最新の観てきた!クチコミ一覧

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崩壊劇団の崩壊劇場

崩壊劇団の崩壊劇場

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

さながら“寺島祭り” 文字通り壊れた面白さ
初日は劇団員の友人が多く来ていたのではないでしょうか。自分が観た回は
爆笑と言うほどの笑いは起きず、比較的静かでした。
パンフの挨拶文にあったように、寺島さんが「思い出作り」でやりたいことをやりきったという感じ。
芝居好きの人、学生演劇のファン、興味がある人、すべてに観てほしい。
可笑しいです。楽しいです。
寺島さんがノリノリで作っている学生演劇のオモチャバコをひっくり返したような
作品。ここまで壊れちゃっていいんだろうかと思ったくらい面白い。
満点とは行かない理由はネタばれで。

ネタバレBOX

個人的感想を言えば、本作もまさに早稲田テイストのお芝居。
早稲田って「学生演劇やってるぜー!」っていうノリをすごく感じる。
私が大学生のころからで、今回の劇団員のダンスシーン観てると
雰囲気があの当時と変わってないなー、と。
明らかに東大演劇の静けさやこなれた明治とは違う。
本作もまた、弾けるような若さと荒削りな魅力と言えようか。
登場人物のキャラクターがそれぞれ個性的で面白い。
パロディーのようなシーンもふんだんに盛り込む。劇団をやめた女・柳沢ルミコ(中村梨那)の演技過剰やそれに絡む演劇かぶれの大島(大岩千衣理)の場面はまるで『ガラスの仮面』だ。
劇団ライジングサンダーに対抗意識を燃やす劇団ゴルゴンは
60年代の状況劇場と天井桟敷のようだし、ゴルゴンのはちゃめちゃな
主宰井桁(池田恭佳)を「昔の唐十郎のようですね」と蜷川幸雄もどきの石狩川(三井翔太)が評する。
井桁の連れてる「地獄犬」は「盲導犬」のファキイルがモデルなのか(笑)。
滑舌が悪く、身体能力が高いというのもアングラ俳優っぽく笑えた。
黒魔術師(寺島)により江戸の名優五代目市川団十郎がチャラ男(石井友章)に憑依してエチュードに参加するなんて凄い発想(笑)。
終盤に作者の寺島氏が登場して飄々と芝居のネタばらしをすると、劇団員たちが「俺たちが学生演劇だって?嘘だ!」とパニックになるのも学生演劇コンプレックスを諷刺している。
「思い出話」をここまでエンターテインメントに作りこめる才能はたいしたもの。寺島氏が今後も演劇を続けるかどうかは未定だそうだ。
「柿喰う客」を思わせるテンションの高さは将来性を感じさせる。
劇団員が次の主宰となる奥村徹也を「柔らかいボールで野球して遊んでる」と評し、奥村の次回作は「カラーボール野球、死ぬ気で(仮)」とパンフにあった(笑)。 金髪の奥村は若い頃の沢田研二をノッポにしたようで容貌も個性的。
いかんせん上演時間1時間55分はちょっと長すぎた。寺島本人も劇中「学生演劇は1時間半が限度だと思ってる」と言っているのがご愛嬌だが。
自分の座った2列目の左端は役者が花道の七三のように立ち止まって演技をする狭い通路際。早めに入場したが、中ほどの観客がゆとりを持って座わるので左へ皺寄せが来て1人分のスペースが取れなくなり、はみだして腰を浮かしてすわっていた。ベンチシートも右へ引っ張られ、自分のところは欠けている(係員は1席として確保したつもりらしいが)。役者とぶつかりそうで危なかった。演出上、通路を役者が通るなら客入れの際に配慮すべきではないのか。花道の安全確保は芝居の基本だ(昨日は右端の席ではみだし、ご難続き)。係員に説明し注意したが、けげんな様子で「何で文句を言うのか」といった表情だったのが気になる。芝居のスペースは舞台だけではないことを理解していないらしい。
歌舞伎役者を登場させた芝居だからあえて言おう。
中村勘三郎はニューヨーク公演の際、「役者は悪環境を我慢しても、お客さんに我慢させちゃだめだよ」と述べている。2点の理由から、あえて★4つとさせていただく。
終演後、無理な姿勢が響いたのか、左の脇腹の筋がつってしまい、激痛で動けなくなり、ロビーの端でしばらく立っていた。このことはさらに気管支をも圧迫し、翌日はすっかり体調を崩した。週末の予定に向け体調を整えねばならない。いまいましい限りだ。
百年後の蝶々

百年後の蝶々

桃色バカンス

TACCS1179(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

違うスタイルでの演劇に期待
未知のウィルスに犯されたことをきっかけに生命維持装置を活用して100年後の世界によみがえった科学者と、その関係者、そして、特殊能力者の苦悩を描く未来SFサスペンスストーリー。
当劇団は初見であったが、作・演出を手がける増山は、「一番見たいもの」と「一番言いたいこと」を考え、作品をつくりあげるという。今回増山は、以前所属していた「神様プロデュース」という劇団のスタイルを踏襲したようである。
物語は100年前と今、数日前を頻繁に行き来しながら、本編の主題とは直接的な結びつきの弱いサイドストーリーを複数はさみつつ、進行される。
主題はつたわるものの、あまりにも頻繁に時空を越え、サイドストーリーが加わることで、やや焦点がぼけてしまったのが残念であった。
次回、違うスタイルでの劇団の公演に期待したい。


ガス人間第1号

ガス人間第1号

東宝

シアタークリエ(東京都)

2009/10/03 (土) ~ 2009/10/31 (土)公演終了

満足度★★★★

歌が良かったですね
大王が銀座?!
と思い、ちゅうちょしておりましたが、良かったと思います。

中村中さんの歌、いいですね。
大音量が苦手でライブなどに興味がありませんでしたが、
コンサートに行きたくなったくらいです。

場所柄、まわりのお客様の年齢層が高めでしたが、ウケもよかったです。
ただ、ちょっと重要なシーンで間が長すぎ、「あれっ?」と思ったのが残念でした。

リフラブレイン

リフラブレイン

MCR

駅前劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★

繰り返される愛の渦
幼くして、両親に捨てられた姉と弟をめぐる愛の物語。

ネタバレBOX

舞台は、姉・高校生、弟・中学生の場面からはじまる。家での食事は、姉お手製のパンとミルクセーキもどきというどうしようもない貧困。そして、学校ではいじめ。先の見えない恐ろしさが二人を襲う。しかしながら、二人は一見そのことを気にしていないかのように気丈に振舞う。
時は流れ、姉・キャバクラ嬢、弟・引きこもりの場面となる。その後、弟の胃がん騒ぎ、姉の借金と借金返済に向けた弟の出稼ぎ、姉の恋愛と弟による姉の片思い相手への傷害、服役中の弟と姉の面会など、姉弟の関係を断片的に切り取る。
姉弟は、一見すると常識を欠き、時として常軌を逸した行動をとる。また、一見悪者であるかのように振舞う借金取りが実は愛情にあふれた振る舞いや、一方、常識的であるはずの他者は、他人への配慮・愛情を欠く。これらのやり取りを笑いを交えながら描くが、その笑いがあるからこそ、姉弟愛がより一層強調される。
リフラブレインとは、リフレイン+ラブの造語か?切りたくても切れない、決して離れることのできない、最大にして最後の砦である姉弟愛を惜しみなく描く。
また、前述の姉弟とその他の人々の関係を通じて、「果たして、あなたにはどちらがまともに見えますか」と観客に問う。

ブラジル客演としての桜井氏になじみはあったが、MCRの舞台は初見であった。
このような人間の機微を描く作品を今後も期待したい。


ファンタスマゴリア

ファンタスマゴリア

少年社中

座・高円寺1(東京都)

2009/10/28 (水) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

華やかな舞台
演劇村フェスティバルのトリを飾った少年社中の舞台は、華やかでした。
青山円形劇場などの中規模の劇場に慣れているからか、
ほかの2劇団で若干感じられた、
舞台が広く感じられるかなぁ~?という部分がなかったです。

パル多摩の公演を見逃していたので楽しみにしておりましたが、結構難解でした…。いろいろな部分で、あそこはどう観せたかったのかな?と考えてしまいました。
劇団ブログの前知識は読んでおいてよかったです!

ハロウィンイベントなど、いろいろ企画があって楽しめました。
いつも思いますが衣装がとても素晴らしい!
好きだから高評価。少年社中らしぃ熱い作品でした!

甲賀の七忍

甲賀の七忍

劇団三年物語

ザ・ポケット(東京都)

2009/10/24 (土) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

ようやく観られました
あーやっぱり好きだーとしみじみ。

ストーリーの大筋はもちろん、合間合間に出てくる小ネタがほぼ必ずツボにハマります。舞台見ててこれだけ笑えるものも少ないと思いますね。
アクションもかなりの見もの!
リピートできないのがすごく残念です。

甲賀の七忍

甲賀の七忍

劇団三年物語

ザ・ポケット(東京都)

2009/10/24 (土) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

リピートおすすめします。
受付の対応も良いです。
演出家さん御自身のお手紙に恐縮です。
ストーリーはもちろんですが、役者さんが良いです。

若干客席が寂しい感じがしました。
中野駅から徒歩5分と近いのでお勧めします。

ネタバレBOX

やっぱりハッピーエンドは良いですね。
銃の涙

銃の涙

おぼんろ

早稲田大学小野記念講堂(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/10/31 (土)公演終了

満足度★★★★

明るいおぼんろ。
脚本、演出がいつもとは違うらしく、ポップなおぼんろを鑑賞した気がしました。50分の短編でしたがもう少し観たかったな。12月の本公演も楽しみです。

生きてるものか【新作】

生きてるものか【新作】

五反田団

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

静謐
なんとなく想像はできてたんだけど、実際目にすると
とてもなめらかにつくられていて、よかった。

ネタバレBOX

始めに語られるべきシーンをラストに持ってくることで
ここまで、人が生きてる奇跡が際だつのか、と、ため息。

あと、枡野浩一さんが最高におかしかった。すごすぎた。
深情さびつく回転儀

深情さびつく回転儀

電動夏子安置システム

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/16 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

途中まで
自分の都合で恐縮ですが、途中までしか観られず残念でした。
次回こそは全部観たいです。

それにしても菊地未来ちゃんから電話かかってきて「アユムくん、手首持ってない?」って言われて。「出来れば肘から下があるといいんだけど」って言われて。ああ、俺ゾンビ大好きって公言してるからって「いくらなんでも手首は持ってないよ(笑)」ってやりとりの意味が冒頭で判ってよかった。

あれ、わかんないままだったら、ずっともやもやしてたからなあ。個人的に。


海のわだつみ、星影の詩

海のわだつみ、星影の詩

風凛華斬

シアター風姿花伝(東京都)

2009/10/23 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

序盤の展開が勿体ない
日常に悩みを抱える4人がネット上で知り合い、ネットで小説を共同で書いていく。
そのネットで書く小説の世界場面と、リアル世界の場面との分かれており、そのチェンジはなかなかよかったと思います。
また、中盤からラスト、そしてラストの展開はよかったし、面白かったです。
ただ、序盤のネット小説の世界感を観客に訴えかけられてなかったかな。
(特に、ある門をくぐる場面なんで、台詞と演技で表してはいたが、目の前で転がってただけにしか見えなかったし)

ネタバレBOX

役者陣では特に、響子役を演じた徳山公美さんがよかったかな。ネット小説中の役と現実世界の役のギャップを見事に演じきってたと思いますね。
砂月万衣さんも、女性役以外にあんな役で出てくるとは。オープニングで見た時、目の錯覚かと思った(笑)
深情さびつく回転儀

深情さびつく回転儀

電動夏子安置システム

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/16 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやー笑った
いやー今回もルール難しかったです(笑)劇中の何とか説明的な台詞があったので、なんとなくですがルールは理解できました。
でも、よくわかってません(笑)
まあ、そんあルールは置いていて(笑)、いやー爆笑さていただきました。ルールが気にならなくなる程わせていただきました。

ネタバレBOX

ラスト20分ぐらいからガチ勝負(ルーレットの出目によって展開が変わる)とのことでしたが、やはりそこは観客にわかるように明示して欲しかった。いくらガチですといわれても1回しか観劇できない観客には確認できる手段がないので、本当かどうかはわからないので。
その点はちょっと残念でした。

しかし今回、じょんさんが非常にカッコよかったです。
劇場HOPEこけら落とし『かもめ』

劇場HOPEこけら落とし『かもめ』

ノアノオモチャバコ

劇場HOPE(東京都)

2009/10/15 (木) ~ 2009/10/20 (火)公演終了

満足度★★★

静と動
新しい劇場なので、空調がしっかりしていると思っていましたが、場内暑かった。
どうも空調が悪いというより、入ってなかったような感じがしました。
ギリギリガマンできる暑さなのでよかったですが、スタッフ気付かなかったのかな??
(それとも元々入れないようにしてたのかな?)

チェーホフの「かめも」を他でも観たこと無いので、どのようにノアノオモチャバコ版かは比較できませんが、照明と音楽の融合、そして役者の動きの静と動、ノアノオモチャバコらしさは随所に感じられました。
古典劇をベースにしてましたが、なかなか面白かったです。

ただ、上演時間2時間は少し長いかな。もう15分程度短いほうがよかったかも。

セブンピーポー

セブンピーポー

チェリーブロッサムハイスクール

劇場MOMO(東京都)

2009/10/28 (水) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

これもありですね^^
新生チェリーブロッサム,とても気になっていました。というのも,これまでの作風が気に入っていたものですから。最後のまとめ方なんか確かに変わりましたね。でも,これも充分アリですね。とても良い舞台でした。これからも観に行きたいと思っています。

リフラブレイン

リフラブレイン

MCR

駅前劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

沁み入るどうしようもなさの先
どこかチープな内輪もめ感に
人生の重みがすっと乗って。
笑って、外されて笑って、巡って突き抜けてさらにおかしくて。
その、一番奥にある正直な感覚に、
深く浸潤されて。

MCRの世界を堪能しました

ネタバレBOX

多分、物語のプロットだけを聞いたら
とても笑えるようなお話ではないのですが、
そこに、櫻井流の切り取り方や
人の表し方が重なると、
絶望感を蹴飛ばすような絶妙なおかしさがはぐくまれ
心をすっと浸潤するような軽さと深さが生まれる・・・。

ガンの告知の場面にしても、
両親のことにしても、
お姉さんの恋のことにしても、
1万円の巡り方にしても・・・・・。
厳然とした事実があって、どうしようもないようないき詰まりが生まれても、その先の時間が普通にやって来て、物事が糾える縄の如く進んでしまうことのおかしさ。その突き抜けた感じや、受け入れるしかないことへのペーソスがたまらなく良いのです。

痛みは包丁を振り回すほど深い痛みとしてそこにあって、でも、過ぎ去ってしまった時間や過ぎ去る時間の感覚がその色をしなやかに変えて。

キレよく突んでおいて
その突っ込みを打ち砕くようなぼけの説得力にやられたり、
しっかりと絞り取ったように見えたエピソードがさらに膨らんで
深く取り込まれたり。

借金取りの「実は良い人」ぶりや、終盤に現れる幼いころの姉のイメージから、物語の世界観がしっかりと固まって。うまいなぁと思う。

役者たちも、ゆとりを持って絶妙な間を作っていきます。客席対面の舞台もすごく良く機能していて、腰の入った役者どおしの絡み方をとても自然な感覚で味わうことができて・・・。

パンとミルクセーキが醸し出す、逃げられない・・・、逃げたくもない、その時間のいとおしさに目が潤んでしまいました。

力むことなく深く、さらに磨き上げられたMCRの世界にますます惹かれてしまいました。
プレイバック Part3

プレイバック Part3

劇団チャリT企画

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

役者陣の充実
 社会派とかバンカラとか言ってるけれど、チャリT企画の根っこにはエンタティメント、お客さんを楽しませたいという気持ちが熱く流れている。今回もそうだった。
 しかし、役者がいいなあ。内山、高見、松本、伊藤。。。客演のコーヒー牛乳改めゲキバカの石黒圭一郎、岩崎純子。芝居はやっぱり役者力なのだ。上演時間1時間45分。

ステルスボーイ

ステルスボーイ

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

さすが!SET
 平日の昼公演。超満員の観客の笑いのうねりが劇場を駆け巡る。決して突飛なことをしているわけではない。難しい話でもない。
 王道をどかーーんと行くSET。ぶれない。スゴい!大好きな松野さん、今回も活躍。小倉さんや三宅さんもいいんだけど、中堅若手俳優がとてもいい。この劇団のスゴさを感じるのだ。

 この公演のためにビッグバンドを作ったと話をきいたとき、そこまでするか!と泣けて来た。
 

生きてるものか【新作】

生きてるものか【新作】

五反田団

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

実験と観察
寺山修司の

「人は不完全な死体として生まれ、
何年かかけて完全な死体になる。」

という言葉を初めて知った時は吃驚した。
19歳くらいだったか?

その切り口を知って、10年経ってからこれを観ると、
あまり大きな衝撃は受けない。
細部の観察なくしては楽しめない感じになっちゃう。



観劇というよか
実験を観察するちゅう感じやね。
これは完全に好みの問題になる。

自分が観察して、
何かじんわり受け取って
「観てよかったなあ」という気持ちになったのは
妊娠したショウコの最後の台詞だけだったかもしれない。

もちろんそんな瞬間に恵まれたのだから
価値があったのだけど、
ちょっと俺には作風がドライ過ぎた。



知人の久保亜津子さんを目当てに
五反田団を初めて観たのだけど、
このような「見方が決まってない観察型の作風」ではなく
主観的な作品も創るのだろうか。

主人公が一人いて、時系列に展開するタイプの
オーソドックスなレパートリーがあれば観てみたい。

セブンピーポー

セブンピーポー

チェリーブロッサムハイスクール

劇場MOMO(東京都)

2009/10/28 (水) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

観てきました!
チェリーの舞台を観るのは今回で4回目でしたが、一番素直に楽しめた気がします。声を出して笑ったのはこれが初めてでした。
サスペンスあり、笑いあり、涙あり、色んな感情を揺さぶられました。
脚本もなかなか凝った構成の割には、非常にわかりやすかったです。
謎だらけのはじまりから、とても爽やかなで気持ちの良いラストシーンまで、物語の中の人物たちと共に、物語を理解していくことができました。


あと、オープニングが異常にかっこ良いです。
かっこいい音楽、かっこいい照明、かっこいい演出。
オープニングだけでも、もう一回観に行きたいです(笑)

生まれ変わったチェリーブロッサムハイスクール。
次回公演も観に行かなくてはと思わせる素晴らしい舞台でした。

あぶく

あぶく

浮世企画

荻窪小劇場(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

確かに「あぶく」・・・・物足りない
実質的旗揚げ公演。パンフにある浮世企画代表の今城さんの言葉によれば「小劇場なんて気持ち悪いほど狭い世界で動いていて、しかもそれをよしとする風潮がありますが、それはあまりにも勿体ない」ということで、「違う表現をしている人たちが、お互いの違いを超えて、あるいは面白さとして持ち寄って、一つの時間・空間を作る場」を持とうと、一石を投じたらしい。
有意義な企画だと思います。
今回の作品に限って言えば、特段目新しさは感じられず、学生演劇で出てきてもおかしくない平凡な作品だと思いました。自分が観ていたころの東大のサークル演劇にはこういう傾向のものもあったし、大学生なら「よくまとまっているな」と感心したでしょうが、ロードショー1本分よりちょいと高い観劇料金を払ってまで観たい作品とは思えなかった。
2回目以降、好きな俳優が出れば観に行くかもしれませんが物足りなさは否めませんでした。題名どおり「あぶく」のように淡い印象。

ネタバレBOX

男女7人+αの物語。あぶく=うたかたの夢ということか。就活中の大学生が中心なので、リアルな会話が続き、学生演劇を観ているようだった。
ストーリーを話してしまうとあんまりなのでやめておきます。
主人公の男の子の夢の中の話が交錯している以外、等身大の青春物語
なので、言っている内容は「それがどうしたの?よくある話だよね」と思って
しまう。飲み会の場面などもまるで素のようでこれを「ナチュラル」と褒めるべきなのか?戸惑う。
今城の演じる市の職員大川は早口の長いセリフをつっかえて滑舌が悪いので面白さが半減する。早口なら、黒柳徹子や横山道代、野際陽子のように一気にまくしたてないと意味がない。浅利ねこの萌え系アイドル水嶋祐里がガールフレンドとして夢に出てくるが、夢と気づかないほど、一同に馴染んで存在しているので騙される。
浅利は本拠地の銀石同様、衣装も担当し、網のようなモチーフがみんなの服に付いているのは「あぶく」を表現しているのか。
この一座で唯一救いに感じたのは小笠原佳秀の演じる先輩・巽(たつみ)
。会社では若造でまだたぶん重用されていないであろう男が、大学の後輩
の前では精一杯カッコをつけ、偉そうに説教したり、見下したようないやみを言う。そのくせ小心者で蜘蛛に逃げ惑い、足をくじいてしまう。「こういう男、いるよなー」と思わせる存在感があって面白かった。酒を飲んで語る表情など若手と比べ一日の長がある。
友情出演とも言える電動夏子安置システムの岩田裕耳が諸注意の長~い前説、電話での佐山の上司の声、その上司で祐里の彼氏(これも幻影らしいが)を演じ、短い出番ながらきっちりと印象を残す。
自分がすわった2列目の右角の席は0.5人分のスペースしかなく、100分間、右半身が浮いた「すわり案山子」状態で観劇するのは辛かった。中ほどは比較的席の間が空いて余裕があり、座布団の置き方に配慮がほしかった。

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