最新の観てきた!クチコミ一覧

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見えない人間の肖像

見えない人間の肖像

杜の都の演劇祭プロジェクト

SENDAI KOFFEE CO.(宮城県)

2009/01/09 (金) ~ 2009/01/20 (火)公演終了

満足度★★★★

店内全体を使って
とても臨場感のある公演でした。真田さん、瀧原さん、白鳥さん、3人ともそれぞれすごく素敵でした。

竹中直人の匙かげん 3『三人の女』

竹中直人の匙かげん 3『三人の女』

中村ステージプロダクション

日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)(宮城県)

2009/01/10 (土) ~ 2009/01/11 (日)公演終了

満足度

チェルフィッチュは観たことありませんが
なんだかこんな感じなのでしょうか?竹中さんも女優さんたちも本来の魅力が出ているようには見えなくて、なんか残念でした。

マレーヒルの幻影

マレーヒルの幻影

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2009/12/05 (土) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

翻案の妙。さすが、岩松了。
原作の世界をそのまま使わず、在米邦人のコミューンに
翻案したのが興味深かった。
自分が最初に宝塚での「華麗なるギャツビー」舞台化に
求めたのも結局こういう手法だったと思う。
小池修一郎が菊田一夫賞を受賞した直後で“第二の菊田
一夫”みたいに注目されていた時期に「ギャツビー」を
手がけたので、菊田の得意とする日本的な翻案を期待
したのだが、結果としてそうはならなかった。
岩松了の「マレーヒルの幻影」のほうが、むしろ菊田の手法に近い。
菊田はヨーロッパ旅行中に新聞のわずか数行の地元の結婚ニュース
に興味を持ち、舞台設定はそのままに、ハッピーエンドの記事をまったく違う悲恋物に作り変え、名作「霧深きエルベの辺り」を生んだ。
舞台や登場人物はヨーロッパだが、うまく日本人の感覚にマッチ
させた話になっていたのだ。
映画を観た世代の自分にはやはり、ロバート・レッドフォード
とミア・ファローのイメージが強く、原作通りなぞると比較して
違和感を感じてしまっただろう。
ヒロイン三枝子がデージー単独ではなく、作者の妻ゼルダを重ねて
いる点も、原作の愛読者には嬉しい。

ネタバレBOX

鉄柵状のパテーションをうまく使った舞台美術が印象に残った。
この柵が橋や家の門や墓地の囲いに変化する。柵は三枝子を抑圧し、
絡めとろうとする運命の罠にも見えた。そして、この柵が登場人物を
幻影に見せる効果もあった。
三枝子(麻生久美子)のデージーのイメージを雛菊(デージー)に託している。冒頭の墓地の場面で「こんな墓地に雛菊が咲いてるなんておかしいだろう」という台詞があった後に三枝子が登場したり、ソトオカが訪ねた
三枝子の家にも雛菊が飾られ、器が割られて蹂躙される。
今回はキャスティングが成功した。それぞれ適役だ。
「われわれはどんな状況-人とうまくコミュニケーション
できていようが、できなかろうが、基本的によくいつもわからないものに
対してリアクションしてる」「結局、人は誰とも会話していない」という岩松の考え方がよく出ている芝居だったと思う。
私などは単純なので、舞台を観る時は当然、人物の会話を追って状況を
理解しようとする。だが、岩松作品には、それはあまり意味がないようだ。
登場人物はめいめい勝手に自分の思いを披瀝する。とらえどころのない人物ばかりでてくる。外人俳優3人もしかり。英語が理解できればそれなりに楽しめるだろうが、岩松の手法でいけば、英語の台詞はノイズとして聞き逃されてもかまわないのだろう。言葉のキャッチボールはほとんど成立せず、不協和音をずっと聴かせられるような不安が襲う。しかし、それで岩松作品は成立しているようなところがある。
そういえば、自作に岩松が出演するとき、彼はそこで交わされる会話以外
のものに目を向けているような不可思議な笑みをたたえていることが多い
否、自作に限らず、俳優としての岩松はたいていそんな表情を浮かべており、それがどこか「油断のならない奴」「食えない奴」に見えて印象に残る。
この芝居で、唯一、キタ(三宅弘城が好演)は必死に会話のボールを正しい方向に投げようと努めている人物に見えた。そして思うようにならぬもどかしさを嘆く。観客がキタに感情移入できるゆえんだろう。
フジオ(松重豊)は悪魔のような存在だ。性格が悪魔のような男という意味ではなく、役割そのものが悪魔なのである。人間としてはせいぜい底意地の悪い駄目亭主なのだが、結果的にすべてを破滅に追いやってしまう。ソトオカの会社の封筒に入れてスージー(市川実和子)に金を渡すのも、誤解や結末を意図した行為ではなく、自分の中の小さな悪意に過ぎなかったはずだが運命を決めることになる。岩松自身が出演するならフジオ役だろう。
生活の芯などまるでないかに見えたタナカが最後は怒りから思い切った行動に出る。荒川良々は気のいい純情な役も似合うが、風貌からこういう役もとてもいい。市川は根無し草の雰囲気がよく出ていた。
ソトオカ(ARATA)は2人を案じて忠告するキタにさえ、三枝子との交際に反対した母親を重ね合わせて反発するが、これもキタと会話しながら、キタとは関係ない社会的な差別に怒りを向けている。
そしてタナカに撃たれたソトオカに銃弾でとどめを刺すのは三枝子だ。
愛しているはずなのに、ソトオカの呪縛から逃れようとしている。
彼女はフジオとの生活に終止符を打ちたいのではなく、だれの愛からも逃れて本当の自由がほしかったのだと思う。
永遠の嘘

永遠の嘘

なかじょうのぶ独人芝居事務所

せんだい演劇工房10-BOX(宮城県)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

すごいものをみた
かなりの衝撃を受けました。身体に直接のぶさんの言葉が仕草が届いてくる感じ。すごく良かったです。

 絞首台の上の馬鹿 

 絞首台の上の馬鹿 

TheatreGroup“OCT/PASS”

GalleryOneLIFE(宮城県)

2009/11/26 (木) ~ 2009/12/06 (日)公演終了

満足度★★

今回はちょっと…
残念ながら、私には合わなかったです。物語が進むスピードが私のテンポとあわなくて、どう楽しんだらいいか、分からない感じでした。なんだか俳優さんたちも勢いがなく、恐る恐る演じているように見えてしまいました。好きな劇団さんなので、残念です。

「翼をくださいっ!さらばYS-11」全国ツアー

「翼をくださいっ!さらばYS-11」全国ツアー

ギンギラ太陽's

日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)(宮城県)

2009/09/29 (火) ~ 2009/09/30 (水)公演終了

満足度★★★★

すごく楽しませてもらいました
サービス精神がすごい!舞台上の熱気がガンガン伝わってくる作品でした。お客さんが少なくて残念。もっとたくさんの人に観ていただきたかったです。また、仙台に来て欲しいです。

プログラムB「金!~評伝で綴る啄木~」

プログラムB「金!~評伝で綴る啄木~」

杜の都の演劇祭プロジェクト

晩翠草堂(宮城県)

2009/11/16 (月) ~ 2009/11/28 (土)公演終了

満足度★★★★

評伝を淡々と
とても丁寧なリーディングで好感を持ちました。空間の中にすっと、けして長くはなかった人生が溶けていくような、そんな演出も好みでした。提供されたはっと汁が非常に美味しく、その点でも満足しました。ただ会場が寒くて後半ちょっと辛くなってしまいました。

プログラムC「死神の精度」

プログラムC「死神の精度」

杜の都の演劇祭プロジェクト

Bar Lounge 欅(宮城県)

2009/11/22 (日) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度

原作は未読です
なので、どのような話なのか、楽しみにしていたのですが…まず、物語を引っ張っていく「死神」の役の方が、滑舌が悪く何を話しているのかさえ聞き取れず、動きもキレがなくて、正直びっくりしました。小さな空間で見るのは、正直きつかったです。私は「杜の都の演劇祭」の作品には、良質な物を期待しているので、プログラムディレクターの方や事務局の方にも、キャスティングからきちんと考えてもらいたいです。「死神」役の方だけでなく、全体的に俳優も演出も、発表会レベルだったと思います。

おぼろ

おぼろ

ゲキバカ

吉祥寺シアター(東京都)

2009/12/16 (水) ~ 2009/12/23 (水)公演終了

満足度★★★

初見。
面白かったです。元気になります。

『re・re・re・』レレレ

『re・re・re・』レレレ

まことクラヴ

スパイラルホール(東京都)

2009/12/22 (火) ~ 2009/12/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

ダンスカンパニーなのに
ブッチ切りの演劇的仕上がりで、面白スグル!

Lament  -ほとんどガラスの私

Lament  -ほとんどガラスの私

aji

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/12/25 (金) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

200912251930
200912251930@ギャラリーLE DECO

近づく星の光うるわし

近づく星の光うるわし

村松みさきプロデュース

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/12/17 (木) ~ 2009/12/21 (月)公演終了

200912
200912@王子小劇場

Under Water Over Revival

Under Water Over Revival

GOKAN。

銀座小劇場(東京都)

2009/12/24 (木) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★

一幕もの
色々な意味で、とても濃い一時間半弱。
久しぶりの銀座小劇場。

ネタバレBOX

会議室で何かに脅えているサラリーマン。
その会議室に入れ替わり現れる社員や警備員、さらには座敷わらしまで現れた。
クレーマーの電話にやくざ風な男たち、ひっかきまわされ一向に会議は開かれない……



一幕もの。
ドタバタコメディ。
大人数が小劇場にひしめく様はそれだけでおかしさがあります。
初めは濃すぎて遠巻きに見ていた役者たちも、話が進むにつれ違和感なく見られるようになり、最後の方はおもしろおかしく見ていました。

個性豊か。
物語の巻き込み方は多少強引ですが楽しめました。
(座敷わらしだった子供が着物を着ていたくだりとかちょっと苦しい)
地震のシーンはとてもリアル。セットはよくつくったなあと感心。

冒頭のお笑いコンビはもっと出てきてほしかったような気もします。
暗くなるまで待って

暗くなるまで待って

梅田芸術劇場

東京グローブ座(東京都)

2009/12/20 (日) ~ 2009/12/29 (火)公演終了

満足度★★

あ~あ
別の方もコメントされてますが、残念です。

配役が良くない。
いや、それ以上に子役のセリフ(発音)が
非常に聞き取りにくい。

これで相当興ざめしてしまいました・・・

稽古段階で分からなかったのかな?

東京月光魔曲

東京月光魔曲

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/12/15 (火) ~ 2010/01/10 (日)公演終了

満足度★★★

らしさはあったが
まとめきれてない感が否めない。
時間が無かったのか、外部からの横槍が多かったのか・・・

少々残念です。

タマリ

タマリ

劇団K助

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/12/22 (火) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

安心してみられます
作演の金沢知樹さん、おもしろいなあ。
いわゆるバックステージものですが、表舞台とのシンクロはナシ。
すごいスピード感で進んでゆくので、息もつかせぬという感じです。
ちょっと三谷幸喜っぽい作りになってました。

MC役の松野太紀さんって声優さんなんですね。

ネタバレBOX

幅広いジャンルのキャスティングだったからか、開場のマナー最悪。

子供は親を連れて劇中に出たり入ったりするし、前の席の人は
暗転のたびに携帯のメールチェックしてるし、遠くで携帯鳴ってるし。
賑やかなコメディだったのでまだ耐えられましたが。
男舞~オトコマイ~

男舞~オトコマイ~

MENSOUL PROJECT

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/12/17 (木) ~ 2009/12/28 (月)公演終了

満足度★★★

うーむむむ
極道版ウォーターボーイズ、スウィングガールズ。
決して面白くないわけではなかったのですが‥
まあ映画の任侠モノもおなじようなものだもんな。
観なれていない分とまどいました。

しかしあの運動量で1日2ステとか、すごいなあ。

ヒットパレード・スペシャル

ヒットパレード・スペシャル

tea for two

劇場MOMO(東京都)

2009/12/22 (火) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

少し愛して。長ーく愛して。
Aプロに感動したので、急遽、予定を変更し、続けてCプロを
観ることにした。
作品の関係で、Aプロよりも★は少なく、4つとさせて
いただいた。理由はネタバレでご判断いただきたい。
ちなみにCプロのうち、「守ってあげたい」は大根健一が脚本、島本和人が演出、
最後の「すてきなホリディ」のみ、ゲスト作家の高階經啓が脚本を担当し、
大根健一が演出した。
Bプロが観られなかったのが心残り。
最近はTVドラマも映画も観客動員力が求められ、昔の邦画によくみられた
「ちょっといい話」みたいな文芸路線の企画は通らない。
だからこそ、私は演劇に期待している。
演劇の世界もまた、突き抜けた新奇な作品に人気が集まる傾向だが、私が演劇に求めているものは少し違う。
水木洋子や成瀬巳喜男が描いたような「大人の人生ドラマ」が観たい。
大根健一は「30歳を過ぎて作った劇団なので、細く長くを目標にしてきた」と言う。そういう淡白な姿勢にも好感が持てる。
“普通の生活の中の人間の毒”を描ける稀少な作家だと思うので「細く長く」続けていってほしい。
「少し愛して。長ーく愛して」という劇団があってもよいではありませんか。

ネタバレBOX

「サムライ」はこのシリーズの記念すべき第1作だったそうだ。
サラリーマンの小野寺(田辺日太)が朝、これから出勤するというところ。念入りに身だしなみをチェックし、いざ家を出ようとすると、「女子高生がたくさん乗ってくる」だの「オカマの上司が乗ってくる」「課長の愛人が乗ってくる」と何だかんだ理由をつけて出社を遅らせてしまう。どうやらこの男、出社拒否症にかかって長いこと休職していたらしい。課長の愛人のノダマユミが彼の鼻毛が伸びていることを指摘したことから、「ハナゲラ」と職場でからかわれたのがノイローゼの発端で、そのほかにも入社時に自慢の長髪を職場で切られたことを根に持っている。「学生時代は南こうせつ、井上陽水、吉田拓郎らを気取って長髪にしていた」と懐かしい名前が出てくるが、中高年のミュージシャンなので古すぎる感も。小野寺はだんだん錯乱し始め、「サムライ」の歌詞に出てくるジェニーという女性の名前をつけた白熊のぬいぐるみに向かって必死に苦衷を語り、もがき、号泣する。
5本指の靴下をはいているのは、小野寺の自宅生活が長いためなのか。
俳優の趣味ではなさそうだが確信は持てない(笑)。
田辺は金田明夫や三宅弘城に共通する雰囲気の俳優。

「守ってあげたい」
売れない小説家志望の青年(小森健彰)と同棲している銀座のホステス(西尾早智子)。青年はパソコンの新型高速プリンタを買いたいが金がないと言う。以前もらった金も歩道橋を上っている途中で風に飛ばされ、失くしてしまったと。女は見え透いた男の嘘をかばうように、似たような出来事を自分も知っていると、いとこの失敗談を話し、逆に男に「作り話だろう」と矛盾点を突っ込まれる。このへんは笑いが出る。女がいやな顔もせず、1万円札を何枚か渡すたび、男は何かしら理由をつけて、馬券を買う金に当てようとする。女のヒモで競馬好きのダメ男なのだ。女は実家の父親の糖尿病が悪化し、父の退職金で両親が始めた弁当屋の仕事もままならないのでホステスをやめ、雪国の郷里に帰って親の面倒を見ると言う。半年分の家賃は大家さんに預けておくから、と。男は-15℃になると行動力が鈍る」と言いつつ、「車の運転も弁当作りも俺のほうがうまいからさ。一緒に田舎に行くよ」と初めて優しさを見せるところで終わる。西尾のこういう役は若い女優では味が出せない。だが、この男、大丈夫か?優しさと言うより、生活力がないので置いてけぼりになるのが嫌なだけでは?「-15℃」を理由に働かないのでは、と不安になった(笑)。
お金に苦労する女と、女にたかる男を描く作品が多かった成瀬巳喜男の映画を思わせる作品だ。このへんの機微を描くには人生経験がものを言うが、大根はさすがだと思う。

「横恋慕」
漫才で長年コンビを組み、どんどん後輩に追い抜かれて売れないままの2人(島本和人、湯澤千佳)。女は35歳になったのを潮時に芸人をやめ、就職を決めたと言い、男にピン芸人になるよう勧める。女は独身で、男は既婚者。
「女子高生のときに大学生だった男と組んでいたら売れたかもしれない」と回想する女。男は学生劇団に所属していたが、女は一度も男の自宅に遊びに来なかったという。漫才に使った思い出の張り扇。しかし、それは手先の器用な男の妻が作ったものだと別れ際に初めて女は知る。お互い、憎からず思っていたのに一線を越えなかった男女の間のほろ苦くも温かな思いを描いている。小道具で語る巧さ。
巨漢の島本は愛嬌のある笑顔に男の色気がにじむ。この島本が「守ってあげたい」の演出を担当しているというのもこれを観て納得。

「すてきなホリディ」
ミニスカサンタ姿でティッシュ配りをする女(塚原美穂)が高校の演劇部の先輩(大岡伸次)とバッタリ再会。男に手伝いを頼む。男は母がイスラム教に入信したため、クリスマスの思い出がないと言う。女はコスプレ、パフォーマンスでティッシュ配りをする会社を起業したが、この不況でうまく行かず、社員にも逃げられた。男は宗教が原因で子供がいじめにあい、自殺を図ったことから妻に離婚される。互いに弱みを隠しての再会。「メリークリスマス」とは言わず、「ハッピー・ホリディ」と言う男。イスラム教という設定がいかにも突飛に思え、そのこと以外話に特徴がないので、あまり面白く感じられなかった。女がティッシュを客席に配る場面で、知っている顔の客に配ろうと探しているのか、動きが鈍ってギクシャクするのが気になった。こういう小道具は思い切って気前良く、リズミカルに配らないと楽しさが出ない。
高階は竹内まりあのこの曲を「古き良きハリウッド・ミュージカルのよう」と評している。本作にあまりその感じが出ていないように思え、残念。
エレクトリック:サーカス∴デイズ

エレクトリック:サーカス∴デイズ

エムキチビート

萬劇場(東京都)

2009/12/10 (木) ~ 2009/12/14 (月)公演終了

サーカス
サーカスというとテントと勝手にイメージしてしまっていたのですが、サスケ(筋肉番付)のような美術でした。
内容ももっとサスケ寄りの方が俳優の身体性を発揮出来たのではないかと感じました。

海冥の城 白の姫君

海冥の城 白の姫君

amipro / KENプロデュース

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2009/12/25 (金) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★

殺陣と心眼と猫
出演の藤堂さんに舞台のことを教えてもらい観劇しました。
出演者が美男美女ばかりなので、絵的にはとても綺麗だろうけど、普段あまり観ないタイプの作品だったのでどんな感じなのかなと思いながら開演待ちしていました。

時代物のアクションエンタテイメントということで、殺陣がたくさんあって、とても格好良かったです。頼光四天王はそれぞれ魅力的でした。ただ現代劇ではないので、セリフを言うことに必死で、自分(役)の言葉になっていない、感情がこもっていない役者さんが数名いたのが残念です。こういう世界観は嫌いではないのですが、もう少し全体的に重みがほしかったと思います。

それと、あまりにも型にはまりすぎたセリフが出ると、物語に入りにくくなってしまいます。季武の過去もあんなに長い説明ゼリフで語られると、海産女に対する憎しみが逆に感じられず、白との出会いで変化する想いが、心ではなく頭で理解して終わってしまいました。

ネタバレBOX

海産女の長である乙ノ上神が死んでいくシーンでは涙がにじみましたけど、白が言い伝えのように「円天の鏡に焼かれ、泡となって消える」シーンは悲しくならなかったです。

否定的なことばかり書いてしまいましたが、素敵な役者さんもいましたし、ところどころ不満はありますけど楽しく観ました。
シラナミ役の藤堂さんも殺陣での見せ場がたくさんありましたし、ヒロインの白に密かに想いを寄せる役ということで、活躍していました。戦いのシーンでは死なないでと思いながら観ていました。シラナミは素敵でした。
でも海産女一族は女しか生まないし、だからこそ破儀羅はその存在を隠されていたのですよね。シラナミと他の男たちが海産女でないなら何なのかなというのが謎のまま残りました。海産女に殺された男たちとはまた違いますよね。

ほかに私は参謀役が好きなので、「心眼の貞光」がお気に入りでした。そして出演者の名前を見た時から気になっていた橋本深猫さんは、鳥羽まなみさんと猫の妖怪を演じていましたが、とっても可愛らしかったです。猫が好きだし、2人の会話や行動がとにかく可愛くて、登場するたびに喜んでいました。そばにいてくれたら毎日幸せだろうなと思うくらい好きです。

最終的には季武と白は結ばれますが、私はたとえファンタジーであっても「死んだ人間が生き返る」ということが好きではないので、あまり納得できませんでした。死はそんなに軽いものではないですからね。救いのない結末よりもハッピーエンドの方がいいですけど。

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