最新の観てきた!クチコミ一覧

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雨の一瞬前(再演)

雨の一瞬前(再演)

ユニークポイント

ザ・スズナリ(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★

敷地内。
はい、今日からこの島は日本と呼ぶこととします、となるもっと大昔からこの島国は色々な血と関わりを持って存続してきたと思う。言葉と歌を教え合うシーン、日本語が理解できず目をまん丸に見開くチョソンヒさんの存在感に目が熱くなる。韓国公演では中立であった点も温かく熱狂的な反応と拍手があったようで、スズナリでも力強い拍手が。本は遠慮しずにもっと互いに悔しい情けない愚かな部分を露呈しても良かった。日本の裏の顔(表でもあるけど)を、みたい。真実はここでも書けないようなことが多いので人間と人間の交流に重点を置いたのが温かい印象であった。なぜか弘前劇場を思い出した。

カスパー彷徨

カスパー彷徨

unite d'Habitation

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/08/04 (火) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

講釈師、観てきたような嘘をつき
現場に「カスパー」という血文字を残す連続殺人犯と家族を殺されながらも彼に同行する少女、彼らを追う刑事コンビを中心とした物語…でありながらもサスペンスではなく人間ドラマ。
「講釈師、観てきたような嘘をつき」とはよく言ったもので、生々しいというか臨場感があるというか、会場のサイズも相俟ってまるでその場に居合わせているような感覚。
また、瑞々しく不安定さと危うさを持つ「未成年側」とオトナのふてぶてしさを持つ「成人側」の対比がクッキリしている上にキャストも設定年齢に近いために非常にわかり易い。ステロタイプではなく、たとえば碁盤の目のような京の街の如くスンナリとのみこめる、みたいな?(←かえってわかりにくい表現にしてしまったか(爆))そんな「潔さ」はやはり「女流劇作家」というより男性的と言えるかも?(笑)

来来来来来

来来来来来

劇団、本谷有希子

本多劇場(東京都)

2009/07/31 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★

フルスロットルの「本谷節」…
…どころかそこに水溶き片栗粉をたっぷり加えて熱処理しました、みたいなドロリとした感触。(笑)
男性作家では女性たちのこういう関係をこんな風にドロリとしがらもユーモラスに描くことは難しいのでは?(鬼才K氏なら可能か?…でもちょっとタッチは違いそう)
しかも主人公と義姉・義母がりょう、松永玲子、木野花という「超」がつくほど強力な布陣で、そこに『腑抜けども…』映画版で演技開眼した(←私見)若手実力派の佐津川愛美(実は今回の一番の目当て)も加わっているのだから女優系としてはタマラン。(本谷作品常連の吉本菜穂子は今回はワキに徹していた感じ)
で、実は内容的にはその「ドロリ」がやや苦手ではあったものの、『カッコーの巣をこえて(あるいは巣の上を)』のチーフ・ブロムデンが脱走するラストを想起させる結末でスッキリ。終わりよければすべてよし、といったところか?

雨の一瞬前(再演)

雨の一瞬前(再演)

ユニークポイント

ザ・スズナリ(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★

すなおに今という時代から失われてはいけないものを感じる
物語の展開に少し必然が欠けた感じがしましたが
舞台になった時代は
まっとうな必然なんてゆがんでしまうような時代だったのかもしれません。

いろいろな工夫で
その時代の狂気が浮き上がっていました。

素直に、今という時代から失われてはいけないものを
感じ取ることができました。

ネタバレBOX

冒頭のダンスがとても効果的。

舞台となる旅館にも
そんな平和な時代があったのです。
ちょっとモダンなダンスで表現されるぞうきんがけには
笑顔と日々のときめきを感じて・・・。
戦争末期の日本の雰囲気を表す時に
そのシーンの明るさがとても効いていました。

朝鮮人と日本人の距離感も旨く表現されていました。
韓国語と日本語の使い方にも
作劇の工夫があって
それぞれに伝わるもの、隠すもの、
交わるものがしたたかに表現できていたと思います。

武骨で不器用な心のかよいかたにも思えましたが
異なる価値観が妥協していくのには
そんな過程が必要なのかもしれません。

物語としては
宿屋を続けることと朝鮮人をかくまうことのつながりが弱く
妹の殺人にも、もっと強い説得力が欲しいかなとも
感じたのですが
逆に、そのつながりのなさが
戦時中の狂気への表現になっているような気もして・・・。

人々の国家主義への傾倒の
人による温度差の表現もしたたかで、
教条的な反戦ではなく
ただ、大切なものを愚かに失いたくないという想いでの
反戦を考えたことでした。
バッシュとコルガの森

バッシュとコルガの森

劇団やったるDAY!

TACCS1179(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

こういう路線もイイな
地球によく似たどこかの星あるいは神話的世界の森で、かつて一つにまとまっていたが力での解決を主張するバッシュ派と言葉で説得すべきとするコルガ派に分かれてしまった両陣営が、時を同じうして相手の様子を探るスパイを送り込み…という物語。
主張は違えど実は似た者同士ということで、双方ほぼ同時に似たような状況になり、鏡像のような演技でところどころ台詞がユニゾンとなる演出が楽しい。ユニゾンと言えば、かなり多い出演者による群読もキチンと合ってちゃんと聞き取れるのも見事だし、その群読があるプロローグの部分では舞台が黒一色なのにわずかな暗転の間にカラフルな森を出現させる転換も鮮やか。

グッバイ・マイ・ダーリン

グッバイ・マイ・ダーリン

世田谷シルク

小劇場 楽園(東京都)

2009/08/06 (木) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★

じわじわと
正直に言うと内容はほとんど理解できませんでした。
話が進むにつれて、内容についていけない自分に焦りを感じながら、気がついたら終わってしまっていました・・・。

マチネは招待してもらったこともあり、ソワレも拝見しましたが、やはりなかなか関係性が理解できず。
一人で観に行ったこともあり、帰り道も悶々としてました。

演劇を観るのは好きなのですが、普段はわかりやすいものしか観ていなかったのだと気づきました。演劇は奥深い・・・。
でも今になってじわじわといいお芝居だったと感じています。

とりあえず友人が台本を買ったそうなので、読ませてもらおうと思っています。

【明日16日、新宿にて反省会ライブ!】赤ペン瀧川先生のエロメール添削スライドショー!VOL.4 HALF JAPAN TOUR!!

【明日16日、新宿にて反省会ライブ!】赤ペン瀧川先生のエロメール添削スライドショー!VOL.4 HALF JAPAN TOUR!!

エロメールスライダーズ

新宿LOFT/PLUS ONE(東京都)

2009/08/16 (日) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度

報告会のみ3時間!
ひじょうにつまらなかった。
報告会だから添削エロメールとは全く違う空気。


以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

福岡から大阪、新宿までのツアー反省会ライブ。
公園で仮眠をとったさまや、移動中の車の中での様子。

何が面白いのか、後の席でぎゃははh--!!とちょっとのことで騒ぐ軽頭の女子。赤ペン瀧川が公園で髪を洗うシーンでもぎゃははh--。

画像を見ながらも、何が面白いのか不思議でした。
ぎゃははh--女子の大きなお口の奥の虫歯に挟まった、鳥のから揚げを見ていたほうが余程面白くて、この残念な子は次は何を食べるのか?なんつって予想しながらも、予想と反して次々に頼むアルコールの数にびびりながら、ワタクシ、途中退席しました。

無駄な時間を過ごしてしまった。
ここに来なければ、芸術劇場でイベントを観られたかと思うとホント悔しいですわ。
刺青/シセイ【ご来場ありがとうございました!!】

刺青/シセイ【ご来場ありがとうございました!!】

劇団印象派

タイニイアリス(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★

頑張ってた
みんな一生懸命やってた。売れるまであと一息だと思うよ。頑張れ

リカ

リカ

ウエストエンドスタジオ

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度

ヒドイ。。。エグイ。。。
何よりも主役男性がセリフ噛み過ぎ!!!!
ちょっと我慢の限界を超えるレベル。
8割がた噛んでた。。。。(ほぼ全セリフ)しかも楽日前日なのに…
中心人物が噛むので、周りも引きずられて噛みまくり。
あれが実力なら、あの人は役者辞めたほうがいいです。
練習不足ならなおさら舞台に立つ資格無し!

内容について。
怖さとエグさは違います。
そういう意味でひたすらエグいです。
内容的にも救いはどこにもありません。
音でビックリさせたり、グロをストレートに見せて怖がらせるのは安易でチープで好きじゃないす。

観劇後は不快なモノでずっしりお腹いっぱいで食欲が失せました。

ネタバレBOX

例えばラストの両手両足を切断された男を見せてしまうのではなく、想像のみを掻き立てるような方法で表現して欲しかったです。
生まれつき上半身しか無い人を使った「人体切断マジック」を観たような不快感があります。
遙かなる時空の中で 朧草紙・再演

遙かなる時空の中で 朧草紙・再演

オデッセー

なかのZERO(東京都)

2009/08/12 (水) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★

イケメン キラキラ パラダイス
ご縁があって、観劇。
これが、いわゆる「テニスの王子様」を筆頭とした、
イケメンパラダイスな一連の作品なんだろう。
漫画チックな舞台と、歌謡ショー、観劇した日は30分に及ぶ、
アフタートークショー&バラエティショーがついて、
お腹いっぱいな3時間30分。

初めて入った中野スペースゼロ。
ホールの前のスペースでは、若者達がブレイクダンスをしていて、
「これ、プレビューショーかな」って、
真面目に見ちゃいました。普通の踊りたいだけの人達でしたが。
このホールは、公共施設なんでしょう・・・
とても演目を上演する環境とは思えない、音響設備は低め。
まぁイケメンを見る演目だから、いいんでしょう。

前作があるのか、話の背景や筋書きは全くわからず、
「八雲」を演じていた男の子がアクロバティックな殺陣をしたり、
8頭身くらいあるであろう顔の小さな男の子達が、
町長八兆してますが、何が何だか訳わかりません。
でも、前のほうの席を陣取っている女性客は、
どっかんどっかん受けてましたので、きっと伏線がある?内容なんでしょう。
見てない僕がいけないのです。

非常に簡素な舞台装置で、1200席を誇る大きな会場の
観客を魅了させようとする、この作品。
夢のある作品なんでしょう、きっと。

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

満足度★★★★

商才もある谷賢一
これだけの観客動員数を集める商才には秘密がある。それはチケットプレゼントに応募した方にはご存知だと思うが。

ただ惜しむらくは役者の立ち居地に配慮がなかった為、ほぼ中央に座らないと観えない箇所があったこと。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

マリーが貧民を労わりぶどう酒を飲ませる場面では、マリーの目の動きがひじょうに気になった。優しい微笑の上で時折見せる視線のぶれ。
その視線の先には空虚な、怪しい光が輝いていた。その視線が気になって、清水那保はどうしてあんなに視線が彷徨うの?なんつって、その演技力に不満だったけれど、終盤になってその視線のゆくえがはっきりしてくると、今度は清水の演技力の緻密さに驚き仰け反った。

要するに、かりそめの優しさ、慈愛の裏にはわざとらしい笑みや自己演出しか意識していないマリーが居て、世の中の何かをさも信じているような素振りで、そのくせ目に見える世界の全てを疑っている。だから、マリーは世の中というものに何も期待していない代わりに、金に執着する。
それでも悪人と呼ばれる大抵の人々はある境界で身内をも殺す行為にまで及ぶと精神を破綻するはずだが、彼女はそんなこともなく淡々と日々を過ごしていた。いつものように怜悧な目をして。

だから、彼女の落ち着き払ったその視線には、およそ何の感情も浮かべていないように見えた。乾いているわけではない。むしろひんやりと濡れている。

いったいこの物語はどんな風に落ち着くのか?そんな先の読めない後半では背筋にぞくりとするものを感じてとにかく見入った。
地の底から湧き出てくるような悪魔的な、それでいて静謐な磁力のあるマリーに対比してマリーの家族の、現実に目を閉じて生きている人間の滑稽さが露見する。はっきりと見えている絶望的な現実を敢えて見ないようにしている。見たいものしか見ない。気付かないふりをする。本当はマリーを疑いながらも、そうやって自分を誤魔化し続けて問題を先送りにしてしまう。そうして奈落の底に落ちる。

やがてマリーの悪行はフランソワーズによってばれてしまうのだが、この少女自身も自分の立ち居地だけは意識しているようで、風見鶏のように大人の隙間を渡り歩いていく。
こうしてマリーは処刑されるのだが、「全ての人が罪を生きているのに、どうして私だけが命を落とさなくちゃいけないのかしら・・。」と、ずけりと言う。

素晴らしい本と演技でした。フランソワーズがマリーとゴオダンに弄られるシーンが役者の立ち居地でまったく観えなかったのが今でもストレス!
ハッシャ・バイ

ハッシャ・バイ

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/23 (日)公演終了

満足度★★

密度不足
憧れの鴻上さん。期待値と裏切られる覚悟を持って劇場へ。
うーん、驚異的に面白くもなかったし
納得するほどつまらなくもなかった。

戯曲はやはり素晴らしい。
が、今あえて『ハッシャ・バイ』をやる意味として、
劇団都合以上のものを見出せなかった。
また、座・高円寺1を埋めるほどの密度が役者にも演出にもなかった。

もっと熱量を!

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

綺麗な舞台
自分の中にあった小劇場の演劇というイメージとは異なる作品でした。
風景の作り方が綺麗でした。
2時間を超える作品でしたが舞台への集中が途切れることなく
楽しませていただきました。
(けして楽しい話ではないけれど。。。)
役者の皆さんもそれぞれ生きていて良かったです。

ネタバレBOX

同時進行で複数の場面が展開するとき、
セリフを言っている役者さんに目がいきがちですが、
話していない役者さんを見ているのも楽しいです。
そっちのほうが胸に伝わる部分もあったり。

衣装も素敵でしたがマリーのドレス丈が短いの気になりました。
まぁ階段の昇降があるから仕方ないのかもしれませんが、
しっかりとつくりこんでいる衣装だけに残念でした。
マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

満足度★★★★

谷さんの行き先
隣の席で観られていたお客さんが終演後に
「本当っぽかったねー」と言っていました。
それ位、力のある戯曲だったと思います。
非常に面白かった。

役者さんも、翻訳調台詞に惑わされることなく
ちゃんと存在していて満足度も高かったです。

ただ、モリエールなので。
後方の端で観てしまったため
大分観られないシーンが多く、かなりストレスでした。
もっと早く行けばよかった…。

刺青/シセイ【ご来場ありがとうございました!!】

刺青/シセイ【ご来場ありがとうございました!!】

劇団印象派

タイニイアリス(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

衝撃
やられました。久しぶりに鳥肌立ちました。なんで今までこういう作品をつくらなかったの?って感じです。これからが最も楽しみな劇団です。

-改訂版-汚れなき悪戯

-改訂版-汚れなき悪戯

劇団桟敷童子

西新宿成子坂劇場(東京都)

2009/08/12 (水) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

夢中で観劇! さすが桟敷童子!
とにかくうまく構成されているな、と感心してしまう。
いくつかの「?」がうまく話をつなぎ、見事に独自の世界を描き出す。
役者たちの温度の高さもいい。

夢中で観劇した。さすが桟敷童子。

ネタバレBOX

映画の『汚れなき悪戯』は、私も劇中の少年たちと同様の小学生のときに観たのだが、捨て子で孤児になってしまったマルセリーノが、親切をした結果、天国に召されてしまうという、あまりにも理不尽な内容に涙し、憤りを感じたのを今でも覚えている。キリストに「マルセリーノ・パンと葡萄酒」なんて名前を付けてもらっても、うれしくないのだ。
「奇跡」を起こしてくれるのならば、天国にいる母親を生き返らせるべきだろうと思った。

しかし、劇中の山崎少年たちは、そうではなかった。映画に出てくる大男(キリスト)に願い事を叶えてもらいたいと思うのだ。
今でも、映画音楽を聞いたり、一場面を思い出しても涙しそうになる私は、「えっ、そっち?」「それはおかしいよ!」と思った。しかし、彼らが本当に惹かれていたのは、実はさらに違うものだった。

映画では、キリスト像が置かれている屋根裏部屋は、入ってはいけない場所であった。その禁を冒し、マルセリーノは入ってしまう。
舞台では、マルセリーノと名付けた、少年たちがつくろうとしているモノは、扉の向こうにあり、山崎少年しか入れない。他の者は見ることすらできない。

山崎少年は、映画の向こう、扉の向こうに何を見たのだろうか。
なぜ、マルセリーノをつくろうとしたのだろうか。

それは、「死」だったのではないだろうか。映画のマルセリーノが扉の向こうに行き、「死」によって希望を叶えてもらったように。

山崎少年は意識していなかったと思うのだが、死に魅入られてしまったのだ。
そして、その「死」の磁場のようなものに引き寄せられて、戦争が終わったのに、戦争の爆薬で大勢が死んでしまった、ひまわりが咲く地下倉庫に行き着いたのだ。
ほかの少年たちも、それにうすうす感づいていたのかもしれない。
少年たちにとって、「死」とは、身近でないだけに魅力的だったりするからだ。

だから、マルセリーノ(少年たちがつくっているモノ)は、とても危険な方法、つまり、電車に10円玉を潰させた板でつくられるわけだ。轢かれてしまえば、人なんかはひとたまりもない電車に、10円玉を轢かせてつくるのは、刺激的であるはずだ。死と隣り合わせにある刺激。

山崎少年は、マルセリーノについて、直感的によくないものであると気がつくのだろう。それを確かめるために彼のブリキの飛行船を欲しがった丸尾少年に、交換条件を持ちかける。
そして、丸尾少年は死んでしまう。山崎少年は、マルセリーノの真実、自分が魅入られていたモノに気がついてしまい、恐ろしくなり、マルセリーノを妹とともに葬ろうとする。

しかし、山崎少年は、大人になっても、マルセリーノの「死」と丸尾少年の「死」の呪縛から抜け出せず、マナルセリーノをつくり続けるのだが(周囲からはノイローゼと言われてしまう)、やはり死んでしまう。

かつて山崎少年と一緒にマルセリーノをつくっていた重田も、会社を辞めさせられてから、山崎のマルセリーノづくりを受け継ぐ形でつくり続ける。
かれも「死」の磁場にとらえられてしまったのだろう。
山崎も、妹がときどき見に来るぐらいに、孤独だったのだが、それと同様な状況に重田もいたのだろう。

かつてマルセリーノをつくった仲間たちは、普通の生活の中で満足しているので、マルセリーノは必要ではない。
何か「負」の要素を持つ、少年や主婦、女性たちが、重田とマルセリーノの発する匂いに惹かれてマルセリーノづくりに加わる。
しかし、彼らには「居場所」と「仲間」が必要なだけで、重田のように切羽詰まったところまでは行ってなかったのだ。

死に魅せられた重田は、闇の中に飲み込まれていく。

いないはずの丸尾の妹は一体誰(何)だったのだろうか。何を求めてやってきたのだろうか。山崎、重田のことを考えると怖い存在だ。

切ない話である。死に魅入られてしまった者を救うことはできなかったのだろうか。

「死」が「奇跡」であり、「幸福」なことであるという映画のラストとは違う、「死」から遠ざけることができるようなラストこそ、今、必要だったのではないかと思う。
今回の舞台では、その点が唯一、残念である。

山崎と丸尾の、それぞれの妹役が熱演であった。目がよかった。
少年たちがつくっていたマルセリーノの不気味さもいい。

セットの感じもいいのだが、10円玉を磨くときのギミックも素晴らしい。
そして、桟敷童子らしい、オリジナルの歌がいい。

それにしても、桟敷童子は、ひまわり好きだなぁ。
マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

満足度★★★★

うーむ、すごいな
なにがすごいって、まだ20歳後半の谷さんがこの戯曲を書いたということ。
台詞も古典的かと思えば、突然本音が現代口調で発せられる、
そのたびに、人格の裏側を見てしまったようにはっとさせられる。

近世とか海外とかが舞台になってる作品は、ちょっと観るとき
臆病になるのですが、とまどうことなく完全に引き込まれました。

清水さんはすごかったなあ。なんて悪女っぷり。
難しい長い台詞も多かったのに、言わされてる感を感じなかった。

野外パフォーマンス『果物夜曲』 *入場無料

野外パフォーマンス『果物夜曲』 *入場無料

FUKAIPRODUCE羽衣

東京芸術劇場 アトリウム前広場(東京都)

2009/08/11 (火) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

芸劇前、野外劇場で羽衣が魅せた夜!
 いつもの羽衣メンバーに、冨士山アネットの長谷川寧さんが特別参加して、繰り広げられる20分間のスペシャルステージ。たった20分ではあるが、贅沢な時間を過ごさせてもらった。客入れから役者自らひとりずつていねいに客席に案内して、始まる前も色々と話しかけて盛り上げる。今回の出し物は「果物夜曲」という音楽劇(妙ジカル)。

 野外ステージを見事に使った演出で客席と舞台を一体化させた。客の大半はたまたま芸劇前を通りかかった人たち、そういう人たちに興味を持たせ、そして20分間で虜にした。羽衣恐るべしだ。

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

200908161900
200908161900@新宿シアターモリエール

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

満足度★★★

キレイな画の大作ですね。
陰鬱でジメジメした世界に、張りつめたそれぞれの思いとか色々表現されてて顛末から終焉まで、不思議な余韻も感じさせるお話しでした。壁などの常設セットがないのに見えるフランス。人が登らないと気が付かない階段が効果的で照明も常に抑えて、時折自画像を隠したレンブラントの夜警のようなシーンに綺麗さを感じました。物語としては3ですが皆様の熱演とモリエールでこれだけ大作感のある作品が見れたので評価3.5位です。詳細はTBした方に書いてあります(ネタバレ注意)舞台を始めて見る方には名前や関係を追うのに慣れてないと大変だと思います。演技の迫力は伝わりますけど

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