満足度★★★★★
名作のリメイクはもろ刃の剣、アニメの実写化でよくあるけど、一つ間違えるとえらいことに。映画なら十一人の優しい日本人などがあるが、本作、生の迫力を加味すれば本家を凌駕したのでは。映画は子供の頃から何度も観た。筋も結末も、それどころか主だった台詞やシーンもしっかり頭に入っている。なのに何故あんなにも感動するのか。
芝居の良し悪しなど分からない、結局は個人の好みの問題だと思うから特定の作品を他人に勧めることは滅多にない。けれど、本作は例外
脚本はほぼ原作の映画どおり。SEもBGMもなし。長机と十二脚のイス、そして怒れる十二人の男達、それがこの芝居の全て、特別な演出があるわけでもない。役者の地の演技だけで勝負する。120分間途切れることのない興奮と緊張・・・これを演劇と呼ばずして何を演劇という?
少しでも本作に興味があってこのレビューを読んでいるあなた、仕事休んででも観るべし!去年1年で130本観劇した芝居馬鹿が言っている。少しは参考になるはずだ。