しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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いたこといたろう

いたこといたろう

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/01 (火) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

約1時間25分。作・演出は畑澤聖悟さん。青森のイタコと、ホトケオロシを頼みにきたワケあり女性の二人芝居。ホラーやお笑いのネタを散りばめた濃厚な愛憎ドラマ。降霊術だけでなく、二人が語る言葉も不確かさを増していき…。軽やかかつ繊細で、振れ幅大きく変化する三上晴佳さんがまたもや素晴らしい。高校生はワンコイン500円。一般3000円。「愛とか死とか見つめて」と二本で一般5000円。

ネタバレBOX

イタコを訪ねた女性の、育ての母はイタコだった。互いに憑依を繰り返すなかで、本音と事実が語られていく。もはやどちらがイタコで、何が本当かは重要ではない。現実を凌駕する虚構が、心の中の真実を明るみに出していく。
愛とか死とか見つめて

愛とか死とか見つめて

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/03 (木) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

約1時間15分。少子高齢化、過疎、市町村の統廃合、核廃棄物再処理場の誘致などを背景に、ごく身近な愛と死を見つめた「いたこ」コメディー。急展開の物語に引き込まれ、突然降りかかる不幸とやり切れない思いのひとつの着地点に納得。見せる場面転換がスマートで、各人物の個性、役割もはっきり。さすがの工藤千夏作・演出作。高校生はワンコイン500円!

ネタバレBOX

残された妻は、死んだ夫が乗り移ったとされる「いたこ」に対して、思いをひたすら告げて、どうにか心を落ち着かせる。生者の思いを受け止める者(いたこ)が必要なんだな…と思う。
さようなら

さようなら

オパンポン創造社

花まる学習会王子小劇場(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

 淡路島でほそぼそと生きる平凡な人々の小さなコミュニティーに、「変わりたい」と強く願った1人の女性が激震を起こします。

 黒い幕と壁でほぼ真っ黒な額縁舞台でした。舞台奥に膝の高さぐらいの黒い通路が横切り、道具は椅子が数脚あるのみです。場面転換はシャープでリズミカル。ドアの開閉はマイムと音響で表し、飲み物やタバコもマイムです。シンプルな空間で演劇的効果を生かした、密度の濃い会話劇でした。80分という短時間に収まっているのもいいですね。

 登場人物それぞれの人物造形がはっきりしていて、全員に魅力があります。怒鳴っても、威張っても、いじけても、どこかに愛らしさがあり憎めません。演技だけでなく設定やセリフで、人物像がふくよかに肉付けされていると思います。

 大阪ならではの、方言を活かしたコミュニケーションがとても心地よかったです。特にスナックのママ(美香本響)と客との会話で、大阪らしさを感じました。ママの機転の利かせ方、セクハラやクレームの受け流し方、切り返し方が見事で、大阪の女性の優しさとたくましさを感じ取れました。積極的に繰り出されたギャグや笑いのネタが、観客に媚びていないことも好印象でした。

ネタバレBOX

 高校中退してから18年、ネジ工場で働いている宮崎(川添公二)は、仕事が終わるとスロットに行き、朝までスナックで飲んでそのまま出勤するという自堕落な生活を送っており、後輩の柴田(野村有志)を無理やり同行させています。絵に描いたようなパワハラです。宮崎がスナックのママに対して取る態度もパワハラかつセクハラで、後に登場する社長(殿村ゆたか)のセクハラはさらに下品で露骨でした。そんな関係性を肯定的に受け取れたのは、演技にリアリティーがあるだけでなく、物語全体を俯瞰する視点が保たれていたからだろうと思います。

 両親を亡くし一人で暮らす、冴えない女性事務員の末田(一瀬尚代)が、社長が脱税して貯め込んだ2000万円を盗む計画を立てます。彼女はとにかく東京に行って、人生を変えたいと思っているのです。末田は、風俗狂いで奇行が多い中国人チェン(伊藤駿九郎)と2人で社長の自宅に侵入するから、宮崎と柴田には、社長をスナックに足止めしてもらいたいと依頼します。しかしながら、末田とチェンが金を持ち逃げし、盗難に気づいた社長は宮崎と柴田が犯人だと思いこむ想定外の事態に。結果的にはチェンが全ての金を持って逃亡してしまいます。

 ママが宮崎に愛層を尽かした瞬間や、「これからも今までどおり淡路島で暮らせばいい」と説得する柴田に対して、初めて末田が大きな声で反発する場面など、直接衝突する一対一の会話に緊張感がありました。宮崎が、社長からも後輩の柴田からも「人に頼るな、自分で動け、一人でなんとかしろ」と説教されるのが爽快でした。

 チェンが整形をして、末田そっくりの姿になって帰って来るという顛末は、意外性があって笑える上に、小さな希望を示す微笑ましいものでした。「自分たちのようなつまらない人間は変わることが出来ない」と信じ込んでいた柴田が、チェンを見て笑い、終幕します。終演後のトークで作・演出の野村さんがおっしゃっていたとおり、末田も、スナックのママも宮崎も姿を消していましたから、人間は変わることができるんですよね。とはいえ、金さえあれば解決できることが山ほどあるという現実は、やはり悲しいなとも思いました。

 スナックのママを快活に演じた美香本響さんは、タクシーの運転手役も面白かったです。
 毎日のルーチンを示す場面を繰り返し演じ、徐々にルーチンの時間を短縮していくという、照明と音響と身体表現を組み合わせた演出は楽しいですね。カーテンコールの後にも見せてくださってありがとうございました。
地底妖精

地底妖精

Q

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

すごく刺激的で面白かったです。目に見えていないものは存在していないのと同じ。人間の目には見えない(はずの)妖精と、目がないもぐらが登場して、私たちがあえて見ないようにしていること、見えてない振り(演技)をしていることを、乱暴に炙り出していきます。

メリー・ポピンズ

メリー・ポピンズ

ホリプロ/東宝/TBS/梅田芸術劇場

東急シアターオーブ(東京都)

2018/03/18 (日) ~ 2018/05/07 (月)公演終了

絵本の中のような舞台装置と衣装が豪華!照明や映像とのコンビネーションも華やか!カラフルな空間での群舞が迫力!歌と踊り、そして大勢の人間が心を合わせるミュージカルの力が、ストレートに届きました。シンプルでわかりやすい、ハートウォーミングな物語ですが、「決して説明はしない」という信念を持つ子守りのポピンズさんと、彼女の魔法が引き起こす微笑ましい奇跡から、学ぶことも多かったです。
詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/03/27/8945/

Take Me Out 2018

Take Me Out 2018

CATプロデュース

DDD AOYAMA CROSS THEATER(東京都)

2018/03/30 (金) ~ 2018/05/01 (火)公演終了

2016年の日本初演がとっても面白かった、2003年度トニー賞受賞作の再演。上演時間はカテコ込みで約2時間5分。スポーツ苦手な私が「野球スゲー!」って感化された(笑)。友情、恋、家族、差別、階級社会、忖度、怒りの連鎖、殺人、赦し…。高評価の初演をまっさらにして再創作した藤田俊太郎さんの新しい座組みに感謝。翻訳は小川絵梨子さん。
詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/05/9028/

砂塵のニケ

砂塵のニケ

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2018/03/23 (金) ~ 2018/03/31 (土)公演終了

日本、フランス、ギリシャに想像を飛躍させることが出来る、熱い恋愛あり、家族ドラマあり、有名絵画、古代遺跡ネタありのエンターテインメントでした。
詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/03/28/8954/

5DAYS

5DAYS

ワタナベエンターテインメント

神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2018/04/03 (火) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

シェイクスピア作『ロミオとジュリエット』を下地にしていますが、創作部分がとても多く、結末にも驚かされました。上演時間は約2時間、休憩なし。小劇場のミュージカルは贅沢。手が届く距離で俳優の演技が観られますし、走り抜ける風も届きました♪
少し詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/04/9016/

フォトグラフ51

フォトグラフ51

フォトグラフ51制作実行委員会

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

ニコール・キッドマン主演で初演されたと知り、戯曲に興味があって拝見。主に1950年代のイギリスの研究室が舞台です。いやー…女性差別がすさまじいですね。キャスパー役の橋本淳さんが、いつもながら柔軟でイメージが豊かな演技を見せてくださいました。
少し詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/08/9035/

百年の秘密

百年の秘密

キューブ

本多劇場(東京都)

2018/04/07 (土) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

3時間半を全く長く感じさせない大河ドラマであり、絵本のようなおとぎ話であり…♪ パンフレットの水谷八也さんの寄稿冒頭の「これ、ブロードウェイでやったら、絶対面白いのに!」という一文に共感しました。ご家族、友人、恋人を誘ってご覧いただきたい娯楽作です。
※少し詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/11/9044/

高丘親王航海記

高丘親王航海記

ITOプロジェクト

ザ・スズナリ(東京都)

2018/04/05 (木) ~ 2018/04/10 (火)公演終了

約1時間55分。人形…凄い!私の予想、想像なんて遥かに超えていく。イリュージョンで手品で魔法。拍手鳴りやまずダブルコール。初日にこりっち審査員4人も集合しちゃってた(笑)!

ネタバレBOX

らせんの虎のお腹に骸骨!
平穏に不協和音が

平穏に不協和音が

演劇企画集団LondonPANDA

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/29 (木) ~ 2018/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★

 3歳の子供がいる若い夫婦の“離婚ラブストーリー”は、上演時間が約1時間20分とコンパクトにまとまった二人芝居でした。正方形の舞台の隣り合う二辺に客席があり、劇場に入って左側の客席から英語字幕が見られます。

 舞台はフローリングの居間です。現代風のシンプルな棚にはフォトフレームやオブジェなどが飾られており、イスとテーブルのデザインはイームス風。清潔感のあるおしゃれな部屋で、秘密暴露大会が始まります。二人の立場や関係の変化を細やかに描く会話劇になっていました。出演者の浦川拓海さん、中村美貴さんと作・演出の大河原準介さんが、戯曲と格闘した跡がはっきりと見て取れる真摯なストレート・プレイでした。

 こりっちの広告がエントランスの階段の壁に貼られており、終演後には大河原さんが「CoRich舞台芸術まつり!2018春」の宣伝をしてくださいました。

ネタバレBOX

 突然、妻が離婚を切り出し夫は慌てふためきます。共働きですが、家事も子育ても妻が取り仕切り、夫は手伝う程度。そして3年間セックスレスだったことがわかってきます。離婚でなくまずは別居という流れになりますが、夫が妻の携帯電話を覗いて彼女の浮気の証拠を発見し、立場が逆転します。

 妻が北海道にいる昔の彼氏とテレフォンセックスしたことや、夫に女装趣味(女性の下着を着用する)があることがバレて、果てには妻の借金、売春、変態的な性癖、夫の殺人疑惑(未必の故意)という、かなりきわどい事実も露わになります。暴露合戦へと進展していく会話の流れに納得できましたし、本気で正直に話をすることで、二人の人間がどんどんと変化していく様子も面白く拝見しました。

 「どうせ離婚するのだから」とお互いの秘密を散々さらけ出し、リラックスしてきた二人は、互いの新しい側面を発見します。夫が酒を飲まないのは飲みたい気分にならなかっただけで、実はいくらでも飲めること。そしていつも一人で酒を飲んでいた妻が、一人で飲むのはさびしいと思っていたこと。二人が「全然知らなかった…(早く知りたかった)」と微笑み合う場面は、空気がほっこりと温かくなると同時に、切なさも漂っていて良かったです。

 妻が夫からの子供の養育費を辞退したことに驚きました。彼女は定時までに仕事を済ませて帰宅できる職場に勤めています。よっぽどの高給取りなのか、昔の彼氏の世話になることが決まっているのか、はたまた実家が裕福なのか…と考えを巡らせました。個人的には夫と妻の職業は明かして欲しかった気もします。

 序盤の演技の硬さが少々気になったのですが、私が拝見したのは初日でしたので、回を重ねるごとに柔らかくなっていくのだろうと思います。
父

雷ストレンジャーズ

サンモールスタジオ(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

スウェーデンの劇作家ストリンドベリの約130年前の戯曲。おとぎ話の絵本のような温かみのある舞台美術で、「父権」について深く考えさせるドラマ。夫VS妻のバトルから、男性にどんな苦しみがあるのかを具体的に想像できました。上演時間は約1時間45分、カーテンコール込み。

ネタバレBOX

今はDNA鑑定で父母を確認できます。血のつながりとは関係なく、人間が集団で慈しみ合って生き延びていく方法を考えたいなぁ…と思いながら観ました。
まほろばの景

まほろばの景

烏丸ストロークロック

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

岸田國士戯曲賞最終候補となった戯曲『新・内山』を読んで、とても面白かったので期待して伺いました。初日の上演時間は約1時間40分。

過去から未来へと続いていく時間の射程が長い作品で、地球や人類の誕生と進化(退化)も想像できました。終演後はしばらく客席に残り、深い余韻を味わいました。

詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/03/02/8732/

マダム

マダム

THE ROB CARLTON

赤坂RED/THEATER(東京都)

2018/02/23 (金) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

大阪の劇団の初東京公演ということで観に行きました。

ネタバレBOX

全体的に演技が苦手でした。終盤、マダムの旧友が再来して「わかってるのに笑える流れ」になってからは面白かったです。
真実

真実

文学座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/02/24 (土) ~ 2018/03/05 (月)公演終了

渋谷はるかさん目当てでシャンパーニュチームを観にいき、やはり渋谷はるかさんの演技が良かった、という感想。上演時間は約1時間45分、休憩なし。

ネタバレBOX

2つの空間に区切られた回り舞台で、場面転換時に2週回るのは不要だと思った。場面ごとのタイトル文字が壁に映写されるのも特に必要とは思わなかった。
1999

1999

福島県立いわき総合高等学校

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/02/22 (木) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

野上絹代演出「1999」約1時間20分とアナウンス。18年前の私を想像。あまりに長い年月…。ダンスが楽しい。世界の終わりに何をするのか、に共感。
顧問の先生の前説あり。いわき総合高校(芸術・表現系列・演劇)は作品創造よりコミュニケーション教育に重点を置くようになったと感じた。

ネタバレBOX

(悪の)大王風メイクでのミュージカルは堂々と弾けて、観客を引き込んで欲しかった。

東京公演に出演できなくなった生徒の等身大パネルを作り、出演させていた。嘘がテーマでもあったので、事実に蓋をしない選択が良かった。

マイクを奪い合いながら激しく踊るラストは躍動感があり盛り上がった。
岸 リトラル

岸 リトラル

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2018/02/20 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

世田谷パブリックシアター「岸 リトラル」3時間半、休憩15分込み。父の遺体を埋蔵するために海を超えた青年の超珍道中。映画の撮影現場と妄想炸裂の脳内が混在するカオス!生々しく、荒々しく、コミカルで挑発的な上村聡史演出に全身で応える俳優陣に敬意を。高低と奥行きを活かし世界を表した抽象美術も素晴らしい。景色も意味も心もくっきり伝わる佐川和正さんの演技が好み。パッと見で誰かわからないのもいい。

ネタバレBOX

父は無数の人名が書かれた電話帳を重しに海に埋葬され、番人になる。
ブロードウェイと銃弾

ブロードウェイと銃弾

東宝/ワタナベエンターテインメント

日生劇場(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/28 (水)公演終了

「何も考えず楽しんで!」と両手を広げて迎えてくれる作品でした。明るくて豪華で、ストレートに馬鹿で(笑)、アンサンブルのダンスがいい!福田雄一さん演出作といえばギャグ、テレビネタ、出演者いじり等でワハハと笑わせてくれるのが特徴ですが、出演者が皆とても楽しそうなことも共通点だと思います。楽しいだけではなく、終盤では死の香りやそれに見合う緊張感もあって、ウディー・アレン映画らしい後味があったのも好印象でした(原作映画未見ですが)。

ネタバレBOX

平野綾さんはパンフ通り「すばらしり」で(笑)、オツムの弱さのだだ漏れっぷりが痛快。
ネタバレあり感想:http://shinobutakano.com/2018/02/17/8634/
『毛美子不毛話』『妖精の問題』

『毛美子不毛話』『妖精の問題』

Q

STスポット(神奈川県)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

「妖精の問題」100分。再演で脚本もプラッシュアップされ生演奏も増えグレードアップ。元気ももらった。三編を貫くテーマがくっきりしたみたい。排斥、抹殺、殲滅と相反する共存共栄という思想、そして現実について考えた。

ネタバレBOX

よしこ先生も竹中香子さんが演じて「自給自足」にしていいのでは、と思った。

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