが観せ場だと思うが、自分が観た回はここでちょっとしたミスを…勿体なかった。
想いを遂げた2人の魂が昇華し、現実の恋人同士に戻る帰結は、何となく観た覚えが…。

●猿組「猿組式 西遊記~火焰山の辺りの話~」
 西遊記における「火焔山」の話。ちなみに西遊記そのものが旅物語。
三蔵法師一行は火焔山にさしかかった。この山の炎は、羅刹女が持っている芭蕉扇であおげば消えるという話を悟空が聞きだしてきた。羅刹女は牛魔王の女房で、紅孩児の母親である。実は紅孩児は人の犠牲(火焔山の炎)で生き延びている。かくして三蔵法師一行と牛魔王、羅刹女の芭蕉扇をめぐる死闘が始まった。ラスト、紅孩児の命に係る疑問も回収(生死簿=閻魔帳の書き換え)し大団円へ…。
こちらは死闘場面におけるアクションが観せ場であろう。広いスペースを存分に活用し小道具(武器)を器用に使いこなす。衣装や得物はそれらしく凝らしており好かった。物語を牽引しているのは、猿組・主宰で孫悟空役の東野裕 氏である。顔付きや仕草(膝を少し曲げ外八の字歩き)など、細やかな演技が印象的である。

どちらも「旅」イメージは持てたが、両作品とも こじんまりとして行儀が良いもの。当日パンフにも書かれているが、「巴戦方式による最強を決める戦い。競い合ってよりよい作品創りを目指す。これこそGK最大の見所ではないだろうか」とある。何も奇をてらう必要はないが…。
次回公演も楽しみにしております。
父と暮せば

父と暮せば

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタばれ

ネタバレBOX

まつ座の『父と暮らせば』を観劇。

広島原発で父を失い、途方に暮れる娘。
後遺症を患い、絶望している娘を元気づけようと父親が亡霊になって現れ、世話を焼くのであった…。

テーマの重さを微塵も感じさせない軽い感じの笑いや会話の節々から、被害を受けた人びと、被爆国の我々を少しづつ恐怖に陥れいく。
原発の恐怖をいかに世に知らしめるか?と問いかける父親に対して、娘は国家に対して恐怖に慄き、生き
残ってしまった己に懺悔に慄きながらも進んでいく。
原発の恐怖を知らない世代は、いかに彼女と同じように向き合っていけるかを考えなければいけない。
井上ひさしの戯曲は、演出家が変わろうが変わるまいが同じ描き方になってしまうのが特徴であり難点でもあるが、作品の見応えと何かを背負わされて劇場を後にさせてくれるのは間違いない。
こまつ座の公演は、一生に一度ぐらいは観なければいけないだろう。

注:こまつ座は、井上ひさしの戯曲のみ公演する劇団。
JACROW#30『鋼の糸』

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW

駅前劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/06/01 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/27 (木) 19:00

企業を舞台とした劇作に味を出すJACROWの新作。シンプルに面白かった。
 2つの鉄鋼会社が合併して一つになるという物語を、30年に渡って描く。その中で、両社の社員たちを取り巻くさまざまなエピソードで展開される群像劇で、企業勤めをしたことがない私でも、こういうことってあるんだろうな、と思わせるストーリーが面白い。役者陣もJACROW劇団員と慣れた客演陣でしっかり演じ、安定の味。終盤の展開、特にエンディングが味わい深い。

父と暮せば

父と暮せば

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

名作。

アルビオン

アルビオン

劇団青年座

俳優座劇場(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久しぶりの翻訳ものでした。

蝶の筆

蝶の筆

CROWNS

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/05/12 (水) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

四カメ配信版を観劇。定点との大きな違いは表情の解像度。個別の役者さんの情報量としては雲泥の差。定点で見ていた時はみえているつもりでも割と見えていなかったんだなと痛感。残念なのは定点版と四カメ版は配信時期がずれており並行して見ることができない点、4カメ版が切り替えを基本台詞を話している役者さんにする感じなので台詞のやり取りのある場面では画面の切り替えが多く見にくく感じた。台詞を話している役者さんではなくセリフを聞いている役者さんを写す方が良い場面もあるかと思うのでもう少しカメラの切り替えについて演出が絡むとか、通し稽古などにも撮影班を参加させてしっかりプランを立てるなどしたほうが良いのではと思った。定点とは別日かつ先に定点を見て大枠は把握済みだっったこともあり定点を補完する映像として非常に満足できた

獣唄2021-改訂版

獣唄2021-改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2021/05/25 (火) ~ 2021/06/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/27 (木) 14:00

座席1階

前回も☆5つを付けた感動の舞台。今回は2021年改訂版と銘打っている。やっぱり足を運んでしまった。
国家総動員法が制定され、戦時色が濃くなっていく九州の山村。ここの断崖絶壁に咲くという、幻のランを追い求める「ハナト」(ランを取る人)一家の物語だ。
ハナトである村井国夫の低くてよく通る声に舞台は引き締まる。その3姉妹は前回と同じ顔ぶれだが、明らかにパワーアップしていた。
断崖絶壁を登り、珍しいランを取ってくるという物語の筋を追っていくだけでも、この3姉妹のきびきびとした演技で、舞台から目が離せない。さらに今回、自分の胸に刺さったのは、戦争に対する憎しみをぶちまける一言だ。前回もこの場面はあったと思うが、思わず体が震えるような感覚だった。
客席は熱い。3姉妹を次々に襲う悲劇に、涙が止まらない女性も複数いた。舞台装置は前回の方が派手だったように思えるが、山の猛吹雪などは相変わらず迫力満点だ。
映像で見ても味わえない迫力と、それとは別にガンガン伝わってくる何かがある。やはり、舞台でないとだめなのである。予約で満席の客席がその答えだ。

いい舞台である。再演、ありがとうと言いたい。

溢れる

溢れる

劇団5454

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

■100分弱■
謎の解明が不十分。

ネタバレBOX

そのため、お母さん、ゴミ、盗む、などのキーワードがきれいに結びつかないまま幕切れとなってしまった。
フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

NODA・MAPは申し込んでは外れ、申し込んでは外れの繰り返しだったが、コロナのせいで応募者が減ったのか初めて観ることができた。求刑、いや休憩なしの2時間5分。

題名の通りに Shakespear の fake から始まり、いくつも支点を移動して全く別の方面へと進んで行く。あれがこうしてこれがああしてと書きたくなるがそれは販促、いや反則。それに1回観ただけではよく分かっていないところがたくさんあって誤解したまま書き込むのも恥ずかしい(いつものことだけどww)。

高橋一生さんは硬軟自在の変化が美しい。最近TVドラマをあまり見ていない私にも人気の理由がよく分かった。そして前田敦子さんは立派な女優さんだった。嘗めててごめんなさい。そして私の一番の推しは村岡希美さん。若々しく小気味良いセリフ回しが壺だった。

いやあ、もっと応募して何回も、できれば前方で観たかった。久しぶりに悔しい。

*追記
上手または下手あるいは両方から幕が出て来て、反対側に去っていくと舞台がすっかり変わっているのは野田秀樹さんのオリジナルかと思ったらブレヒト幕というのだとパンフレットを読んで初めて知った。昨年の「真夏の夜の夢」の場合はブレヒト板というべきか。

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW

駅前劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/06/01 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/26 (水) 19:00

初ビジネス劇、かなり楽しめた。直接的な理由ではないがこのままだと出世や社内政治にとらわれる職業人人生になるかもしれない危機感が心の片隅にありつつ転職が決まっている絶好のタイミングでの観劇になった。

現職のわりと新しい価値観で合理的かつ成果主義な環境しか知らない自分には、舞台の世界がファンタジーに見えるくらい遠い世界に見えたけれど、一部通じるところもある。これからどこを向いて仕事に取り組みたいのか、改めて気持ちが高まった。

ビジネスという身近な題材だけに、登場人物一人一人の状況や心情を自分の職場の人達にも重ね合わせながら観るのが楽しい。

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