ヨウの観てきた!クチコミ一覧

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エ キ ス ポ 【満員御礼!!】 

エ キ ス ポ 【満員御礼!!】 

トランジスタone

ザ・ポケット(東京都)

2010/03/31 (水) ~ 2010/04/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

女はたくましい
桐朋学園周辺の、スタンダードかつ独特に古風な感じの演劇スタイルを勝手に桐朋カラーと呼んでいるのだが、この芝居は個人的にはザ・桐朋カラーと言いたい。腰の据わった脚本と演技、時代の再現率の高さに身を任せ、最後まで安心して観劇することができる。
大きな物語が機能していた最後の時代の仄かな希望感、女性のたくましさを感じさせる、いい出来の芝居なのではないだろうか。

スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

boku-makuhari

アトリエヘリコプター(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★★★

確固たる主体などない
全体的にどういうことなのか何となくわかったつもりになってるのだが、ああ言葉にできない。過去に起こった花火大会の夜を2話を貫く軸にして、けれど三人称までの主体客体、関係の固有性の境界が溶けかき混ざってしまっている?
「私」の不確実性を始点にしている芝居を最近よく見る気がするのだが、これはとりわけ複雑。
最後まで興味深く観たのだが、終始頭で創って頭で観る演劇という印象があり、感覚的に観せようとしているように見えた部分も、肌に浸透せず表面を滑っていく感触だった。

モグラの性態

モグラの性態

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

踊るワン‐パラグラフ2010

踊るワン‐パラグラフ2010

ニットキャップシアター

ザ・スズナリ(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

割と表面層での滑稽さ
題材せいなのか表現方法のせいなのかわからないが、どことなく90年代の匂いがした。
ひと月以上経った今思い返してみると、演技が安定していて観やすかったのでキャラクターやシーンは案外思い出せるのだが、感覚として引っかかるものは残っていないな、と。極右、女装、コナンなどキャラ笑いはあったが、特にコメディだったという印象も残っていない。

夢野久作 少女地獄

夢野久作 少女地獄

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

満足度★★★

なるほど・・・
初日だったとか雨だったとか、なんだかいろんなめんどくさいことが重なってはいたのだろうが、90年代すらほとんど知らない、演劇を消費することに慣らされている身としては、芝居が始まる以前の段階でイラつきを感じてしまったのはそれだけでもうげんなり。
夢野久作の予習はしていかなかったが、予習しててもあまり感じたことに変化はないような気がする。残念ながら自分には70〜80'の小劇場の雰囲気の参考としてしか観ることができなかった。

はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

キコ qui-co.

王子小劇場(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

満足度★★★

なんかおしい
なんで1984年なんて中途半端な年が舞台なんだろうって思ったら、村上春樹「1Q84」との比較を意識したのか?

皆早口だったのと案外言葉が説明的だったのとで、期待したほどには言葉でのイメージは掻き立てられず、むしろビジュアルイメージへのこだわりを強く感じた。
個々のシーンを単品で観るとそれぞれビジュアルイメージを中心として技巧をこらした作りをしていて面白かったのだが、演出の問題か音響・照明との連携不足か、一つに連なった作品としてのリズムはいまいち掴み損ねていた印象。
また場面それぞれが「ここはこういう演出!」という主張が強かったので、ずっと観ていて途中で疲れてしまった。2時間を超えてしまうとなおさら。
いくつかの魅せるべき瞬間も流れているように感じた。
あと演技にずっと人間以外のものを観ているような不思議な違和感を感じたのだが、あれはいったいなんだったんだろうか。

そうは言っても祭礼儀式や巫女といった民俗学的要素を詩的にファンタジー色強くみせていて興味深かったし、やはり要所要所のビジュアルの美しさは飽きなかった。

あ、今気付いたけど1Q84も巫女の話だったそういえば。そういうつながりも含め?

止まらずの国

止まらずの国

ガレキの太鼓

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

気分はもうバックパッカー
根性ひねくれた人間が物事をいくら斜に構えてみていても「経験」という力の前ではおとなしく正座して耳を傾けるべきなのだと思う。それが最も優勢であるとは言いがたいが、特別な強さがあることは確か。
この公演は明らかに、1年間実際に地球一周したという経験の強さが物語の根幹をがっちりと支えて魅力を生み出している。
若者なら一度は憧れるのではなかろうか、異国を渡り歩くバックパッカー。彼らが集うゲストハウスという舞台設定でほぼリアルタイムで時間が進行する、まさにバックパッカー疑似体験。前半彼らの旅生活と異文化交流に慣れた会話、何気なく薫る現地の空気に心躍る。
しかし後半にかけての混乱の中では一転、アイデンティティや社会といった「旅行」の陰に隠れていた空白部分がじんわり浮き彫りとなり、ストレートなメッセージがずるっと引きずり出されドキリとする。
特別な構造も奇をてらった演出もない、ストレートすぎるほどストレートな芝居。それでこれまたストレートなメッセージを構えずにがっちりと受け取ることができたのは、やはり道程に経験を背にした確固たるリアリティがあったからこそ。
旅行初心者から熟練者まで、役者もしっかり過ごした時間分の旅行者の顔をしていていい演技をしていた。個人的に演出でお見事と思ったのはラスト近くの「明るい音楽」の聞かせ方。

この作品は色んな人に観てもらいたいが、ライフスタイル情報誌のような、ステキ外国滞在記邦画が好きとかいう人に特に観てもらいたいなーと思う自分はやはり根性がひねくれているのか。

恋人/コレクション

恋人/コレクション

ハーフムーン・シアター・カンパニー

シアター711(東京都)

2010/03/16 (火) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

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疲れていて夢うつつで観てしまったので観たという記録だけ・・・

三五大切

三五大切

花ざかりのオレたちです。【公演終了しました!】

桜美林大学・町田キャンパス 徳望館小劇場(東京都)

2010/03/22 (月) ~ 2010/03/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

学生プロフェッショナル
学生演劇最強軍団登場。
さてそれでどのように学生演劇の脅威を知らしめるのかと思ってブログをみてみたら、どうやら配役をローテーションでやるということらしい。
ふうん?といまいちピンとこないでいたのだが、その狙いは実際観ればなるほど納得。
なんたることか、配役がローテーションだということを全く感じさせないクオリティ。
毎日配役を替えていてなおこの完成度を維持しているというのならば、演出が描く譜面の精確さと、役者一人一人の技術の高さが苦なく想像できる。これは確かに驚き。学生表現につきものの若い・青い・無鉄砲なんてどこ吹く風、なんてしたたかに力強く脅威を醸し出すのだろう。
内容は原典があるものの、キュキュッとかわいく凝縮&省略する部分とぐっと引き延ばす部分の緩急激しい魅せる脚本と演出で、能・狂言舞台にもリングにも見える小さな四方型舞台の空間を自由自在に切りつなげていく。演出さんパンフに落語の方面もやっていたと書いてあったのが納得の噺っぷり。古くさくなく、かといって全部現代風というわけでもない、「いい感じ」の古典具合。
固定の役にかかりきりでないためか、演技の中にも各々のカラーを見せる余裕のある人は少ないように見えたが、それはまあしょうがないのかな。
革新的というほど強烈なインパクトは感じなかったが、古きものに新しい感覚をグイグイ縫い込む、正攻法真っ向勝負の潔さが成功している舞台。
何より、客に観せるものを作っているという彼らの高いプライドをビシビシ感じることができたのがよかった。
パンフでは思い出作り程度の演劇をしている学生に発破をかけていたが、プロでやっている中途半端な劇団への発破にもなってくれたらいいと思う。
この公演で足場の強固さは充分観せつけてくれたので、次回以降何を観せてくれるのか、非常に期待が持てる。
しかし次回よりも、まず今回二度以上観なければ真に脅威を味わう事ができない気がするので、都合がつけばもう一度観に行きたい。
事前の全日程配役表みたいな情報は出てないのかな。

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

劇場MOMO(東京都)

2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

個人的には好みではない
なんとなく、演劇よりお笑いに近い質の笑いかなあと。
キャラや奇抜な動作寄りの笑いは個人的にあまり笑いを誘われないので、コメディとしては好みではなかった。
それでも各キャラのあまりにもあまりにもな熱量は後半ジワジワ効いてきたし、振りまいた無数のどうでもいいような伏線をきっちり泳がせ回収していく脚本は、公式を使って解く数学の問いのような気持ちよさがあってしっかり楽しい。
リズムよく、ちゃんとコメディしてるなという印象。

まなざし

まなざし

掘出者

タイニイアリス(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

いっそポップな不安感
平坦な言葉と演技で、よくもまあこんな震度3が永遠に続いて時々割れた地面に足を落っことすような絶妙な不安感を煽れるものだと思う。いや煽るほどの激しさもなく、不安はそこら中に佇んでいるといった感じ。
いくらでもエグく観せることは可能な題材を、ぬるっと(しかもゆるい笑いさえ起こしながら)観せてしまう恐ろしさ。それがまたさらに足下をふらつかせながら、しかしどこか同じような感覚を日常の中で味わってきたような既視感をも抱かせる。
かわいいものをギューッて握り潰したくなるだとか、ああそうだよなーとうっすら同感できてしまう自分たちは、実は彼らのようにふつうに苛まれているのだろうし、けれどその事に気付かずそのまま生活していくのだろうし。
彼らは延長線上の抽象的な鋭角なんだろうな、とか思ったり思わなかったり。

普段作家が抱いているのだろう不信感や疑念を基とした関係性ネガティブ再構築といい、後半からいきなり増える光・音の謎演出といい、作家の精神構造というか精神状態がどんなもんなのか気になったので、アフタートークを聞けなかったのは残念。
好みが分かれるだろうが自分は好きな気持ち悪さ。

東 京

東 京

THE TRICKTOPS

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/21 (日)公演終了

満足度★★★

恋愛センチメンタルin東京駅
羨望と期待と失望が入り組んだ上京人の東京観が根底に流れていて、センシティブな東京観を期待していると肩すかしを喰らう。
そして展開はあくまで男女の恋愛話と、東京駅ですれ違う名も知らぬ人達が互いに相手を見合うその瞬間。
時間軸や空間が交錯する構造の面白さを演出が観せきれていない印象。

リズム

リズム

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★

白組を拝見
序盤の内輪受けは置いとくにしても、残念ながらコメディとしては自分の肌には合わなかった。若者の描き方に妙なリアルさがあり、特に前半はイライラげんなりしてしまったのが大きな要因。
けれども中盤以降の謎が右往左往しだしてからの展開はなかなか引き込まれた。

おばあちゃん家のニワオハカ

おばあちゃん家のニワオハカ

鳥公園

市田邸(東京都)

2010/03/17 (水) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★★

こちらとあちらの曖昧な境界
市田邸をぐるりと取り囲み、過去と現在と現実と非現実が緩やかに入り組んだ、人間の汚さ美しさ全てをひっくるめて昇華してゆく生命と介護の話。
座席から観える範囲は限られていたが、軒先、台所の音、二階の生活音、家一軒が丸ごと一つの舞台装置となりこの場所でしかなし得ない空気感を生み出していた。
内容も視覚も抽象というほどまではいかないが、独特のイメージ力が目立つ美術畑な匂いがし、演劇というよりも物語性の強いインスタレーションといった方がニュアンスが近いように思った。市田邸にふさわしいという以上に、上野という場所にふさわしいといえるかもしれない。
明瞭なストーリーや感情を追いたい人には向いていないかもしれないが、観ているうちにだんだんと一粒の滴が起こした波紋のように静かに心が揺れる。
まだまだ荒削りの部分も見えたが、見終わって「いいものを観た」とじんわり感じることができた。気分は☆4.5。

境界の曖昧性が高い内容に沿って境界の曖昧性が高い空間での観劇だったので、これから寒い日・雨の日・夜に行く方はちゃんと着込んで行った方がよいかと。

ネタバレBOX

作品内唯一のお笑いパート(先生と生徒もちょっとお笑いパートか)、徹子の部屋がドツボだった。徹子さんの完成度の高さに脱帽!友近のモノマネより好き。

細かい事だがちょっと気になったのはおばあちゃんの死装束。合わせが逆だったのは作為?

関係ないが観劇前や観劇後についでだからと国博の長谷川等伯展に行こうと思ってる人は要注意。昼間だったら外で80分待ち。中は人がごった返していて絵を見るどころの話じゃない。
月並みなはなし[2010]

月並みなはなし[2010]

時間堂

座・高円寺2(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

ふつうの演劇
6人の中から1人を選出する状況下でナチュラルに空気を読む相対的な協議は「12人の怒れる男」よりもやはり「12人の優しい日本人」に近いと感じさせる。
すんなりふつうにいい感じで観れる作品なのだが、漠然と「おしい」という感覚が残った。
相対主義が強いせいか、キャラクターの個々の想いの絶対性という点においては、未来の人と月までの距離感が現在とは異なるということを留意していても「え、そんなもんか」と感じた。
言っても「ふつうの人」が月に移住するのは初めてだという文脈や、かなり厳しい選考試験をくぐり抜けてきたらしいという状況があって、
それとキャラクター個々や持つ敗者復活戦の協議で明かされる月への想いとの間に、自分の中で納得できるバランスが取れる支点が上手く見つけられなかったのがその原因。
全体の繊細さやパンの人の想いにはきちんと納得させられるものがあったので余計なにか「あと一歩」という気持ちが強い。
もう一段階下の深度を掬っていたならば、自分にもきっと「ふつうの、すごい演劇」として納得できたと思うのだが。

ダイニング・キッチン

ダイニング・キッチン

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

テアトルBONBON(東京都)

2010/03/06 (土) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

他人家の食卓
最近感覚を中心にして観劇する芝居が主だったので、久しぶりに現実的な感触の残る丁寧な脚本に触れた印象。
産まれた時から刷り込まれる「食」のリアリティは、時には思想よりも厄介なもの。「正しい食生活を」なんて言ってたってコンビニ食は便利だし、冷凍食品やジャンクフードでも子供は育つ。ライフスタイルとイートスタイルの多様な兼ね合いが可能になっている現代の「食卓」は、なるほどその分複雑で奥が深い。
ストーリーの展開よりも、個々人の食に対するリアリティを善悪を前提とした一辺倒な押しつけとしてではなく相対的に対比させた中でみんなが「やっぱりなんとなくいいよな」と思う食卓のあり方をにゅるっと絞り出す、そんなフラットさがよかった。食の中から日常や人生もふと垣間見える。ある意味典型的ではあったがいやらしさは感じなかった。
特に印象に残ったのがよしながふみ「きのう何食べた?」を参考にしていると思われる二人の食卓に対するリアリティ。彼らを食卓をテーマに対比される一要素として設置したことで、マンガで扱っていた主題や本質がより明解に見えていたのに感動。数多のマンガ原作TVドラマ&映画もこんな風に一番大事な部分を取り違えなければいいのに。

ピキピキハキハキな演出は個人的に少々五月蝿くついて行けない部分もあったが、概ね楽しく観れる範疇。
次回公演案内からも窺えたが今回はいつもの公演と毛色が随分違うということなので、次回も観てみたい。

家族の証明∴(公演終了!次回は10月シアタートラムにて!)

家族の証明∴(公演終了!次回は10月シアタートラムにて!)

冨士山アネット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/03/06 (土) ~ 2010/03/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

でも家族です。
冨士山アネットの身体表現は自分の皮膚感覚に合う。
殺陣にも似た動作一つ一つが起こす感情の動きや関係の取り方が、最もそっけなく図々しき、そして幸福な関係図「家族」を形成してゆく様がなんとも心地よく、まるでよく出来たピタゴラ装置をずっと観ている感覚。自分にとってこんな楽しいものはなかった。
今回は観ていると台詞がかなりはっきり見えてくるシーンが多かったので、戯曲から振り付けを立ち上げる手法でやっていると聞いて合点。
家族全員チャーミングで魅力的だったが、特に過保護ぎみ母の鬱陶しさと憎めなさが身に詰まされた。
そんな風に自分の視点は完全に演劇的表現や展開の方に比重が置かれてたので、ダンスの身体性の出来不出来は特別気にはならず。
10月に公演されるという白鳥の湖もがぜん気になる。今から楽しみ。

昆虫大戦争

昆虫大戦争

こゆび侍

RAFT(東京都)

2010/03/05 (金) ~ 2010/03/08 (月)公演終了

『トロカデロ・ライモンド』!!実験終了☆次回は6月中野ポケットにて初の音楽劇『巨人達の国々』!!

『トロカデロ・ライモンド』!!実験終了☆次回は6月中野ポケットにて初の音楽劇『巨人達の国々』!!

舞台芸術集団 地下空港

ギャラリーSite(東京都)

2010/03/06 (土) ~ 2010/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

地下の風
実験公演という言葉からアバンギャルドなものを想像していたが、内容はとてもスタンダードで纏まりがよい舞台。地下の一室という空間と脚本の間で行われる実験という趣の方が強いかもしれない。(もしかしたら「神曲」との間に内容的な実験も行われているのかもしれないが、読んでないのでなんともいえず)

実験の中で特によかったのが音響。地下空間独特の反響効果を上手く取り込んだ、唄やアナログな楽器が起こす音空間が際立って美しかった。どこから聞こえてくるのかわからない、耳の奥に響きながら四方の壁に向かって吸い込まれてゆく風の音や群唱の静かな立体感は、確かにこの空間でしか味わえないだろう。

とりあえず文庫の上巻の半分も読まず放棄していた「神曲」に再びトライしようと思う。

ミツバチか、ワニ

ミツバチか、ワニ

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2010/03/04 (木) ~ 2010/03/08 (月)公演終了

満足度★★★

ゆるおも
ゆるくにわかにフフフなテンションで、かなりどーでもいい内容を70分か80分。無駄に空間を使用しているというより、空間を無駄に使用しているというニュアンスの方が近い気がするのは気のせいか。
肩の力をおもいっきし抜いて気楽に観ていられる舞台。

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