満足度★★★★★
重厚にして、圧巻。
今までに観てきた時間堂は「限りなく優しくて癒される時間」という印象でしたが、今回は既存の脚本を用いての、緊張感に満ちた圧倒的な重厚感。それは去年夏の黒澤さん演出「ON THE WAY HOME」と同様で、正直、いつもの時間堂よりもこちらの方が私の好みだったりします。
思想が実感に即した演技で魅せる役者さん達、特に菅野貴夫さんと酒巻誉洋さんのぶつかり合いは圧巻。2時間半という長尺ながら、音楽もなく引き込まれる濃密な時間を堪能。舞台は戦後であるけれど、震災後の今と重なり深く深く考えさせられました。
正統派の演劇として、今沢山の人におすすめしたい舞台です。ロングランですので是非。