廃墟
時間堂
シアターKASSAI(東京都)
2011/03/30 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
重厚にして、圧巻。
今までに観てきた時間堂は「限りなく優しくて癒される時間」という印象でしたが、今回は既存の脚本を用いての、緊張感に満ちた圧倒的な重厚感。それは去年夏の黒澤さん演出「ON THE WAY HOME」と同様で、正直、いつもの時間堂よりもこちらの方が私の好みだったりします。
思想が実感に即した演技で魅せる役者さん達、特に菅野貴夫さんと酒巻誉洋さんのぶつかり合いは圧巻。2時間半という長尺ながら、音楽もなく引き込まれる濃密な時間を堪能。舞台は戦後であるけれど、震災後の今と重なり深く深く考えさせられました。
正統派の演劇として、今沢山の人におすすめしたい舞台です。ロングランですので是非。
木
ろりえ
サンモールスタジオ(東京都)
2013/08/22 (木) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
2時間があっという間
もっと観たい・・・。3時間でも観たいし、ずっとずっと客席に座って見つめていたい。そんなろりえへの愛しい気持ちが、この公演を観て益々強くなりました。案内文にあった「木」はろりえ恒例匠の技。客入れの時間にその「顔」を眺めていて、目が開いたり幹が割れたりするところを想像してました。そんな予想の斜め上を行く匠の技、クオリティの高いアレやらアレが出てくる出てくる。そんな遊び心満載の舞台上で、男女ともにキュートな役者さん達が生き生きと息づいていて・・・あまりの楽しさ、面白さ、そして切なさやら感動やらにまみれて、クライマックスの激動からずっと泣きっぱなし。シチュエーションにも絵面にもセリフにも笑わされるのに涙が絶えず泣き笑いの状態。思えば人生ってこんなものなのかもしれないな、泣き笑いの人生が幸せなんじゃないかなとしみじみ感じました。
国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
人間を演じるということ
前回の新国立劇場での「ルドンの黙示」のようなエンタメを勝手にイメージしていたので、それとは違うベクトルでの演出にしばらく戸惑ったものの、見慣れてきたら驚くほど役者さん達の表現力に引き込まれて休憩なしの3時間超を夢中になって観てしまいました。
見目麗しい役者さんや実力のある女優さん達の役者力を見せつけるかのような素舞台で、人間が人間を、特に一生に渡る生の重みを演じるということの凄まじさをこれでもかというほど堪能。
中でも遠藤雄弥くんは、最澄という僧侶の思想そのもので舞台の上を生き、肉体は死しても思想を世に残すほどの人間を演じきる表現力は私が今までに観た役者さんの中でもトップに並ぶ鮮烈さ。厳かな佇まいのなか、背負うものの多さや重さをストイックに表現していたのですが、そのストイックさが逆にセクシーで、この役を演じられるのは彼の他には考えられないほどの唯一無二の存在感が素晴らしかったです。
彼の他にも、良い役者さんが目白押し。中でも、桓武天皇の母と石塚を演じたさいたまネクストシアターの周本さんは若さに似合わない貫禄の演技で圧巻。そして安殿を演じた真山くんの魔性の色気にも戦慄。芸能界の第一線で活躍している方たちの魅力に圧倒させられっぱなしでした。
色々初日らしい部分もありましたが、すっごく面白いと素直に思わせていただきましたので☆5つ。ちなみに、より舞台を堪能するために、桓武天皇と最澄をwikipediaで予習することをお勧めします 笑
いしだ壱成主演「俺の兄貴はブラームス」
劇団東京イボンヌ
スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/05 (金)公演終了
満足度★★★★★
演劇+クラシック
初見の劇団さんで作風を全く知らないまま足を運んだのですが、舞台の上にスタンバイをしたオーケストラを見てテンションが急上昇。蓋を開けると、演劇とクラシック演奏とが同比重で扱われた新ジャンルの舞台でした。
かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~
アロッタファジャイナ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
【Bチーム】アロッタ流の耽美的古典
まずはBチームを拝見。私にとっては初のチェーホフ、初の「かもめ」ということで、「中二病~」との副題が付けられたこの公演は正統派の古典とはかけ離れたものになるのかなと思いきや、とても真っ当な古典でした。照明や音楽・美術はアロッタらしい耽美的なもので、脚本も分かりやすく翻案されてあり、アロッタファンかつ古典初心者としては嬉しい限り。終盤はあまりの演技力の凄まじさに泣きながら見てしまい、6人の役者さんにこのような演技をさせることが出来る松枝さんの演出力に感服。終演後にお話を聞いて、ドラマターグとして中田顕四郎さんの存在がかなり大きなものだったことも感じ、これからのアロッタ、おそらくあるであろう新国立劇場での本公演にも弥が上にも期待が高まります。
【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2011/06/07 (火) ~ 2011/06/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
観ないと損。(「Recover」)
しかし、精神的に弱い方と、精神的にお子ちゃまな方は避けた方がいいかと。それほどに過激で、グロテスクにしてエロティック。正直、上演していいのかというほどのレベルです。
非日常が描かれた15本の短編はどれも一見別の精神世界の話のようでありながら、実にはっきりと日常とリンクしているので観客はトラウマを持ち帰ることになるけれど、それはなぜか甘美で魅力的。そのフェティシズムはきっと多くの人をリピーターにするはずなので、観たいと思っている方は早めの予約をオススメします!
鉄の時代
劇団霞座
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2013/08/09 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
<祝・俳優賞>力のある演劇。
学生らしからぬ、幅広い世代の観客から情操を引き出す力に長けた劇団霞座が、持ちうる限りを発揮した珠玉の舞台でした。ストーリー性は敢えて排除し、最初から最後までがクライマックス。まるでオーケストラが奏でるように、脚本・演出・演技それぞれが観る側の心を引きつけてやみませんでした。霞座の持ち味であるノスタルジーが、こちらの心を否が応にも純粋だった頃に引き戻し、舞台の上の彼らに憧憬を抱かせ、キラキラと輝く時間へと昇華させてくれる・・・そんな魅力は今作も健在。ピアノの生演奏が実に効果的で、終盤にははっきりと理由を書くことのできない涙を流させられてしまいました。全編に渡って幻想的で美しい光景で魅せてくれましたが、特に印象的だったのは「生きよう」とするときの一橋純平くんの目の輝きを増す光景。舞台の上の役者さん・関わっているスタッフさん達の、舞台に掛ける情熱をも髣髴とさせるようで、二重三重もの感動に震えました。
<追記>
一橋くん、学生芸術祭優秀俳優賞受賞おめでとうございます♪あと、制作さんもスタッフ賞受賞!グランプリを逃したのは無念ですが、本当に良い公演でした!ありがとうございました**
フリージアの不可知論
劇団霞座
ぶーふーうー(東京都)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
霞座、そして一橋純平、顕在。
カフェ公演でこんなに重厚な演劇を観られるとは思いませんでした。45分間、命を削って臨む役者さん二人。その情動にいつのまにか光景が時代を超え、空気までもが静かに人が狂う戦地のものに変わったかのよう。観る人を微動だにさせない霞座、顕在。休眠は本当に勿体ないです。
保健体育
20歳の国
王子小劇場(東京都)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了
満足度★★★★★
めんどくさいけど愛おしい。
20歳の国の魅力は、誰にでも楽しめるキャッチーな作風なのかな、と「花園」に続いて2度目の観劇で思いました。高校生の女の子+保健の先生と、その同級生から先生に至るまでの男性達との恋愛群像劇。誰もが通る人生初期の恋愛特有の面倒くささや切なさが満載のお芝居に、終始心臓がときめきっぱなし。思うに、女の子ってやっぱり早熟だな、と。ウサギのように発情しっぱなしで、寂しくて死にたくないから浮気しちゃう。それに翻弄される男性達。5人の女優さん達の個性的な魅力で舞台がキラキラと輝く中、同時に男性の役者さん達が多少しょんぼりして見えたのは演出として成功だと感じました。
贋作 舞姫
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2008/11/05 (水) ~ 2008/11/08 (土)公演終了
満足度★★★★★
エキス姉さんに惚れました。
女の人の足って、人によってあんなに表情が違うものなのね、と感心しながら観てました。原作の舞姫にはいろいろ文句を言いたい部分があったのですが、そんなストレスがこの「贋作」で解消(笑)思い切り笑って思い切りエキサイトできる、そして「舞姫」もデュマの「椿姫」も、森鴎外の伝記まで?読んだ気になってしまう、エロいのに文学的な作品でした。でも、何より私はエキスというキャラに惚れました(^-^;)どの踊り子さん達よりも、どの男性キャラよりも存在がシンボリックで素敵でした☆ヴィクトリア座に行ってエキス姉さんに会いたいです。かなり本気で惚れてます 笑
スタンス
梅棒
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
楽しかった!!
の、一言。決して思考停止ではありません(笑) ただただ、目の前のカッコ良くて素敵なパフォーマンスに魅了され続けました。ダンスから浮き上がるストーリーにもキュンとさせられ、とてつもなく幸せな気分になれて。このステージを観て楽しいと思わない人は皆無ではないでしょうか。さすが日本一のパフォーマー。大満足です☆ P.S.ザンヨウコさんのCD聴きまくってます☆可愛い可愛い可愛い☆☆
MY SWEET BOOTLEG(ご来場ありがとうございました!御感想お待ちしています!次回は10月上旬、同劇場にて)
MU
BAR COREDO(東京都)
2012/07/23 (月) ~ 2012/07/31 (火)公演終了
満足度★★★★★
アペリティフのような。
バー公演ということで、いつものMUに比べ、ライトにゆったりと楽しめました。それはアペリティフ(食前酒)のような軽めの味わいで。本家とパロディ、ヘテロな恋愛とゲイセックス、元彼に似た女の子等々。何が本物かで何が偽者か、そんな概念が観ているうちに正に「溶けていく」感覚を、ゆったりとした大人空間で素敵に楽しめました。ああきっとこのお芝居は、メインディッシュを楽しむ為のお芝居。きっとそのメインディッシュは「人生」なんだろうな、と。そんな風に思えます。
そして今回、夏コミに向けてBL原稿描き真っ最中の友達にMUを紹介したところ、普段イケメン芝居専門で観ている彼女にとっては世界が変わる芝居だったような感想を戴きました。このように心に響く芝居に出会えることは本当に幸せなことだと実感します。思えば私も最初に観た会話劇がMU。MUに出会えて本当に良かった。
怪誕身毒丸
花組芝居
駅前劇場(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了
満足度★★★★★
会心の一作。
シンプルな美術、紋付袴で統一された衣装。そこから繰り出されるインド神話をモチーフにしたどこかアンダーグラウンドの香りのするフェティッシュな舞台、人間の力を前面に押し出した演出・・・それらに彩られた舞台の上の役者さん達が一人残らず美しくて、あまりの神々しさと艶気に終始うっとりした気分で観てしまいました。中でも目を引いたのは加納さんと谷山さんのカーリー対決、谷山さんと涼さんの女形対決・・・そして大介さんのシッダルタの貫禄。阿形と吽形とで同じ脚本なのに、観る側の解釈に異なりをもたらす芝居の妙に、これが26年続く花組芝居という劇団の魅力なのかと驚嘆しきり。花組歴はまだまだ浅い私ですが、ものの見事に「落とされて」しまいました。次回公演も楽しみです!
グローブ・ジャングル
虚構の劇団
座・高円寺1(東京都)
2014/04/04 (金) ~ 2014/04/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
再演!
「エゴ・サーチ」の再演は脚本・演出ともに全く変わらなかったので、劇団員の方達の成長を楽しむ以外に目新しい要素がなく正直ちょっと残念だったのですが、今回の再演は驚くほど舞台にも役者さんの演技にも奥行きや深みを感じて驚きました。根本宗子さんの客演がもしかしたら大きな要因かもしれません。大久保綾乃ちゃんの隙のない緻密な演技も好きでしたが、根本さんの愛らしく柔軟な表現が、新しい風として今までにない虚構の劇団の空気を動かした・・・そんな気がします。ゲイの幽霊を演じた小沢道成くんは、見た目はもちろん大人びましたが、演技でピュアさを軽やかに感じさせてくれて逆に幼く思えました。劇中劇の「桃太郎」、早くDVDで観たいです。ダンスシーン、カッコ良かった><
治天ノ君
劇団チョコレートケーキ
駅前劇場(東京都)
2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
完全なるリアル
劇団チョコレートケーキの公演を観るのはこれで4回目ですが、毎回「最高傑作」と思わされます。しかし、次回この作品を超えるのはかなり難しいのではないかと思わされるほど、完璧な作品を観てしまったように感じます。目の前には、明治~昭和の時代が確実に在り、現在とは異なる時代の空気が常に張り詰めていました。神格を備えた明治天皇が、人間としての感情に苦悩した大正天皇が、そして再び力強い神の国を目指そうとした昭和天皇が目の前にいました。これはもはや演劇でなく、そこに自分が在ると錯覚する完全なリアル。脚本も演出も役者さん達の演技もどれも完璧なものでしたが、中でも松本紀保さんの「気品」が群を抜いて素晴らしかったです。そして特筆したいのは、美術や衣装の美しさ。細部までこだわった時代考証、特に玉座の妖しさはいつになくフェティッシュでとても私好みでした。
『渡り鳥の信号待ち』
世田谷シルク
シアタートラム(東京都)
2012/01/19 (木) ~ 2012/01/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
永遠に続けばいい。
初めて観る本公演、期待以上に素晴らしかったです!!メルヘンチックだったりファンタジックだったり、キュートだったりセクシーだったり。それらが決して散漫になることなく、絵本をめくるように胸の高鳴りを以って、拡がり、展開していく。こんなに多角的で魅力的、かつ芸術的な演出は初めて観ました。
椅子の使い方もダンスなどのパフォーマンスも素敵すぎ。女性の美しさを引き立たせる振付やメイクや衣装も秀逸でした。刹那刹那が愛しすぎて、終わらないで欲しい、このまま永遠に舞台が続けばいい、と思いました。
炎さんの頭の中にはまだまだ沢山のアイデアやいたずら心や素敵な企みが詰まってるのでしょうね。世田谷シルク、また観ます。貪るように観ます。
『ロング・グッドバイ』『話してくれ、雨のように』『財産没収』『火刑』
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)
2012/11/22 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
こ れ は 凄 い 。
チケット代2000円、客席50。4つの短編を、劇場内の「倉庫」「通路」「小ホール隅の階段」「ボイラー室」で上演。派手なセットや照明機材などは一切使わず、凄まじいクオリティの会話劇を蜷川さんが観せてくれました。さいたまネクスト・シアターの役者さん達の若く強靭な演技力にはひたすら驚嘆、小規模でもこれだけの力強い演劇を叩き出せるという事実に唸るしかありません。否が応にも小劇場演劇への評価の目が厳しくなります。これは是非、小劇場の演劇人の方々に観ていただきたかった。
あんかけフラミンゴ2
あんかけフラミンゴ
王子小劇場(東京都)
2013/02/28 (木) ~ 2013/03/05 (火)公演終了
満足度★★★★★
見逃すな。
初日なので序盤のテンポが少し気にはなりましたが、ここは確実に明日から良くなっていくでしょう。そして見るべきはやはり監禁の過程で凄みを増していく役者さん達の演技。特に主演の笹木皓太くんはやはり逸材、徐々に深みに嵌っていく愛とも狂気とも取れない不可思議な精神状態に、透明感のあるエロスを湛えた残酷な魅力を放つ姿は新たな時代の覇者を予感させるに充分。後ほどネタバレ欄に追記したいと思ってますが、とにかく今は「あんかけフラミンゴを見逃すな、笹木皓太を見逃すな」。これから千秋楽に向かってどんどん化けていくだろうこの舞台、それを想定して☆5です。ああまた観たい。凄かったー。
今日も、ふつう。
アロッタファジャイナ
新宿シアターモリエール(東京都)
2008/12/10 (水) ~ 2008/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
アロッタファジャイナ最高傑作。
想像を絶するような性と生、そして美と死に満ち溢れた耽美的な舞台でした。 物語の核となるのは、女性の「性」。 その美しさの根源は、生を凌駕するほどの死への直結。 セックスとは本来産む為の本能から起こされる行為であるはずなのに、 舞台上から溢れ出る性は一直線に破滅へと繋がっています。 エロスで輝いているのは常に女性で、 破滅を恐れて情けない姿を見せているのは常に男性。 思いを遂げられずに叫ぶのも男性。 ああ、斯くも女性は、美しく、残酷であるものなのでしょうか。
薔薇や蔦の絡まる壁、アンティークな椅子や食器の数々といった ゴシックなセットの中で、実に耽美的に、刹那的に。 アロッタファジャイナという劇団の持つフェティシズムが全開! 看板女優である安川結花ちゃんは、どの公演でも毎回 「この役が当たり役」と思わせてくれるのですが、今回も然り。 というより、今まで以上に彼女自身の経験にない(と思う)部分を身体に取り込み、 それを舞台上で説得力のある、且つ魅力のある演技にしてしまうという良さが今回は突然、何かの域を超えてしまったような気がします。
サヨナラ サイキック オーケストラ
Mrs.fictions
上野ストアハウス(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
普遍的にしてリアル。
世界の終わりを前にして、その時をどう過ごすか、今をどう生きるか。普遍的なテーマにして、今の日本では超リアル。隕石衝突という絶望的な日を描きながら、悲観的な雰囲気は全くなく、逆にコミカルな登場人物達が生き生きとしていて愛おしささえ感じる。それにしてもこのラストは・・・面白すぎる(笑) あの恋の行方がどうなるかが全く分からないし、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかさえ疑問(笑) いや、でも。たとえ地球がなくなろうと、幸せならいいのだと。そう思います。
※屋上周囲のビルのセットが可愛かったです♪