ツチノコ村 〜深き欲望の果て〜
神保町花月
神保町花月(東京都)
2008/08/05 (火) ~ 2008/08/10 (日)公演終了
満足度★★★
夏らしいブラックユーモア
WHATCOLORの第10回記念公演の総合演出を担当してくれた、ブラジリィー・アン・山田(ブラジル)さんが、神保町花月で脚本・演出を担当すると聞いて足を運んだ。
ブラジリィー・アン・山田さんが神保町花月の芝居に関わるのはこれで2度目。前回は、演出だけだったのだが、今回は脚本も担当するという事もあり、とても楽しみに劇場に足を運んだ。
ブラジリィー・アン・山田さんらしい、ブラックな物語になっていた。
平和そうに見える家族の裏に潜む様々な感情を、ストーリー展開の中で丁寧に織り上げて行く構成は見事で、単なるお笑い芝居にとどまらない、とても良い作品になっていた。
ブラックユーモアという世界観が、この劇場のお客様に受け入れられるのかという事も含め、アン山田氏の果敢に責める心意気が伝わってきた。
実際お客様は見事に物語に引き込まれていたように思うし、その中で良く笑っていた。
驚いたのは、このシュールな脚本の中で、芸人さん達が役を演じながら、ちゃんと自分達らしい笑いをとろうとしていたこと。その芸人根性に感動した。
しかし本当におもしろい脚本だった。
これを私の周りの俳優達でやったら、それはそれでずいぶんおもしろくなりそうだなと思い、勝手なキャスティングを妄想して楽しませて頂いた(笑)。
今回は、ブラジリィー・アン・山田氏の底力を感じた作品だった。
山田さん、うちの作品もヨロシクです。
ネタバレBOX
父親を失い、兄に逃げられ、懸命に畑を守ろうとする次男の葛藤を中心に、三男の嫁が心に秘めた長男への思いや、ツチノコを使って一儲けしようと企む長男のしたたかさなど、アン山田氏らしい人間の描き方はさすがだった。
恒例の気になった俳優シリーズだが、今回はほとんどのキャストが芸人さんだったので、女優の二人、岡田亜矢さんと鈴木亜季さんをあげたい。
客席の9割以上が女性、しかも芸人さん達のファンというアウェイの中、その彼女たちにも嫌われず、かつ、物語を素敵に見せていくというのは、本当に大変だと思う。
もちろん、脚本や演出にもよると思うのだが、彼女たちはとても素直にそれをやれている感じがとても良かった。
岡田亜矢さんの魔性の女ぶりは、とてもかわいらしかった(笑)し、鈴木亜季さんの老け役のお母さんぶりは素敵だった。
女教師は二度抱かれた
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/08/04 (月) ~ 2008/08/27 (水)公演終了
満足度★★★
大竹さん
大竹さんは、やっぱりすごいや。
テーマ曲なかなかよさげ。
みなさん芸達者さんばかりなので、3時間超でも楽しく見ることができましたが、できればもっと凝縮させてほしかったかなとも思います。
珍しいキノコ大図鑑
珍しいキノコ舞踊団
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2008/08/08 (金) ~ 2008/08/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
キノコ祭♪
開演前・休憩中のパフォーマンスやスタッフ(?)総出の客席降りなどもあり、お祭りのようで楽しいひとときでした。
いつもながらカテコ楽しい。
生憎
劇26.25団
インディペンデントシアターOji(東京都)
2008/08/07 (木) ~ 2008/08/12 (火)公演終了
満足度★★
作品の世界を描ききれずの感が。
作者が想定した異形社会をマクロ的にもミクロ的にも観客に提示しきれていないので、輪郭や主眼がはっきりしない分冗長に感じる。97分。
ネタバレBOX
舞台の食品工場がある村や今の業務を始める背景、そして工場の中の状況やの人間模様のどちらも確信を持って理解できたとは言い難い。
また、演じられる各シーンもストーリーを展開していく上では余計とも思える部分が多すぎ。その割に喫茶店のシーンで背景を一気に説明してお茶を濁してる感じもして、そのバランスの悪さが最後まで受け入れがたい壁を作ってたように思えたのが残念。
結局正常な人が抱える諸問題で神経が病んでいる様と病気のレッテルを貼られてるものの、幸せに感じて暮らしている人との立場的な逆転を話の中心に据えるのなら、最後の姉妹の会話や喧嘩をもっとクローズアップして、その上でこのシーンの落とし前をちゃんとつけてほしかった気がする。
サナギネ
双数姉妹
青山円形劇場(東京都)
2008/07/30 (水) ~ 2008/08/03 (日)公演終了
両方見るとおいしさ倍以上でした
初演の時には「成体サイド」のみの鑑賞でしたが、今回両方見て、このお芝居の深さがよくわかりました。
世界がすごく広く作りこまれている・・・。
青山円形を手作り感覚で二つに割っただけの成果は十分にあったと思いました。
役者のレベルに高さを感じます。
OBの役者たちの度量も深かったですが、少し前に大量に入ってきた新人たちがすでに戦力として活躍していました。
阿片と拳銃
劇団M.O.P.
紀伊國屋ホール(東京都)
2008/08/06 (水) ~ 2008/08/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
哀愁と未練
これまた非常に素晴らしい舞台です。
すげぇ・・・
レベルが高い、高すぎます。
某有名劇団よりも内容充実です。
お時間ある方は是非是非観に行ってください。
百聞は一見にしかず、です。
閃光
reset-N
インディペンデントシアターOji(東京都)
2008/07/24 (木) ~ 2008/07/28 (月)公演終了
ピース-短編集のような・・・・・
グリング
ザ・スズナリ(東京都)
2008/07/30 (水) ~ 2008/08/11 (月)公演終了
満足度★★
印象が薄い…
オムニバスって呼ばれる形式の劇は初めてでした。
性に合わないのか、全体的にどうも盛り上がり欠けて印象が薄かった。。。
ネタバレBOX
短編としては何となくちぐはぐで、
長編としては何となく最後まで平坦で集約も発露もない。
そんな風に感じた。
小分けしていても全体的に雰囲気が同じで、別の物を見ているという印象が沸かず。
なんというか、各編の違和感を感じた部分を思い浮かべるにつけ、無理矢理各編を繋げるエピソードがそれぞれの完成度を下げていたんじゃないかと、思える。
どんなに言葉を尽くそうと、あんな世界に産み落とされる子供が不憫でならない。。。
サナギネ
双数姉妹
青山円形劇場(東京都)
2008/07/30 (水) ~ 2008/08/03 (日)公演終了
生憎
劇26.25団
インディペンデントシアターOji(東京都)
2008/08/07 (木) ~ 2008/08/12 (火)公演終了
満足度★★★
躁。しかし、色濃く闇。
会話劇にしては、異常なまでの躁状態で話は進んでいく。
一見、空っぽに見える明るさは、深い闇に裏打ちされたものに見える。
逆に言えば、闇を意識させすぎるきらいがあり、過剰な感もある。
おそらくそこは好き嫌いの問題。
ただ、闇っぽさはこの団体の根幹にある部分なんだろうと感じられる。
なるほど、「普通の不在、普遍の存在」という看板に偽りはない。
ところどころの言葉選びの気持ち悪さも徹底していて、◎。
それにしても、長尾長幸は印象が一定しない希有な存在だ。
今回は、マイケル・ジャクソンにも負けぬ博愛を感じた。
……いや、全然、皮肉とかじゃなくて。
いま注目の俳優の一人として記憶されたい。
ネタバレBOX
閉鎖空間を舞台にした作品の中でも、目を見張る秀逸な設定。
どこかリアリティのない人物が多いにもかかわらず、
「有り得そう」な設定で押し切り、結果として世界が立ち上がっているのだから、
これは設定の成功と言い切ってもいいかもしれない。
振り返るには早すぎる
東京Ne+wS
駅前劇場(東京都)
2008/08/07 (木) ~ 2008/08/11 (月)公演終了
満足度★
よく分からなかった・・・
ううん。何の劇なのか自体、よく分からなかった。。。
部分部分では印象に残るエピソードもあるんだけど、全体的で何について会話しているのかついていけず。。。
ネタバレBOX
眉毛が一本だけ異様に強靱で長い女。
いつも水着を着る人々。
所々分かるところもあるし、それはそれで酒のつまみになる程度には印象に残るエピソードだと思う。
が、、、結局なんの劇だったのか、何について悩んだり笑ったりしているのかさっぱりすっぱり理解できず。
これなら理解不能の言語で劇やってても同じような感想になったんだろうと思う。
生憎
劇26.25団
インディペンデントシアターOji(東京都)
2008/08/07 (木) ~ 2008/08/12 (火)公演終了
満足度★★
なるほど生憎
最初のシーンで、引いた目線で見てしまった私。でもラストの姉妹のシーンは好きです!
ネタバレBOX
うつ。いじめ。隔離。幸せ。逃避。家族。
そして、“薬”現代社会。
これは、現実なのかもね。
スクリーンシアター&トーク『阿佐ヶ谷スパイダース「少女とガソリン」』
阿佐ヶ谷スパイダース
福岡市民会館(福岡県)
2008/08/09 (土) ~ 2008/08/09 (土)公演終了
個人的にはこっちが好み
はちゃめちゃでちょっと笑わせておきながら、薄ら寒い世界を見せる。一瞬にして物語がひっくり返る場面の鮮やかさ。この作品でも中村まことさんがすばらしい。上演前のトークでは、まあわりとどうでもいいことをだらだらと。この作品の頃、阿佐ヶ谷スパイダースは危機だった、とか。
ネタバレBOX
急だったので、あの会場だったとは思うのですが、まあ集中できない会場でした。明かりもなぁ。わざとですか、あれは。あと、当日パンフまではいかなくても、キャストと簡単な宣伝文句をつけたチラシくらいは折り込んで欲しかった。いろいろひっくるめて不親切。
ピクルスのすっぱさと僕の涙
ロスリスバーガー
サンモールスタジオ(東京都)
2008/08/06 (水) ~ 2008/08/11 (月)公演終了
満足度★★
コメディのつもり?
脚本が、
情報の出しかた、
人の入退場のさせかたなどが
非常にマズく、
とても笑わせられる精度じゃない。
ピクルスのすっぱさと僕の涙
ロスリスバーガー
サンモールスタジオ(東京都)
2008/08/06 (水) ~ 2008/08/11 (月)公演終了
満足度★★★★
面白かった!(^0^)
小劇団の舞台裏のお話です.
バカバカしいけど,真面目な物語.
以下はネタバレBOXに..
ネタバレBOX
公演当日,主役の役者が来なかったから,さあ,大変!
楽屋裏は誰が代役をするかで,ドタバタ!
更に,中野役の藤代(あいでんてぃてぃ)がすんごくおもろい!(^0^)
動きが妖しいし怪しい!
ナニこのひと~!素敵じゃあないの!
おおよそ,人間らしい動きではありませぬ..
この役作りに相当苦労したのではなかろうか?(・・)
で,何故かこいつがいつもピクルスを持ってる!(^0^)
そのうち,代役は主宰がやることになったものの,芝居の流れは,思わぬ方向に..
恋人の携帯電話を盗み見た事がきっかけで,別れることになってしまったジュンコの話から,「恋人の携帯は見てもいいのか,悪いのか?」で議論が盛り上がる..
そこへ役者が舞台に出払った矢先,岡田の妻は岡田の携帯に着信があったことから,つい出てしまい,ついでにアヤシイメールを見つけてしまう.
メールの相手は白石という苗字だったが,藤原の婚約者の知香と藤原が主宰をする劇団員のあずさも白石だった事から,藤原はもしかしたら知香ではないかと疑う.
結局,岡田の不倫相手はあずさだったのだが,そこにいくまでの経過が絶妙で,藤原が誤解をしたり疑心暗鬼になったりと,その落胆ぶりぶりがうまい!
藤原が夫の岡田を詰って,物語は終わるが,その叱り方がいい.
すっきりするのだ.
いあいあ,楽しいです.
中野を観られただけでお得な気分!(^0^)
お勧め!
☆4つはちょっと甘め!(^0^)
美少女Hの人気(追加公演決定しました)
範宙遊泳
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2008/08/07 (木) ~ 2008/08/10 (日)公演終了
女教師は二度抱かれた
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/08/04 (月) ~ 2008/08/27 (水)公演終了
満足度★★★
本多劇場で観たい
コクーンのステージがやたら広く感じました。ちょっとコクーンで芝居するには厳しいかな?と思いました。松尾ワールド全快とは違い少々綺麗にまとまった作品かなと思います。池津祥子さんが一番楽しそうに演じていたかな?
七月の鎮魂歌(レクイエム)
劇団アルターエゴ
OFF OFFシアター(東京都)
2008/08/06 (水) ~ 2008/08/10 (日)公演終了
満足度★★
心温まるお話
中村さんの作品は、愛に溢れてると思います。詳しくはネタバレへ。
ネタバレBOX
パニックシアターの前回の公演を観て、また観たいなあと思っていたらこの「七月の鎮魂歌」が中村さんの作・演出ということで、またあの空気感に浸りたくて観に行きました。劇団アルターエゴは、声優さんとして活躍されている方が多いのかな?よくわかりませんし、初見です。
ワンシチュエーションのホームドラマをじっくり観ることができて、まずはよかったです。チラシにある風鈴越しの空がステキで、この風鈴のある家の中のお話であると理解したとき、まずは芝居の世界に入り込めた気がします。男三人女3人の家族のような共同生活がほのぼのと描かれ、やがてそれぞれの外の世界での殺伐とした出来事が起こり、この6人で助け合い励まし合いながら生きていく。・・とてつもなくあざとくてダサダサの話に思えますが、これがまたそうでもない。不思議な暖かさと愛に溢れていて、観ていてぐっときてしまいます。やがてファンタジーとも言える展開になっていきますが、まるで夏の日の夢のようにも思え、ラストのシャボン玉はとても幻想的であり、さわやかなエンディングに思えました。
一番前で観るべきだったと後悔しました。ちゃぶ台をはさんだ座り芝居がほとんどのため、多分後ろの方は前の座席の人の頭が邪魔でよく見えません。あの空気感を味わうには、首を左右に振って観てはまず集中できず無理です。ボクは前から三番目でしたが、ぎりぎりです。その辺の工夫があればと。風鈴の効果音はかなり的確で素晴らしかったですが少し音量が大きかった気もしました。
声優経験豊富ということからか、皆さんとても滑舌がよくて聞きやすい台詞回しだったと思います。割と普通に話しているのに、かなり声量があって、驚きました。しかも皆さん個性的なキャラクターを作ろうという意気込みが感じ、魅力が出ていました。女性三人はとても可愛いらしかったです。
こんな芝居をOFFOFFで観れるというのは、とてもうれしいことです。
夜鳴き屋シャバ・ダ・ダバダ
劇団マニアック先生シアター
ぽんプラザホール(福岡県)
2008/08/09 (土) ~ 2008/08/10 (日)公演終了
満足度★★★★
絶対
焼き鳥たべたくなる・・。
アンケートにも書きましたが・・。
皆さんとても素敵でしたが、岩城さんが好きでした。
あたしの致死量こんくらい
ぬいぐるみハンター
BABACHOPシアター(東京都)
2008/08/02 (土) ~ 2008/08/03 (日)公演終了
遅くなってしまいましたがwww
一応、以下ネタばれにて記述いたします。
ネタバレBOX
うーん、まさか役者3人だけの出演とは?!?!
最初は、マネキン(首だけ)の意味がよくわからなくて、後半でその首を持った役者が4人目を演じるという演出だということに、ようやく気が付きました(汗)
交互に投げ合って4人での会話を成立させるのは面白いと思いました。
そのマネキンの退場の仕方も乱雑で、3人の女性とは対照的にみえて笑ってしまいました。
また、女性(男性にもあるのかもしれませんが)の淡く微かな希望?妄想?欲望?を語る(にすがる)シーンは、変に納得してしまいました(笑)
女性としてはダメダメだけど、女を捨てられず、つい「イケるんじゃ??」的なってしまうところが妙にすんなり受け入れてしまいました。
ただ…わたくし…絶叫系あまり好きではないんですよね。。。
しかも…お芝居をみているというより、コントをみているようでwww
コントもある意味ではお芝居には違いなんですが…自分好みではなかったですね。
面白いところもあるにはあるんですが…入っていけませんでした。
それよりも、お芝居の後の漫才?(漫才師さん?の部と役者さんの部)の方が実に面白かったです。
漫才師さん?は前半はけだるそうに見えましたが、後半はとてもテンポよくみれました♪この日を持って解散といっていましたが…ちょっともったいないような。。。もっと他のネタも見てみたいと思いましたね。
役者さん2人がされた漫才は、男性のテンパリ具合と女性の淡々とした具合がいいですね。まっ若干、男性のテンパリ具合が女性にも移ったのか、もともとなのかはわかりませんが、二人してアタフタしてる感じは可愛らしかったです。
今公演と通常の公演はガラッと違うような事をおっしゃっていたので、すぐに次の公演されるようですが、通常公演を観てみたいですね。