海冥の城 白の姫君 公演情報 amipro / KENプロデュース「海冥の城 白の姫君」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    殺陣と心眼と猫
    出演の藤堂さんに舞台のことを教えてもらい観劇しました。
    出演者が美男美女ばかりなので、絵的にはとても綺麗だろうけど、普段あまり観ないタイプの作品だったのでどんな感じなのかなと思いながら開演待ちしていました。

    時代物のアクションエンタテイメントということで、殺陣がたくさんあって、とても格好良かったです。頼光四天王はそれぞれ魅力的でした。ただ現代劇ではないので、セリフを言うことに必死で、自分(役)の言葉になっていない、感情がこもっていない役者さんが数名いたのが残念です。こういう世界観は嫌いではないのですが、もう少し全体的に重みがほしかったと思います。

    それと、あまりにも型にはまりすぎたセリフが出ると、物語に入りにくくなってしまいます。季武の過去もあんなに長い説明ゼリフで語られると、海産女に対する憎しみが逆に感じられず、白との出会いで変化する想いが、心ではなく頭で理解して終わってしまいました。

    ネタバレBOX

    海産女の長である乙ノ上神が死んでいくシーンでは涙がにじみましたけど、白が言い伝えのように「円天の鏡に焼かれ、泡となって消える」シーンは悲しくならなかったです。

    否定的なことばかり書いてしまいましたが、素敵な役者さんもいましたし、ところどころ不満はありますけど楽しく観ました。
    シラナミ役の藤堂さんも殺陣での見せ場がたくさんありましたし、ヒロインの白に密かに想いを寄せる役ということで、活躍していました。戦いのシーンでは死なないでと思いながら観ていました。シラナミは素敵でした。
    でも海産女一族は女しか生まないし、だからこそ破儀羅はその存在を隠されていたのですよね。シラナミと他の男たちが海産女でないなら何なのかなというのが謎のまま残りました。海産女に殺された男たちとはまた違いますよね。

    ほかに私は参謀役が好きなので、「心眼の貞光」がお気に入りでした。そして出演者の名前を見た時から気になっていた橋本深猫さんは、鳥羽まなみさんと猫の妖怪を演じていましたが、とっても可愛らしかったです。猫が好きだし、2人の会話や行動がとにかく可愛くて、登場するたびに喜んでいました。そばにいてくれたら毎日幸せだろうなと思うくらい好きです。

    最終的には季武と白は結ばれますが、私はたとえファンタジーであっても「死んだ人間が生き返る」ということが好きではないので、あまり納得できませんでした。死はそんなに軽いものではないですからね。救いのない結末よりもハッピーエンドの方がいいですけど。

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    2009/12/29 00:43

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