ニットキャップシアター
採点【ニットキャップシアター】

作・演出家のこだわりが良く見れた劇でした。キャストの方の苦労されたと思います。私的には非常に面白かったと思っております。なぜ、私的と言ったかですが、見る人によって評価が分かれると感じたからです。ヒューマニティーをよく表現できた芝居だと思います。

日常を描いているのに、なぜかSFの世界を眺めているような感覚が気持ちよかったです。主観と客観のはざまで揺れ動く主人公の様子がキッチュに描かれていたと思います。特別に「何が」というわけではないが全体的なatomosにニットさんの個性を感じました!

 母の失踪と十数年ぶりの帰郷という設定で、記憶の曖昧さから自己存在の危うさへとつながっていく物語でした。幕開けから団地のリビングでの静かめな会話劇が続きますが、終盤にダイナミックな質的転換があり、ごまのはえさんの独特の劇世界を体感できたように思いました。とても面白かったです。でも、役者さんの演技のわざとらしさ、空間の詰めの甘さなど、作品全体の完成度の面で少々もったいない感じの仕上がりだったように思います。

「演劇でしかできないこと」をやっているという点は素直に良いと思いました。わからなさを楽しむ、観客それぞれに委ねる、という部分もどちらかというと好みです。ただ、それを成立させるための前半部分の芝居が、アイディアに追いついてないという印象を受けました。
個人的にはやりたいことと、芝居が一致してるように感じられた終盤部分が好みです。
ポストパフォーマンストークでの話や、他の方のクチコミを読むと、いくつかのタイプの芝居をやってるようですので、また観てみたいと思います。

真実はどうなっているのか、 いろいろ考えさせられる展開は楽しくもあり 掴みどころがない感じでもあり不思議な感じでした。 ギャグはむちゃくちゃしつこくて好きでした。

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