れいの観てきた!クチコミ一覧

61-80件 / 349件中
全公演完売!「RUN」

全公演完売!「RUN」

劇団お座敷コブラ

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しいエンターテイメント作品
既に書いてらっしゃる方達の評価にびっくりなのですけど、これまでに劇団を観ていての相対的な評価なのでしょうか。私は初見だったのですが、実に分かりやすく、良い意味で型にハマったエンターテイメント作品で素直に楽しめました。役者さん達も皆さん華があって、映画やドラマのようでもあるけれど演劇ならではのライブ感溢れる演出で、これからもこの路線でちゃんと売れていく劇団なんだろうなと思いました。で、今回はネタバレ厳禁とのことで以下BOXへ。

ネタバレBOX

内容は、2時間ドラマを観ているかのような刑事モノでした。張りめぐらされる伏線で事件を推理する楽しさと、演劇的な表現の楽しさ。キャラ立ちした魅力的な登場人物達も素敵で、演劇を知らない人がこの公演を観たら演劇って楽しいって素直に思えるんじゃないかなと感じました。

唯一観たことのある小川千尋ちゃんは、大きな舞台がよく似合う花のある演技で素晴らしかったです。ちなみに前回観たのは中野RAFT。今年は紀伊國屋ホールにも出演が決まっているそうで、先が楽しみな女優さんです。

そして、写真(「小劇場 美少女俳優まとめ」に掲載の)に惚れ込んでその演技を観たくて仕方なかった和世レオさんと小宮凜子さん。やっと出会えて幸せでした。パンキーな情報屋を演じたレオさんはカッコ良く男前、女刑事を演じた小宮さんは凜としていてクールなのに人情味に触れていて素敵でした。出会えて幸せ。

そして、佐藤彩奈さん・・・ピアノを演じるアクションが可愛くて可愛くて、髪型を真似して切ってピアノを弾きたいと思ったほどでした。

埼玉在住なので神奈川までお芝居を観に行くことはあまりないのですが(なので、チケプレに当たらなかったら行ってなかったかも)、行ってよかったと心から思いました。で、続編あればいいのにと思っていた終盤にVer.2.0の告知・・・!!そりゃ観たいですよ。死んでない方達が出るのなら!(ガッキーも死んでないよね?)
夏葉亭一門会vol.11

夏葉亭一門会vol.11

夏葉亭一門

王子小劇場(東京都)

2014/12/15 (月) ~ 2014/12/15 (月)公演終了

満足度★★★

永島敬三さんが圧巻。
こんなにも落語って情熱的で、泣けるものだったんだなって初めて知りました。敬三さんもガン泣き、両隣の席の女子もガン泣き。敬三さんを観られただけで来て良かったと思えました。ただ、正直に申しますと→以下ネタバレ欄

ネタバレBOX

笹木皓太くんを観に来た身として、やはり満足できたとは申し上げられません。ファンなので事情はよく分かってるつもりですが、次は会社を休んでまでは来られないなと思ってしまいました、ごめんなさい。有給休暇を消化して会社を休んで観たのは私の勝手ですが、仕事はとても大事ですので。
みえない雲

みえない雲

ミナモザ

シアタートラム(東京都)

2014/12/10 (水) ~ 2014/12/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

ミナモザ長編、初見です。
「日本の問題」で短編を拝見した以来、ご縁あり急遽観劇。まずは圧倒的な演劇としての表現・・・人形を駆使し、台詞を複数の役者さんで発したり・・・大原さんを女性役として起用したり・・・に目を見張り、さらに役者さん達の驚異の演技力を目の当たりにしながら、物語が発するメッセージを深く深く心に刻みこまれた140でした。奇しくも衆院選当日で、投票してから観たから良かったものの、投票せずに観てたら死ぬほど悔やんでいたと思います。観られてよかった。沢山の人に観てほしい演劇でした。

ネタバレBOX

髪をところどころ剃り落として被爆者を演じていた塩顕治くん、素晴らしい存在感でした。アロッタファジャイナの公演「かもめ」で彼のトレープレフを観ていることを自慢したいです。
『ろりえ』

『ろりえ』

ろりえ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/12/26 (金) ~ 2014/12/30 (火)公演終了

満足度★★★★

上演時間2時間の短編
大好きなので以前のように3時間とかずーっと味わえたらいいのにと思うろりえ。またいつものように、鼻の下を伸ばしっぱなしで心の中で爆笑しながら観てました。でも、いつもと違ってちょっと気になったのは、ろりえを初見のお客さんが楽しめるかな・・・という不安が過ぎったこと。今回、安藤理樹さんお目当てで女子のお友達が何人も行ってくれるので、楽しめるといいなとドキドキ。楽しめますように。

ネタバレBOX

まず、セット。飛び出す絵本!可愛い!!それが折りたたまれて倒されて、また次の回には立てて飛び出す絵本として使われるんだなと思うと感慨深いです。
あのセットの上で、公演当日に嵐が来て顔がみるみるうちに険しくなる4人の女優さん達には爆笑。他、語りつくせないほどの沢山の小ネタ・・・全部がろりえのエッセンスそのもので、2時間じゃ短いな、もっともっとこの空気感に浸っていたいなといつものように思わされました。

4人の女優さん達と、お馴染みのオールキャストで安心感のある作品でしたが、もう終わりとは思わないものの、女優さん4人が揃うのは難しいんだろうななんて寂しく思ったりします。また4人揃っての公演を笑顔で心待ちにしてますね。
夢邪想(ゆめやそう) ~『夏の夜の夢』より~

夢邪想(ゆめやそう) ~『夏の夜の夢』より~

花組芝居

あうるすぽっと(東京都)

2014/12/14 (日) ~ 2014/12/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

妖しい。
初日観劇。女性の脚本家さんが手掛けたせいか、3年という短い贔屓歴(苦笑)の私が観た中では最も妖しくアンダーグラウンド感が漂う演目だったように思いました。グロテスクな世界観に儚く宿る美しさに、軽く戦慄を覚えながら魅入ること2時間半、素敵な時間でした。予めリピート予定を立てるにはやはり間違いがない劇団。また観に行くのも楽しみだし、次回本公演が「毛皮のマリー」というのもこれまた楽しみ。

ネタバレBOX

美斉津恵友くんの役が難しくも魅力的で、男役も女役もこなせる彼だからこその配役で素敵でした。もし自分が演じるとしてもあの役を演じたいと思わせられる役。堀越涼さんの少女役も可愛らしく、二人の情念の対比が素晴らしい。

そして、ゾッとさせられたのは植本潤さんの禍々しさ・・・彼女の怨念がずっと漂うかのような舞台で、軽快に役をこなしながらも全部持っていくような底力は圧巻でした。

以下、Twitterでつぶやいたコピペ。

花組芝居、夢邪想。こんなにも美しさとグロテスクとが同居した芝居を観たことがない。これも女性の脚本を起用した故かと思う。吐きそうなほどグロいあのエピソード・・・死んだ父親のアレを切り取って娘に縫い付けて種馬にする、なんてことはきっと男性には思い付かないものだと思う。

痴情のもつれで顔を裂かれた女、片目を潰されてびっこをひいた青い髪の女・・・下手物ばかりを集めた女街蜘蛛屋河岸。森で男達を殺し、男一人を種馬として女ばかりの国を繁栄させるためだけに少女達を交わり合わせる女長。絶えず漂い続ける禍々しさ、しかし禍々しさに比例して美しさも加速する。

このような表現が可能なのが、男性ばかりで演じる花組芝居ならではなのかな。特に目をひいたのは植本潤さん。凄まじい吸引力で、グロテスクさと可憐さとを一気に巻き上げて全てをかっさらっていった。あのような存在感で舞台を牽引できるって本当に素晴らしい。圧巻。

加納さん演出のセットのムービング、フェティッシュさが色濃く匂ってクラクラする。夢の世界に引き込まれる錯覚をさせられて、平衡感覚が鈍るかと思うほど脳が翻弄される。幾何学的なムービングは鴻上さんの演出でもよく見るけど、やはり加納さん演出、艶っぽい。うっとり。

で、二瓶のたっくんも観たかったよー(TT)(TT)(TT)
.01秒を歩くスイミーの祭典

.01秒を歩くスイミーの祭典

第27班

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2014/11/19 (水) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

見逃せない団体。
佐々木瞳さんの脚本作品は今まで別の方の演出でしか観たことがなく、正直それがどれもハマっていなかったので、ご本人の演出で長編を観たいとずっと思っていました。結果、これが大正解。未来を等身大で見据えた素直な脚本の積み重ね方・展開のさせ方。そして、まだ伸び代のある役者さん達を適材適所で存分に生かす演出・・・間違いなく、数年後に小劇場を牽引していく力を持っていると感じました。面白かったです。これからも見続けたい劇団が増えました!

ネタバレBOX

同時期にテアトル・ド・アナールの「トーキョー・スラム・エンジェルス」を観たので、32歳の谷賢一さんが描く未来と23歳の佐々木瞳さんが描く未来を比較できたことが大きな収穫でした。佐々木さんの描く若者像はリアルとしか言いようが無く、笑いの多いエンタメでそれを描く姿勢にもかなり好感が持てました。

強烈だったのは藤木くんのタンバリン・・・笑 このシーンだけYoutubeとかにアップしていただきたいほど楽しくて、思わず拍手をしてしまいました笑

役者さん達はみな魅力的で、華のある容姿と演技力に長けた鈴木くんはもちろんですが、頭の弱い役を演じていた箕輪くん・・・底知れない可能性を感じました。普通の役や他の役でも観てみたいです。

そして、羊田さん!幸薄い雰囲気で素晴らしい存在感がとても素敵でした。
【ご来場ありがとうございました!!】媚媺る、

【ご来場ありがとうございました!!】媚媺る、

ロ字ック

小劇場B1(東京都)

2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

ボブ美さんのターン。
「荒川、神キラーチューン」は小野寺ずるちゃんをフィーチャーした作品でしたが、今回は日高ボブ美さんのターン。堂々とした体躯をいかした当て書きの「化け物」を、めちゃくちゃながらも何故か嫌悪感を感じさせずに人々を喰いまくって暴れてました。片桐はづきさん演じる主人公には昔の真面目すぎた自分を思い起こさせられて超イライラしましたが、あのラストに行くまでの脚本の巧みさ・・・特に、課内の社員達が壊れていく展開には、山田佳奈さんの確かな実力を感じて。やはりロ字ックという劇団は見逃してはいけない劇団だなと再確認。イライラしてムカつくキャラクターが多いのに終わった後の「面白かった」という満足感、そして自分にはなれないからこそのボブ美さんの演じた悪女への憧憬・・・人の心って複雑ですよね。必ずしも日の当たるもののみが魅力的なわけではない、と。そう感じます。

ネタバレBOX

アマヤドリでしか観たことのなかった榊奈津美ちゃんが、等身大(より幼いかな、)の演技を見せてくれ、その表現力の振り幅に嬉しくなって笑顔で見つめてしまいました。小野寺ずるちゃんとの喧嘩のシーンは圧巻。二人の女優のぶつかり合いにゾクゾクしました。そのずるちゃんの、男と関係を持っていたことを指摘されたシーンの「女の表情」になる瞬間にドキリ。色っぽかったです・・・!
『海の夫人』/『水』

『海の夫人』/『水』

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/12/04 (木) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

「水」
私が最初に観た広田さんの作品は「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」でしたが、私がまだまだ演劇を観始めの頃だったのでその難解さが辛くて、以降「フリル」まで足を運ばずにいました。この「水」は「ブリキ~」と同時上演されていた演目なので、その頃のように全く分からなかったらどうしよう・・・と実は心配していたのですが。思いかげずファンタジーで、男女が共に生きるという人生の営みに痛みを感じる部分もありながらも、総じて愛に溢れていて私にはハッピーエンドの温かな物語にしか思えませんでした。主演の小角まやさんがとてもとても愛らしくて、白いドレスがよく似合っていてまた違う一面を見せてくれたことが印象的でした。

ネタバレBOX

自分の恋愛観と照らし合わせるとかなり痛い思いがあるのですが、それは終演後に広田さんにお話したのでネットには書きません笑

初心者にお薦めできるかといったら、やっぱり難しいかなー、、、
ヒトヒトヒト

ヒトヒトヒト

キリンバズウカ

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

重苦しい・・・。
ずっと漂っていた重苦しい雰囲気は、こいけけいこさん演じるハナの受難の苦しみだったのかも知れません。シェアハウスに集う人々はみな何かを背負っていて。誰もが少しずつ面倒くさくて共感は出来ないものの、だからこそハナの存在が神秘的で少し恐ろしくもあるんだなと思いました。

ネタバレBOX

主演の花戸さんが演じたコウジは同性愛者でもないのに愛されているからという理由で男性と付き合うくらいお人よしだけれども、彼が幼い頃から引きずってきたものが殺人という行為に集結する様はドラマチックなのにリアル感に溢れていて、その脚本の展開の巧みさに舌を巻きました。反面、コウジの兄に翻弄された女性達が殺人に手を貸すまでの過程はそこまでするほどの仕打ちだったかな?との違和感もありました。

とはいえ、愛らしい阿久澤菜々さんの、女としてのスイッチが入る場面には同じ女ながらドキドキ。最近ビッチ役でばかり観ていた長井短ちゃんが子供っぽい恋愛感情を素敵に表現していました。

兄役の日栄さん、コウジの恋人(笹木皓太くん)に暴言を吐く場面、本気で殺したくなりました・・・皓太くんは新境地。可愛らしく、「受け」の仕草にはかなり工夫をしたんだなと感じました。
狂犬百景

狂犬百景

MU

Vacant(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

ゾンビ。
狂犬病が蔓延して戒厳令の敷かれた東京。その中のいくつかのオフィスでの群像劇でしたが、これぞMU、というぶっ壊れたお話達。バイオハザードのような世界観と思いきや、元恋人達の織り成す愛の渇きや、めちゃくちゃな社内不倫に胸を痛めたり笑い転げたり。久々にMUを見て、やっぱりハセガワアユムさんは狂ってるなー、ほんと大好きだなーなんて嬉しくなってしまいました。そして最後にまさかのゾンビ登場(しかもおむつ)で、とうとうやってくれた、と心の中でガッツポーズ。ギャラリーの会話劇でゾンビ出てくるなんて普通考えられないでしょ笑 面白かったですw

ネタバレBOX

以下、Twitterでつぶやいたコピペです。

MU観てきた。大好きなMUの世界観に尚吾さんと菅山のんがキレキレで嵌まってたのが凄く嬉しかった。あと、古屋敷さんが痩せててイケメン扱いされてたこと笑 前は痩せててもイケメン扱いされてなかったのに笑 あー、面白かった。これが私の大好きなMU!
posted at 21:43:39

MU「狂犬百景」観劇。戒厳令が敷かれ、狂犬病の犬達が人間を襲い、ゾンビ映画さながらの凄惨さ・・・と思いきや、小さなオフィスで繰り広げられる恋愛模様の滑稽さ、作画の資料と称して犬を殺す人間達等々、恐ろしいものはウイルスではなく追い詰められた人間達の狂気なんだなとしみじみ思わされる。
posted at 00:48:48

犬を殺戮する人間達を拷問し、紙おむつを履かせてゾンビさながらに徘徊させる。滑稽さと恐怖とでどんな表情をしていいか分からない光景なんだけど、多分ここは笑っていいとこ。アユムさんの感性はますます鋭く、退廃的で絶望的な世界観の中にも、笑ったり痴話喧嘩をしたりする「人間」達を描いている。
posted at 00:56:09

最近、純愛や結婚よりも理不尽な恋の物語が好物な私には、2話目の社内不倫の話がツボだった。不倫相手の女性達それぞれの立ち姿というものが皆どことなく凛としていて、結局彼女達に振り回される、下半身のイカれた部長の滑稽さに終始変な笑いが止まらなかった。仕事の原動力が乱れた交際って笑
posted at 01:19:13

どの場面でも、役者さん全員の表情から目が離せない。なんでMUに出るとみんな漫画に出てくるような面白い顔つきに見えるのだろう。担当の漫画家が犬を殺していると知って家族と縁を切って親権まで放棄する西田とか、あの悲壮感溢れる佇まいがヤバい笑 直人はそのうち絶対人殺すような笑い方だし、、
posted at 01:25:36

尚吾さんの笑い方ほんとヤバかったな。犬を笑いながら殺戮する極悪人の笑い。笑ってても目が怖くて、そこがセクシーだった。のんはのんの良さが活かされた役だったな。年上の女性に迫る役ということでグッと来るかと思ったら、そこはアユムさん脚本。最初からマザコン気味の残念な若者像だった笑
posted at 01:29:23

古屋敷さんの演技にセクシーさが出てきたなーと思うのはやはり年齢的なものかな?だからイケメン認定されたのかな。笑 25歳。素晴らしい演技力・・・。
posted at 01:31:46

MU「狂犬百景」。なにが凄いって、ゾンビが会話劇に出てくること。それだけ聞くと絶対に流れは想像つかないと思うんだけど、近未来でもなくファンタジーでもなくゾンビが4体出てくるまでの過程が秀逸。階段を上がってくる姿をしてゾクゾクしたもんね。アユムさんついにやった、って。
posted at 12:22:04

流れとしては、

狂犬病が流行って狂犬蔓延し戒厳令
→キチガイどもが犬を殺しまくって喜んでる
→犬好きがキチガイどもを監禁・拷問
→包帯紙おむつ地みどろゾンビ完成

。。これ、ギャラリーでの会話劇なんだよ。。笑

(MU「狂犬百景」)
posted at 12:27:19

アユムさんの名言
「俺がゾンビにおむつを履かせたパイオニアだ」

キレキレ笑
posted at 12:28:15

これが、私の好きなハセガワアユムさんの脚本です。と胸を張って言える作品でした。そこに尚吾さんや、のんがいたことがとても嬉しかった。
posted at 12:40:30
トーキョー・スラム・エンジェルス

トーキョー・スラム・エンジェルス

Théâtre des Annales

青山円形劇場(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

経済劇であり、
やはり人間・・・特に、家族のお話でした。証券会社に努めていた経験のある身として、そして人間大好きな身として。計算し尽された緻密さと人間模様を俯瞰する脚本に次第にワクワクが止まらず、躍動する役者さん達が表現するこの物語を瞬きするのももったいないほど凝視してしまいました。改めて、谷賢一という方の才能の一面を見た思いです。これからもどんな面々を見せていただけるのかとても楽しみです!

ネタバレBOX

以下、Twitterでつぶやいたコピペです。

トーキョー・スラム・エンジェルス、凄まじく面白かった!!谷さんに弾丸のようにまくし立ててしまった。個人的なことになるのでTwitterには書きたくないこと、伝えられてよかった!!
posted at 15:52:53

経済や社会、金をめぐる価値観とその人生。証券会社で働いていてその思考の無機質さから逃れた身としては、どの人物にも痛みをもって思いを馳せることが出来て嬉しかった。あの脚本を体現できる凄まじい実力の役者さん達が終結していた、後半は特に震えっぱなし。 #トーキョー・スラム・エンジェルス
posted at 16:04:42

役者さん一人残らず素晴らしかったけど、加治くん!あの声、目。先人の尻拭いをさせられる若者の叫び。戦慄させられっぱなしだった。古河さんも、セクシーだったり、キッチュだったり。あのシーン、ときめいてしまった。。
posted at 16:10:01

成熟した役者さん達の中、一色洋平くんが良い意味でフレッシュ。育ちの良い若者が生長するさまに目を見張った。というよりもう爆笑した笑 一見重い話だけれども、笑いのシーンも多くリラックスして楽しめた。観客がいないと成り立たない、の意味も分かった。観客が楽しめるための仕掛けがかなり多い。
posted at 16:15:24
朱と煤 aka to kuro

朱と煤 aka to kuro

エムキチビート

吉祥寺シアター(東京都)

2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵でした。
大舞台のミュージカルでの演出助手の経験を生かしての元吉さんの演出。正直に言うと、これはエムキチビートなのかな?と思う気持ちもありましたが、それはさておき作品は素晴らしかったです。一流の音楽、ミュージカル俳優さん達が天井の高い吉祥寺シアターで存分に輝いていて。特に主演の俳優さん・・・容姿がものすごーーーーーく好みでした。それに気付いたらもう釘付け。ありがとうございました!

ネタバレBOX

☆ひとつ減らしたのは、やっぱり劇団員の人たちに最前列でカーテンコールをして欲しいから。いろいろな事情はあると思いますけれども。。

(以下、Twitterでつぶやいたコピペです)

エムキチビート「朱と煤 aka to kuro」観劇。びっくりするほど本格的なミュージカル。元々エムキチを知ってる身として最初こそ面食らっていたものの、歌唱や生バンド等魅力ある表現によって次第に物語世界に引き込まれ、激しい恋の物語に素直にときめいたり胸に痛みを覚えたりした。
posted at 00:21:32

スタンダールの「赤と黒」を日本の明治時代に移してのミュージカル。物語の中心となった設定・・・主人公である栄太が見ている世界の色・・・は今回のオリジナル設定ということでネタバレ回避で伏せるけど、これがとても良かった。彼の見たかった「朱」。思わず、目を、耳を研ぎ澄ませてそれを探った。
posted at 00:29:51

財産地位はおろか、血筋までもを手に入れた主人公が行き着いた果てには、憎しみよりも愛が強く感じられた。華族社会への痛烈な批判を超えての、愛の物語。色味を抑えた衣装やプロジェクションマッピング?で映し出される映像も美しく、文学を舞台化する上での明確な意思や美学が演出からも感じられた。
posted at 01:03:52

個人的には、やはり恋愛部分に色々思いを馳せてしまう。あ、ここ、割愛。笑
posted at 01:11:27

ひとつ驚いたのが、客席がものすごく静かだったこと。咳とかもほとんどなくて。みんな目や耳を凝らして、緊張感に満ちて舞台を見つめているのが分かった。良い舞台だった。
posted at 02:03:15
舞台『里見八犬伝』

舞台『里見八犬伝』

日本テレビ

新国立劇場 中劇場(東京都)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/17 (月)公演終了

無念
席が悪かったのかな。ほぼ最前列で超近かったことで、かなり観づらく残念でした。

ネタバレBOX

石垣佑磨くんの半裸を至近距離で堪能できたのでチケット代金はそれでペイ(TT) 殺陣は相変わらず絶品でした。
Lucifer

Lucifer

Ammo

d-倉庫(東京都)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

大きな収穫。
ボスニア・ヘルツェゴビナの民俗紛争の物語で、思いの外理解しやすい脚本のおかげでそのただ中で生きる人達に心臓を持っていかれました。ギャラリーでしか観たことのなかった南さん演出、当時は沈む夕日や夕闇を見方につけた才覚に驚いた記憶があり、劇場ではどのような演出をするのだろうと想像が付かなかったかったのですが。映画のようにドラマチックな照明や美術に感嘆。特に主演の荒川ユリエルくんのサッカーボールを蹴りながらの後姿での登場、そして銃を構えて舞台を去る後姿での演出はいまだに目に焼きついて背筋を震えさせてくれます。役者さん皆さんのそれぞれの変遷も鮮烈で、争うことの悲しさ、空しさがずっしりと胸にこたえる演劇でした。観て良かったです。

ネタバレBOX

荒川ユリエル、という素晴らしい役者さんに出会えたことが大きな収穫でした。
悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』

悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』

悪い芝居

赤坂RED/THEATER(東京都)

2014/10/21 (火) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

初・悪い芝居
彬さんの客演や岡田さんの音楽活動でしか触れたことのなかった悪い芝居で作風などの前情報は全く知らずの観劇でしたが、素晴らしいエンタメを見せていただきました・・・!!オープニングはロックバンドのライブそのもので、立ち上がって騒ぎたくなったけれどもちろんそれは出来ず(苦笑) その後は王道の楽しい演劇・・・と思いきや、その「悪ふざけ」の構築の緻密さに舌を巻き、後半の彬さんが縦笛を吹いてるシーンからは「彬さん凄い!悪い芝居凄い!!」と心の中で叫びながらワクワクが止まりませんでした。エンタメの最高峰を観た思いです。岡田太郎さんがベースを弾くカッコいい姿も観られたし、ああ幸せ。

未開の議場

未開の議場

カムヰヤッセン

王子小劇場(東京都)

2014/10/22 (水) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

会議は踊る、
されど進まず。からの、大団円、かと思いきや。3回拝見しましたが、北川さんの作演出が実に緻密で、登場人物それぞれの人間性やその関係によってもたらされる心の動き等々に上演時間中ずっと目を見張りっぱなしでした。同じ日本人とはいえその思想は多種多様。どの人物もその人生を思えば行動や発言に意義は唱えられず、どの言葉にも刺される感覚があって観ている自分もリアルに会議に参加している気分。あんなにも侃侃諤諤と(ときには喧喧囂囂と)日本人達がヤリ合った後、ロズマリー(not ローズマリー)の香るトリッパの鍋を真ん中に置いたまま、北川さんと小角さん演じるトメニア人(&2世)とが話し合い中の人物達の物真似をして笑い転げている姿が印象的でした。そんなものなのかも知れませんね笑

ネタバレBOX

時間が許せば毎日でも観たかった。そう思えるほど素晴らしかったです!大好きな小沢道成くんと安藤理樹さんも本領発揮。二人の戦うシーンは本気で背筋が震え、他のシーンでも細かい表情から目が離せませんでした。

個人的に、生まれ育った土地のご近所と状況が酷似していたため、外国人問題での事情は痛いほど分かります。どのように行動したら文化や民族性の違いを乗り越えて共存できるのか。そう考えてる議論する人たちはそれぞれが真っ直ぐ。ただそれが、どこかズレていたり利己的であったりして。やはりそれは「人間だから。」小さな日本でさえ共存できるとは限らなくて。色々考えさせられて、ほら、私も堂々巡り。
一億年の歳の差を見せつけてあげましょうか?

一億年の歳の差を見せつけてあげましょうか?

ツリメラ

渋谷 WWW(東京都)

2014/09/30 (火) ~ 2014/09/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

死ぬほど楽しかったです・・・!!
ツリメラ様達のアグレッシブなパフォーマンスに終始クラクラ。今回演劇要素も多く、観劇おじさん達も楽しんでらしたようです。途中からキャラを忘れて幸せそうに目を潤ませたGASAGASAさまの笑顔が忘れられません。またステージでお会い出来る日が楽しみです!

赤い鳥の居る風景

赤い鳥の居る風景

世田谷シルク

座・高円寺1(東京都)

2014/10/13 (月) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

炎さんの演出を堪能。
別役実さんが何者かも知らず、一切の前情報なしで観て正解でした。多分「不条理劇」とう言葉を知ってから観ていたら先入観に囚われていたことでしょう。で、炎さんの演出の素晴らしさを堪能・・・!大小沢山の脚立を使った演出、美しい照明で彩られる影・・・まるで新しい古典のジャンルが誕生したかのような、芸術味溢れ空間でした。踊り子達のダンスの振付も、野生の躍動感や生命力に溢れていて。かと言って必要以上に息吹を感じず、良い意味での「記号」となっていました。そして何より、百花さんの佇まい・・・あの姉を演じてもなお清涼感を、そして禍々しさを纏っている・・・素晴らしい存在感でした。

衝突と分裂、あるいは融合

衝突と分裂、あるいは融合

時間堂

十色庵(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

SFE、FSE
時間堂さんは2009年に劇団化されたときから拝見しており、「すごいふつうの演劇、ふつうのすごい演劇」との触れ込みで優しい時間を過ごさせてくれる貴重な劇団でした。昨今は時間堂流古典演劇とも言える重厚で難解なお芝居が多くなってきたように思い、それはそれで見応えがあって面白かったのですが、今回その「優しい時間」がふっと戻ってきた気がしました。狭いスタジオで、周囲を取り囲んだ役者さん達による優しい効果音・・・それを聞いているだけでも温かな気持ちになれます。そして今回はお馴染みの役者さん達に加え、若い方々のフレッシュ感が新鮮でした。中でも、他劇団にて脇役で拝見していた田嶋真弓さんの力量があまりに大きいので驚きました。全国ツアーでも素敵な時間が流れますように。

死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ

20歳の国

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2014/10/04 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

セックス・オン・ザ・ビーチ
やはりこのお芝居のタイトルは「セックス・オン・ザ・ビーチ」が正解だよね、なんて思わされる、童貞くんのお話でした。どこかの部屋をセッティングする、というときに「青○ンがいい」という彼の言葉が彼の人生そのものを表していて。その世代真っ只中の人たちには「チャラい」と取られるかも知れない価値観の物語かも知れませんが、その世代を過ぎた私にとっては「こう生きたかった」と思わせられる眩しい物語でした。相変わらず斉藤マッチュさんが演技的にもキャラ的にも素敵。作演の竜史さんの思想を背負って、共に心を切り裂きながら演じたのだろうなぁと思わされます。その相手役を演じた長井短ちゃんの彼への言葉ですごく素敵な言葉がありました。きっと男性はこんなことを言ってくれる女性を大切にするんだろうなと思うので、どんな言葉かは私の胸に秘めて他の女になんて教えてあげない(爆) 少し残念だったのは、空間が広すぎるように感じたこと・・・広い海と空を表現したのかな?と思いつつ、竜史さんの力なら広い空間をもっと味方につけることも出来るはずなので、また大きな劇場での公演が観られる日を楽しみにしています。

このページのQRコードです。

拡大