NEVER LOSE
採点【NEVER LOSE】

正直、期待しすぎていたのかも知れない。期待していたからこそ舞台を見てショックでした。ホームページ、パンフレットのできは最高でした。でも。。。。少し厳しく言わさせていただきます。演者の演技にバラつきがあり、ステージ全体に間延び感がありました。また、劇への引き込みといいますか、悪い意味でお客が入り込めないくらいに作りこんでしまって、最後の余韻を楽しむ事ができませんでした。もったいないです。
 ただ、スタッフの方々は最高でした。制作の方のきめ細やかな気配り、劇場に来ていただいた方へ違った形でNEVER LOSEを楽しんで欲しいというのが見えて、他の劇団も見習うべき行動であると思います。
今回の企画としては非常に面白いものと思います。しかし、今一度、今回の「廃校/366.0」の全体的に見直しをしてもらい、再演してもらいたいものです。

「廃校」という設定から、舞台になった学校が「必要なのに失われてしまう場所」として描かれていたようです。場所への郷愁は普遍的なテーマですから、この作品のこの登場人物だからこその、独特な思い入れや情熱を感じたかったですね。
ライブのように躍動感のあるロックのリズムやムードと、非常に静かな会話劇とが、常にマッチしているとは思えませんでした。オープニングがとても良かっただけに残念。
セリフのない時間が長く取られていましたが、必要不可欠な無言であるとは思いづらかったです。役者さんの演技の質のばらつきも原因のひとつだと思います。
人物の設定に腑に落ちないことがあり、残念ながらお話を信じることができませんでした。

特筆すべきは劇場設備の素晴らしさと制作・運営の方々のいたれりつくせりの歓待です。感動しました。

確かに引き付ける「手法」は持っています。オープニングの入り方は期待させるものがありました。あの空気は大好きです。空気から物語が生まれたり、質が変化して行けばおもしろいと思います。
ノスタルジーを感じる程に場所・空間が描かれるわけではなく、感情移入できる程に人物・関係が描かれるわけではなく、空気のままで終わってしまったような印象を受けました。

最初は迫力のある音楽や緊張感のある静けさなどに引き付けられ、すごくワクワクしました。ただ、その後は少し分かりにくい人間関係を読み解いていく面白さはありましたが、個人的に笑えたり、感動したりするポイントが少なく、メッセージ等も感じ取れず残念に思いました。
運営面では関係者の方の対応が丁寧でとても好感が持てました。劇場は綺麗で椅子も座りやすかったです。
時間・距離の制限があり、やりたいことができない点もあったと伺いましたので東京公演は期待できるかもしれません。

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