Dの観てきた!クチコミ一覧

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さくはなし

さくはなし

人体色彩画廊I’NN

pit北/区域(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

19:30。
後ほど。

華燭

華燭

劇団TANTOO

アトリエTANTOO(東京都)

2014/04/20 (日) ~ 2014/04/23 (水)公演終了

14:00。
後ほど。

パンゲア【アンケート即日公開】

パンゲア【アンケート即日公開】

劇団バッコスの祭

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/05/15 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

14:00。
後ほど。

『I’NNS→I’NN2』~街・かう・人~

『I’NNS→I’NN2』~街・かう・人~

人体色彩画廊I’NN

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/10 (月)公演終了

18:00。【町Ver.】
後ほど。

アイ・アム・アン・エイリアン

アイ・アム・アン・エイリアン

学習院女子大学 pafe.GWC実行委員会

学習院女子大学(東京都)

2013/11/25 (月) ~ 2013/12/01 (日)公演終了

そこまで悪くないですよ。
現時点で★2.5だけど、もっと多くの人が観たら平均3.2くらいはあるんじゃないですかね。少なくとも3は超えてるはず。個人的な感覚ですけどね。

いくつもの作品で踏襲されてきた、全員合致を前提とした決議が物語を生む話。
説明文にある通り、同条件のドナーに対してどちらに移植をするか決定を出すまでが描かれています。誰を生かして誰を殺すのか、極論を言えばそういう事。そんな立場になった時、人はどんな言動・行動を選ぶのか。何を守って何を晒すのか。熱さも冷たさもある目の離せない会話劇でした。

因みに先にコメントされたお二人、話の筋をネタバレさていますからそれはBOXにお書きください。

ネタバレBOX

何よりも気になるのは何故ユニークポイントが学習院女子大学のpafe.GWCで公演をしているのか。山田さんが教授なのか、何かしらで関係しているのか。スタッフとして入り口から何人もの生徒さんが協力されていましたが、あの人々にとってこの公演の価値や意味はどうなっているのか。演目に出演者として学生も参加していて欲しかったです。

山田さんのご挨拶は誠意的で好感だったのですが、上演前はなくても良かったかも。山田さんが日常の口調で語られた後、役者の台詞感が濃い喋り方に慣れるまで自分は少し時間が必要でした。

議論したい女1と時間を気にする男1、子どもに対してもっと何か思い入れがある人物かと思ったものの。終盤にそういうのがあるのかと予想していたら特になくて。例えば男1の子どもには障害があるとか、女1は子どもが生めない体だけど保母さんをやってるとか。理論的な人に見せておいて実は人間味に溢れている、みたいなのが欲しかった。オネエの男3でもそういう事は出来たかも。昔は男として結婚もしていたけど子どもを亡くして奥さんと上手くいかなくなってオネエになった、みたいな。
ドナーの母親の意思を確認する為にした電話。これを切っ掛けに物語が急転する予感もしたのですが。母親もドナーの子と一緒に事故死していたから父親だけの意思だったとか、この電話があったから家族が心臓の提供を考え直してしまうとか。
欠席した人物にも何か意味を感じていたものの。例えばこの人がドナーやレシピエントに近い人物だったというのも話を膨らませる要素になった気がするのに。まずこの欠員によって決議する人数が奇数になるから、本題以外の何かを多数決で判断するという挿話も入れられたろうし。

こうやってネガティブな方向を願う事こそ正に物語を欲してる証拠なんですが。

司会の男5・古市さんがラストに見渡して一瞥くれるのは良かったですね。明らかに客席にも視線を向けていて、中央席にいた自分には強く刺さりました。
永い遠足

永い遠足

サンプル

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2013/11/17 (日) ~ 2013/11/25 (月)公演終了

久々に観たサンプル。
族から離れて旅する話だった。(恥ずかしながら今でもこの二文字を書き間違えそうになる時があります)
タイトルの文字を拾えば「永遠」が含まれていたり、残る「足」も読み替えれば人として何か「足りない」という連想が出来るし、音だけなら「人間は考える葦だ」という著名なフレーズも思い浮かぶ。あれだけの内容が込められているのだから、タイトルにも込められているのだろうと勝手ながら妄想してしまう。…けどまぁ、作者の真意はよく分かんないですね。
個人的にサンプル初見だった「カロリーの消費」も未だにタイトルの意味を考える事があります。人生そのものは単なるカロリーの消費だという意味合いを感じたのだけど、それだけではない気もして。

いつか人間社会から家族という構成単位が喪失する事はあるのだろうか?
少なくともこれまではどんなに歪であっても存在していた単位であって、だからこそ何百年も昔に書かれた戯曲から今も普遍に扱われるテーマでもあって。現在の日本の法律では教育や扶養や相続なんかが絡むとはいえ、「家族でなければいけない」というのはあくまで心情的な制約でしかない。繋がっているのは血であって、精神や肉体は繋がらない別の人間なのだから。

コメントの少なさはCoRichチケットを使っていないからなのかな。
勿論CoRichでの評価が世の全てではないので、ここでのコメントが少なくとも問題はないと思うものの、一部であっても好きな団体への注目度が低いのはいい気がせず。客席は埋まっていたし、ここを知り得ない演劇漬けでないライトウォッチャーが増えたという事か。

ネタバレBOX

ノボルが更にアイカとも交わるのを期待してしまった。その場合、娘であり孫であり姪もしくは息子であり孫であり甥が生まれるのか。

数年振りに戸川純の「諦念プシガンガ」を耳にする。やはりぶっ飛んで病んでる歌だった。サンプルに適していた。

軽快にポンポコと君は

軽快にポンポコと君は

ぬいぐるみハンター

OFF OFFシアター(東京都)

2012/01/06 (金) ~ 2012/01/15 (日)公演終了

観たいトコだけ観ればいい。
下北沢に移ってもやっぱりわちゃわちゃがちゃがちゃ。いつも通りボーっと観ました。メッセージ性とか、どうなんだろ? 個人的には「くちびるぱんつ」のラスト付近のちょっとしたきゅんな感じと同じくらいに感じましたが。物語を観たい人は物語を観ればいいし、わちゃわちゃしてるの観たい人はそれを観ればいいんじゃないでしょうか。
新劇団員もきっちりしっかり仕事をこなしていましたね。劇団員になる前からナイスな仕事振りでしたが、それが正解だったと再確認。

ネタバレBOX

観たかったけど本山さんの『超超超いい感じ』は自分が最前列で目の前過ぎてつい目を背けちゃった。逆に見たくないのにすげーリス見ちゃった。
ろりえの鬼

ろりえの鬼

ろりえ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/28 (火) ~ 2014/02/03 (月)公演終了

ふざけとヒューマニズムのスペシャリスト。
1.何をやらかすか分からない。
2.でもとにかく破壊力は抜群。
3.迂闊に親しい人と観に行くと気まずくなる。

それが個人的なこれまでのろりえの印象。今回に関しては3を撤回したい。チラシの通り、親や家族と観に行っても良いかも。

広い会場で大きな舞台美術に慣れた感覚で観始めると視覚的には薄味に感じるかもしれないけど、役者の旨味はいつもの如く。思ってもいなかった角度から刺激的な味わいが攻めて来ます。
内容的にも話の流れ的にも洗練されていて分かりやすいです。未見の人にもオススメしやすい。自分が「お薦め!」をクリックしたのは割りと久し振り。既にろりえが好きな人にも、過去にろりえが好みに合わなかった人にもお薦めします。どの駅からも遠いので劇場までの道が不安ならタクシーを使うべきかも。チケット代にその料金を追加しても満足に至る作品だと思います。

ネタバレBOX

普段より大人しいかと思ってたから嵐ネタのブラックさがツボだった。小劇場から大きなところに行く過程でジャニーズとの仕事をする人も多い中、敵に回しかねない発言をかますリスキー具合が大好きでならなかった。一方で高校生の観劇0円を実施しているろりえ。これで「嵐の悪口言ってた!」なんて本気でキレてつぶやく高校演劇部員がいたら、お前バカかと言いたい。あったらあったで彼らはそれもネタにしてくれるだろうけど。
どうしよう、これから嵐を見る度に寺山の顔を思い出したら…。
Girls, be a mother【アンケート即日公開】

Girls, be a mother【アンケート即日公開】

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/02/05 (水) ~ 2014/02/11 (火)公演終了

足並みが揃っている。
小劇場の公演で開演10分前にあれだけ客席が埋まっているのを目にする事はそうそうない。クイズの配布の効果もあってか、観客に早く到着したい気持ちを持たせるのに成功していたのだろう。そもそも観たくなければ早く行く気にもならない。その意味で、開演前から客席の温まりは準備万端だった。

そして開演。
役者の足並みも揃っている。それぞれに与えられている役割をしっかりこなしている。思いを秘めた役、気弱な役、可愛い役、鼻に付く役。観ていて本当に分かりやすい。決して内容まで簡単ではないのに分かりやすいという点で、歌舞伎に近しかったのかもしれない。老若男女に通じる。それは大きな武器だ。

舞台の使い方が面白かったですね。
今回の主題をそのまま現しているデザインで、役者のアクティングエリアもそれに沿っています。ともすれば単調な動き方になりかねないのを、段差や奥行きの使い分けやアクションで見事に違和感なく立ち回っていて。
勝手な心配としては、違和感がなさすぎてあのデザインと役者の立ち回りに気付いていない観客もいるんじゃないかと。だとしたら勿体無い。

丹羽さんがいつもとちょっと違う役をやっていたのもポイントでしたね。そもそも現代人を演じる姿を見る機会があまりなかったかも(笑)。

リュウノセナカ

リュウノセナカ

新劇団松葉ステッキ

アミュゼ柏(千葉県)

2009/03/28 (土) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

遅ればせながら。
役者の演技が下手で説得力のある遣り取りが出来ない上に、やりたい場面だけ抽出した様な脚本。そして全く仕事をした跡の見られない演出。演劇という概念をレイプするに等しかった。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

ナミヤ雑貨店の奇蹟

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2013/05/11 (土) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

想像以上の想像通り。
勝手に抱いている「キャラメルっぽい」イメージの正にド真ん中。観ていてずっと「キャラメルだなー」と思い続けていました。

熱量とテンポの良さは流石。
普段なら笑わないだろうポイントや発言でも、こちらの隙間にスポッと入り込んで来ました。

ネタバレBOX

とはいえ笑い声の年齢層が結構高めな感じ? たまたま今日の客席的にそうだったんでしょうかね。ドリフでしか聞いた事ない様なオバサン笑いが響いて、ちょっとびっくり。昔からのファンが根強くいるって事の証明でもあるかな。小劇場の客席にいてもその層の笑い声はなかなか聞く事がないので新鮮でした。

演技自体はあんまり好みじゃない。スキルは勿論高いと思うけど、全体的にキャラクターの人間性が幼い。そんな簡単に心変わりしちゃうの?って瞬間や、なんでそんなに独りよがりの感情に浸れるの?って瞬間がいくつもあった。ただ、これが観劇経験の少ない方々が思い描くいわゆる「お芝居」の型であるのも分かる。確かに観ていて分かりやすいし、その人間味の不足分を熱量で埋めようとしているも察した。これは型から入る現代版の歌舞伎みたいなものなんだと思うと合点いきました。
雲の影

雲の影

スポンジ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/31 (水)公演終了

雰囲気は予想通り。
宣伝美術の第一印象に惹かれて観劇。
勝手に予想していた通り、人間の内面の暗い部分をフューチャーした内容でした。かといって終始お先真っ暗でネガティブな訳ではなく、なんとか生きようとしているからこそその重荷が余計に重みを増している感じ。それなりの社会生活を営んでいる人には何処か感じ入る所があるはず。それが心地よいか不快かは好みがあるだろうけども。それも含めて、人間は生きていかなきゃならんのだなぁ。

舞台美術。良いです。
開演前から既に世界観が確立している。音選びも適切。

ネタバレBOX

その舞台美術ですが、良かったからこそもっと合点したかったのもある。何故あのデザインだったのか? 店内のシーンを主として物語が進行するものの、舞台美術としては屋外として装飾されている。彼らがいた事さえいつか過去になってその場所が廃墟になっていくという意味だったとしても、それを察するにはファクターがちょっと足りてないかも。

演技について。
これは完全に個人的な趣味としてなんですが、演技をし過ぎている感があった。日常生活を描いた作風に対して、演技自体は「表現してます!」という主張がこそっと見えた様な。強い怒りなどはあのやり方で良いとして、日常的なやり取りは役者自身の主張がもっと弱くても良いのではないかと。演目の雰囲気が見えているだけに、役者の個人技に統一感を持たせられていないのが惜しい。あの空気感はきっと濃度を上げる事が出来る。
明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

ゲンパビ

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

キレイだ。
シンプルな舞台装置ながら照明の使い方が効いていて、ニクい空間演出。お洒落なカフェ公演の雰囲気もあって良い気分でいられました。

物語自体は他人との分かり合えなさや勘違いを主軸に、目崎さん演じるゴーシュを下敷きにした主人公の周囲を描いていくスタイル。各場面同士の繋がりは若干弱めに感じたものの、何より空間が統一出来ているので流れとして自然に観ていられた。

これが企画公演となると、本公演はどうなっているのか。今回観られたのは収穫。いずれ本公演にも行ってみたくなりました。

ネタバレBOX

しばらく振りに行った風姿花伝。空間的にサンモールスタジオと似てるかな?

早井さんも可愛らしかったんだけど、ああいう役を観るとどうしても清水那保さんを思い浮かべてしまって…。口調として、朗読の語尾が気になった。変化がなく同じニュアンスが続くので、その度にフレーズが終わってしまう物切れ感。思い浮かべながら読んでいるとか、次の行を気にしながら読んでいるとか、「。」に辿り着く度に多少の変化を付けて欲しかった。
あと、事前にパンフを見ずに朝比奈親子が親子であるのを見逃すと、ひかりの登場は意味が分からなくなる可能性があって、その関係性は戯曲の時点でもうちょっと押し出しても良かったかも。

各人物の知識の引き出しがちょっと浅く思えて、WEBで検索して租借せずに引用していた様な印象。例えば三田村は登場シーンからすると風水にハマっている様子だったものの、後に出てきたエピソードは六星仙術だった。平野が天体の知識を語る部分も、好きで気分が高揚して口にしているはずなのにイマイチ楽しそうじゃなったり。オタクが好きなアニメを語るのと同じシチュエーションなんだから、もっと熱くなって然るべきでは?
あかいくらやみ~天狗党幻譚~

あかいくらやみ~天狗党幻譚~

阿佐ヶ谷スパイダース

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

初スパイダース。
コクーンの広い空間であんなにシンプルな見せ方をするとは。勝手な思い込みで、結構ごちゃごちゃした視覚情報を与えてくるんじゃないかと思っていたものの。冒頭のほぼ無言でしばらく流れる時間は魅入った。見せ方よりも、感じさせ方だったか。
けれどその後の語り出してからがどうもなかなか響いて来ず。せっかく小栗さんの長台詞だったのだけど。距離の問題でもなかっただろうし、役者能力の問題でもなかった気がする。何故なのか判断が付かずにモヤモヤ。他、笑って良さそうな部分でも今日は客席の反応が鈍く。雨の影響?

小野武彦さんの存在感、声の深さに感銘。

ネタバレBOX

古館さんが登場すぐに結構な噛み方をして、「いやまさか。何かの複線か?」と思ったらただ噛んだだけだった。もしかして初日以降、冒頭のシーンを作り直しているのかな? だとすれば新たな台詞が馴染み切らずに噛んだとか、小栗さんの長台詞もそうだったとか?
原作未見とはいえ、この物語のベタさはなんだったのか。天狗を身分の差に置き換えたら割と良くある展開だし、主人公が主要たる世界の外部の存在であるとか、語り部役として取材班を出すとか。いなくて問題ない役がいくつかあったし、物語自体に引っ掛かりが全然なかった。原作物ではない長塚さんオリジナルの演目をもう一本くらい観てみようと思う。
(三島由紀夫『近代能楽集』より)

(三島由紀夫『近代能楽集』より)

アムリタ

Studio Do Deux Do(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/24 (金)公演終了

密会。
公演というよりも密会の雰囲気。いけないものを観てしまった様な、でも心地よい恍惚感。
観た回の時間帯によって印象も変わるであろう、その違いも楽しみどころ。

ネタバレBOX

双方ともに良い意味で役者を記号として使っている。見せ方、に関してはどちらも意識的。

・水道航路
PAMWで観て感想に困ったのを覚えている。面白かった気がしたのだけど何が面白かったのか自分でも分からず、その時は言葉で感想を語れなかった。それがようやく今回で分かった。何も起きていない様で常に何かが起き続けている。始まりが繰り返されているので目が離せなかったのだ。他にそういう感覚を何処かで得た事があるのを思い出して、sons wo:が浮かんだ。後から確かめてみたら作・演出の新上さんはsons wo:に出演経験あり。なるほど。
ベランダが見えない位置の席に座ってしまったのを初めは損したと思ったけれど、見えないからこそ想像が膨らんで、正面からは桜が本当に見えている気がした。

・アムリタ
水道航路が終わって転換の為にナースが入って来た時、一瞬で空気感を変えてくれて期待が高まった。惜しむべくはその転換に要する時間が思いのほか長くて、ナースが存在する事への違和感がその間に薄れてしまった点。
そのナースを複数出したのはもっと良い意味で遊べた気がする。ナースごとに性格の差があった様には思えたけど、明確に伝わっていたかというと微妙。メイン二人の演技が定まっているだけに、色味のある余白を作っても良かったかも。
23時の回に観たい演目でありつつ、17時に観ても真夜中である様な感覚を届けてくれた。
くりかえし無限遠点

くりかえし無限遠点

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/20 (月)公演終了

山岡さんの脚本を目当てに。
2週の内に3作品も担当してるなんて、こりゃなんかあるぜ。しかもfeblaboが脚本を書かせたとなれば、やっぱなんかあるぜ。てな感じで3作品とも観てみた締めがこれ。
駄目なダーウィン舎「いのちだいじに」を観た時点で山岡さんがこういうものを書ける予感はした。過去にこういうものを書いていたかどうかは別にして、引き出しの中に持っている気がしたのです。結果、そつなくこなしてくれやがりましたね。序盤3分くらいで「あ、この完成度はラストまで保障されてるな」と察して、安心して観ていられました。

出演者の達者具合も◎。

ネタバレBOX

練馬とか煙突とか「いのちだいじに」との微妙なリンクも楽しみつつ。
作風的にはDAR'Tっぽいかな。

個人的に残念に思えた点。
「今回のアップデートで追加される概念は、死です。」。このフレーズを押した粗筋から、死が追加された後の向こう側を期待してしまったので、リアルかと思っていた場面がバーチャルだったというどんでん返しにはあまり心惹かれず。物語への目線を逸らしておくトリックではあるけれど、期待した部分への焦点が弱かったという期待外れ感も抱いてしまって。死が追加されたゲーム自体がどう進化するのかを考えていたので。
同じく、パンフレット共に手元に渡された被験者用の資料も勿体無い。部屋割りとか進行プランを知ってこそはまってしまうトリックがあるのかと思ったのが、そこまで影響してなかったので。実際、そういうものがあっても読まない
人もいるだろうから、そこに注力しすぎても戦術倒れになる可能性はあったけれど。

触れてなさすぎに思えたのは、福山はどうして自分達が双子だと思い込んでいたのか。上演時間からすれば広げる必要のないサイドストーリーになってしまうかもしれないけど、疑問は残った。

組み替え式の足場台を使ったのは、狭い舞台面でいくつかの空間を存在させるには良い手法。演劇よりもコントで使われがちな手法かな? そしてそれを場によって足場と照明の色彩を分けていたのも分かりやすかった。
寅と卯

寅と卯

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/05/14 (火) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

なるほど。
ひとまず、「時代劇はファンタジーになりやすい」という持論がある。意図してもしなくても、だ。

実際には現代を遡った設定なのだから世界観まで完全な虚構ではない。でも生活風習・言葉遣いなどが、現代人である客席の人々とは異なる。理解し合えない不思議さんがファンタジーな存在に感じられる様に、理解し切れない世界観もまたファンタジーになってしまう。その違いの架け橋となるのは、役者の存在感にどれだけ説得力があるか。気の強そうな設定の人物が本当に気が強そうに見えるかどうか。自信を持って演じ切っているか、その為に表面に現れる印象が結実しているかどうか。

この演目は、役者の仕事振りを観るべき芝居だった。

ネタバレBOX

辰巳役の仲村さんが残念ながらその仕事を充分には果たしていない。頼れる兄貴のはずが、どうも腰を据えていなくて発言にも圧を感じない。なんなら出番の少ない卯之助の父のほうが兄貴感が濃かった。
立ち振る舞いや居場所も気になった。既に死んでいる異質な存在であるはずが、見えていないはずの卯之助以外の人々と同じ空間に存在しすぎている。もっと物質的に場所の概念を無視して縦横無尽に動いたり、佇まいの在り方を調節して欲しかった。

阿比留のボスっぽさの不足も残念。
凶悪・残虐・常軌を逸する様な面を見せてくれれば悪役として目線を定められるが、単に不機嫌な人に見えていた。イチ子とジローを精神的に追いつめている感がなくて、阿比留の下にいなければならない理由が見あたらなかった。イチ子は過去に火傷を負ってそれを例の化粧品で隠していて、それが高額だから阿比留の元にいるとか、ジローを弟の設定にして姉の為に一緒にいるとかにすればもうちょっと分かりやすかったはず。
ラストの、お宝を運びきれずにいたところを捕まるというのも微妙。そんな間抜けが過去に大火を引き起こしてずっと逃げ切っていた事に疑問が湧いてならない。敵役が強大であるほど主人公の苦難が増して物語にもメリハリが付いたと思う。

こういう設定だと個人的にはエムキチビートの『夜光星ディスコルーム』を思い出してつい比較してしまう。それこそあの団体はファンタジー感が強いけど、「役者の熱量=目の前で人間が本気で何かに挑む説得力」が現実感を生んでいる。
今回は、台本に書かれている事を役者がどうにかただなぞっていたという感覚だけが残った。
『ナツヤスミ語辞典』

『ナツヤスミ語辞典』

演劇集団キャラメルボックス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了

滑り込み。
予定が急遽空いて上演時間に滑り込みました。

ネタバレBOX

今回の劇場や企画の規模に応えられるだけのものをこれまでの柿で観て来ているので、全く不安なく観ていました。キャラメルと組んでもやれるだろ、という勝手な期待。むしろ他に小劇場でキャラメルと対等に組める団体はないだろと。組むだけならまだしも、対等に。実力もそうだし、本人達の意識としても。
個人的には客席の反応の薄さに戸惑いました。「いや今の絶対面白かったろ?なんでみんなリアクションないの?」って箇所があちこちあって。ネタ的に滑っていた訳でもないので、「キャラメルファンがキャラメルの役者だけ観に来てるのか?」なんて邪推したりも。自分が逆の立場だったらと考えると何とも言えないのですが。「演劇」を第一に観に行く時ならまだしも、今回はきっと「キャラメルと柿」を観に行ってたと思うので。
オーシャンズ・カジノ

オーシャンズ・カジノ

北京蝶々

王子小劇場(東京都)

2012/04/18 (水) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

19:30・9日目。
後ほど。

ゼガヒデモ

ゼガヒデモ

Guesspell Project

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

14:30。
後ほど。

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