少しだけ、息を止めてみる
年年有魚
新宿眼科画廊(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/25 (月)公演終了
満足度★★★★
外を行き交う人が
演技空間と融和されて、等身大の世界がすぐ目の前で広がってました。
自分が息吸ってるテリトリーを、演者と共有できるような。
ネタバレBOX
屋外でもアクトが続いていたりと、画廊の特性をうまく生かした構成です。
作品も、こむずかしいこと抜きに、単純に、好きになれました。
雨の夜、ステキな時間をありがとうございます。
あんなに優しかったゴーレム
ヨーロッパ企画
あうるすぽっと(東京都)
2008/08/19 (火) ~ 2008/08/25 (月)公演終了
満足度★★★★
あんなに優しかったゴーレム(*´ω`*)
実は初見。。。
お決まりの展開なのに大笑いw
お芝居でこんなに笑ったのは、結構ないです!
自分好みの、一見天然ものに見える計算しつくされた笑いや展開。ああ、やっぱりそうなるんだ・・・と、ニヤニヤ。
ゴーレムというもの自体にとっても愛着が何故かあったんで
何だか優しい気持ちになりました(*´ω`*)
想像するだけでかわいい・・・ゴーレム・・・(*´ω`*)
あれにストーリー要素をもっと加えると かなり自分好みかもしれないけど、
きっとこのフランクさが持ち味なのかな、と納得。
楽しかった!!
ネタバレBOX
あああ・・・
あんなちょっとの為にペガサス作るなんてー!!!!
A FUNNY THING HAPPENED ON THE WAY TO THE FORUM
JMS
南大塚ホール(東京都)
2008/08/15 (金) ~ 2008/08/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高の生バンド
三人のシンプルな編成ながら、高いqualityと熱さを感じました。
やっぱり生はいい。
芝居もすごくよかった。
ネタバレBOX
来年、4月に吉祥寺シアターで、オリジナルミュージカルを上演します。
好ご期待です。
また、生バンドの予定です。
ペダルをめっちゃ漕ぐ
Theatre劇団子
赤坂RED/THEATER(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
初見にも関わらず、違和感なくすごく楽しめました。
初見の劇団さんだと、やはりどんな役者さんがいらっしゃるのかわかりませんし、どんな雰囲気の劇団さんなのか把握していませんので、不安だったのですが、
そんな不安はすぐにふっとばせるぐらい楽しめた舞台でした。
最初の諸注意の放送の際、『上演時間は2時間20分となっております』と聞いた時に失礼ながら「ながっ」と思ってしまいましたが、テンポのよい話の展開と素敵な笑いでまったく飽きさせもせず、ぐいぐいと舞台の世界に引き込まれ、素敵な時間を過ごせました。
公演終了後は、顔がニタニタが止まらず仕方ありませんでした(笑)
是非是非、他の公演や次回の公演も拝見したいと強く思うほど実力のある劇団さんかと思います。
また、お客さん層も幅広く、若者からご年配の方までいらっしゃったのにもかかわらず、全体的に笑いが途切れず、どんな客層のニーズにも対応しているのは本当に凄いと感嘆しました。
時間があれば、何度も観たいですね。何度観ても飽きない舞台でしょうね♪
現在、公演中ですので、以下ネタバレにて記述。。。
ネタバレBOX
限定10個の“ちゅる団子”頂きました。
すごく後ろの席で、しかも配りにくい中ほどの席だったので、貰えないと思いつつも、あまりにも楽しい舞台を拝見させて頂いたので、テンションが高く元気よく手をあげましたら、田中さんがわざわざ近くまで来て下さいました♪
本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
…なのに、ちゃんと声をだしてお礼ができず、一礼だけの失礼な自分を許して下さい。。。
さてさて、本内容ですが、本当に素敵!面白い!!しか出せません!!
最初、自転車に乗るシーンをどうするのだろうと、公演前に色々と考えておりまして、自分的結論パントマイムかしら?と思っていたのですが、愕き!実際にローラー台で走るとは!!
私が知る限り、あのローラー台は簡単ではないはず!!バランスはもとより、体力は相当必要でしょうし、それなのに台詞までとは?!本当に愕きです。
ストーリー的には、話が進むにつれて話が読めはしますが、
全くあきさせないあの構成と演出は素晴らしい。
特にペス(犬)の語り調というのが面白い。特にペス役の田澤さんの透き通るあの声と人懐っこそうな感じがとてもマッチして全く違和感がありませんでした。
ペスの言葉と人間の言葉の食い違いが、現実にありそうで笑えました。
話の途中で「体が重い」「疲れがとれない」という台詞で、話の終わりで旅立ってしまうのだろうなと思い胸が熱くなりましたが、最後のそのシーンでは涙よりも不思議と微笑みが…先代の元に馳せんじり報告する彼?彼女?ペスの姿が目に浮かび温かい気持ちになりました。
この劇団さんの味であろう『笑い』は、本当にツボにはまります。
どの役者さん方々もそれぞれにいい味があり、それがうまい具合に劇中で引き出されていますが、特に面白かったのは、
田中さん(堀ちえり役)と土橋健太(氷室恭一役)でしょう。
田中さんはどの場面にいても強烈でつい目が彼女を追ってしまいます。
そして、自転車のストッパーがかからず客席へ倒れてしまうというハプニングにも笑いで対応して下さり、田中さんは大変だったでしょうが、このハプニングがわたくしにはお得な気がしました(笑)
土橋さんは、ペスとのやりとりが得にツボにはまりました。
少しダークな感じなのかな?と思いきやツンデレキャラ?(笑)後半はみんなにイジられ可愛かったです。
しかし最後の方まで「ひーくん」をひっぱっていたのはかなり面白かったです。
全体的に箇所箇所に笑いを忘れない、必ずといっていいほど笑いがどこかに隠れているあの感じは大好きですね。
しかしながら、わたくしが一番親しみを感じたのは沢城さんの姫子役でしょう。
彼女の母親に対しての寂しさや疎外感がすごく理解できます。
また、沢城さんは素敵な声をお持ちで!その声と彼女の母を呼ぶ「お母さん」という台詞、本当に切なくなりました。
最初は長女に無関心な母という感じで、私は母親の富子があまり好きではなかったのですが、姫子が自転車に乗るのを手伝うシーンをみて、言葉とコミュニケーションの大切さをしみじみと感じ、富子が温かい母親像に変わりました。
そして、自転車なくして語れないこの物語。
最後のレースシーンの迫力、緊張感は素晴らしかったです。
最初のOP映像で道がなぜ客席の反対側に進むのかと不思議だったのです、この場面で車田チームが舞台で走るからだったんですね。
映像のおかげで、ぐっとシーンを想像しやすかったです。
ただ、残念なのは走り続けられなかったこと。
シーン的に脱落する場面だったので止まっても問題はないとは思いますが、残念ながら自分には舞台の雰囲気が崩れてしまった風に感じてしましいました。
それに最後伸一が走りながら暗転のシーンも理想、“走り続けている”のでしょうか…やはり実際に走るプラス台詞、しかも『走り続ける』というのは難しいですね。
何が起こるかわからない。これが舞台の怖さであり、面白さ。
実際に観ているこちらまで息を呑んでしまうほどのすごい緊張感を肌で感じることができます。
最後になりましたが、OP映像も素敵でした♪
割と舞台上に物があふれているのに、スクリーンを使わず、舞台にそのまま映像を流しているのにもかかわらず、観やすいのにはびっくりしました。
映像もかなり独特でいろんな手が加えられていて面白い。
そして、告知紙も可愛いですね。階段にこれまでの公演の告知紙らしきものが貼ってありましたが、全て同じ人形?を使用したもの。
いやぁ~可愛いです♪
また次回公演、是非是非拝見したいです。
お気に入りの劇団が出来ました♪
星影のJr.
庭劇団ペニノ
ザ・スズナリ(東京都)
2008/08/14 (木) ~ 2008/08/20 (水)公演終了
満足度★★★
挨拶文の中に全ての答えがある
ここでネタバレを読んでから行けたため
テーマに対する嫌悪感無く冷静に観る事ができた
何を書いてもタニノ氏の思考には及ばないだろうが
すごくシンプルな一人の男の成長の物語だったのだろうと思う
物語自体は多少冗長な部分もあったがおもしろかった
個人的には緻密な演出に期待して観劇したので
その点に関しては物足りなさが残った
純真無垢のメカニズム
たすいち
早稲田大学学生会館(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★★★
思いのほか、楽しめました。
初見の劇団さんでしたし、旗揚げして間もない劇団さんだったので、
(失礼を申し上げて申し訳ありませんが)あまり期待はしていなかったのですが、思いのほか楽しめた公演でした。
ただ、ごり押しっというか、突っ走り具合が少し残念。
観ているお客さん置いてきぼり感がわたくしには、所々感じてしまいましたが、
現代の若者そのものを表しているかのようにも感じ、ある意味では面白かったです。
展開的には少し観ずらい所もありましたが、登場人物や話の流れのつながりが少しづつ分かっていく所は実にわたくし好みでした。
ストーリを把握して観るとまた違った印象を受けそうなこの舞台、もう一度観てみたい気もします。
現在も公演中ですので、以下ネタバレにて記述。。。
ネタバレBOX
普通の恋愛物語ではなく、アンドロイドに感情を学ばせる為の恋愛シュミレーションを実施する研究所(研究者)とそれに関係する人たちの物語でした。
普通の恋愛物語を想像してたので、その意外性に心惹かれました。
OP映像も面白いです。
映像に合わせて役者さん方々がお一人づつ登場する演出も素敵でした。
ただ、映像に書かれるお名前を読む間に役者さんが何か動作をされるんですが、
その時間が短くて、名前を確認してたら役者さんの動きが見えないし、役者さんをみてたら名前がわからないしで、映像と役者さんを交互にみることがわたくしには出来ず苦労しました(笑)
最初は、何故、同じ夏休みを繰り返すのかその意味がわかりませんでしたが、本当に最後の方でやっと、研究者がその夏休みを自分の望みどおりになるまでやり直すまで続けたいという願望だったと気付きました。
比呂くんがもっていた恋愛感情の『メカニズム』は理解できました。
告白されたみつちゃんが断ってはいるものの、比呂くんに好意がありそうだという様に感じたのも、いわゆる『メカニズム』によるものだという風に自分が最後に理解したことではありますが…釈然としませんでした。
比呂くんが感情に『メカニズム』があるというのは納得がいきます。本人を基盤として使用しているのですから。
しかし…比呂くん以外は…普通のアンドロイドですよね?それとも彼ら彼女らも何らかの本人の情報というか肉体、DNAに関係しているものを使用しているのか?
あみさんに関しては、姿は同じでも本人と全く違うアンドロイドだったのに…比呂くんの学友は本人に近いのはおかしいのでは?と思ってしまいました。
…まっ作成した研究者が違うし、情報交換をしていないから、造りだすアンドロイドの特徴も異なるということかなという風にも感じはしましたが、やはり釈然としませんでしたwww
まっこれは自分の受け取りが異なっているからかもしれませんが。
でも、ストーリーが進むにつれて、登場人物のつながりや、それぞれの望みや、物語の前後関係が明確になっていく構成は実にわたくしの好みで、後半は楽しんで観れました。
あみさんの婚約者(相田士音)が、彼女がアンドロイドと知った際の引き際の速さや気持ちの切り替えというか、感情の移り変わりは、人間味が感じられ面白かったです。
ただ残念だったのは、とって付けたような笑いの部分。
感情で笑うというより、頭であっここは“笑い”だと理解するといった感じ。
テンポのいい早台詞のやりとりのはずなシーンも多くあったのですが…わたくしは、ノッて聞けませんでした。肩透かしというか、そのテンポが自分のテンポと合わなかっただけやもしれません。
プラス、役者さん方々の演技も素敵だったのですが…ちょっと声のトーンが役者さんによってボリュームが違いすぎて、戸惑う箇所もややwww
それを踏まえても、観やすいと思います。
ジャパニーズ in NY
演劇集団Nの2乗
小劇場 楽園(東京都)
2008/08/19 (火) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
手堅くまとめたプロの力量を満喫
長峰明氏はやはり数千万人の心を鷲掴みにするテレビ番組に関わるトップクラスとしての力量を持つ人だと改めて痛感。100分の芝居が手堅くまとまっていた。観客の求めるニューヨーク像。そのアイコンをきちんと芝居中に取り入れ、難解な言葉はすべてきちんと説明し…。おそらくは自身の経験も取り入れたニューヨークストーリーとなっていた。
仮想したい顔
村田堂本舗
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2008/08/21 (木) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★
凍りついた世界
こういう舞台を前にして、僕は、何を思えばいいのだろう。こんな風に完結した世界にあって、僕ら観客は、必要だったのか。なんとなく、無力感にとらわれて、途中から、逃げ出したくなった。
ネタバレBOX
大阪芸大出身の劇団「村田堂本舗」。4年間で公演8回。今回が9回目、初の東京公演。随分、長くやっているし、場数も踏んでいる劇団なのである。してみれば、「長くやる」ということは、前進するということと、必ずしも結びつかないどころか、歩みを止めるということにもつながるのかもしれない。
とにかく、不思議な舞台である。本人たちは大真面目にいい話のつもりでやっているのじゃないかと思うけど、どことなくヘンな日本語や演出効果のおかげで、結果、無駄にシュールな仕上がりになっているのだ。狙いなのか?
例えば、小道具の時計が進むとき、普通は暗転の間にこっそり進めたりするのだろうけど、この劇団の場合、暗転するけど、なぜか時計にスポットが当たる。そして、手動とおぼしきぎこちなさで、針が、するすると進んだりする。なぜ、それを観せるのだろう。謎は多い。他にも、登場人物にスポットが当たって、観客に向かって、その場面における自分の心理を説明したり、舞台の進行状況を、小道具の移動ひとつに至るまで、逐一教えてくれる親切さが、非常にシュール。
こういう感覚、どこかで覚えたな、と思ったら、夏の夜の夢の、ボトムたちの芝居だった。ライオンが人だと分かるように、壁が壁だとわかるように、ボトムたちは、ライオンには「私は本当は人です」と、壁には「私は壁です」と語らせる。村田堂本舗の舞台は、あの喜劇的なシュールさに満ちているのだ。ひとりがテンパっていることを示すために、突然全員が舞台に出てきてよくわからないダンスを踊りながら、なぜか折り鶴をばらまくシーンに至っては、ボトムたちを超えた、とさえ言える。
でも、そんな彼らは、舞台に対して、非常に真摯にとりくんでいるのである。だからこその、あの演出なのだ、きっと。舞台の後で、出口に並んで見送りまでしてくれたし、プログラムがカラーの力作だったり、公演を楽しんでいるのは、痛いほど伝わってくる。
だが、どうやら、公演を行うことが楽しくて、自分たちの舞台を客観的に観ることは避けられてきたようだ。演技、演出、作劇、あらゆる面にわたって、ヘンなクセが、そのまま、場数を踏むごとに、強化されていったのだろうと思う。そして、この独特の世界は、そのまま時間を止めていて、彼らが大学を卒業した今も、劇団ごと、自己完結している。観客が必要ないほどに。
今回の物語は、支離滅裂なところがあって、よくわからないけど、たぶん、ニートの青年が、出会いを通じて、実家の外へ出るはなしだった。作者にも、どこか、自覚があるのかもしれない。学生のまま完結し、凍り付いた、彼らの舞台の世界は、東京へ出て新たな出会いを経験することで、溶けることがあるのだろうか。希望は、ただひとり、エネルギーに満ちた柔軟性を感じさせてくれた、今井志織さんに、あるかもしれない。おおきなお世話だろうけど。
真説・多い日も安心
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2008/08/21 (木) ~ 2008/08/31 (日)公演終了
満足度★★★★
らしさが全開で
すっごく楽しかった!内容的にもわかりやすくて、今回のはかなり好き。勢いで押し切りながらもしっかり残るものがある力がすばらしいです。
ネタバレBOX
高さのある舞台だから、後ろからのほうが観やすいかな。
深谷さん、ほぼずっと出てる感じですが色気と存在感がいい。下品なポーズをしてもさらっといやらしくならない。
佐藤みゆきさんもかなりベタな部分を担いながら、かわいい。観るたびに演技の幅が広がってる感じがする。
下半身タイガース、妙に自然なのがおもしろいけど、玉置さんの見せ場としてはもっとすごいの観たかった気もします。
表層の過激さにとらわれず、ゆったりと味わってほしい。
嵐になるまで待って
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2008/08/06 (水) ~ 2008/08/31 (日)公演終了
満足度★★★
途中までは良かった
キャラメルボックスは初見でした。
最初からテンポがあり、笑いもありで非常に楽しめました。
ただ、後半からの展開が大げさすぎて感情移入できなくなってしまい、急に冷めてしまった・・・。
途中までは集中して入り込めていただけに残念でした。。。
何度も再演されているお芝居なので、あのストーリー展開はしょうがないのかなぁ。
ネタバレBOX
オープニングの曲から、独特の世界観が作り出されていて、すんなりと入り込めました。
手話を使用した演出も良かったのですが、後半、ユーリ、幸吉、波多野が嵐の中で立ち回りをするあたりで、急に展開が安っぽく思えてしまい、感情移入できなくなってしまいました。
最後の雪絵の手紙の内容があまりに自己中すぎて、「おい!」と突っ込みを入れたくなっちゃいました。
後半部分の演出が派手すぎな気がしたので、過去に行われた公演と見比べてみたいです。
あんなに優しかったゴーレム
ヨーロッパ企画
あうるすぽっと(東京都)
2008/08/19 (火) ~ 2008/08/25 (月)公演終了
満足度★★★
笑えたけど・・・
ヨーロッパ企画は初見でした。
最初から最後まで、コントのような笑いがちりばめられており、楽しめました。
ただ、笑いに終始してしまっているので、すこしホロリと来るような演出があってもよかったかなと思います。
ゴーレムと人々の関係を少し掘り下げることで、感動的なお話にもなりそうですね。
八月のバス停の悪魔
ミナモザ
サンモールスタジオ(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★★
チラシの印象から受けた
いわゆる戦争ものではなかった、それはいいのだがラストはすかされた感もある。
ルドンの黙示
アロッタファジャイナ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★
・・・何がしたいのだろう。
テーマもわかる。画家オディロン・ルドンから取ったであろう題名。
魅力的な35人の出演者もわかる。
だけれども、全く何も伝わらない。
35人の出演者を捌けていない。
この演出は、生きていること、人間を舐めている。
そう感じてしまった。140分。
何がしたかったのだろうか?
新国立劇場クラスはクオリティに対してある程度『保障』というものがあったのだけれど(値段の面でも)それが崩れるのを感じた。
好きな小劇場の役者さんも出演なさっているのに、残念。
(沢山思うところがあり、以下ネタバレBOXへ)
ネタバレBOX
最初から最後まで駄々すべって終わってしまった感じ。
主役級のカップルふたりが全く意味を成していない。
そのせいで音・光・殺陣、全て素晴らしいのに、お互い殺しあってしまっていたように感じる。
脚本も蛇足が多すぎて、困惑する以前に疲れて諦めてしまう。
柳浩太郎君演じるルドンは、流石の存在感。
赤のテーマカラーの悪役?だったシハージャの一団は、満島ひかりさんを中心に他の演者に比べ段違いの完成度だった。
彼らがメインでいいと思うのだが。
少しだけ、息を止めてみる
年年有魚
新宿眼科画廊(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/25 (月)公演終了
満足度★★★★
写真はお姉さんなのね
写真展と合同開催、ギャラリー公演ならではでよい。とりあえず、みなかわいいのですよん。松下ロボが意外と美形と初めて知った。
STOMP JAPAN TOUR 2008
フジテレビジョン
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2008/07/02 (水) ~ 2008/07/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
感動
リズムの嵐に涙が出るほど、感動してしまいました。
無理くり見に行った甲斐がありすぎました。
道元の冒険
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/07/07 (月) ~ 2008/07/28 (月)公演終了
満足度★★★
難しい
内容を理解しきれず、終わってしまいました。
早換えのドタバタ感も見せ場・面白みに変えてしまっているとこもあったけれど、ちょっとドタバタが目立ちすぎたかなぁと。
ミュージカルじゃないので、歌は期待してはいけないと思いつつ、
ちょっと残念。
でも井上作品、ハッとさせる言葉たちも多かった。
真説・多い日も安心
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2008/08/21 (木) ~ 2008/08/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハイテンションの105分
全力疾走で走り抜けていくような105分。役者さんはもちろんですが観る側も同じように走らないと置いていかれちゃうから体力勝負っすね(笑)
"超ド級スペクタクル"というのは、確かにその通りでした。深谷さんが始終すごいテンションでした。
「ご来場著直前ご案内メール」って、なんだかありがたいですね。
<津山三十人殺し>幻視行
月蝕歌劇団
ザムザ阿佐谷(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★★★★
結構面白い
少年時代のムツオ(笹生愛美)のパート、阿部定(紫乃原美加)のパートが面白く、お二人とも好演だったと思います。
お約束(?)の日本軍の登場ですが、対立する三人組(スギウラ、大島、あおい)に対する敵役としてちょっと物足りない気も。戦闘シーンもちょっと物足りなかったけど、ムツオ・阿部定が事件を起すまでの人生の物語としてはいい感じ。
紀伊国屋ホールやあうるすぽっとでの公演もありましたが、やっぱり月蝕って、ザムザが合ってるような気がしました。
関東アクトリーグ第7戦
アクトリーグ
スタジオアルタ(東京都)
2008/08/19 (火) ~ 2008/08/19 (火)公演終了
満足度★★★★★
観ました
はじめて拝見させていただきました
劇団がその日の演技で点数をつけられ順位が決まる演劇戦国絵巻!
演劇バカがプライドを賭けてのガチンコ勝負!!
新しい演劇の方向性を感じさせるこの試みに、今後目が離せません!!!
純真無垢のメカニズム
たすいち
早稲田大学学生会館(東京都)
2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了
満足度★★
ハッタリと、笑いの技術
今は消えてしまったけど、昔、早稲田の文学部の受験科目には、小論文があった。慶応の小論文が、「要約」という、「精緻な読み」を機械的に求めるのに対して、早稲田の小論文は、問題文が一行くらい。「この文章をもとに、考えたことを書きなさい」とかいう、すごくアバウトな、人間味あふれる、いいかげんなもの。歴史ある形式だったが、採点が不可能な感じで、数字が求められる時代の中に、あだ花と消えた。
当時、予備校は、「早稲田の小論文は、バカにならないと書けない。ハッタリをどれだけかませらるかが勝負」と教えていた。
たすいちのチラシには、「舞台という虚構の中で、屁理屈で理屈を通す、大人も子供も楽しめるファンタジー」とあるけど、感想としては、理屈はどこにもなかった。屁理屈が、屁理屈のまま、説得力なく、しぼんでいった。
それは、でも、とてもすがすがしくて、僕は、楽しんだ。ハッタリが効いていて、しぼむとこまで含めて、ああ、早稲田だなぁ、と思った。
ネタバレBOX
本当にテンポよく、ぽんぽんと弾む会話で物語が進む。そのスピードたるや、本当に速い。速すぎて、笑うタイミングがつかめないほどだ。ためが欲しい、と思った。
たとえば、何度かくり返される、高校生の告白シーン。「スキです」「ごめんなさい」「一瞬の迷いもないね」「迷った方がよかった?」と続く。どうやら、「一瞬の迷いもないね」が、たぶん「ここで笑うとこですよ」という、ひかえめな合図。自然にパッと笑うような、瞬発力あるものではない。でも、そうか、笑うとこか、なるほど、笑うか、と思い終わる間もなく、「迷った方がよかった?」とくる。その先は忘れたが、こういう、笑うスキのないテンポが続く。次第にこちらは、「じゃあ、笑わなくていいや」となった。
一人だけ、一生懸命に笑う女の子(僕のとなりのとなりに座っていた)がいて、「ふふふふ」(ぴた)「ふふふふ」(ぴた)と、小刻みに笑い分ける。すごいな、と、感心した。ピンポイントで笑う技術が、求められる世界だった。