(三島由紀夫『近代能楽集』より) 公演情報 アムリタ「(三島由紀夫『近代能楽集』より)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 密会。
    公演というよりも密会の雰囲気。いけないものを観てしまった様な、でも心地よい恍惚感。
    観た回の時間帯によって印象も変わるであろう、その違いも楽しみどころ。

    ネタバレBOX

    双方ともに良い意味で役者を記号として使っている。見せ方、に関してはどちらも意識的。

    ・水道航路
    PAMWで観て感想に困ったのを覚えている。面白かった気がしたのだけど何が面白かったのか自分でも分からず、その時は言葉で感想を語れなかった。それがようやく今回で分かった。何も起きていない様で常に何かが起き続けている。始まりが繰り返されているので目が離せなかったのだ。他にそういう感覚を何処かで得た事があるのを思い出して、sons wo:が浮かんだ。後から確かめてみたら作・演出の新上さんはsons wo:に出演経験あり。なるほど。
    ベランダが見えない位置の席に座ってしまったのを初めは損したと思ったけれど、見えないからこそ想像が膨らんで、正面からは桜が本当に見えている気がした。

    ・アムリタ
    水道航路が終わって転換の為にナースが入って来た時、一瞬で空気感を変えてくれて期待が高まった。惜しむべくはその転換に要する時間が思いのほか長くて、ナースが存在する事への違和感がその間に薄れてしまった点。
    そのナースを複数出したのはもっと良い意味で遊べた気がする。ナースごとに性格の差があった様には思えたけど、明確に伝わっていたかというと微妙。メイン二人の演技が定まっているだけに、色味のある余白を作っても良かったかも。
    23時の回に観たい演目でありつつ、17時に観ても真夜中である様な感覚を届けてくれた。

    0

    2013/05/25 02:20

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大