れいの観てきた!クチコミ一覧

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池田屋・裏 2012

池田屋・裏 2012

グワィニャオン

天王洲 銀河劇場(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/27 (火)公演終了

満足度★★★★

殺陣が
絶品でした。石垣佑磨くんが実質主役。語り・殺陣、ボリュームたっぷりで素晴らしかったです。イケメン剣劇としてとても充実してました。

舞台「BANANA FISH」

舞台「BANANA FISH」

株式会社グループ・ファースト・エース

六行会ホール(東京都)

2012/10/24 (水) ~ 2012/11/04 (日)公演終了

ラスト30分の
石垣佑磨くんのアクションが超絶カッコ良かったです。

ネタバレBOX

それまでの3時間が苦痛でした。演出に観るべきところが無かったです。

しかしそれでも佑磨くんの登場ですべてが覆る、凄い。
『ロング・グッドバイ』『話してくれ、雨のように』『財産没収』『火刑』

『ロング・グッドバイ』『話してくれ、雨のように』『財産没収』『火刑』

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)

2012/11/22 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

こ れ は 凄 い 。
チケット代2000円、客席50。4つの短編を、劇場内の「倉庫」「通路」「小ホール隅の階段」「ボイラー室」で上演。派手なセットや照明機材などは一切使わず、凄まじいクオリティの会話劇を蜷川さんが観せてくれました。さいたまネクスト・シアターの役者さん達の若く強靭な演技力にはひたすら驚嘆、小規模でもこれだけの力強い演劇を叩き出せるという事実に唸るしかありません。否が応にも小劇場演劇への評価の目が厳しくなります。これは是非、小劇場の演劇人の方々に観ていただきたかった。

ネタバレBOX

川口覚くんがひたすら凄まじかったです。。思えば、彼の演技をこんなに間近で観るのは初めてで。美しく儚く力強く。素敵でした。素敵でした。。
行方不明

行方不明

ブラジル

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ホラーな愛
いろいろな意味でグロくて胸の辺りがずっとザワザワしてました。どの登場人物も心や体に異型を抱えていて、ともすると吐き気を伴う描写も多々有り、女優さん達の息を呑むような美しさも手伝って驚くほどホラーな舞台だったのですが、そこから浮き彫りになる様々な愛・・・それこそ、登場人物一人残らずが溢れるほどの愛に満ちていて、いびつな形ではあってもそれぞれが幸せそうに寄り添って生きていく姿を見ていると、幸せってなんだろう、罪のない人を無残に傷つけてもあんなに眩しく見えるのは何故なんだろう、と終演後に考えこんでしまいました。結局行方不明になったのは、観ていた私だったのかもしれません。

ネタバレBOX

櫻井さんは今までにも何度か拝見しているのですが、こんなに素敵な役者さんだったのかと見ていて思いました。ずっと出ずっぱりで魅力満開、長い上演時間でしたがあのなんともいえない笑顔の表情をもっと見ていたい気までしました。

【日替わりキャスト決定しました!】はなのいろ【水仙/桔梗】

【日替わりキャスト決定しました!】はなのいろ【水仙/桔梗】

Minami Produce

Gallery&Spaece しあん(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです♪
TRPG公演ということで、ゲームはDQとFFくらいしかプレイしていない私としては足手まといにならないか非常に不安でしたが(笑)結果、とても楽しめました♪ イメージとしては、オンラインRPGにリアルに参加してる感じ?そしてイベント時のムービーを目の前で役者さん達が演じたり、探索時に実際に役者さんに話し掛けて答えてもらったり。ミステリアスな音響や日本家屋でのプレイ、そして段々と陰る自然光と雨音の激しさが良い効果となって、幻想世界に迷い込んでいる楽しさに浸れて素敵な時間を過ごせました。もし毎日開催してたら暇な日にフラっと行ってプレイしたい、そんな公演でした。それにしてもキーパーおふたりの頭の回転の速さには驚かされましたよ(^-^;) こちらは役者さん達の演技を堪能したりゲームの攻略方法を考えたりで、いっぱいいっぱいでした(笑)

ネタバレBOX

私のプレイした回はノーマルエンドでしたが、バッドエンドのシーンが凄いとお聞きして、それも観たかったなーと(笑) ハッピーエンドも素敵なんだろうな・・・それぞれを目指して何回でも参加したいです。

それにしても、雨で良かった・・・。本当に本当に素敵な空間で、その中にプレイヤーとして溶け込んだことが心底嬉しいです。
お気に召すまま

お気に召すまま

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2012/11/09 (金) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしかったです。
学生演劇の集大成といった感で、沢山の学生たちが青春の滾りで作り上げた熱い舞台。2時間半があっと言う間で心底楽しめました。3200人動員したそうですが、老若男女沢山の人がこうして劇場に足を運ぶには何が必要なんだろうなと考えさせられたりもして。役者さんやスタッフの中には既に小劇場で名を馳せている人達の名前も見かけますが、この学生の宝である「楽しんで演劇してる」感覚をいつまでも忘れないでほしいなとそう思いました。

ネタバレBOX

ラストシーンは絵画のようでとても美しく素敵でした。

観に行ったきっかけはここ2年ほど注目している一橋純平くんがタッチストーン役で出演していたからなのですが、地下アトリエで見つけた彼がこのように大きな劇場で、しかも抜群の存在感と緻密に作りこまれた演技で魅せてくれたことが非常に感慨深く。今まで同様、劇場での活躍が心底楽しみです。

ひとつだけ気になったのは、「神様仏様」という言葉。現代風にアレンジするにしても、時代背景の宗教観を考えたら「仏様」はないな、と。
完全版・人間失格

完全版・人間失格

DULL-COLORED POP

青山円形劇場(東京都)

2012/11/01 (木) ~ 2012/11/07 (水)公演終了

満足度★★★★★

至高の舞台。
「project BUNGAKU」での短編を再演ということで、あの作品でコロさんを知った身としては情報公開からワクワクが止まらず。円形劇場に入ると「犬と串」の堀さんがブースに待機していて、音響オペではなくDJを配することの意味に気づいてこの舞台が「生き物」であることを実感しました。

そしてほどなくして黒い衣装を着た役者さん達が動き回る舞台のこの上ない統制に「日本の問題」での短編「ボレロ」を彷彿とさせられて、以降震えながらの観劇。舞台を常に生き物だと認識して、信頼以上に動く役者さんやスタッフを配置する、繰る、委ねる。こんな演出が可能な谷さんの才能と人望たるや、想像を絶するほどで。芸術としての気品と、娯楽としてのポップさ、そして人間のフェティッシュに満ち溢れた至高の舞台だと、今この目で観られる演劇の中で最高のものであり後世に残る傑作だと感じました。

ネタバレBOX

最初は真っ白だった舞台の上に徐々に小道具が積まれて行って混沌としていく様に、観ているこちらも酩酊するよう。ドライアイスが炊かれ、低い位置に配された照明が美しすぎて(器具自体も美しい、)。その中央に立つコロさん演じる葉蔵が儚すぎて切なすぎて、私もこんな人が周囲にいたら間違いなく貢いじゃうだろうなぁ・・・と(笑)

余談ですが、太宰の原作を読んだときは「自分のダメさに言い訳してるんじゃねーよぺっぺっぺっ」なんて気持ちで読んでいたのですが(笑)、力のある人達の手に掛かると同じ物語でもこうも印象が変わるものなのですね。
イントレランスの祭

イントレランスの祭

サードステージ

シアターサンモール(東京都)

2012/10/30 (火) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

素直に面白かったです。
これだけ辛口のコメントが並ぶのは、鴻上尚史さんという方の名前が偉大すぎるのと、その演劇への期待が大きいからなんでしょうね。第三舞台を知らない身としては(解散公演だけは観ましたが)、古いと言われる表現も個性であると思って楽しめますし、ともするととてつもない悲劇をここまで明るく表現できることにある種の救いを感じます。テーマである差別については、物語で発せられたメッセージに激しく同意してますので特別重くは考えていませんが、それは私が渡辺さんの演じたホタルの恋人と同じで「差別されたこともないし、大きな差別もしたことがない」からなのかなぁ、と。しかしこの物語での一番の差別は、富山さんと晶ちゃんのスカートの中が違うことだと思う!(笑)

ネタバレBOX

初日は、富山さんと晶ちゃんの演技がリンクせずに、同じ人間(いや、宇宙人か)に思えなかったことが気にかかりましたが、3日後に2回目を観たときは富山さんの演技がぐっと良くなっていて王女としての威厳も垣間見えたので良かったな、と。

小沢くんの演じたドSプロデューサーの目や口元の演技がツボに入りまくりで、いつになくセクシーな小沢くんが観られて、この点に関しては鴻上さんに土下座してお礼を言いたいくらい(笑)

最後には隔離地域に宇宙人を住まわせる方向で落ち着きましたが、これが解決には全く繋がらないということは鴻上さん自身分かってて書いてるんだなという印象。でもこうして模索しながらいろいろな形での「共存」を目指す、それは社会で生きる人間達の永遠のテーマなんだろうなと思います。

それにしても、ラストに花束でホタルが殴られるシーンは、物語を飛び越えて心臓にキてしまいました。お花は生き物ですから・・・そういう演出だと分かっていても、悲しかったです。女性に「豚」と言うセリフもですが、私には笑えないです・・・。この辺は良し悪しではなく、単純に創り手と観客の感性の違いだと思ってます。
【日替わりキャスト決定しました!】はなのいろ【水仙/桔梗】

【日替わりキャスト決定しました!】はなのいろ【水仙/桔梗】

Minami Produce

ルーサイト・ギャラリー(東京都)

2012/11/01 (木) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

16:00の回がオススメ。
とはいえ、もう公演が終わってしまうのが口惜しいです。開演時はまだ明るい日差し、温かい気温。物語が進むに連れて日が落ちて徐々に暗くなっていき、肌寒くなっていく様が実に良い演出効果。自然を、いや、地球をここまで味方につけた公演は観たことがありません。ラスト付近は心臓がキューっとして、とてつもなく幻想的なミステリー空間にいる悦びに震えました。役者さんも実力者揃いで、立ち位置のバランス感に常に驚きつつ観入ってしまって。中でも石井舞さんの存在感が圧倒的で、アイドルもこなす表現者としての振り幅に感嘆。素敵でした。

ネタバレBOX

安田友加ちゃんの猫がとても愛らしかったです。目の前に来てじっと見つめられると、思わず手を出して撫でたくなるくらい。猫を演じた役者さん達は今まで何人も観てきましたが、ここまでリアルに猫の動きを再現した演出は初めて。その要求を見事にこなし、ともすると他の役者さんたちを喰ってしまう魅力にすっかり参ってしまいました。(他の女優さん達の演技より目を引いてしまう、という辺はちょっと抑える必要もあるのかも知れませんが(^-^;))

最近目が離せない笹木皓太くんは、時代をスタイリッシュに感じさせる黒基調のファッションで、本当にRPGから出てきたかのようなクール&フェティッシュ感が素晴らしかったです。なんのきっかけもなく信如から作家へと人格がスイッチする様には戦慄。女性目線で語られてきたロリコン作家に一気に血が通い、その人生に思いを馳せた瞬間に、ああ私はこの役者さんのこういう演技が観たかったんだなと実感。いやマジで天才ですこの方。将来が楽しみです。
こい!ここぞというとき!(2012年サンモールスタジオ最優秀演出賞、受賞)

こい!ここぞというとき!(2012年サンモールスタジオ最優秀演出賞、受賞)

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2012/10/18 (木) ~ 2012/10/29 (月)公演終了

満足度★★★★

初ポップン!
下ネタ多めのベタなコメディ。目新しさはないけれど、どこかレトロチックで日本人的な温かさを感じました。それはロードムービー的な物語の中で描かれる様々な人間模様による所以で、脚本家が人間に向ける視線の温かさを確実に感じるためで。最初から最後までずっと「愛」を感じながら楽しく観ていられました。全体的に面白かったのですが、すみません、下ネタは苦手です(^-^;) でも面白かったですよ☆

ネタバレBOX

よく知ってる役者さんの亀甲縛りを2時間見ているのはやっぱりキツい(笑)
ほぼ目を反らして、心の目で演技を見てましたよ太田さんw

加藤慎吾さんの演技が温かくて好きでした。
佇まいや表情の刹那刹那に人生を感じました。
あと、カツ子がすごーく可愛かったです☆

一つ気になったのは、セットがちょっとチープ感があったかな・・・。
それもレトロ感を感じさせる要素ではあったのですが。
スタンス

スタンス

梅棒

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった!!
の、一言。決して思考停止ではありません(笑) ただただ、目の前のカッコ良くて素敵なパフォーマンスに魅了され続けました。ダンスから浮き上がるストーリーにもキュンとさせられ、とてつもなく幸せな気分になれて。このステージを観て楽しいと思わない人は皆無ではないでしょうか。さすが日本一のパフォーマー。大満足です☆ P.S.ザンヨウコさんのCD聴きまくってます☆可愛い可愛い可愛い☆☆

ネタバレBOX

二つのストーリーを併せてのパフォーマンス、圧巻でした。思わず鳥肌。もう一度観たくなりました♪(時間がなくて行けませんでしたが、、)

すいーつ君はやっぱり可愛い。女性として見習います(^-^;)

※youさんという女性の方がすっごく素敵でした☆☆
しなやかでキレがあって。youさんのダンス、もっと観たいなー。。
熱狂

熱狂

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2012/10/05 (金) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★

創像工房、初見です。
小劇場で頭角を現している笹木皓太くんが出演しているので観に行きました。大学の演劇サークルということを鑑みると、脚本演出演技スタッフワーク等において今一つなのは仕方ないのかなとも思いますが、学外で活躍している学生の団体(あんかけフラミンゴ等)に比べてあまりに熱量に差がありすぎる。
テーマ的には誰もが共感しやすい青春モノなのだけれど、セリフ以上に気持ちが伝わって来ない、音楽だけが浮いてしまっている、外からの雑音に空間が負けてしまっている等々、気になる点が多々あり共感できず。学生に多くは求めませんが、たった一つ「演劇が好き」それだけが舞台から伝われば満足できたのになと残念。
開場を待つ間、楽器を背負って行き来する慶應の学生達のイケメン度の高さにびっくりしていたのですが、上演中に絶えず聞こえていた彼らの演奏(あまり上手くない、、)を凌駕するような「熱狂」が表現出来ていたら、まだまだ蔓延している「演劇ダセェ」みたいな空気も変わるんじゃないかなと思いました。(☆3つ、甘め。)

ネタバレBOX

笹木皓太くんはやっぱり良いですね。セリフを言ってなくても、何を考えているか分かる表情、佇まい。明らかに力量が突出している彼が脇役だったのはいろいろ事情があるのでしょうが、勿体無いな、もっとその演技を観たいなと思いました。あと主演のリクとトッキー役の女の子が良いものを持ってると感じました。
それと上演シーン。まさかの美術の転換と、私たち観客がそのまま観客として巻き込まれてた点はちょっとびっくりして、おおっ、と。
第三楽章

第三楽章

劇団霞座

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

泣きました。
夏の終わりの郷愁感あふれる物語。シンプルで洗練された美術の舞台で、所狭しと走り回り、心を通わせる5人の役者さん達。意外な展開に胸が詰まり、クライマックスから号泣。終演後も泣いて泣いて、しばらく立てませんでした。学生演劇は突拍子もない方向にはじける劇団が多い中、この劇団は実に純粋に真っ直ぐな表現を観せてくれます。心が洗われました。久しぶりに、兄に電話をしようと思いました。※一橋くんが相変わらず良いです。コミカルな演技を観る機会が多いですが、やっぱりこういう演技で役者力・・・特に目の表情を堪能したい。

ネタバレBOX

役者さん同士の心が繋がっていく様子がとても暖かで素敵でした。特に主演の二人の感情表現が素晴らしく。手をつなぐ場面では、素直に誰かと手を繋ぎたい、心を通わせたいと感じました。

悲しい物語でしたが、家族愛は死を介なくても心に熱く染み渡るので、今の元気なうちにも兄や妹を大切にしよう、幼かった頃のように一緒に歩きたいななんて思いました。

それにしても、演劇を見てこんなに泣いたのはいつぶりか・・・。素敵でした。ありがとうございました!
いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

MU

BAR COREDO(東京都)

2012/10/01 (月) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

白衣の下。
バーに隣接した狭い空間に、文房具が置かれたテーブルやソファー。職員室にしてはおしゃれだなと思っていたのに、村上さんと小園さんが入ってきた途端、空気が学校のそれにガラっと変わって震えました。「ぶっこわれた学園」に笑いすぎて涙が止まらず、たくさんの印象的な言葉にたくさんのことを考えさせられながら楽しみました。そんな中でも鮮烈に心に残ったのは、初体験をするかどうかの微妙な時期にいる女子高生の揺れる気持ちでした。

ネタバレBOX

憧れの男性は、絵の具で汚れた白衣を着た、汗っかきで純朴そうな美術教師。彼のモデルになって、自分の絵を描くそのまっすぐな瞳に見つめられ続けて。性的に余裕の無い幼馴染の彼氏に比べて、どんなに大人で素敵な男性に見えていたことでしょう。

私も彼女のようにピュアな年頃だったら、白衣を脱いだ彼の「生の姿」を見たいと思ったかもしれません。しかし今は、誰もが白衣の下に誰も知らない一面を持ってる、それが自分にとって良いことであるかそうでないかは分からない・・・だからあえて白衣の下は見ない、脱がそうとしない、そういう選択肢を取ることもする。ああ、恋愛の形って、こうも変わっていくものなんだなって、今の自分と照らし合わせて胸が熱くなりました。

だからこそ、なんの曇りもなく憧れの先生に「処女を捨てたい。先生が好き」って言える岬が羨ましく思えて。白衣の下に彼女の体操着を着た先生が、自分の変態性はさておいて彼女に男女の道を説く奇妙な光景もなんだか美しく見えました。

あとは、芸術とそれを産む人の人間性の関係。俺が変態でもこの絵をいいと思うか、と教師たちを追い回す安田を見て。ツイッターやフェイスブックで「産む側」の生の言葉を知りやすいことと重ね合わせ、これまたいろいろ考えさせられました。(私個人の考えとしては、人間性はどうあれ、それを凌駕できる人の芸術作品を観たいなって思います。)

開演前に開かれていたフリマで、渡辺まの様の出品した可愛い帽子を買いました(100円!)。そのフリマの雰囲気も決して芝居を壊さない、むしろ良いスパイスになってるのは、さすがMU。心底オシャレな劇団だと思います。
誰誰誰誰お前だれええええ!?

誰誰誰誰お前だれええええ!?

BOX101【ロゴを新しくしました!8/24】

中野スタジオあくとれ(東京都)

2012/09/24 (月) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

全力感。
狭いあくとれの舞台にこれでもかというほど遊び心が詰まったおもちゃ箱のような作品でした。大掛かりな舞台装置、きらびやかな衣装、プロによるヘアメイク。創り手の並々ならぬ本気が否が応でも伝わってくるその全力感は圧倒的で、こんなに楽しませようとしてくれるならまた次回も観ようと思える、前向きで楽しい演劇でした。脚本や演出、役者の演技等はまだまだ余地が大アリだとは思いますが、技術なんてこれからいくらでも学べると思うので、演劇に大切なこの精神・・・観客を楽しませて自分たちも楽しんで、ただただ「楽しい」という気持ちで突っ走れる今の気持ちを忘れずに、これからも自分達の信じる表現を追求して欲しいです。

ちなみに「アニコミエンタメ芝居」と銘打っていて、その名の通り漫画チックでメルヘンでちょっとダークな世界観、その中で生きるキャラクターの中でも物語の思想を一手に引き受けていた主演の柳瀬晴日ちゃんが繊細で健気で可愛かったです。評価は超甘めで★4つ。

ネタバレBOX

情熱的な部分で好感度大の一方、脚本演出役者力各種オペ等、全体的にかなり底上げが必要だと感じました。しかし前回公演と圧倒的に違うのは、役者さんと演出家との間に確かな信頼関係を感じられたこと。演出家の感性を信じて演じるのとそうでないのとでは、舞台から伝わるものが全然違うものなんだなと実感。
前回公演以来、名だたる劇団で演出助手や役者として関わってきた主宰・長谷川雅也くんの1年の成果が如実に現れた舞台だったと思います。それは超豪華なゲスト陣にも証明されていて。私が観た回は花組芝居/あやめ十八番の堀越涼さんで、短いゲスト出演にも関わらず、フルメイクでのメイドコス(←美しいのに面白い(笑))、そしてショートコントまで書いてきて、これまた全力でこの公演に臨んでいて。無名の若手に大物がこれだけ本気を出してくるなら、この劇団の未来も明るいものだと思えるのです。
クライシス百万馬力

クライシス百万馬力

ホチキス

シアタートラム(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

初・ホチキスにして、
思わずリピート!派手なアクションエンターテイメントで、映画のようであり小説のようであり。その実、演劇でしか表現できないライヴ感。役者さんはみな生き生きとしてカッコいいし、殺陣に歌にダンスにとお楽しみ満載のボリューム感でとっても楽しくエキサイティングな時間を過ごせました。米山さんの演出、気に入りました。ホチキス、また観たいです!

ネタバレBOX

お目当ての小沢道成くんは、エリート警察官の転落という人間的でシンプルな役どころを確りとした演技力で演じられてました。ホームの虚構の劇団では人間離れした役どころばかりですが、こうして客演で別の姿を観られることがとても嬉しかったです。クライマックス、大風呂敷を広げて大団円からのクライシスでは、トラム全体を凍りつかせた彼の右腕に戦慄。さすがです。小沢くんが出演するならまたリピートします(笑)

そして、恋をする小玉さんがとてつもなく可愛かったです。ザンさんの憎めない悪役も新鮮。主役の二人はスタイル抜群でカッコいいし、是非シリーズ化を♪
『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

あんかけフラミンゴ

Geki地下Liberty(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★

ホームドラマだけど。
語弊を恐れずに言えば、男性向けのエロ本みたいでした。不快感がかなり強く、しかしローションでは和んで、主宰のアフタートークで不快感が逆戻り。表現したいものは「性欲」だとかで、それに共感できなければ肌に合わないのは仕方ないかなと思いました。けれど美術や音楽は秀逸で、役者さんも良い方がポロポロと。特に笹木皓太くんがやはり良い役者だなと再確認。これだけ言ってても彼の演技目当てに次回も行くかも知れません。

ネタバレBOX

とにかく、不快の原因は私が女性だからなのかなと思いました。エロが嫌いとか下品なのが嫌いなわけではないのですが。男女ともにパンツに手を突っ込んでのオナニーとか、酒瓶を使っての姉のオナニーを妹が手伝うとか、父と娘のセックスシーンとか、生々しすぎて不快。近親相姦が嫌なのかと思ったのですが、よくよく考えたら大好きな北京蝶々「パラリンピック・レコード」や、ろりえ「女優」も近親相姦をもろに扱ってたので、原因は多分「生々しさ」だったのかなと思います。逆に男の人はこういうのが好きなのでしょうね・・・。隣の席の某役者さんはよく笑ってました(^-^;) でも、思うのは。ここまでやるなら前張りを着けなければいいのに。そこまで振り切ってたら感想がまた違ったかもしれません。

あと気になったのは、出産シーン。どこかで観たような気がしたのは、ろりえの「女優」だったのかな、と。あられもないセックス表現や男性ヌード、そして出産の苦しみは、近親相姦&獣姦を超えて感動的なものだったのですが。今作品は、うーん。ろりえと違って妊婦を愛せなかったです。しかしローションまみれのシーンはなかなか楽しく、最前列だったのでローションが飛んできたときは思わずのけぞったりして、それはちょっと和みました。
フリル

フリル

アマヤドリ

王子小劇場(東京都)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

死なないもの、生き続けるもの。
登場人物達それぞれが語るエピソードや感情に悉く共感。それはとてもささやかで、日常で確かに感じているはずなのに、いとも簡単に受け流し忘れ去ってしまっていることばかり。そんな何気ない日常が、広田さんによって台詞として紡がれ役者さんを通して語られると、驚くほどキラキラとして切ないほど愛しく思える。自分の中にあるものがこんなに素敵に輝けるなら、もっと日常を、生きているこの瞬間を大切にしようと思えました。演じる役者さん達も、力のある(しかも美しい)方揃い。素敵でした。 ※15日にリピートしました!最後列から観るフリンジのカーテン、とても美しかったです。前に背の高い人が座ることを恐れてついつい最前列に行ってしまうのですが、今回のように高低差のある客席は最後列から全体を眺められるのでとても嬉しいです(^-^)

ネタバレBOX

最後まで分からなかった「生き続けるセミ」。彼女は何を記録していたのか、ちょっとだけヒントをいただいたら全てがつながりました。広田さんの演劇への思い。それは人生とイコールなのだろうな、と。そして人生をも超えて、演劇界へと思いを馳せさせてくれました。「演劇は死なない」。ああなんて演劇って素晴らしいのでしょう。

ちなみに、ひょっとこ乱舞時代に「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」と「HUMAN LOST」を観たのですが、実は全く理解が出来てなかったので今回とても不安でした。でも観て良かったです!次回は座・高円寺とのことで、乱舞も期待してますね♪
劇団劇場 ~Act In Rule~ vol.5

劇団劇場 ~Act In Rule~ vol.5

劇団劇場製作委員会

Glad(東京都)

2012/09/01 (土) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった!!!
こういうイベント的な公演は賛否両論かと思いますが、私は楽しかったです♪クラブでお酒を飲みながら、演劇&38mmなぐりーずのライブを堪能。あとは個々の演目の評価に委ねられるかと。お目当てのqui-coは素晴らしかったです。声を出すと気持ちいいの会は冗談がキツ過ぎて、お芝居を楽しむどころじゃありませんでした。

ネタバレBOX

・鋼鉄村松「crpuscule~俺とアイツの千秋楽~」

くだらなすぎて、素直に面白かったです。鋼鉄村松さんは将棋のお芝居以来でしたが、おじさん達が相変わらずがんばってて、また本公演を観たくなりました。しかしママンスキーさんが金髪ズラ&スカートのまま上半身裸になると、そういう体型の女性みたいでなんかイヤ(笑)


・声を出すと気持ちいいの会「A Watcher by the Dead」

最初に、後藤くんが交通事故で出演できなくなったとのアナウンス。後藤くんの演技を楽しみにしていた身としては、この時点で心配で心配で仕方ありませんでした。その後のトラブルや時間制限に引っ掛かる等のゴタゴタも全部計画通りだったようですが、こちらとしては、「このようなトラブルで思うように上演できないコエキモの皆さんの悔しさ」や、本番で観に行けないけど応援してるよと口々に言っていた後藤くんの演劇仲間の人達の感情を考えて、芝居どころではありませんでした。結果、「無事でよかった」と心から安堵したものの、演劇として楽しむには程遠いものでした。


・ランチョンfeat.木皮成「BOOGIE BACK!!」

演劇じゃないし、ルールも守られていたのか全然把握してませんが(笑) DJ木皮くんがカッコ良すぎて素直にパフォーマンスを楽しんじゃいました。昨年のシアターグリーン学生芸術祭で賞を取ってから小劇場では有名人ですが、素直な疑問で、何故劇場?DJやダンスならクラブかなーと思うのに。でもカッコいいので劇場にいてください。またどこかで観たい方です☆


・月刊「根本宗子」「恋に生きる人、ばかり。」

15mmに続き2回目のねもしゅー。15mmと同シリーズになるのかな?「佐々木ふみ」という強烈なキャラクターにハマりました。強烈なのに脚がきれい(笑) ねもしゅーさんの可愛いランジェリー姿にはおお、っと(女なのにすみません、)。そしてすいーつ君!可愛かったです♪♪キレのあるダンスが素敵でした。


・キコ/qui-co.「赤猫の舌」

これ以上ないというほどの「演劇」。制約のある15分の中に、これでもかというほど思想を詰め込んできました。小栗さんの感性溢れる怖いほど壮絶で切ない詩的な世界、そこに生きる人達の美しさ。今がどんなに辛くても、キスしたくなる、愛し合いたくなる、生きたくなる。そんなお芝居でした。
終演後にお話を聞いたところ、2時間分のお話を15分に直したとかで、是非完全版を本公演で拝見したくなりました。小栗さんの演出作品は初めて観ましたが、実にフェティッシュで耽美的で私好み。
最後のシーン、赤猫(ハマカワフミエさん)の絶叫から、永遠の恋に落ちることができたレイラ(百花亜希さん)の舌を出してのキスがとてつもなくエロくて素敵でした。
小栗さんのギターと吉田さんのピアニカの音色も、退廃感の中から浮き出す生命力に溢れてて印象的。ああ早く本公演が観たいです!


・エキシビジョン「怪奇!ゴリラ人間」

タイトル全く関係ないし、くだらなすぎるwwwwwwwww こういうの大好きです。脚本・演出の河西さんて面白い人だなぁ。是非真面目な(?)作品も観てみたいです。


・38mmなぐりーず

Ustreamでは観たことがあるのですが、生ライブは初。普段役者さんとして観ている女優さんのアイドルとしての歌とダンスにすっかり参ってしまいました。特に、かおりん(佐山花織さん)「打ち上げ I miss you」をセンターで歌う姿・・・可愛すぎますよね。推しますよね(笑)
【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

北京蝶々

王子小劇場(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/05 (水)公演終了

満足度★★★★★

考えさせられました。
「オーシャンズ・カジノ」とは打って変わって、ストレートな会話劇。社会派の大塩さんのメッセージが、様々な立場の登場人物達により問題提起とともに多角的に語られていました。
リアルタイムで思いが交錯し個々の心が動いていく様を目の当たりにしながら、こちらの心も高揚。沢山の様々な想いが胸に溢れました。
それは、自分の中の郷土愛を振り返ることだったり、日本の未来のためにどうすべきかということだったり。
道州制について議論する様を観ていて、人が集まって未来について考えるって素敵なことだなと感じ、このように議論する人達があるなら、そしてこのような演劇を上演できる人達がいるなら、日本の未来は明るいなと思わされました。

ネタバレBOX

福島の名前を無くしたい、と涙をこぼしながら訴える福島代表を見ていてとてつもなく悲しい気持ちになったあとの、「広島出身の人達は今も元気」との言葉を聞いてハッとしました。北方領土問題は私が物心ついた時から何も変わってないけれど、広島長崎の件では希望の持てる展開に心がふわっとしました。
福島が元気になるには、そして日本が元気になるにはどうしたらいいのか・・・「愛」という言葉がキーワードで出てきて、実に都合のいいアバウトな言葉だと思うとともに、この言葉があるからこそ人間は前に進めるのだとも思いました。私の一番好きな言葉です。愛。終演後の大塩さんのにこにこ笑顔にも愛を感じました(^-^)

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