最新の観てきた!クチコミ一覧

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狭き門より入れ

狭き門より入れ

パルコ・プロデュース

福岡サンパレス(福岡県)

2009/09/17 (木) ~ 2009/09/17 (木)公演終了

満足度★★★★

一日限り
それでも福岡に来てくれるのがうれしい。
映画でしか見たことのなかった佐々木蔵之介さん。
生のほうがもっと迫力がある。いろんなタイプを演じる
人だけど、今回の役は好きだな~
前回見損ねた「抜け穴の会議室」を購入。
これも楽しみ♪

ブラッド・ブラザーズ

ブラッド・ブラザーズ

東宝

シアタークリエ(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ちょっと泣けるいい話でした
金×藤岡×田代の回。
ナレーターと産みの母の歌が多い。ナレーター役はいい声で濃い存在感があってとても良かったです。元劇団四季の方なんですね。産みの母もうまいです。
藤岡正明の美声を聴きたかったのに、彼のソロは数えるほどしかなく、ちと残念。演技はすごくうまかったけど。
鈴木亜美は歌もほとんどないので、残念ながら影が薄いかな...すごくかわいいけど華奢で子どもっぽい感じでした。子ども役をやってる時、本当に子どもかと思うくらい。
ストーリーは納得感のある展開で面白かったです。

DREAM BOYS

DREAM BOYS

東宝

帝国劇場(東京都)

2009/09/04 (金) ~ 2009/09/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

やっぱスゲー☆
今は、設定・構成・舞台装置…もろもろ、だいぶ変わったという印象です。
新曲も増えていて…それが、またよかった!
アドリブが若干、グダグダなとこも感じなくはなかったですが…そんなことは
全体のクオリティの高さがすっかりカバーしてくれました。
ストーリーの大筋は、まったく変わっていないのに最後まで飽きさせず
とても満足度の高いショーでした。 ブラボー☆

迷宮の獣人(じゅうにん)

迷宮の獣人(じゅうにん)

ういろっく

笹塚ファクトリー(東京都)

2009/09/16 (水) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★

盛り沢山だけど‥
ギリシャ神話をモチーフに、アングラやダンス、歌やバンドの生演奏などいろんな要素を盛り込み調和させたエンタータテインメントな舞台を目指した作品なんだけと思うけど‥観てるこっちが調和出来なかったというか、ほとんど舞台に入り込めなかった。たぶんストーリー自体はファンタジックでいい感じだし、ところどころ良いシーンもあったけど、本筋以外の表現(合間に入るダンスや生演奏とか)が多すぎてとにかく内容がわかり辛かった。ダンスはともかく生演奏は必要ないんじゃないのかなぁ?基本的にわかりやすい舞台が好きだから、正直こういった表現方法はあまり好みではなかった。

ネタバレBOX

あとオープニングのあれ(?)は頂けない‥。
『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

舞台芸術集団 地下空港

劇場MOMO(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

壮大な物語♪
てっきり山岳を舞台にしたシリアスなサスペンス物なのかと思いきや‥。まったく予想と違って、思いっきり壮大なスケールのファンタジー!かなりぶっとんだストーリーにもかかわらず、とても緻密に描かれていて面白かった。舞台セットもアイディア満載だし、音楽や照明も雰囲気を上手く盛り上げていたと思う。ただ終盤、あまりにも話が飛躍しすぎて最後のほうはちょっと入り込めなかったけど‥

ネタバレBOX

太古の生物が人間の姿に化けて人間界にやってくるところが、まるで手塚治虫の「海のトリトン」みたいでなんか懐かしかった。
極めて美しいお世辞

極めて美しいお世辞

箱庭円舞曲

OFF OFFシアター(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了

社会人の会話。
というのが、きちんと描ける作家なのだと思い出しました。
若い人の口調は「らしい」けれども、そういう表層の問題ではなくて、それぞれの立場での気持ちにきちんとフィットやフックするのです。巧い。

ネタバレBOX

芸術的な視座とお金のこととやりがいと、という意味では、劇団ってものを舞台にすることが多いけれど、それを選ばないセンスの良さ。ああそうか、アタシより先に見た師匠が云ってたのはそういうことか、と数日経って思い出す。
悪趣味

悪趣味

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2009/09/04 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごい!!!
1年ぶりの柿喰う客公演。ただただすごくてうまく言葉にできない!スピードあふれる展開に感動!

ネタバレBOX

とにかく舞台美術がすごい。これを観れただけでも価値がある♪
キャラ的にはカッパ役の須貝さんが面白かった!ファミリーも出てきて、かなり笑わせてもらった。個人的には震江役七味まゆ味さんの出番がいつもよりは少なかったのが残念。あんなにかわいい女子大生なのに…。
twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度

期待していたのに……。
まず…やたら『へぇっ?』だの『えっ?』って言い過ぎ。
変な間を作らないための演出なのか何なのかわかりませんが,やたら言います。気になってしょうがない。
アニメか!?と思うほどに。台詞の8割は,これでした。

さらに脚本の構成も、これまたやりつくされてるし…。
『CUBE』然り『アイデンティティ』然り『内田けんじ監督作品』然り…。
観劇していて先が読める読める。

あの現実世界の話は、『火曜サスペンス劇場』ですか?
「神田達郎」は何処の『船越英一郎』ですか?
火スペのSEが、いつ入るのかとワクワクしっぱなしでしたよwww

それに、せっかく一人ひとりに焦点を当てて、長々と見せてきたのに、最後にノーカット版をやっちゃぁ~台無しでしょ。やるにしたって、他の見せ方なんていくらでもある。
演出の手腕が問われるもんですが、あれはダメでしょう。
この構成にするんだったら、オチが最も重要なのに…まるでエヴァ最終話の「おめでとう」の件の如く、ふわっとした終わり…正直『はぁ?』でした。

役者さんも個々の芝居は素晴らしいのですが、全体で見るとまとまりがない。
扉の使い方は,うまいがそれだけ…。
映像作品にした方がよかったのでは?
それでも,微妙だと思いますが(汗。
非常に残念です。

『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

舞台芸術集団 地下空港

劇場MOMO(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

愚かだけど・・・。
「人間は愚かだけど、そんなに捨てたものじゃないんだよ」
十年前、尊敬する上司から聞いた言葉である。
舞台を観ながら、ふと、そして鮮明に思い出した。
混沌の中にも希望は存在する。
自分なりのそれを見つけようとする登場人物の姿に共感が持てた。
題材はユニーク。楽しめました~。

「極み唄」

「極み唄」

LIVES(ライヴズ)

タイニイアリス(東京都)

2009/09/15 (火) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

さすがの安定感
都合3度目となるライブズ観劇。
正直好きな作風ではない。

だが3回とも、面白かったと思って帰る自分がいる。

好みじゃないのに、好き。
これってすごい事じゃないのか。

ネタバレBOX

誰かになにか言われたり、
何かに誰かが気づいたり、
そういう時の感情は、喜怒哀楽の4つではとても表せない。
それを誰かに伝えよう、隠そうとするのはもっと難しい。
なるべく相手を傷つけずに、こちらの主張を通そうとする日本人の顔色は、
もやもやしていることが多いのではないだろうか。

そこの『もやん』とした感じをちょうどよく共感させてもらえる。

強くない人間が強くあろうとする。
強くあろうとする人間が、強くなれずに地団駄を踏む。

そんな滑稽ながら、哀愁漂う優しい舞台。

気持ちよく観れた前提で
あえて楊枝で重箱の隅をつつくような事を言えば、
安定しすぎてドキドキしない、という点はあげられる。

若手劇団にある破天荒なエネルギー、
爆発力に欠けるとでも言えばいいだろうか。

一箇所ぐらいは、
自分のメソッドを完全否定するような遊びがあってもいいような気がする。


とはいえあくまで面白かった上での欲の話。
次回にも期待大。
殺し屋シュウ~シュート・ミー~

殺し屋シュウ~シュート・ミー~

projectDREAMER

博品館劇場(東京都)

2009/09/01 (火) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

みた。
何とも言えないかんじでした。

わるくち草原の見張り塔【男性編】

わるくち草原の見張り塔【男性編】

ロハ下ル

青山円形劇場(東京都)

2009/09/03 (木) ~ 2009/09/09 (水)公演終了

みた。
円形楽しかったです。

『ハイライフ』

『ハイライフ』

流山児★事務所

イワト劇場(東京都)

2009/09/17 (木) ~ 2009/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

初日から完成度が高い!オリジナルバージョン!!
カナダ・マカオ・台湾で大盛況&大成功をおさめた『ハイライフ』ワールドツアーの東京凱旋公演初日、オリジナルバージョンを見てきました。

さすが2001年の初演からやっているメンバーだけあり、オリジナルバージョンは初日から完成度が高かったです。
今回はステージをグルッと囲む形で客席が作られているんですが、元々シアターイワト自体が100人弱しか入らない小劇場なこともあって舞台上の熱気と客席の熱気とで見終わって気付いたらその熱気で汗かいていました(笑)。

まだ公演が開幕したばかりなのとアナザーバージョンも見るので、詳しい感想はアナザーバージョンを見てからにしようと思いますが…内容はちょっとジャンキーで馬鹿馬鹿しい→でも笑えてしまう→楽しい…という感じ。
ワールドツアーの各地でバカウケしたというのも頷けるし、見ている方もとても楽しかったです。

公演初日、しかもオリジナルバージョンだけでもものすごい盛り上がりだったので、これが若さあふれる(笑)アナザーバージョンになったらどんなにすごいことになっちゃうんでしょうか…21日にアナザーバージョンを見るので、見比べるのが楽しみです(^^)。

青木さん家の奥さん

青木さん家の奥さん

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

粘り気少なめ、さらっと濃厚
この戯曲のスピリットをそのままに、
生きの良い役者が気持ちよく舞台を
務めておりました。

エンターティメント性もたっぷりで
肩の力を抜いて楽しむことができました。

ネタバレBOX

ものすごく昔に観たこの作品は
店員たちの悶々とした気持が
舞台全体のトーンを作っていたように思います。

それに比べて今回のバージョンは
遊び的な気持ちに舞台が満たされているように感じました。

女性が入ったことで華やかさが生まれた気がします。
男子校の色合いが共学校にかわったというか・・・。
役者がアカペラで歌えるのは強いなあとおもったり・・・。
キャンディーズあたりはまさに圧巻で・・・。

テンポがすごくよく、
なによりみていてすごく楽しい。
そのなかに淡いペーソスもちゃんと込められて・・・。
味付けも確か。

小難しいことなど考えずに
さらっと観るのに最高のお芝居かとおもいます。


*** *** ***
余談ですが
今でも、おまけのじゃがいもの芽をずっと取り続けるようなバージョンって
あるのでしょうかねぇ・・・。


コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ

コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★

台詞覚えだけでも、表彰状物
さすがに通しで観る自信はなく、3日間通いました。
2部が一番面白かった!

1部は登場人物が多すぎて、誰が誰やら。台詞に名前が出る度に、配られた配役表で確認するのに忙しく、ようやく、全容が掴めたところで、幕。

3部は、エピソードの羅列に走りすぎた感あり。

2部は、登場人物も絞られ、各人の恋愛感情や友情や革命の志等が、一番細やかに濃密に描かれ、最もドラマチックな舞台でした。

カーテン越しのスタッフの舞台転換が鮮やか!スタッフにまで、演技力を要求する蜷川さんにもビックリですが、皆さん、その要求にちゃんとこたえていました。

押しなべて、男優陣と子役さん達、大健闘でしたが、中でも、ベリンスキー役の池内さんの好演には舌を巻きました。
いつの間に、こんな名優に成長されたのでしょう!  

とにかく、役者さん達、よくあのロシアのややこしい名前の羅列と、馴染み薄い革命論の長台詞を叩き込み、消化され、自分の言葉として、表現し切られたものだと、感心するばかり。敬意を表します。

極めて美しいお世辞

極めて美しいお世辞

箱庭円舞曲

OFF OFFシアター(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了

9月17日(木)M
後半のバトルは圧巻。この劇団らしい様式美。

『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)

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舞台芸術集団 地下空港

劇場MOMO(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★

美しい舞台でした。が・・・
舞台装置や照明などはとても美しく、秀逸なシーンがいくつもありました。

しかし、シーン間の物語のスケール感などがうまくつながっていかず、作り手が意図したであろう物語のふくらみには至らなかったのではと・・・。

ネタバレBOX

いくつかの本当に美しいシーンがありました。
また、しっかりと密度を作り上げたシーンもありました。

たとえば審判の場面など、ぞくっとくるほどの力があって・・・。

しかしながら、それらのシーンに至る伏線がしっかり張れていないと言うか、必然に欠ける物語の流れが秀逸なシーンを支えきれていないように感じました。

ファンタジーの世界ですから、いろんな矛盾をつっこむのは野暮というものでしょうけれど、その世界を背負う主人公たちの想いを浮かび上がらせる裏づけが薄いのはちょっとつらい。

悠久の時間を背景に物語を見せるのですから、たとえば、主人公達の愛情にもっと細微な背景がないと、観ている方は物語の結末をを受け取るに十分なほどにのめりこんでゆけないかと。「二人は愛し合っていた」という「概念」やその姿はしっかりと作られているのですが、物語のスケールからするとそれだけでは弱い感じがするのです。

また、舞台に流れる時間を何億年という尺の中の「今」へと導くには、シーン間のつながりが脆弱であるようにも感じました。作り手の視野の大きさには魅力を感じるのですが、たとえばインナーチャイルドなどの舞台に見られるような観客の視座をぐぐっと引っ張り上げるような仕掛けの精緻さやダイナミズムが感じられず、料理番組でいうと、作り方を説明されて次のカットで完成品を見せられるような感じがして。

だから、音楽の使い方などにも、そこはかとなくあざとさを感じてしまうのだと思います。

役者達にはしっかりとした切れがありました。メリハリの利いたお芝居が随所にあって・・・。
また、幕や梯子の使い方などもとても秀逸だったと思います。
照明も、息を呑むほどに美しい部分が何箇所もありました。

でも、比喩や洒落としてではなく、「愛」と「人類の存亡」を天秤にかけた物語です。
さらなる密度を舞台に醸成するような仕組みがないと、この物語は作者が抱いたであろうとおりに観る側に膨らみきれないように思うのです。

PS:当日は特別ということで、momo椿のライブがありました。
アコーディオンの響き、すごく良い・・・。
端正な歌詞と
華やかさをもった2台のアコーディオンの音色の不思議な一体感。
聴き惚れてしまいました。
memory

memory

演劇ユニットand so on

ブディストホール(東京都)

2009/09/09 (水) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

よく笑えて、しっかり泣ける。
memory、観て来ました。
雨にも関わらず、ほぼ満席でした。
このお芝居は既に別の劇団で公演されていて、それが原作となっています。
脚本は本公演用に書き直されたようです。

話は下宿屋の女将さんだった母親の葬式の日から始まります。
彼女の残した日記を軸に、過去と現在が行ったり来たりします。

蜂須賀さんの脚色・演出、よかったですよ。
たっぷり笑えて、しっかり泣かせ所があって。
現役バリバリの役者さんが脚色・演出すると、俳優さん達の特質(本性?)がよーく分かっているから、演者さんたちも凄く楽しそうです。

元々よく笑える舞台なのですが、女優の一木さん(老け役)が出てくると客席の笑い声が1トーン上がります。
凄いですね、流石って感じです。

西舘さんも、初舞台なはずなのに素敵でした。
蜂須賀さんがアテ書で脚色したのでしょうけれど、それにしても大したものです。

俳優の岸哲生さんが声を潰してました。
あと2ステあるのに大丈夫かなぁと思ってみてました。

カンパニーの皆さん、素敵な舞台をありがとうございました。
「and so on」、次もきっと観に行きます。

異邦人~エトランジェ~

異邦人~エトランジェ~

シンクロナイズ・プロデュース

ザ・ポケット(東京都)

2009/09/16 (水) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵でした!
■2009/09/16 19:30開演 2時間5分
■ザ・ポケット(中野)
■全席自由

ほぼ定時の開始でした。
原作は有名なアルベール・カミュの「異邦人」。
古典の部類だと思うのですが、どうアレンジされるのか楽しみにして観て来ました。

素敵でしたよ。
一言で言うと、「スタイリッシュな不条理劇」ですかね。
「笑い」は無いんですけど、『今の新劇』って感じでしょうか。

初日1ステ目でしたが、大きなミスもなく、カンパニーの一体感を感じました。
キャストで目を惹かれたのは、看護婦/モニカ役の松本早紀さん。
主役じゃないのですが、素敵でしたね。
看護婦役は顔を隠しているのですが、雰囲気があって、綺麗なだけじゃなくて「伸び代」を感じました。

異邦人の原作や舞台を読んだり観たりしている方には、お勧めです。

あと作品とは関係ないのですが、全席自由なのに会場係りの方に座席を強要されたのは、ちょっと頂けませんでしたね。

続きはネタバレBOXにて…。

ネタバレBOX

シンプルなセットを上手に使いまわして、緻密なライティングと相まって良かったです。
それと、「音」。
あんな演出だとは、想像していませんでした。
メインテーマが多用ぎみでしたけど、一つ一つの楽曲は素敵です。
面白いSEでしたし(観てのお楽しみ!)、難しそうな旋律を綺麗なコーラスで纏めていました。
「矛盾」や「不条理」を体現するような、コーラスでした。
色々な「仮面」に象徴される事柄も、よく伝わってきました。
異邦人~エトランジェ~

異邦人~エトランジェ~

シンクロナイズ・プロデュース

ザ・ポケット(東京都)

2009/09/16 (水) ~ 2009/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

高度な異質さ
ひじょうに素敵な作品でした。演出・照明・音楽、どれをとってもセンスがいい。舞台は無機質な、どちらかというと淡白なセットなのに照明で更に幾何学的なラインを作り出し、更に音楽で盛り上げるという視覚も聴覚も満たされた芝居。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

いきなり白いマスクを被った妖しい輩が登場。彼らは口々になんやら他の惑星かr来たような濁音を発する。クチャクチャ・・・カツカツ・・・みたいな・・。異様な雰囲気で始まったその舞台に直に呑まれる。
やがてそれは後半の展開から陪審員だったことが解る。

ムルソーのママン死んだ。しかし彼は涙も見せず淡々と埋葬を済ませ、翌日には海へ行き彼女と遊び喜劇映画をみて、SEXをした。いつものように勤めに出て何も変わることはなかった。そして知人が付き合う情婦に手紙を代筆したことが原因で諍いになり情婦の兄をピストルで撃ち殺した。ムルソーが死刑判決を言い渡されるまでの物語。

ムルソーの持つ独特の倦怠感、相手のことを必要以上に詮索しないし、自分のことも必要以上に話すこともしない。そういうことに意味はない。と思っている無関心さの表現が実に上手い!彼女との情事でも単に一緒に居て息をしている関係のようなものだ。何も求めないし何も与えない。世の中というものに何も期待していないようだ。それでも精神を破綻させることもなく、淡々と日々を過ごすムルソー。いつもひどく怜悧な目をして落ち着きはらったその視線の先は何が見えてたのか・・・。
およそ何の感情も浮かべていない。その本質までは理解できないが、「生きることは死ぬことと同じだ。いつ死んでもいい。」と彼の叫びが聞こえてきそうだ。その暗さとクールさにぞっとしながらも、独特の世界観に惹かれた。

裁判中でもその姿勢は変わることなく、尋問にも今の気持ちを正直に話してしまう。それらに関心を抱く事もなく、いっさい無意味だと悟ってしまう。だから検事の尋問に「悔いるというよりもうんざりしている。」と言い放つ。
そして、それらの言動や証言から彼への評価は悪い方向へと水は流れ死刑判決がおりる。後半部分での司祭とムルソーの掛け合いが絶妙!

「ゆっくり行くと日射病になってしまう。けれど急ぎすぎると汗をかいて教会で寒気がしてしまう。」ママンがムルソーに教えた言葉がジンと沁みた。

ポップな音楽に乗せて美しく哀しいカミュの代表作をセンスのいい舞台に仕上げてた。雨の音もいい。みんな、いい仕事するなぁ・・・。






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