十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men- 公演情報 十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-20件 / 35件中
  • 満足度★★★★★

    12日20時回が良かったので、おかわり!で、18日15時回を拝見。

    ネタバレBOX

    12日(陪審員2号~6号の後部座席)、18日(8号~12号の後部座席)と、席の位置を180度変えてみて得られた感想2点。

    まず第一に
    既知の6人(安藤悠馬さん、神野剛志さん、夛華正幸さん、長野耕士さん、村松ママンスキーさん、吉田覚丸さん)は勿論のこと
    本公演が初めての6人(金田一央紀さん、小林勇太さん、坂本七秋さん、たかぐちさん、田中零大さん、服部紘二さん)も含めて
    小劇場演劇のフィールドで(も)トップクラスのチカラを有するだろう役者さん達の存在を、改めて認識させられた。

    それから、(これをやると作品のテーマがブレるんだが…)「陪審員5号」役の役者さんに、役柄としては登場しない「スラム街育ちの容疑者の少年」役との二役で演じるバージョンも観てみたいな、と劇中何度も感じた。そう思わされるほどに、セリフの無いときでも、同じスラム街育ちの者が世間からの冷たい眼差しに対して有する葛藤のさまを醸し出していた、安藤悠馬さんの「存在感」を高く評価したい。

    【配役】
    陪審員1号(陪審員長。学校の教師でフットボールのコーチ)
    …吉田覚丸(よしだ・かくまる)さん(3号、10号ほどの確信はなかったものの、やっぱり1号役だった♪)
    2号(気弱だが、冷静な判断もできる銀行員)
    …たかぐちさん
    3号(会社経営者。絶縁中の息子への愛憎が、容疑者の青年に重なってしまう)
    …神野剛志(かんの・たけし)さん
    4号(常に物事を冷静に判断する証券ディーラー)
    …小林勇太さん(はまり役!)
    5号(容疑者と同じスラム育ち故に、容疑者の出自に対する10号の偏見に徐々に怒りを募らせる)
    …安藤悠馬さん
    6号(塗装工。討議が進むにつれて冷静な判断を下すようになる)
    …田中零大(たなか・れお)さん
    7号(容疑者の運命よりもヤンキースの試合が気になる)
    …金田一央紀(きんだいち・おうき)さん
    8号(建築家。容疑者の有罪に合理的な疑いを抱いた唯一の人物。米国民主主義の体現者的キャラ)
    …坂本七秋(さかもと・ちあき)さん
    9号(原作では高齢者だが、本作では高齢者の父親を持つ壮年の男性)
    …村松ママンスキーさん(原作と異なる人物設定で、どうやって高齢者の心情を説明できるかな?と心配したが…杞憂でした)
    10号(中小企業の経営者。スラム街出身者や移民への偏見に満ちた人物)
    …長野耕士(ながの・こうし)さん
    11号(移民の機械職人。米国の民主主義に理想を抱いている)
    …夛華正幸(たか・まさゆき)さん
    12号(人の意見に流されやすい付和雷同な広告マン)
    …服部紘二さん
    係官…池田智哉さん
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2020/01/10 (金) 20:00

    座席1階1列

    価格3,000円

    セットも含めてシンメトリーな立ち上がりは「公平性」や「法の上の平等」を連想させるが、本題は一気に「有罪」か「無罪」かの主張が飛び交う。

    「無罪」少数も徐々に変化していくのだが、そこに人の心理やパーソナリティが見えてくる。
    一見ムカつく人もよくみるとすぐに寝返る人よりパーソナリティが色濃く見えたときに「はっ!」としたものを感じました。

    これは面白い。新年最初にこの作品を選んで正解でした。

  • 満足度★★★★★

    とても良かったです。役者の皆さんのレベルの高さはもちろん、内容も完璧でした。濃厚な会話劇を堪能しました。二時間弱もあっという間でした。
    こちらでの上演は外れなしでとても好きです。次回も足を運びたいです。

  • 満足度★★★★★

    人の偏見や先入観というものが、そのひとを形作っているとあらためて気づかされた作品。それがなくなり、透き通った人格が見えた時、そこには壁はなく心は通じ合う。そんな夢物語を祈る濃い時間だった。演劇に携わる人たち、ありがとう。

    ネタバレBOX

    彼らは何を象徴しているか。一人ずつが、この混乱した世界で、自国の立場を主張する国々に重なった。それぞれの主張はなんともろいものか。個人的には嫌いな(これも先入観)強気で大声で威嚇する男、途中せき込む男は何の病気かと心配したが、特に伏線とはならず、最後は静かに退いていた。次回は愉快な人間模様を魅せていただければ幸いです。
  • 満足度★★★★★

    小さな3~40人の空間だからこそ13番目の陪審員の目線で観られる
    濃密な密室劇はクラシックな定番の枷を凌ぐ面白さ。
    役の性質をうまく捉えた見た目と台詞は役者陣のスキルの高さを伺わせる(多少なり台詞のトチリなどはありましたが…)
    観劇初心者にも小劇場初心者にもオススメの見ごたえたっぷりな作品でした。

  • 満足度★★★★★

    緊張感があり、密度の濃い時間でした。

    ネタバレBOX

    陪審員12人のうち11人は最初は有罪に決まっていると決めつけていたところに、異をを唱えた1人が1つひとつ疑問を問いかけられていくうちに、徐々に考えを改めていく。その過程は12人の会話だけで話が展開していくのに全く飽きないのです。強弱があり、ときには白熱もする。それどころか、観ている自分もその中に入っているかの錯覚をし、有罪か無罪か、自分なりに推論を立ててしまいました。陪審員が最初の段階から、反対から賛成へ、そして賛成から反対へと、意見が変化していくのですが、その速度感が絶妙ですね。12人も登場人物がいるのに、それぞれの個性が今でも思い出されます。それくらい印象に残りました。12人のみながいい味を出していたと強く感じます。ほんとうに観応えがありました。
  • 満足度★★★★★

    「十二人...」何回目になるか?ですが、やはり面白い!誰がやっても面白い作品なのだろうとは思うのですが、やはり一段と面白かった。熱演もさることながら、客席も満員御礼でして、このところミラクル盛り上がってます?
    そんな感じの公演でした。
    シアター・ミラクルも頑張ってほしい!
    (確かに、ナイゲンってここ発祥な気もしましたね)

  • 満足度★★★★★

    今までに観た「12人」の中で、最も輪郭のはっきりした作品だったと言える。
    誰も埋もれていない「12人」は初めてかもしれない。
    それだけ、俳優全員に存在感があったということだろう。
    数年前に観た「12人」は、男女混合のダブルキャストで、さぞやチケットを沢山売りたいのであろうと思われるキャスティングで、半分以上のキャストがただ埋もれているだけであった。
    演出の事はわからないが、どうすればこのように白黒はっきりさせた構成になるのだろうか。
    あまりにも悪役でございの演出は、少々違和感を感じたものの、とにかくわかりやすく、初めてこの作品を見る人には特にオススメである。

  • 満足度★★★★★

    男性12人、120分の濃密な会話劇。男女ばらばらの作品を過去に見たことはあったが、男性しかいないのは映画以来見たことはなかった。
    それだけに期待度大で拝見したが、役者たちの熱量、演出はその期待に応えてくれる見事な作品。
    今年は最初から良い作品が見られた。

  • 満足度★★★★★

    映画でも有名な物語であるが、演劇と映画を比較することはナンセンスかもしれない。しかし、それぞれの特徴を示す観せ方を感じることができ大変興味深かった。まず演劇はよほどのことがない限り、当初座った客席(場所)から動かない。その意味では定点観劇といえるだろう。一方、映画はカメラ位置、その撮影方法によって色々な観せ方をする。例えばアングル(といっても室内だけだが)、表情のアップなどの切り取りは提供(上映)された印象(映像)に止まる。もちろん観る人の感性によって違いはあるが…。
    演劇は、個々人の表情を生(ナマ)で間近で感じる迫力がある。また映画はアップになった時、それ以外の人々の表情や動きが分からないが、演劇(3方客席)は登場人物の全体感を観ることができる。だから台詞のある人物だけではなく、他の人物を注視することも可能だ。視覚という直接的な刺激は、小説などの脳内想像とは別の意味で、観ている人の脳裏に強く印象付ける、そんな観応えある公演だった。
    (上演時間1時間55分)2020.1.16追記

    ネタバレBOX

    原作は室内法廷劇の傑作として有名。多くの劇団で上演されており、その作品をどう観せるかに興味が惹かれる。舞台セットは極めてシンプルで、テーブルを囲み12人の男が座る。

    梗概は、暑い夏の午後、1人の少年が父親殺しの罪で裁判にかけられる。無作為に選ばれた12人の陪審員たちが、有罪か無罪かの重大な評決をする。しかも全員一致の評決でないと判決はくだらない。法廷に提出された証拠や証言は少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。意思表明の結果、有罪11票、無罪1票。それから男たちの討論は次第に白熱したものになっていくが…。

    この作品は民主主義そのものを問う。その民主主義は特定の人種・民族に帰属するものではなく、あらゆる人間に対して平等でなければならない。登場する12人の陪審員は、まさにアメリカ社会の縮図。彼らの背景は、それぞれ貧困(民)育ちや移民というマイノリティ層、そのマイノリティに対して人種差別攻撃を繰り返す独善的な人。また、この場においてリーダーシップを発揮しようとしたり、冷徹な論理者、知性豊かな老人、そして事件そのものに無関心な陪審員など個性(?)豊かな登場人物。

    アメリカという国の特色を滲ませた作品をどのように伝えるか。民主主義…偏見に満ちた態度はやはり問題を浮き彫りにさせる。そのバイアスを介して人(少年)の生死という究極の判断を迫る緊迫した場面。映画のワンシーンと違い、芝居では室内にいる陪審員の全員を俯瞰できる。その意味で観客は13番目以降の陪審員としてその場に臨んでいるようで観応え十分であった。偏見を介在させることで法廷劇の醍醐味であり真実の見方に挑む。偏見を排除するのは難しいく、偏見は真実を曇らせる…は法廷劇らしい。

    激熱した会話の応酬が緊張した雰囲気を作り出す。会話だけではなく立ち座りの動作にそれとなく意味があり、立場の強調が表れている。動作と言葉(台詞)が緊密に連携しているように感じられ上演時間2時間弱がアッという間に過ぎたように思う。それだけ役者の演技、それを演出した舞台。実に濃密で観応えがあった。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    feblaboプロデュースは面白いからハズレなし!と思ってみましたがやっぱり面白く見てよかったと思える1本。
    陪審員と一緒になって事件の内容を考えながらの観劇で、1時間55分が短く感じられるほど集中できた。

  • 満足度★★★★★

    一人の少年を有罪にするか無罪にするか12人の陪審員が議論する。有罪になれば極刑は逃れられないと言うのに、ナイターに行くからなどと軽口をきく者がいるくらい有罪は確実と思われたが一人だけ無罪を主張する人がいて・・・と言うのはよく知られていると思いますが、その後の議論がすごかったです。
    ナイターって何時からですか?のど飴ありますよと声をかけたくなるくらい間近でのお芝居は迫力あります。他の劇団の舞台も見たことがありますが、このお芝居もいろんな脚本・演出・配役で見てみたくなります。

    ネタバレBOX

    陪審員7番さんはナイターに行くので時間を気にしています。後半には7時まで議論しましょうと言うセリフも出てきます。舞台の皆さんの時計が劇中の時間になっていないのが気になりました。近いのでそれぞれの時計が見えてしまうのです。
  • 満足度★★★★★

    「密室劇の金字塔」と言われる作品と対峙したfeblaboさん「素晴らしい!」の一言です。

    ネタバレBOX

    劇場に入ると目につく舞台入口の席順表と事前配布された犯行の時系列及びアパートの見取り図は陪審概要や複雑な事件内容を事前把握するのに役立ち、既に事前に行われた裁判に参加していたかのように思えるくらいすんなりと入り込めました。
    公演内容では、まず役者さん達の人選が素晴らしいと思いました。顔つきや体格、声量、醸し出す雰囲気など、12人が全てしっかりとハマっておりまるで“当て書き”かと思わせた素晴らしさです。
    照明と音響効果を一切排し、台詞を基本とした舞台も否が応にも観る側の緊張感を高めたと思いました。夏の暑さや着地できない焦燥感に伴う“時間経過”も演技のみで感じさせた手法、実にお見事でした。
  • 満足度★★★★★

    名作のリメイクはもろ刃の剣、アニメの実写化でよくあるけど、一つ間違えるとえらいことに。映画なら十一人の優しい日本人などがあるが、本作、生の迫力を加味すれば本家を凌駕したのでは。映画は子供の頃から何度も観た。筋も結末も、それどころか主だった台詞やシーンもしっかり頭に入っている。なのに何故あんなにも感動するのか。
    芝居の良し悪しなど分からない、結局は個人の好みの問題だと思うから特定の作品を他人に勧めることは滅多にない。けれど、本作は例外
    脚本はほぼ原作の映画どおり。SEもBGMもなし。長机と十二脚のイス、そして怒れる十二人の男達、それがこの芝居の全て、特別な演出があるわけでもない。役者の地の演技だけで勝負する。120分間途切れることのない興奮と緊張・・・これを演劇と呼ばずして何を演劇という?
    少しでも本作に興味があってこのレビューを読んでいるあなた、仕事休んででも観るべし!去年1年で130本観劇した芝居馬鹿が言っている。少しは参考になるはずだ。

  • 満足度★★★★★

     舞台は1950年代のアメリカ。18歳の少年が父親殺しの容疑で挙げられた。

    ネタバレBOX

    状況・目撃証言によると少年は圧倒的に不利な展開だ。ところでアメリカの陪審員制度について当パンに書いてある説明を少し引用させて頂く。
     陪審を務めることはあらゆる市民の義務とされているという。陪審員は裁判に立ち会うのは無論のこと、検察並びに弁護側から提出されたあらゆる事実を聞いた後、裁判長からその犯罪に関する罰則説明を受け、退廷後、陪審員室に集まり評決を出す。その際、有罪にせよ、無罪にせよ全員一致せねばならない。意見が一致するまで討論するか、意見の一致を見なかった場合は法挺に戻って一致しなかったことを裁判長に報告する。この場合、裁判所は新たな陪審員を選出し新たに最初から裁判をやり直すのだという。中々、大変な制度ではないか。が、基本的に陪審員は日数や手間暇の掛かることを除けば損得は無い。掛かるが故に罪は客観的に判断されると考えられるようだ。
     何れにせよ、有罪になれば18歳の少年は極刑である。十二人の陪審員は陪審員室に入った。

      一般的にヒトの判断を狂わせる原因にバイアスや習慣がある。だから理性的にもの・ことを判断するためには、この二つを予め排除して掛からなければならないのは無論のことだが、これが中々できないのが人間の性でもある。この辺りの普遍的な人間という生き物の性質を上手に出しつつ、而もアメリカという移民社会の特徴とアメリカ人気質を実に巧みに表現している今作、演出の池田さんの手腕も見事だが、池田さんの要求に良く応えて各々の演者がそれぞれアメリカ人のアメリカ人らしさを上手に肉付けし、国家アメリカではなく、アメリカ人の暮らすアメリカ社会を活写している点、旧き良き時代のアメリカらしさを出しえている点が素晴らしい。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2020/01/12 (日)

    12日20時開演回(115分)を拝見。

    ネタバレBOX

    ※「十二人の怒れる男」を全世界に知らしめた、ヘンリー・フォンダ主演の映画版(1957)を、以下、「原作」と呼称する。

    討議劇の教科書ともいえる、コテコテの古典だけあって、作・演を担当する誰もが、細部をイジりたくなりがちな題材だろうが…劇伴無し、簡素なセット、陪審員9号(演・村松ママンスキーさん)の年齢設定が若いのを除けば概ね「原作」に忠実で、個々の役者の力量に信を置いた、直球ど真ん中の脚本・演出は、予想をはるかに超えて見応えがあった。

    役者陣。
    3号役・神野剛志さん、10号役・長野耕士さんは、配役も含めて予想通りの熱演。
    絶縁状態にある実の息子への愛憎を、刺殺という形で父親を裏切った容疑者の少年に重ねた3号の心情、他人事には思えない程に共感を覚えた。
    散々、怒号を轟かせた挙句、他の全員から見放され、呆けたように椅子に身体を預けるままでいた10号には、昨今の我が国における中高年ネトウヨの姿を見るような思いがした。
    また、5号役・安藤悠馬さんが劇中見せた貧乏ゆすりからは、容疑者と同じ境遇の5号が抱える内面の葛藤がよく伝わってきた。
    あと、個人的には久しぶりな、吉田覚丸さん(1号役)・夛華正幸さん(11号役)の演技、じっくり拝見できたのは良かった。

    劇中、多少のセリフの噛みはあったものの、『十二人の…』という何のケレン味も効かない舞台作品に真っ向勝負を挑んだ役者さん達に敬意を表して、ちょっと甘いかもしれないが、☆5つを進呈させて頂きたい…そんな思いを抱く程の熱い・熱い舞台だった。

    【配役】
    陪審員1号(陪審員長。学校の教師でフットボールのコーチ)
    …吉田覚丸(よしだ・かくまる)さん(3号、10号ほどの確信はなかったものの、やっぱり1号役だった♪)
    2号(気弱だが、冷静な判断もできる銀行員)
    …たかぐちさん
    3号(会社経営者。絶縁中の息子への愛憎が、容疑者の青年に重なってしまう)
    …神野剛志(かんの・たけし)さん
    4号(常に物事を冷静に判断する証券ディーラー)
    …小林勇太さん(はまり役!)
    5号(容疑者と同じスラム育ち故に、容疑者の出自に対する10号の偏見に徐々に怒りを募らせる)
    …安藤悠馬さん
    6号(塗装工。討議が進むにつれて冷静な判断を下すようになる)
    …田中零大(たなか・れお)さん
    7号(容疑者の運命よりもヤンキースの試合が気になる)
    …金田一央紀(きんだいち・おうき)さん
    8号(建築家。容疑者の有罪に合理的な疑いを抱いた唯一の人物。米国民主主義の体現者的キャラ)
    …坂本七秋(さかもと・ちあき)さん
    9号(原作では高齢者だが、本作では高齢者の父親を持つ壮年の男性)
    …村松ママンスキーさん(原作と異なる人物設定で、どうやって高齢者の心情を説明できるかな?と心配したが…杞憂でした)
    10号(中小企業の経営者。スラム街出身者や移民への偏見に満ちた人物)
    …長野耕士(ながの・こうし)さん
    11号(移民の機械職人。米国の民主主義に理想を抱いている)
    …夛華正幸(たか・まさゆき)さん
    12号(人の意見に流されやすい付和雷同な広告マン)
    …服部紘二さん
    係官…池田智哉さん
  • 満足度★★★★★

    feblaboさんといえば毎年夏に「ナイゲン」は拝見させて頂いていますが、今回初めて他の舞台を拝見させて頂きました。
    「ナイゲン」が学校を舞台にしたコメディータッチの討論・投票劇だとすると、この作品は同じテイストの討論・投票劇ではありますが、人の命を判断する裁判を舞台にした真剣モードで、ほぼ笑いの要素はなしの怒号飛び交う緊迫した場面の連続。
    そもそもこの「12人の怒れる男」は他の劇団でも繰り返し上演される舞台で、私も拝見したことがあり、映画も見たことがあるので、ストーリーはほぼ熟知しており、ストーリー自体に感動する要素はほぼ0。さらに舞台はテーブルと椅子のみ。音楽や凝った照明もなし、ということで演者の皆さんの力量のみが問われる真剣勝負のような舞台。
    最初有罪11対無罪1だった陪審員が0対12に変わるまでの各人態度・心の動きが手に取るように感じられるなかなかの骨太の2時間弱でした。
    楽しみや面白さといった要素はありませんが、言葉の掛け合いと演者の方々の熱演が楽しめる舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    『十二人の怒れる男』はいままで映画でも芝居でも観たことはなく、今回が初めて。充実の二時間。ぴりぴり感がたまりませんでした。
    客席が囲いだと、退屈したとき観客ウォッチングしたりするけど、そういう余裕はなく。最初から最後まで(まさに始まった瞬間から終わりの暗転の瞬間まで)劇中に釘付けでした。
    これはお薦め。観るべし。

    ネタバレBOX

    少年が逮捕されたとき階段を突き落とされたとあった。それが最後のどんでん返しで出てくるのかな、出てくるとすればどういう形で関わってくるんだろうかと考えながら観ていた。でもストーリーとは特に関係なかったよう。あの情報はどうして必要だったんだろうか?
    逮捕される際、少年が警官たちに邪険に扱われたとかいうことなのかな?
    わからない。考え中。
    ────────
    わかった。警官が少年を階段から突き落とすイメージと、陪審員たちが少年を有罪に突き落とすイメージをだぶらせているということですね? 階段から突き落とした警官もひどいけど、おれたちも同じようなこと(もっとひどいこと)をしようとしている、そんなのひどいじゃないか、みたいな。八番の陪審員が発する情報ですものね。
    そういう意味では、「突き落とされた」っていうときの台詞は、「ひどいよ!」っていうニュアンスをもっと含めるべきだったのかなとも。ぼくが鈍感で見逃していただけかもしれないけど。
  • 満足度★★★★★

    演劇の力というか、演劇ならではの面白さを見せてくれた作品です。
    BGMもSEも一切無し。照明もシンプル。

    「ガラスの仮面」の中で黒沼(「忘れられた荒野」の演出家)のセリフにこういうものがありました。
    「感動を生むものは演技だけだ。照明も音響もそれをたすけるだけに過ぎない。」
    このフレーズを思い起こさせるような劇でした。


  • 満足度★★★★★

    10年以上前に同作品を観劇した特は、ほぼ議論の流れに気を取られていた気がするのだけれど、今回の本作ではその議論を生み出す個々の“人物”そのものも充分堪能できたと思えたので、すこぶる良かった!

    ぞろぞろ入場してきた12人の陪審員たちをちょっと見ただけでも、太っちょ 痩せ型 がっしり型…神経質タイプ いい加減タイプ 決めつけタイプ…もう見事に様々!ホントいろんな人が集まったものだ。
    その人達が意見するほどに自ずと内面も露わになっていくのだから、これは面白くないわけがない。

    陪審員の見る角度によって、証拠に対しての信憑性が変わっていく会話の流れも、自分も一緒になって考えられて面白いのだけれど、何より面白いのが迫力の“生” そのダイレクトなライブ感。
    「流れが変わる」と言いますが、変わるのですよ、空気が。
    それは一斉に変わるという単純なものではなく、登場人物ひとりひとり、意見の受け取り方によっての反発や同調、ひとつの空間に12人が生み出す空気。
    見るべきは発言している人だけとは限りません。
    固有の迫力や説得力だったりに、もうそこ一点に釘付けになってしまう事もままありますが

    どこを見るのかは自分次第・・・あぁこれは、まさに忙しいタイプ(笑)

    ちなみにみなみさんと同じく、自分も思わず「のど飴なら持ってますよ」と、もう反射的に声をかけそうになっていました、あぶないあぶない(笑) ㊟咳込みは劇中の演出です、念のため

この公演に関するtwitter

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  1. @february_yayoi 十二人の怒れる男

    4年以上前

  2. 【新宿プレイヤーズオアシス始めました】コピー1枚4円、DVDコピー1枚200円など、新宿歌舞伎町に演劇人のための作業スペース「新宿プレイヤーズオアシス」OPENしました。詳しくはhttps://t.co/6JqvjzPrpT

    4年以上前

  3. @feblabo 千葉市住みですが20時開演大賛成!

    4年以上前

  4. 【シアター・ミラクルの退館時間変更のお知らせ】実験的に2017年中より22:30までのご利用とさせていただいてましたが、この度より正式に22:30までご利用いただけるようになりました。シアター・ミラクルは平日20時開演を推奨します。https://t.co/dAp8DYx0g4

    4年以上前

  5. 『十二人の怒れる男』で僕を知って下さった方々、是非ご一読いただけたら嬉しいです☆あ、11号演じました夛華です! 元々即興芝居畑の役者でしたので楽しんでもらえることは間違いないです! 即興×ボードゲームのエンタメ要素満載の舞台は… https://t.co/ORTuCH0LLk

    4年以上前

  6. @feblabo まだ看板あってウケます

    4年以上前

  7. 先日、吉田覚丸くんが出演している『十二人の怒れる男』を観劇してまいりました! 映画の同作品や、優しい日本人なども見てきましたがこの作品は本当に面白い! 覚ちゃんの、しっかりと怒りの感情を伝えながらも観客を不快にさせない絶妙なお芝居… https://t.co/obdba3U3ys

    4年以上前

  8. ジョジョラビット観る 今までで制作とかストーリー含めてすごいなにこれって思った作品は十二人の怒れる男

    4年以上前

  9. 先週アクセス数 TOP 劇団 5位 @feblabo https://t.co/RDptQqp7ni #feblabo #演劇 #舞台 #劇評

    4年以上前

  10. 「十二人の怒れる男」「荒野の決闘」で有名なアメリカの俳優ヘンリー・フォンダ氏は、黄色のバラが好きで育てていたそうです。 今日も良い一日をお過ごしください。 https://t.co/3uarjjpEib

    4年以上前

  11. 今週更新された劇団 4 @feblabo https://t.co/RDptQqp7ni 最新作「  -Twelve Angry Men-」他29作品の劇評をお読みいただけます #feblabo #十二人の怒れる男 #演劇 #舞台

    4年以上前

  12. 01 ベニスに死す 02 ウェイキング・ライフ 03 バードマン 04 テルマ&ルイーズ 05 トリコロール/青の愛 06 Sevmek Zamanı 07 ロスト・イン・トランスレーション 08 十二人の怒れる男 09 Aaah… https://t.co/7X7qqZivCh

    4年以上前

  13. @feblabo 本番終わると、ですねぇ お大事に!!!

    4年以上前

  14. 「十二人の怒れる男」を褒めちぎる会という名目の新年会。 ま、大好きな奴らと呑む酒はうめぇよ。

    4年以上前

  15. 【再掲・告知:シアター・ミラクル遅めの新年会やります。】 2020年1月29日(水)19時~23時ごろ。 とりあえずやることだけ決まりました。 おそらく会費制で、 どなたでもご来場いただけます。 シアター・ミラクルのスタッフたちが… https://t.co/KhdrUoGy0w

    4年以上前

  16. 熱のせいか、頭が痛くなってきた。ぐぐぐ

    4年以上前

  17. @insideheadman 今度ドライブでも行こうぜ

    4年以上前

  18. 「十二人の怒れる男」を褒めちぎる会をしました。

    4年以上前

  19. 【新宿プレイヤーズオアシス始めました】コピー1枚4円、DVDコピー1枚200円など、新宿歌舞伎町に演劇人のための作業スペース「新宿プレイヤーズオアシス」OPENしました。詳しくはhttps://t.co/6JqvjzPrpT

    4年以上前

  20. 「十二人の怒れる男」の序盤で唯一の反対派である8号がもう一度採決して反対派が増えていなければ意見を変えると提案するが、それは少数派が言うからイイのであって、多数派がもう一度決をとって反対派がアンタだけなら折れろと迫ると意味が微妙に違ってくると思うのだ。(そういう会議劇を2本観た)

    4年以上前

  21. みんなからの匿名質問を募集中! こんな質問に答えてるよ ● 数日前に某人と会ったかたが知人… ● 今回のバーミラクル、DVD化さ… ● オーディションで選ぶ決め手はな… ● 『mark(X)infinit… https://t.co/oIQBd5yb4q #質問箱

    4年以上前

  22. 思いがけず時間を戴けたので、たまっているあれやこれやを片づけたい。が、少し体調が悪い。つらい。

    4年以上前

  23. 017.『オリエント急行殺人事件』『十二人の怒れる男』などの作品を残したアメリカの映画監督は?→シドニー・ルメット

    4年以上前

  24. 偏見は真実を曇らせる。映画「十二人の怒れる男」より

    4年以上前

  25. 小難しい話は置いといて、「十二人の怒れる男」は密室劇の大傑作なので必見ですよ。

    4年以上前

  26. 「十二人の怒れる男」というアメリカの陪審裁判を描いたドラマがある。 ほとんどの陪審員が有罪だと思っている審理で、一人の陪審員が疑問を呈し、賛同者が増えていって無罪になるという話。 なぜ、こういう映画が作られたかを考えると、陪審裁判… https://t.co/WYX0Yx6WSW

    4年以上前

  27. 女王陛下借りに来たけど隣にショーシャンクと十二人の怒れる男と15時17分パリ行きが並んでるから全部見たくて困る

    4年以上前

  28. グチョグチョゲロゲロな2章の後、充電期間を置いて再スタートの第3章はうって変わって静かなモノローグに終始。 ひたすら自殺や善悪に対する哲学的な思考を繰り返すサミット首脳達の会話劇は『十二人の怒れる男』の様相。 で、最終… https://t.co/uGzRSI4N0S #バビロン

    4年以上前

  29. 十二人の怒れる男は善意の人が間違ったことするのが最も恐ろしいってことを教えてくれるからホラー映画の傑作なんですよ

    4年以上前

  30. おいらがとびきり面白い映画をホラー映画を教えてやる 「十二人の怒れる男」だ!!

    4年以上前

  31. @feblabo 素晴らしい舞台でした! 再演心から希望!

    4年以上前

  32. 【新宿プレイヤーズオアシス始めました】コピー1枚4円、DVDコピー1枚200円など、新宿歌舞伎町に演劇人のための作業スペース「新宿プレイヤーズオアシス」OPENしました。詳しくはhttps://t.co/6JqvjzPrpT

    4年以上前

  33. 【シアター・ミラクルの退館時間変更のお知らせ】実験的に2017年中より22:30までのご利用とさせていただいてましたが、この度より正式に22:30までご利用いただけるようになりました。シアター・ミラクルは平日20時開演を推奨します。https://t.co/dAp8DYx0g4

    4年以上前

  34. 目崎新年会は今年やらないのですけど、シアター・ミラクルで新年会やることが決まったようです。おもてなしできるのか僕は自信ありません!← けど、たくさんしゃべります。全貌はわかっていません。よろしくお願いしぁす!!!!大きい声を出して… https://t.co/EKj1X1ylCb

    4年以上前

  35. 三ツ星キッチン「12人の○○な女優たち」 初めて三ツ星キッチンを観劇。先日のfeblaboに続き12人の週間でありました。普段がミュージカルメインの劇団さんだからかミュージカルで見てみたい作演テイストでした。今度映像見てみようか… https://t.co/5XIzHVQg7q

    4年以上前

  36. 考えなきゃいけないことはたくさんあるが、今は稽古に遅れていることが問題である。

    4年以上前

  37. 「十二人の怒れる男」 全公演終了しました。 ご観劇頂いた皆様、ありがとうございました。 座組最年少とか海外戯曲とか色々はじめて尽くしでした。先輩方ひたすらにかっこよかったし生意気ですが可愛かった。この座組でこの戯曲をやれてよかっ… https://t.co/U1CgNv1LMm

    4年以上前

  38. 今日は『十二人の怒れる男』でも観なおすか・・・

    4年以上前

  39. 【十二人の怒れる男/12 Angry Men】(1957・アメリカ)監督/シドニー・ルメット 出演/ヘンリー・フォンダ https://t.co/CzwGpLKbB8

    4年以上前

  40. そして今日はこれから、2月末に出演する南京豆NAMENAME「朝焼けの向こうのトランジスタ」の稽古に初参加です。おじさん受け入れてもらえるかしら。怖いけど楽しみです。

    4年以上前

  41. 【告知:シアター・ミラクル遅めの新年会やります。】 2020年1月29日(水)19時~23時ごろ。 とりあえずやることだけ決まりました。 おそらく会費制で、 どなたでもご来場いただけます。 シアター・ミラクルのスタッフたちが全力で… https://t.co/BS6yPTmUnj

    4年以上前

  42. feblabo×シアター・ミラクルプロデュース「十二人の怒れる男-Twelve Angry Men-」荷返しが終わり、すべて終了しました。関わってくださった方、ご覧いただいた方、応援してくださった方、皆さまに最大限の感謝を。体力的… https://t.co/szDtPiI1ON

    4年以上前

  43. 『十二人の怒れる男』観たかったなぁ_(:3」 ∠)_

    4年以上前

  44. 「十二人の怒れる男」終演しました。観劇くださった方、応援くださった方、ありがとうごさいました。楽日の朝は「打上げ朝までイッちゃうゾ」とか思ってましたが、全然ムリでした。みんなもう少し楽しみたいけど、みんなもうムリな感じが良かったで… https://t.co/D1PbpWbklD

    4年以上前

  45. 昨日はシアターミラクルに 十二人の怒れる男の千秋楽 観劇してきた🧚‍♀️ 事前に映画も見て予習してたから めちゃめちゃ面白かった! 覚丸さんさすがでした👏🏻👏🏻 素晴らしかった~! https://t.co/QoNhN1YDWy #十二人の怒れる男 #シアターミラクル

    4年以上前

  46. おそようございます。 今日からまた別のお仕事。 家事してごはん食べて一張羅パリッと着込んで戦闘モードなんだこりゃで行きます。 『十二人の怒れる男』については久々にブログも更新しようかしら。 久々に更新するもんじゃないね。毎日頑張ろうね。

    4年以上前

  47. 昨日「十二人の怒れる男」の千秋楽を観劇させて頂きました! その名の通り、12人の大の大人がある議題に対して終始怒鳴り散らしている作品なんですが…圧巻。 3号と10号の役が嵌まりすぎてて、自分が怒られているわけではないのにお腹キ… https://t.co/d8SWHbjO8W

    4年以上前

  48. 本当に素敵な感想をみなさまありがとうございます。大好きでございます。 https://t.co/zbgNK5tqcc

    4年以上前

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