満足度★★★
なんかおしい
なんで1984年なんて中途半端な年が舞台なんだろうって思ったら、村上春樹「1Q84」との比較を意識したのか?
皆早口だったのと案外言葉が説明的だったのとで、期待したほどには言葉でのイメージは掻き立てられず、むしろビジュアルイメージへのこだわりを強く感じた。
個々のシーンを単品で観るとそれぞれビジュアルイメージを中心として技巧をこらした作りをしていて面白かったのだが、演出の問題か音響・照明との連携不足か、一つに連なった作品としてのリズムはいまいち掴み損ねていた印象。
また場面それぞれが「ここはこういう演出!」という主張が強かったので、ずっと観ていて途中で疲れてしまった。2時間を超えてしまうとなおさら。
いくつかの魅せるべき瞬間も流れているように感じた。
あと演技にずっと人間以外のものを観ているような不思議な違和感を感じたのだが、あれはいったいなんだったんだろうか。
そうは言っても祭礼儀式や巫女といった民俗学的要素を詩的にファンタジー色強くみせていて興味深かったし、やはり要所要所のビジュアルの美しさは飽きなかった。
あ、今気付いたけど1Q84も巫女の話だったそういえば。そういうつながりも含め?