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鬨、唾棄すべき

鬨、唾棄すべき

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

ザムザ阿佐谷(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

キーはペイゲロという名のワイン
南洋に浮かぶ孤島ナンマドールでの出来事。

まず、照明が素晴らしいです。灯かりというのは使い方によっては幻想的でかつ、埃っぽさも出せるんですね。

今回の照明は赤を基調とした、ぼんやりと漂う照明の下、南の孤島の熱気、錆びた赤茶けた鉄の臭い、灼熱の太陽の温度までもが感じられると言う照明の凄さもさることながら、素晴らしかったのはキャスト全員が優秀な実力派だったことでした。

この芝居、観たのが日曜日だったこともあってUPが遅くなってしまいましたが、この作品は他の劇団の方たちに観て貰いたい作品です。

本も、良く練りこまれ、人生の縮図を観ているようでした。
第7回公演という事でしたが、若い劇団には稀にこんな秀作に出会う事もあります。

長くなりそうなので、以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

1932年、マレーシアにて犯罪結社『死の腕』によって殺された田島の妹。その亡骸を抱えて田島ハルは復習を誓う。以後、田島はマレーの虎(ハリマオ)との異名で呼ばれる。彼は報復組織『マレーの赤い虎』を結成し、打倒『死の腕』を掲げる。

孤島ナンマドールに『死の腕』の党首が潜伏している事を突き止めたハリマオはこの孤島でバーの店主になりすましていた『死の腕』の党首ダロを殺害する。復習の物語はここで終わるはずだった。

だが、ダロの妹は「兄はずっと貴方が来るのを待っていた。友人としてこのワインを一緒に飲むことを楽しみにしていた。」と言ってペイゲロワインをグラスに注ぐ。「飲んで!」と。

ここでの島民の掟はダロを殺した人物が次のダロになることだった。
ダロとは一人の呼称で本名ではない。だからハリマオは14代目のダロを殺して15代目のダロに就任したという訳だ。

島民達は主張しない、他人の過去に干渉しない、他言しない、島も出ないときてるから、悪党達が生きるのに丁度いいような環境だった事から、この孤島は悪人達の歴史を刻む吹き溜まりのような場所だった。

舞台は家族を殺された復習の為に、ターゲットを殺し、そのターゲットにも家族がいて、更に復習が復習を呼ぶ。という恨みの連鎖から開放されるまでの男の人生を描いたロマン劇。

かつて大虐殺を行った人達が見えない苦しみを抱えてこの島に死にに来ているという設定もさる事ながら、島の人達の他人を許す。という温もりや、最後にこの恨みの連鎖を断ち切る為にハリマオ自身が自害して終わりにするという心意気にも感動させられた。

人を殺めてしまった行為に対して悔やみ、そして償いたいという心の膿を上手く表現してたと思う。

そうして最後はハリマオの部下だった男パレンケが父親を殺されたナスカから、ペイゲロワインを差し出されるシーン。物語は冒頭のシーンと繋がり、ここでの隠された伏線がすっきり噛むように納得する。

色んな場面に秘密のネタは隠されており、ひじょうにレベルの高い作品です。
ハリマオが登場し全員が銃口を向けて撃とうとするシーンは壮絶なクライマックスで、ワタクシ、完全に磁場が狂ってしまい一人ワクワクドキドキ微笑んでしまったというおまけ付き!まさに樹海レベルでした。

「太陽を飲み込んで生きよ。」

そうだ!何でも飲み込んで生きよう。そう思わせてくれる作品。


・・・おまけ・・・
今回の出演者の日本軍兵桜田を演じた棟熊琢巳、素晴らしい演技です。彼ほどアロハと雪駄の似合う男は観た事ないです。一升瓶も持たせてやりたかったくらいだ。
くしゃみをする時は「へ~っくしょんチクショウ!」っつーてました。
オッサンですわね?オッサンくしゃみ!いいものをみせて貰いました。
棟熊、次回も頑張ってオッサンして欲しいです。
オッサンという呼称、君の為にあるのかも・・かも・・(^0^)ガンバレー棟熊!




黒猫

黒猫

TBS

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/12/03 (水) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

好み♪
もちろん、映像作家にして映画監督でもある奥秀太郎が作・演出なので、多用される映像はほれぼれするほど刺激的で素晴らしい。ただ、そこに焦点を当てすぎてはいけない気もするなあ。

というのも、日本語の練度をもっと高めて欲しいとか、黒猫に収束しない余剰な物語が多すぎるとか、役者の演技に統一性がなさすぎるとか、じつは脚本や演出に不満も少なくなかったのだけど、結果としてはそういったことも含めて、ひとつの世界を作ることに成功していたからね。なんか、逆にその制御されていない不安定な部分が最大の魅力だったかも?
 
そしてなにより、演出家の作りたいもののイメージと、お客さんにひたすら楽しんでもらいたいと願うおもてなしの気持ちが明確に伝わってくる、とても美しい佇まいの心地よい舞台、でした。

七人は僕の恋人

七人は僕の恋人

大人計画

本多劇場(東京都)

2008/11/08 (土) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

35年後もこのままやっていってほしい
「普通に」と枕詞として書いてしまうぐらいに
普通に楽しんだ、笑った。

演じている自分たちが一番楽しんでいるように
見えているところ、
というか、楽しんでいるように
「見せて」いる(たぶん)ところが好ましい。

ネタバレBOX

デビュー35周年のズッキーとおんなじに
こんな感じでずっとやっていってほしいと思った。

ただ、ラストは、中学生コントに戻るのかと思っていたが
そうではなかったし、各コントのつながりは? 
なんて考えて観ていた自分がバカらしくなってくるぐらいの
どーでもいい感も好ましいと思ったりした。

ああ、でもズッキーの唄はちょっと長かったなあ。
もっと見る (公演終了・御来場御礼)

もっと見る (公演終了・御来場御礼)

殿様ランチ

サンモールスタジオ(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/14 (日)公演終了

あっけらかんと・・・
重たくないけれど胸に残る印象。
“セミドキュメンタリー”とは正にと言った感じで、大袈裟な起伏の無さが現実的。物語としての感動は薄かった。
一日反芻したけれど、未だに何を語りたかった作品なのだか掴めない。読解力不足で申し訳無い。

現実にありそうな、笑って良いんだかそしたらKYか、みたいなラインの笑いが塩梅良かった。こうゆうの好き。
でも、常連らしき観客のグループが爆笑していてちょっと興醒め。

ネタバレBOX

最期のシーン、恭一郎は声のトーンもボリュームも落として欲しかった。
喋り方が元気過ぎて今際の際の人間に思えない。小さな箱なんだから通るギリギリの声で良かったと思う。
鬨、唾棄すべき

鬨、唾棄すべき

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

ザムザ阿佐谷(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

キラー作でしたね。
海賊ハイジャックの定番とも言える作品形式でした。
でもスタートはゆったりとしていました。
後半はといえば、パワーにかさむパワー。騙されました。
言葉っていうのは、多く語りすぎると聞こえなくなるんですね。
最後のいくつかのシーンてそういうことですかね?

役者の顔が、はちきれる血管が、心を打ってくれました。

ありがとうございます。

ネタバレBOX

ヤマの人は次もでるんですか?
ドブネズミたちの眠り

ドブネズミたちの眠り

流山児★事務所

Space早稲田(東京都)

2008/11/29 (土) ~ 2008/12/14 (日)公演終了

満足度★★

えっ?!
私のお目当てのチバテツさんを始め
役者の皆さんスゴクうまい。
役者のチカラは存分に味わえる。
が、全体としてどうかといわれると・・・・・・・・

ネタバレBOX

とにかくラストが弱い、弱すぎると思う。

あの理由であそこまで引っ張られたのかと
納得出来ませんでしたよ、自分は。
正直拍子抜けしてしまった。

狭い空間で緊張感のある芝居で
ラストに期待し過ぎたのか?

いや、あの着地点ではソレまでの熱演に見合わないと思う。

鬨、唾棄すべき

鬨、唾棄すべき

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

ザムザ阿佐谷(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★

鳥肌がたちました
舞台を見ていて久々に鳥肌が立ちました。

難解な言い回しや聞き取りづらい台詞なども多々ありましたが、それらが気になる以上に引き込まれました。

「罪の意識」、「贖罪の欲求」というものを「恨みの連鎖を断ち切る」という切り口から描く部分に脚本家の方の意地を観た気がします。

残念な部分としては、役者の方の声が枯れ気味だったところでしょうか。大きな声を出す演技が多いので大変そうですが、頑張って下さい。

ちなみにこの公演以前の作品の映像や脚本は劇場で販売したりしないのでしょうか?
次回も楽しみにさせていただきます。
頑張って下さい。

ネタバレBOX

ラストの「太陽を飲み込んで生きよ」という台詞に深い余韻を残されました。我慢する事と飲み込む事は違うものなのですね。
特異な設定でありながら、どこかしら日常に通じるものを感じるのが面白かったです。
黒猫

黒猫

TBS

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/12/03 (水) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★

舞台装置に惚れぼれ
残虐な物語を、根底の残酷さを残しつつグロテスクにはしない、
そんな演出に好感が持てました。

映像とハコの使い方が巧みで、次々に変わるシーンも違和感なく、
これはおもしろいな、と。

演者さんも達者な方ばかりで、良いものを見せていただきました!

もっと見る (公演終了・御来場御礼)

もっと見る (公演終了・御来場御礼)

殿様ランチ

サンモールスタジオ(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/14 (日)公演終了

満足度★★★

上出来
前回の「空気正常」で「なんだかなぁ」という印象を持ってましたが
今回はたいへん良作です。

特に、身内や親しい人の闘病死に直面した経験がある方は
笑いの中にある悲しみ、諦め、そして希望など心に響くものが
あるのではないでしょうか?

ちょっと親父の死んだ時を思い出しました。

もっと見る (公演終了・御来場御礼)

もっと見る (公演終了・御来場御礼)

殿様ランチ

サンモールスタジオ(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★

さすが!
死という難題を明るく素敵に、殿様ランチ風に仕上げてくれた作品に星四つです!

豚とオートバイ

豚とオートバイ

d’Theater

タイニイアリス(東京都)

2008/12/06 (土) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★

斬新な演出で
20前後の若い役者たちを実にうまく乗せていた。
福岡のリーディング公演とはかなり違う感じで、
重い内容にも関わらず、非常にわかりやすくそれでいて
重厚さを感じさせた。タイニィアリスという劇場に非常にマッチした。

ネタバレBOX

主役の男性のみ歳が30過ぎの役者を起用したことは
よかった思う。若者特有の荒削りさやシャープさのかわりに少し
疲れた様子がよく出ていた。また、効果音を生のドラムで表現していたのも
おもしろかった。
ファインランドリー

ファインランドリー

IQ5000

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/12/04 (木) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★

独特の演出がとっても良い感じです。
「RUN AWAY OFF」に続いて、IQ50002度目の観劇。
すっかりファンになってしまいそうです。

相変わらず舞台は殺風景で、役者たちの体や声や状況説明で
いろいろな場所場所に場面転換していきます。
舞台がライトに補助されているとはいえ”想像の中”だけにあるから
このような場面移動が出来るんでしょう。

役者さんは1人3役なんて当たり前で、異常なくらいテンポがよいです。
短編って実は苦手なんだけれど、この作品のような形なら許せるなーと思いました。

2+2=9 『漂い』『男女』

2+2=9 『漂い』『男女』

とりととら

The Art Complex Center of Tokyo(東京都)

2008/12/04 (木) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★

楽しめました
前作のノリと同様に、雰囲気を楽しめました。
いつの間にか、役柄が変わっていて、不思議に違和感が無いという、いい感じでした。
まったりした感じに、思わず睡魔が・・・。

幻のセールスマン

幻のセールスマン

舞台芸術集団 地下空港

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2008/12/03 (水) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かったです
少しストーリー的に判らないところがありましたが、テンポの良い台詞からイメージが拡がり、今までに観たものとは違う感じがありました。ダンスパフォーマンスも見応えありました。大いに面白かったです。

NO fear

NO fear

三角フラスコ

精華小劇場(大阪府)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

仙台の空気
仙台から来た劇団だと知って観てるせいかもしれないけど、これは仙台の空気だなあ、大阪の空気じゃないなあ、と感じた。よくも悪くも。
何だろう・・私にはつかみきれない、てそんな気がしたのです。

冒険王

冒険王

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/11/15 (土) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★

狭間
日常と非日常、ありきたりと虚構の混在をもって、
時代の動きを表そうとしているかのようです。

その世界観に引き込まれ、なかなか小気味よかったです。

愛と青春の宝塚~恋よりも生命よりも~

愛と青春の宝塚~恋よりも生命よりも~

フジテレビジョン

新宿コマ劇場(東京都)

2008/12/02 (火) ~ 2008/12/22 (月)公演終了

満足度★★★★

紫吹・貴城・大鳥・紫城の組
TV版をうまく舞台化したと思います。大石さん鈴木さんグッジョブ。
宝塚OG夢の競演みたいなところもあって面白い。皆さん適役。
女子に囲まれているせいか石井氏がめちゃ男臭く感じられる。
20分休憩ではトイレさばききれない模様。2幕はじまってから入場するお友達の多いこと。

ネタバレBOX

大鳥れいさんのセーラー服姿(下はモンペだけど)が見られて満足。
たち

たち

安全品(近々改名の予定あり)

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/07 (日)公演終了

満足度★★

チラシとイメージ違う
チラシに書いてあるような日常のお芝居かと思いきや、そうじゃないような…。

ネタバレBOX

麻雀占いいらなかった気がします。
チラシに書いちゃったから仕方なくいれたのかと思っちゃいました。
黒猫

黒猫

TBS

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/12/03 (水) ~ 2008/12/08 (月)公演終了

満足度★★

映像の功罪
全編で映像を使ったためか照明暗めで役者さんの表情が見えにくいのは致命的と思われる。前方席では表情は見やすいだろうが映像は見えにくいだろうし、後方席はその逆。全編映像を使うにはクリアすべき技術的課題があるってことだろう。

ラストで映像が消え照明が強くなって初めて藤谷嬢の目の表情が見えた。

話自体は面白いと思うので映像がなければ★4つはいったかも。
音楽は秀逸。

鈴木家 の はなし#00

鈴木家 の はなし#00

and Me

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2008/12/05 (金) ~ 2008/12/10 (水)公演終了

満足度★★★★

みな素敵でしたが
とくに吉田久代を見れるのは幸せ。

ネタバレBOX

よくある姉妹の物語ではある。であるが、すべての役者が生きている、よくできていると感じた。笹峰さんは、波乱要員かとみたがそうでもなかったのですね。

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