満足度★★★
2時間くらいだったかな。10の短編集だけど、2~3個削ってもよかった。ただ広々と見れたのはよかたったかな。
満足度★★★
そこそこよかった気がするし、ちょっとだけ物足りない気もする。
満足度★★★
ユニークだったかな。
ネタバレBOX
その空間を保存採取するという男二人の話。ユニークではあった。
満足度★★★★
面白い。
ネタバレBOX
30な処女の魔法少女が主役のコメディ。若い魔法少女がヤリ手というとこが〇。楽しめた。
満足度★★★★
面白かった。
ネタバレBOX
とある喫茶店での駄弁劇。宮本奈津美のキャラは相変わらず好き。
満足度★★★★
蝶々
チケットプレゼントにて鑑賞。110分。
ネタバレBOX
けっこうおもしろかった。後半の方がダークさも増して好みかな。カミとタブレットの戦争とか。BGMも良かったし。あとタップとかマジックはメリハリが構成について良かったと感じた。
手作り感も出しつつ纏った印象。1つ2つ減らして密度あげてもいいかなとは思う。
満足度★★★
大福
面白い。60分。
ネタバレBOX
高校
地味なゆかり(川嶋一実)は、密に憧れているたまこ(小瀧万梨子)が、学際のバンドに出ないこと、バンド仲間の大久保君の子を妊娠したこと、それを堕胎することをなど聴き、逆にハッパをかけ二人でステージに立つ。
二十代後半
小さなステージで歌を続ける二人だったが、たまこはゆかりのステージ態度が気に食わないと説教を始める。その流れでゆかりが大久保君と付き合っていること、プロポーズされたことを言及するが、ゆかりは結婚しないで歌を続けると宣言する。
三十代後半
カバー曲で食いつなぐ二人。ゆかりはたまこに新曲を書けと迫るが、たまこはもう才能がないこと、大久保君とヨリが戻って結婚して子供がほしい、歌をやめると覚悟を決める。
四十代後半
一人ステージにたつゆかりの楽屋にたまこがやってきて、二人酒を交わす。たまこが何か困っていると見抜くゆかりに、たまこは仕事を紹介してほしいと申し出るが、断、すごすご帰ろうとする。帰る前になぜ歌を続けるかゆかりに問うと、高校の時の堕胎した子のことを思って、歌を続けているんだと、ゆかりは答える…。
60分で、女二人の半生を描く。テンポがよくてやりとりも面白味がある。ニガニガしい内容でも後味は悪くない。
ただ、逆にアクが少ないような気がして、物足りなさも感じる舞台だったかな。
ATで、初演は同性愛よりで今回あ大久保君よりな展開とのことだったが、どっちかっていうと、同性愛よりの話で見たかったかな。友情と愛情を越えて、結局孤独に行き着くというね。
満足度★★★
深夜コンビニバイト
面白い。70分。
ネタバレBOX
仲良しのいち子(永山由里恵)とミカ(北村汐里)。真面目で友達のいなかったいち子にミカが話しかけ仲良しになり、二人学校帰りに寄り道したり「鏡の家」を見つけたりして、思い出を作る。私立中学受験に失敗し同じ中学校に入学するも、ミカはいじめられいち子は、あこがれの先輩と付き合うなど微妙に距離ができ、とあることでミカは足を負傷、転校することとなり、いち子は罪の意識を持ちながら人生を歩む。そして二人再開するが…。
台風の晩、コンビニでいい加減な店長(船津健太)と入店して間もない店員の松田(小田原直也)の二人は、四苦八苦しながらも業務を続け、明け方、年老いたいち子が、店を訪れる…。
いち子とミカの思い出の場所である鏡の家のあった場所がコンビニになってたという話。別々のような話で、演劇的にクロスさせつつ、いち子らの子供から大人になりつつスレ違う寂しさと、妙なテンションで台風の晩を過ごす店長らの抜けた話のバランス感覚はよかった。やや退屈に感じるシーンもあって、もっと濃密なシーンがあるとよかったかな。
満足度★★★
スタン・ハンセン
面白い。110分。
ネタバレBOX
母(異儀田夏葉)…家事に育児に祖母(義母)の面倒に忙しい主婦だけど、笑顔は絶やさない。
長女(川村紗也)…吹奏楽部所属、長男にブスと言われ小突き回す。隼人の引越しに寂しさを覚える。父に反発している。
長男(佐藤達)…小六。プロレスにハマって、スタンハンセンのマネをしては母に怒られている。父への反発はないが、一緒にプロレス行けなかったことに傷つく。
祖父(永山智啓)…土木系の会社経営を父に引き継いだが、確執は抱えたまま。プロレスにシナリオがあるといって、長男から距離を置かれる。
父(瓜生和成)…会社経営。母らとは別居している。一家の主、会社の主としてのプライドのせいか家族と同居できていない。
毛利さん(今藤洋子)…母の友人。野球特待生の息子がタバコで退学くらったことに放心し、車のサイドブレーキをかけ忘れる。
誠くん(久我真希人)…高校生。プロレス好きだけど、ぜんそく持ち。医者から長男と遊ぶことを禁止される。
隼人くん(吉田電話)…長女と同じ吹奏楽部所属。シンバル担当。なよなよしてて、長男にプロレス技かけられて泣く。引越しが決まり、長女に告白した。
土井(松本哲也)…父の友人。プロレス興行時の話を長男にする。
能天気にプロレスにハマる長男を中心に、不穏な空気が滲む中島家。父別居の原因も不明なまま舞台は進み、ドタバタしつつも、祖父のケンタを皆で食べるとこで終幕となる。そんなモヤモヤした性質も備えつつ、ちょっとだけ家族が強くなっていく(気がする)様を描く。
長男のカツアゲ事件や、長女の失恋、祖父と父の意地の張り合いなどの問題に直面しつつも、家族がいるからなんとか前に進んでいける。そんなそんなほの暖かさが感じられる作品だった。さらにいうなら、みんなが大人になっていく成長物語という感じかな。明確に成長したとも言い切れないけど、そんな気がするというね。毛利さんや誠も隼人も、苦難を乗り越えていってる最中でもあるし。作中の「プロレスは逃げないからかっこいい」を実践したくなるような舞台だった。その後勝てるかはわからないけど。
中盤のプロレスシーンは、もうちょい熱くストーリーに溶け込ませられたんじゃないかなと思う。
あと、土井の時間厳守なプロレス裏話はウケた。
満足度★★★★
水と怪談
面白い。95分。御菓子付。
ネタバレBOX
東日本大震災後に寄せられた怪談話45本収録の「渚にて」から11本の小作品を選んでのリーディング。途中、「怪談話」考察的な怪談(水辺のふたり)とかなすびの朗読もあったりして、趣向もこってる。
「電話番号」
役所に津波で流された公民館からの電話番号で電話が定時にかかってくるが誰もとらないでいるが、とるとゴポゴポ水にのまれる音が聞こえる…。とりあえず、電話かかってくれば、番号確認しないでとるだろと思わないでもないけど、シンプルに怪談で好みだった。
「水辺のふたり」
冨樫かずみと菊池佳南が怪談話考察を行ってはなごやかに進むが、実は菊池が幽霊だったという…。狐のお面や浴衣衣装、調度品?のソファも使用しての芝居。ちょっとリラックスムードを作りつつ、ラストでキュっとしめる構成も○。(多分)母子の愛情も垣間見せつつ、いい作品だった。
「『怪談の力』」
怪談を集めてた男(芝原弘)が、知り合いの男の子にまつわる怪談話を知り、当事者意識が芽生え苦悩する…。犬に追いかけられる夢を見るとこの、効果音が鬼気迫ってて良かった。他人と当事者という壁を目の当たりにし、そこに恐怖を覚えた男という、他の怪談話とは違う生々しさが気に入った。
怪談話一辺倒という感じでなく、「前の風景を忘れていく」「ガレキは以前は思い出だった」というような、寂しさもある。そして根底に前向きさが流れている。そんな舞台に仕上げてた。
満足度★★★
過去からの手紙
面白い。100分。
ネタバレBOX
前の家の所有者が使用人の娘を犯し、使用人に殺されたいわく付きの土地に、駆け落ちしてきた男女が住み始める。そこに兄が現れ、ここを郵便局にすると告げ、町が誕生する…。
という「凶報の使者」がプロローグ的な存在となり、駆け落ち一族数代に渡り、一族の失明の呪いという内的要因や、戦争、科学の発展、地球の終わりという外
的要因が織り交ぜられて話と時間が進む。そして、70数年後に地球に人が住めなくなるといわれ、選ばれし者は月や火星に移住し始めている最中、駆け落ち一族の末裔の男は、地球に残ることを選択する…。
町の話と思ってたら、星レベルの話となってて驚いた。数代にわたる物語や失明の呪いとか、ちょっとしたロマンを感じるし、同時に、一族に絡まる諸問題とかの大小様々な悩みと苦悩がじんわり描かれて、情緒的なとこも感じられる作品。一転、4幕目「銃前会議」のようなコミカルな雰囲気も混ぜ込んでるのもいい。全編に渡ってしっとりしてると、退屈を感じちゃうし。
6篇で200数十年を90分程度で描きつつ、作品としてまとまった感はあったが、登場人物に対しては、ちょっと距離を感じた。演技力という意味ではなくて。
満足度★★★★
水いらずの星
面白い。70分。
ネタバレBOX
四国の瀬戸大橋?近くのボロ屋。何年も前に別れた夫婦。男がガンで死ぬことがわかり女の働く店を訪れ、再会する。女は、あの男とともに暮らしていたが、あの男の叔父と肉体関係を持たされ身篭り、叔父の妻から農薬を盛られ、大便とともに出産し、追ってきたあの男を殺し、今なお、店のママからドラッグと客取りを強要され、精神的にも参っている。そんな男女は、スプーン曲げしたり会話したりして、一夜を過ごす…。
夫婦の話のような男女の話のような、重苦しくって地に足着いていながら、どこか浮遊感のある作品。病的な雰囲気を湛えつつ、ラスト、世界が水に浸かったエベレスト山頂にて、目玉だけになった女とそれをスプーンで持つ男という構図に、どこか透明感を感じさせる。
多分、あんまり楽しいことがなかった(楽しいこと以上に辛いことばっかだった)二人の悲しみを水で蓋して、浄化するような、そんないい二人芝居だった。
満足度★★★
みんな仲良く
面白い。120分。
ネタバレBOX
市民の1/4が移民(トメニア人)という、とある町でのフェスティバルの打ち合わせ会議。トメニア人への想いや各人の人生、背景が入り混じった市民会議は、紆余曲折を経て、終了まで漕ぎつける。
1/4が移民という突飛なようで今後ありうるかもしれないという町に生きる、一般の人びとの等身大なやり取りが魅力。私情が当然のように乗ってきて、わちゃわちゃしては休憩してという、進んでるんだか後退してるんだかな会議だけど、あけっぴろげなやり取りから、日本人、トメニア人含めた良いコミュニティ形成に、ちょっとだけ進んだんじゃないかなという感じで終幕。
序盤にしても、ややまどろっこしい感じもあり、120分はちょっと長めな気もする。ところどころでのひっかかりもあり、退屈はしないけど。会議特有のやききちした感があるのが狙いなのかな。ただ、笑える箇所はもっとほしいと思う。
あと、苗山(大森れみ)の頑なさをそのままに、終幕したのは良かった。
北区民参加型の舞台だけど、演技的に別段酷い感じはしなかった。
池畑(三村萌緒)の言った、みんな自分のこと被害者だと思ってて、「空気」という加害者がいるという箇所。やっかいな社会的背景や人生背景を抱えた人々が集まる場で、空気というやっかいなものが敵となる。この舞台は、いい方向に進むかもと思わせながら終わるけど、現実では、話し合いというものは、とても危ういんだろうなと、なんとなく思った。
満足度★★★
C日程
面白い。180分+休20分。
ネタバレBOX
ごはん部「右から二番目の米」
とある村の夏祭りの出し物と恋愛とを絡めた作品。結果、ミュージカルの後、盆踊りをするイベントとなる…。
きき米のできないもりへーさん(永山盛平)に片思いなあんなちゃん(酒井杏奈)が、盛平の家の米をパクつくという、シメっとしたラストが、ちょっと好み。
劇団ウミダ「米」
米国文化研究会の顧問(海田眞佑)と部員(前園あかり)が、3分クッキングするという話。
前園の右へ左へな演技から一転、顧問の寂しさを感じさせる変化球な展開がよい。ただ、全体的にやや間延びした感もある。実際に焼きソバ作って、「不味い」というオチは良かった。
ピヨピヨレボリューション「Gliese Eqisode0」
発明家の玄米(maco)が宇宙に飛んで、新細胞を発見するという話…。
話の展開はよくわからんが、歌とかユーモア染みた作品。話とか歌とかコメディなとことか、各要素がぶつ切りな感じかな。右手の水着姿はちょーキレイだったけど。
あひるなんちゃら「トミコおばさん」
姉妹が死んで生き返ったというおばあちゃに会うため、トミコおばさん(三科喜代)を訪れる。姉妹は、死んで生き返ったという話は、おばさんが私たちに会いたいための嘘だと見抜く…。
トミコを演じた三科の、落ち着いた中にみょうちくりんな性質を備えた演技が光ってた。そんな変なおばさんの見せる、ちょっとだけの寂しさと、それに応える姉妹の優しさが、滲んでた。
FunIQ「謝罪ノススメ」
食品偽装等で謝罪会見をひらくことになった家族の元に弁護士がやってきて、色々アドバイスするが、実はマスコミと繋がっててネタにされる…。
ここ数年の謝罪会見をネタに、クスっとできる作品。もうちょいコメディだとうれしかったけど、話のオチも良い。
カミナリフラッシュバックス「ごはんに合うおかずたち」
兄弟+αでフェスに出ようとする一同は、ステージネームやバンド名を話し合う…。
なんかナチュラルにバカな感じがして好印象。けっこう面白かった。
ローカルトークス「食育大作戦」
とある撮影現場。子役の笑多(友松栄)は、何か気に入らず撮影が中断している。なんとかご機嫌をとりたい大人たちは、バカなことして元気付けようとするが…。
これも面白かった。特に監督(寺井義貴)や俳優(足立クソ太郎)がやってきてからのコントはウケた。微妙に人情話的な方向を見せつつも、結局コメディでシメるとこも良かった。
全体的にB級グルメな舞台。確かにお腹いっぱいになった。
満足度★★
温泉
60分。
ネタバレBOX
ユーモラスだけど、いまいち惹きつけられなかった。なんか浸りにくい。
満足度★★★★
涼しげな映像も○
面白い。120分(休10分込み)+AT。
ネタバレBOX
キ上の空論「日々が黒くなるその前に…って、」
聖(竹川絵美夏)にチンチン触らせてって言われたせいで、街を出た輝(富田喜助)が10年ぶりに帰郷。婚約者も連れて明日挙式するという。婚約者の真(池田萌子)も合流して、聖と輝が兄妹であるとわかる…。
輝を好きでしょうがない聖が、立ち去った真に、怒りとも嫉妬ともいえる暴言を吐くシーンに、なんかキュンとなった。その後、輝が戻ってきて聖を抱きしめる?とことかも。近親愛という外れたとこでの純愛が、ストレートに描かれて好感触。かきむしり癖のある聖のため、黒服しか着ないとか、白服汚れていいようにクリーニング屋に就職した聖とか、しっかり詰め込んでて良かった。
ぬいぐるみハンター「みゆき」
みゆき(松本みゆき)の半生を描く。
15分あっという間のスピーディーな作品。みゆきは誕生日を祝われては妙な方向に話が進み、あれよあれよと展開していく様が、ひたすら愉快だった。女優をめざすみゆきの、門番演技練習姿がかわいい。幸せになってほしいと思わせる力があった。
日本のラジオ「ハーバート」
米国から帰国した人類学者?(村山新)に、オカルト雑誌編集者(深井敬哲)が執筆をお願いにくるが…。
いまいちピンとこない作品。不気味と言えば不気味だけど。
かわいいコンビニ店員飯田さん「虹はどしゃぶりの雨に咲く」
優馬(辻響平)が浮気してるんじゃないかと疑うマナミ(百花亜希)は、証拠のラブホレシートを見つけキレまくるが、そばにいたカズが相手はオレだと打ち明ける。混乱するマナミは二人を気持ちわるがるが、優馬はジャイアンとブタゴリラの例を出し、日本人は植えつけられた常識を自分が思考したものと勘違いしているんだと諭し始める…。
キレるマナミとみょうちくりんな理屈を持ち出す優馬、微妙に恋の炎を燃やすカズという、色合いのハッキリした三人が愉快な舞台を作り出してた。出てったマナミが戻ってきて優馬にハグを求め、それに応える優馬というラストと転換後手をつないでハケる二人の姿が、ちょっと愛らしい。百花のストレスフルな演技が見物。
キュイ「前世でも来世でも君は僕のことが嫌」
ホームレスとかハサミの女をボコす舞台。見てるだけだとちょっと飲み込みにくい作品。15分向けではない気がするが。
Mrs.fictions「上手も下手もないけれど」
とある舞台の主役(岡野康弘)の楽屋に、アンサブルだという駆け出しの女優(豊田可奈子)が鏡を使わせてと入ってくる…。
コメディな立ち上がりで笑わせつつ、次第に二人の夫婦生活(人生)と舞台を重ねていく構成がナチュラルで上手い。男優の浮気とそれを達観する女優というある種の愛、そして先に逝く女優と遺された男優という、一抹の寂しさを残して幕が下りる。15分で半生を描くスキルもさることながら、ドラマを盛り込み、空気も作り上げるというとこがいい。楽屋という狭い空間に、人間性とか、男女のもつれとか、その間の時間とかを感じさせる余白のある、よても素敵な作品だった。
キスを迫る男優に、「共演者を喰い散らかすクズかと思った」と返す女優に爆笑だった。
満足度★★★
夏祭り
面白い。90分+AT。
ネタバレBOX
真夏の夜の夢を浴衣姿(一人は夏フェス)の女優8人が、江戸弁だか関西弁だかで彩る、夏祭り調な作品。作品としての喜劇っぽさは薄く、幻想的な色合いの濃い舞台。
ところどころのユーモアはいい感じだけど、全体通しての楽しさがもっと感じられると良かったかな。値段もそこそこだし。
オーベロンの七味とか妙なかわいさがあったし、クインスの七味の声の調子は地味に異世界を感じられた。岡田の一人コントは単純に笑えて舞台に興味を惹きつける役割を果たしてたし、葉丸のブスキャラは一人悲喜劇してて好き(一人でやってるわけでないけど)。ATでも触れてた、祭の後の寂しさは、ラスト舞台に残ったパック(千葉雅子)の、客席に目をやるでもなく静かにハケる様で、しっかり表現されてて流石だなと感じた。
満足度★★★
サイダー
面白い。115分。
ネタバレBOX
原田(中村真生)…手紙の検閲に反抗するなど実直な奥さん。火山の影響で農業できなくなり、郵便局で働き始める。
不動寺(宮部純子)…住職の奥さん。元花魁。終戦後、国債が無価値になり、財産の1/4を没収され、キレる。
鳥谷(緑川史絵)…太めな奥さん。お国のため精神をのたまいつつ、食欲に従順。
岩村(朝比奈竜生)…山菜取りにせいを出す男だが、周囲からは、人のナワバリに手を出しているとニラまれている。
小松(山田百次)…郵便局局長。火山や地震などを調べるのが趣味。
柏(伊藤毅)…郵便局員。朝鮮人ともつながりのある、出自不明な男。小松に拾ってもらった。戦後、行方をくらます。
山本(河村竜也)…内地に戻された陸軍人。右耳が難聴。
日本が戦争で消耗する中、北海道のある地区では地震(や鳴動)が頻発し、生活への影響が出ていたが、陸軍はそれを機密事項とした。それでも、人びとはいき続け、終戦を迎える…。
昭和新山のことはあんまり知らなかったというのもあり、結構スゴイことが終戦間際で起きていたんだなと。タフな登場人物を通して、力強さは感じられた。終盤で、軍人の存在をおぼろげにしたとこも良かった。柏の出自のように、現代ほどしっかりしたステータスがない時代という、混沌さみたいな空気も出てたし。
中村の方言がとりわけ上手い。なんか一生懸命なおばちゃんな感じも良い。山本の過去回想での火山灰だか火山弾だかの演出も○。暗転後も続くセリフに、怒りがこもってた。
ただ、ちょっと長いかなと。
満足度★★★★
子別れ
中入り込みで150分。
ネタバレBOX
米紫が二席。5年くらい前から見てるけど、勢いもありつつ人情話の面白さも備えつつのいい落語だった。子別れはいい作品だし。鯉昇の舟の話は笑った。
満足度★★★★
復讐と美味しい料理は後を引く
面白い。60分。
ネタバレBOX
中学校でいじめられてたかおる(服部容子)は、大学で親友となる桜子(舟橋杏美)と出会う。20台半ばで桜子が結婚することとなるが、かおるのいじめの主犯格と思われる友梨佳(岩井七世)にスピーチをお願いすることとがわかり、かおるは困惑しつつも、親友桜子から友梨佳を離そうと、友梨佳のネット日記を盗み見し、友梨佳と桜子の婚約者が関係を持っていた事実を桜子に、匿名で密告する。罪を認める友梨佳と、同席し内心ほくそ笑むかおるに、実は好きな人がいるんだと告白する桜子。妙なテンションで結束する桜子と友梨佳に釈然としないかおるは、桜子と友梨佳にメシを振舞うと提案する。パスタを食べた友梨佳が腹痛を訴え、中学時代の復讐かとにらみつける。桜子も友梨佳のパスタを食べたせいで腹痛を訴えだし、死にたくないとか細い声をあげるが、単なる下剤と判る。過去のこともありつつ、下剤事件のこともありつつ、奇妙な関係のまま、桜子の(一応の)結婚式は始まり、スピーチを読み上げる友梨佳と、桜子の仕込んだ下剤に苦しむかおるがいた。
復讐劇な感じは弱めで、女3人の友情めいた感が強い作品。好きなんだか嫌いなんだか、気が合うんだか合わないんだかっていう奇妙な距離感が、面白い。シロクロはっきりしない、モヤモヤ感もありつつ、落ち着いていくサマが、いい味出してた。
中立というか、復讐劇に巻き込まれる形になる桜子の、当初のさっぱり感から、ダークサイドによっていく(というか心のうちが表現されるようになっていく)とことか気に入った。ナチュラルに毒吐くとことか、普通に不倫しちゃうとことか。ラストの下剤盛った際のキメ顔も、いい表情してた。