キツネの嫁入り 他短編
小櫃川桃郎太一座
atelier SENTIO(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★
大衆演劇
ということなので杉さまのように歌がどうしても入ってしまう。
ネタバレBOX
ごめんなさい、私には合わなかったー。
DCPOPの堀さん、時間堂の菅野さん、菊池美里さんといったがっつり芝居する役者が観客を惹きつけている場合、空気を無理やり歌で変化させられてしまった感じでびっくりしたのであります。歌舞伎のような動きに合わせての音出し、提灯が暴れるところなど楽しめた。
目当ての堀さんと菅野さんの視線が結ばれるところは、精神の通い合いが線で見えたようでまるで近親相姦の恋心、ぐっときます。堀さんの呆けてしまう表情なんか良かった。
菊池さん、今までで一番可愛く見える役でもっと観ていたかった。猫娘みたいで可愛い、可愛い、と小声で何度も言ってしまう。声も存在感あり。
小櫃川さんはさすがに着こなしが上手い。男性陣のほうが細かく衣装が選ばれていたように感じます。るきあさんの帯の位置、身長がおありなので胸の補正をしてもう少し下にしたらバランスが良いと思いました。
私には合わなかったけど、大衆演劇ということは間に歌謡曲が入るわけで、いつも来ているお客さんが喜んでらっしゃればそれで良いのだと思う。一話目のまんじゅうの話がわからなかったのは、自分と何かテンポが違うのだろうか。
あ、菅野さんの踊りは貴重でした、忘れません。もうあんな菅野さんは見られないだろうな(笑)
殺し屋シュウ~シュート・ミー~
projectDREAMER
博品館劇場(東京都)
2009/09/01 (火) ~ 2009/09/13 (日)公演終了
タイトルで客足が退いたかも…
舞台が芸能界のヒューマンサスペンス。
主人公の殺し屋の意外な良い人キャラと
リアルな歌手、shelaのキャスティングで、
面白い舞台に仕上がっている。
脇役も皆良い。
欲を言えば
落としどころにもう一演出欲しかった。
客入りの悪さがもったいない公演。
グロテスク
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
愛を感じる
人と人とが向き合うときの姿勢には、いろいろあるけど、
乗り出されても、引かれていても、結局は怖い。
互いの気持ちが非対称で、すれ違っているのは、確かにグロテスク。
ただ、事前予告と異なり、私も愛にあふれる作品だと思いました。
作・演出の河西さんは、きっと根本のところで人間を信じている人なんだな、と。
露悪的に悪意を描くより、意図せざる悪意のほうが、実際は怖い。
「変態」というカテゴリーに収められる人には、気持ちの悪さは感じても、怖さは感じない。
現代社会の「怖さ」とは何だろう、とも考えてしまいました。
悪趣味
柿喰う客
シアタートラム(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了
満足度★★★
本公演、初見です!
意外と観やすく楽しめました。今回は特別ですか?もっと猥雑で、変態かと思っていましたが。家族がゆる~くテーマになっているせいですかね。でも凄いなあ。
ネタバレBOX
顔の表情が凄い。特にコロさん、玉置さん自由自在ですね。
須貝さんを河童にするなんてと思ったけど楽しそうに演じてますね。皆がそうだから雰囲気の好さが観客にも伝わるような気がします。
でも渡邊さんにはビックリ(カワイイけど)
中屋敷さんはゲイなんですね、やっぱり!納得。
トラベリング・オン・ザ・シャーレ
カムヰヤッセン
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★
せめてあとひと呼吸
申し訳ないけれど、僕にとって、この舞台の観劇は苦痛そのものでした。物語に破綻もないし、箸にも棒にもかからないというのではないけれど、もう少し、工夫が欲しかった。
ネタバレBOX
これは、歌人の穂村弘があげている例だけど、たとえば、「門」が「ガシャンと閉まる」場合と、「ダシャンと閉まる」場合。リアルに響くのは後者である。「ガシャン」はあたりまえすぎて通り過ぎてしまう。直結している「門が閉まる」と「ガシャン」の間でひと呼吸して「ダシャン」。それが短歌である。
短歌に限らず、なにかを表現するときには、このひと呼吸がキモだと思う。そこに工夫と個性がある。風景だったら気にならないけど、逃げ出すことのできない閉鎖空間で、「ガシャン」ばかりを延々見せられ続けるのは苦しい。設定された性格だけを全身で表現する演出と役者。物語を後ろに追いやって、全面にせり出してしまった「感動させよう」という思い。僕には、この舞台のやろうとしていることや、こめようとしているメッセージばかりが、うるさいほどに伝わったが、「どうやって」伝えようとするのかを工夫した形跡はみられなかった。
舞台は、不治のウイルスに冒された人々の暮らす研究施設。絶望している患者たちと、患者をモノ扱いする看護士、研究材料扱いする医者とが、日々憎しみをむき出しにして、罵詈雑言をぶつけあう。僕は、舞台の多くを占める、「ビョーキ」「くさってる」という、バリエーションに乏しい不毛な言葉の暴力をぶつけ合うシーンに辟易した。役者たちは、ただむき出しの暴力性だけを、そのまま叫んでいるようにしかみえず、それを延々と見せられるこちらは、苦痛で、劇場を逃げ出したかった。
たしかに、今、僕たちは、自分のなかの「思い」をそのまま、むき出しのまま表に出してしまう傾向があるかもしれない(この文章にも、その傾向は出てしまっているかもしれない。ごめんなさい)。それでも「演劇」にする以上、もう少し工夫する必要があるのではないかと思う。「思い」は、「演劇」を媒介に、その先に昇華するはずのものではないか。
技術的にも、モンタージュの多用で主要人物たちの心の変化が唐突にみえてしまったり、先が読めてしまっている展開をじっくりと追いかける冗長さにあふれていたり、未熟な点があるけれど、それよりもなによりも。まずは、「演劇」にする必要がある「思い」かどうか。せめてあとひと呼吸、欲しかった。
キツネの嫁入り 他短編
小櫃川桃郎太一座
atelier SENTIO(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
なんだこれ!
すんごく面白いぞ!っと!(^0^)
アホらしいのに大真面目!バカバカしいのに面白い!
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
「会談!まんじゅう怖い」
小櫃川桃太郎の一人芝居。
地獄の罪人・与一という男のところに青鬼が訪ねて来た事から始まる物語。
あの世からこの世に精霊馬(茄子の馬)に乗って与一はやってきた。小夜という娘は不倫相手の男に騙されて妊娠してしまう。小夜はこの男を殺したいと思うが、与一の過去に犯した罪と娘のしようとしている罪が同じことから与一は娘の想いを改めさせる。
大きな茄子の馬に乗った与一の仕草や表情は大真面目に演技してるだけにバカバカしく楽しい。
「道具屋」
ぶらぶらして仕事を持たない与太郎はひょんなことから露店の道具売りをする事に。
与太郎役の菊池美里のキャラが凄い!(^0^)
登場しただけで客席の空気をユルクさせる秀逸のノーテンキな雰囲気がありヤラレル!言葉で笑わせる芝居。
「キツネの嫁入り」
新吉は狂人のお恵の面倒を見ながら長屋で暮らしていたが、そこにお狐さんの菊花が現れ、「嫁に貰って欲しい。」と素直に告白する。
あんな巨乳の嫁ならば、ワタクシなどは二つ返事で頷くが(。。)(・・)(。。)(・・)うんうん、そこは新吉のこと・・、密かにお恵に恋心を抱いてるから、認められない。
実はお恵も新吉を好きだったが、新吉はお恵のそんな心持を知りながら、避けてきたのだった。新吉はお恵の父親に拾われて一人前の職人になった矢先、新吉の造った橋が洪水によって流されてしまったのだった。その橋にはお恵と親方(お恵の父親)ら、お恵の許婚が渡っている最中だった。
彼らはいっぺんに流され、助かったのはお恵と新吉だけとなる。
その後お恵は気がふれてしまったが、そんなお恵の傍に居て面倒をみながら新吉はまともにお恵と向き合っていなかったことに気づく。
新吉の気づきを気づかせてくれたのは、他でもない新吉を一途に思う素直な菊花だった。好きな人を好きだと素直に言える菊花に見習って新吉はお恵との暮らしを本気で考えることにする。
菊花の両親役の小櫃川桃太郎と菊池美里の絶妙な会話が面白い!
とにかく全部が楽しい芝居でした。
合間に入る導入音楽も古くて素敵!(^0^)
売り言葉
Hal's Party
d-倉庫(東京都)
2009/09/03 (木) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★
一人芝居を初めて観ました。
一人芝居の難しさを感じました。
ネタバレBOX
劇場に入って舞台を見た時セットが良くできていて、いい感じだなぁと思いました。
一人芝居を初めて観るのでどんな公演になるのかな?と期待したのですが、とても厳しかったです。何度か眠たくなってしまいました。
役者さんはとても頑張って演技していたと思います。しかし役者さんが創り出す世界に自分は入っていけませんでした。(「智恵子抄」を読んでいれば違っていたかもしれませんが・・・。)
役者さんは1人なのですが、場面が変わっていったり、智恵子以外の人が登場したりしました。
しかし場面が変わってもその場面が思い浮かんでこなく、違う人が登場してもそれに気付かず、誰を演じているのだろう?と思う所が所々ありました。
役者さんの力不足を感じました。
最後の方は良かったのですが、もっと智恵子の鬼気迫る姿を観たかったです。(光太郎に裏切られた智恵子は、こんなもんじゃないような感じがしたので。)
今回の公演を観て、この作品は以前大竹しのぶさんが演じていたと書いてあったので、大竹しのぶさんはどのように演じていたのだろう?と思いました。
オリジナルを観たいなぁと思いました。
今回自分的には厳しかったですが、役者さんがもっと力を付けてからまた観てみたいです。
また挑戦してください。
期待しています。
がんばれ!
skc 『サンタのはし』 全国22都市公演
全国たび周りユニットskc
こった創作空間(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/05 (土)公演終了
満足度★
たびまわりするには・・・。
全国二十二都市の公演ごくろうさまです。
ネタバレBOX
公演は二時間位でしたが、それに耐えられる話ではなかったと思います。
観客に伝えたいことは話の最後の方なのだろうと思うのですが、それを無理矢理引っ張って話を長くしている感じで観ているのが厳しかったです。
何度か眠たくなってしまいました。
純度の濃いものを量を満たす為に薄めているみたいで、もったいないなぁと思いました。
時間は短くてもいいと思うので、純度の濃い作品を観たいです。
話は良かったので残念です。
役者さんは二人とも良かったです。特に爺さん役の役者さんが、本当に爺さんみたいですごいなぁと思いました。
交通事故に気をつけて、全国公演頑張ってください。
It's A Beautiful Day
劇団森
早稲田大学学生会館(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★
重いテーマをしなやかに描く。
インターネットを通して、疑似家族になる人たちの物語。彼らはリストカッターの集まりであり、「出血でつながっている家族」と称している。たった1時間のドラマであるが、その中で語られていることは多い。家族のこと、ネットのこと、自傷行為のこと、etc.・・・。
アクリル板のパソコンが照明に映えて美しく、舞台装置もシンプルでしゃれていた。(ただ、真ん中の紗幕の中にいる登場人物の後ろから煙が出てくる演出は少しおどろおどろすぎる。)
役者としてはお姉さん役とお父さん役を演じたふたりの女性が声が美しく、ラストシーンで全員で台詞をしゃべるシーンが素敵だった。脚本家は美しい台詞のかける人だと思う。これからが楽しみだ。
ネタバレBOX
公演が始まってからずいぶんたってから遅れてきた客が堂々と一番前の中央の席に座った。いいシーンだっただけに邪魔されたかっこうでちょっと残念だった。
そのため、出入り自由のような感じになり、芝居中にふたりの人が席をたった。たった1時間の芝居である。一度入ったら自分の好みでないにしろ最後まで観るべきだと思った。狭い会場である、そのために全員の緊張が途切れた。
前半暗かった芝居は後半次第に持ち直し、最終的に我々に希望を与えて終わった。最後まで観れば気に入ったかもしれないのにと思い、それが残念だった。
トラベリング・オン・ザ・シャーレ
カムヰヤッセン
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
完成度の高い脚本と、センスある演出!
懲りに凝った台本であるにも関わらず、中心を流れるものは奇をてらったものではなく、あくまで王道。脚本の完成度の高さをまず高く評価したい。SFというと、荒唐無稽な展開になりやすいのだが、それを脚本の力でそちらに走らず、本筋である女医大坪の研究者としてのハートとヒューマニズムをしっかりと描いた。
はらはらどきどきと面白いだけでなく、医療の現場の問題とその中で働く過酷さをしっかりと描き、しかし、その中で医師達が懸命に患者のために闘っている姿をしっかりと描いた。(もちろんそうでない医師もいるが。)
ネタバレBOX
主役の女医大坪を演じた甘粕阿紗子は最初(役者として)ひ弱な印象をいだいたが、ストーリーが進行するにつれて、劇中の大坪を演ずるに相応しい強さと一途さを持っている女優だと思えてきたた。これからが楽しみだ。もうひとりの女医藤沢を演じた今城文恵は絶望的な医療に現場で、ニヒルにならざるをえない毎日を、それでもしっかりと闘って生きている女医を見事に演じていた。こちらも魅力的な女優だ。
11月15日の夜空に(演劇祭大賞受賞!)
劇団Peek-a-Boo
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
良い舞台でした
オチャメで、とてもあたたかい龍馬さんでした。とくに龍馬と美野里のシーンには泣かされました。お話も良くできているし、龍馬役の山本さんの演技ににひきこまれました。
あっという間の1時間45~47分でした。
次回公演の宣伝の仕方が面白かったです。
売り言葉
Hal's Party
d-倉庫(東京都)
2009/09/03 (木) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
壮絶な狂気!
何といっても今回の見所は千恵子が狂人と化した場面かと思う。
猫なで声の千恵子、罵る千恵子、絶叫する千恵子、合間に見せる物悲しい視線。それらの狂気を凛と演じきった姿に鳥肌がたったほど。
今回の物語は「千恵子抄」に対する売り言葉です。。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
視点が違えばこんなにも物語りの内容も逆転するかのような本。
究極の純愛物語と言われた「千恵子抄」自体を覆すような内容に、愕然としつつも、書き手によって、また見方によって文学はどーにでもなるのだ、なんて妙に納得してしまった芝居でした。
今回の芝居は千恵子の視点から高村光太郎という人物や彼の言葉に翻弄されて、自分自身を追い詰めてしまった千恵子の物語だったけれど、千恵子が高村を愛する情の深さを見事に演出した作品だったと思う。
千恵子が美術学校に通うようになった経緯や高村と出会った場面を織り交ぜながら、色盲の千恵子が描いた緑色の太陽の絵を高村が「芸術には絶対の自由がある。」と言って褒めた行を通して、少しずつ千恵子と高村がお互いに惹かれあっていく様子も見事に描写していた。
二人の結婚後、千恵子の裕福な実家が破産するまでの経緯や、金の無心をする母親、高村には迷惑をかけたくないという思い、そして、高村が千恵子を描写する詩の中の理想化した千恵子のようにならなければいけないという千恵子の思いや喘ぎが頂点に達したとき、千恵子は壊れる。
更に高村の17歳の裸体のモデルとの関係や女流詩人との関係が千恵子を追い詰める。
やがて千恵子は光太郎の気を引くために狂人のふりをしたが、そのふりが本当の狂人になっていくさまはお見事!
愛する男からの興味が醒めたとき、女はみんな狂人になるのかもしれない。
本当に素晴らしい演技でした。
朝日はるかという女優に感動したひと時でした。。
キツネの嫁入り 他短編
小櫃川桃郎太一座
atelier SENTIO(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
今回2回目
一度観たことのある一座公演ですが、勝手がわかってると楽しみ方も増して
オススメの公演です。三部構成のバランスも良く、大衆演劇としての客席との絡み方も大好きです。こういうジャンルの芝居も世の中にどんどん普及していって欲しいです。
THE DEEP ~深き淵にて~
ネオゼネレイター・プロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
力に満ちた、けれんに魅せられて
がっつり作られた舞台上で、
標榜されたとおりの
SFホラーが展開されていきます。
お芝居にダレがなく
高い密度をもった舞台から目が離せない・・・。
観客を取り込む力に溢れた
エンターティメントでした。
ネタバレBOX
物語の骨組がしっかりと組まれていて
観る側がそのまま舞台の世界に持っていかれるような感じ。
いきなり舞台の上部からあらわれる登場人物たち、
その臨場感にまずやられた。
その後も観客をドキドキさせるような外連があり
観客に息をつかせぬ物語の見せ方があって
舞台に醸成された空気が
観客の好奇心というか探究心を
どんどん煽っていきます。
「それ」に侵された役者たちが作り出す
さまざまな違和感がすごくよくて、
救助にやってきた側の感覚と
観客に湧き上がる思いがしっかりとシンクロしていきます。
舞台装置も目を見開くほどにがっつり作られていて
役者の芝居が映える。
音響や照明にもしっかりと切れがありました。
「それ」から逃れる側の秀逸なお芝居が醸し出す恐怖や緊迫感が
もれなく観客に伝わってくるのです。
物語の根底となるロジックに説得力があるから
後半の舞台にがっつりとふくらみが生まれて・・・。
ほんと、見ごたえのある
エンターティメントでありました。
グロテスク
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
蒸留されたグロテスク感
タイトルよりあっさりした口当たりなのですが、
ぞくっとくるような感覚が内包されていて。
「グロテスク」という感覚が
いくつもの色に染まって
やってきました。
ネタバレBOX
表からみると
学習塾という
教育の場でのモラルハザードのお話。
とあるできごとで塾長が死んで
その場を支配していた「たてまえ」の鎖がほどけていきます。
距離感や価値観の相違からやってくる居心地のわるさを経て
建前を超えて垂れ流しになる先生や生徒の本音が
露骨に現出してくる。
そこに漂う人間臭さが、
先生や生徒、男女関係のモラルと入り混じって
漂ってきて・・・。
「グロテスク」というのは
人間が建前で隠しても漏れ出てくる
本性からやってくる
腐臭のようなものだと気づかされる。
淡々としたエピソードの積み上げから
舞台上に
言葉では言い表せないような
獣臭を伴う気配が現れて。
好奇心と嫌悪感と、
見る者自らの省みるような後ろめたさをブレンドしたような感覚に
とりこまれてしまいました。
売り言葉
Hal's Party
d-倉庫(東京都)
2009/09/03 (木) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
一人芝居とはいえ
一人芝居というと、どうしても演じる誰かにばかり目が注がれてしまうが、それを支え羽ばたかせるものにも気配りが必要なのだと気付かされた。
何が潜んでいるか気になる舞台装置も、柔軟な照明も、開幕の引き込み方も、心を躍らせてくれた。それは戯曲を読むだけでは味わえないこと。
女優はしなやかだった。可憐で、勇ましく、寂しげだった。淵を覗き込ませてくれた。
パンフの言葉も気にかかる。
11月15日の夜空に(演劇祭大賞受賞!)
劇団Peek-a-Boo
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
龍馬さんに惚れてしまう
話の展開と脇のエピソードの立ち上がりにより、どういうふうにこの話は収束していくのだろうと思いながら観たのだが、それをすべて包み、見事にラストまでいったのは素晴らしい。
しかも、スタートからは想像もつかないような、美しいストーリーに仕上がっていたのだ。
ネタバレBOX
Bキャストで観劇。
龍馬役がとにかくよかった。とても大切な長台詞を見事に観客に届けたと思う。龍馬役は、若い頃の役もあるのだが、こちらも無邪気で、スケールが大きな人物になっていくのだろうなぁという予感もさせ、とてもよかった。
彼らが繰り広げるエピソードがうまく繋がり、結果、大切なシーンが見事な果実になっていったと思う。
もちろん、龍馬を取り巻く友人たちもよかったということであり、エピソードの的確さとでもいうか、積み重ねて見せる演出が巧みだったということもある。
多くの友人たちを失っていった、龍馬だからこその台詞だと観客が思え、それを重く感じさせてくれるところがとてもよいのだ。
話の中心となるのは明らかに龍馬なのだが、ストーリーを最初から最期まで進めるのは、鈴木という役。もちろん龍馬の引き立て役的な位置づけなのだろうが、大切なポジションであるにもかかわらず、もうひとつ惹き付けられなかったのは残念。
小説の締め切りが迫っていて困っていて、プライベートでも妹のことに胸を痛めているはずなのに、特に後者は切実さが伝わってこない。それはとても大切なことなのに。キャラクターがきちんと固まっていなかったのだろうか。または台詞のせいなのだろうか。
しかし、一番残念だったのが、鈴木を演じている「役者」の携帯を持ってきて、そのメールの内容を云々というくだりだ。まるでTVのバラエティ番組のノリのような雰囲気で、笑えないだけでなく、呆れてしまった。このままこの調子だったらどうしようかと思ったほど(続いて一発芸になったときには目眩が・・・)。
しかも、こんなことしても、妹のことを想うと・・・という雰囲気が出ていないのだ。そういう気持ちの振り幅が表現できないのならば、中途半端でつまらないことを挟むのは良策とは思えない。
演出は、映像的なものをかなり意識しているのか、タイトルが出て、役者のクレジットが出るだけではなく、龍馬の最期のシーンでの若い頃の龍馬やその仲間たちが現れてくるところなどは本当に涙ものだった。
また、龍馬の襲撃シーンの1度目と2度目、本来ならば、同じ出来事なのだが、ちょっとしたエピソードを2度目に加味するあたりの気の配り方も、素晴らしい。
これだけの演出と役者が揃っていながら、残念なところが強く悪い後味のように残ってしまった。
悪趣味
柿喰う客
シアタートラム(東京都)
2009/09/04 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了
満足度★★★
楽しめました。
初本公演。
好きな人にはたまらない作品だと思います。
とにかく元気に動き話す役者さん達と・ボケまくる一部の人々。
土管とかジェイソンのSEは少しツボでしたね。
解りやすいので、ハイテンションな演技と物語の温度差は気がかり
物語はおいといて、前半はなかなかノリについて行けませんでしたが
慣れてくれば楽しめる舞台ですね、アフタートークでも真面目な
感じが好感持てます。また機会があれば拝見したいです。
出来れば、物語のつじつまとか気にならないハチャメチャっぽいのが
見たいですね、そういう意味では今回意外にも家族のお話しですが
半端な感じがしてしまいました。
トラベリング・オン・ザ・シャーレ
カムヰヤッセン
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★
当たりでした。
チケットプレゼントに当選したので、妹もつれて観に行きました。
二人ともめちゃくちゃ感動して ほくほくしながら帰ってきました。
「学生芸術」祭に期待するすべての要素が詰まった作品だったと思います。
ネタバレBOX
SFですよ
タイムトラベリングですよ
なんかそれだけで、あんまりワクワクしない感じがするじゃないですか。
(←失礼)
そんな失礼なことを考えつつ冒頭は冷静に観ていたのに 中盤以降どんどん前のめりになっていき
まんまと作者の罠にはまってしまい
え? それで、 こうなっちゃう!? と喰いついてしまい
最後のシーンで ぐっときてしまいました。
きちんと伏線を貼り、それを回収して、ネタばれに持っていくまでの過程が丁寧に描かれている所が好きでした。
主人公が過去に留まらざるを得ない状況を作りだしたこと
安野(カウンセラー・警察)の役どころ
竹井老人の記憶がなくなっている点などなど
丁寧に作りこまれていると思いました。
語りのシーンは好みが分かれるかもしれませんが、
医師としての経験が浅い大坪や神原が 生きる意味や、命の尊さについて想いを巡らせるシーンは
ベタかもしれないけど、好きです。
重すぎず 軽すぎず。
登場人物もそれぞれ個性があり、魅力的でした。キャラクターが役者さんに合ってるな~ と思いました。そこらへんにも、作者の作品への愛情を感じます。
つつじヶ丘のつづきから 柳下家不幸化計画
開店花火
笹塚ファクトリー(東京都)
2009/08/21 (金) ~ 2009/08/30 (日)公演終了
満足度★★
おもしろいが……
面白かったのですが……客演さんに救われた面が大きかったなぁと思いました。開店花火の役者さんたちは、毎回似たような芝居なので、正直『またかぁ~』と思ってしまいます。
サブで進む寿司屋物語?は最高に面白かった♪
日常を切り取る作風は、抜群にうまいし…セットも作りこんでいるだけに役者さん方には頑張ってもらいたいですね。