最新の観てきた!クチコミ一覧

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リズム

リズム

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★

すみません 辛口です
赤組と白組の2チームが交代で上演。私が観たのは白組。
レンタルショップの事務所を舞台にした劇で、途中からバイトの女性が、事務所の風景をドキュメントにして映像に収めるということを提案してから話が展開していく。
と、ここまで書いたのはいいが、そのあと何を書いていいのやら思い付かない。 劇が終わり、となりの若い女性二人が「なんか複雑だったねえ」と感想をもらしていたが、私もそれに近い思いがした。
どの場面が現実で、どの場面が撮影のためのものなのか錯綜して、なにしろ気持ちが落ち着かないのだ。それを狙ったのだと言われてしまえば、それでおしまいなのだが、観客が不安定な気持ちでいる場面は少しでいい。さらに、場面の種別が判明したあとの爽快感があまりないのだ。つまりどちらでもいいのだ、くらいにしか感じられない反転場面の連続なのである。

バリ島の**、*に*を突っ込み抜けないこと、そっと手渡されたD**が老婆の****ものだったことなど、あまり必要なかったのでは?

脚本を読むと、きっとまた違ったものがあるのだろう。脚本が原因なのか、演出なのか、あるいは役者の演技なのかは私にはわからないが、凝った(と思う)わりには効果はなかったと思った。
前半がかなり冗長で、何度も時計を見てしまうくらい。ギャグ風のオムニバスといった場面と暗転の繰り返しで、ここはもっとすっきりさせてほしい。後半の伏線になるものを整理して盛り込んでほしい。
かなり辛口かなと。
謎解きのおもしろさ、場面ごとの小ネタの痛快さ、市井の人達の触れ合い、反転するシチュエーションの工夫、なにを伝えたい劇だったのだろう。
劇を観た感想はそれぞれでいいと思う。
今回、私には残念ながら、主宰した方の思いは伝わらなかった。

気掛かりは、役者さんの感想がないこと。若いエネルギーに満ち潮満ちたパワーあり。
台詞があちこち役者を回り、落ち着いていなかったので、役者個々の批評ができないことは残念。

月並みなはなし[2010]

月並みなはなし[2010]

時間堂

座・高円寺2(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★

月並みな芝居?
これも、静かな演劇の範疇でしょうか?
観劇が人生の喜びの重要素になっている私には、演劇というのは、どんな形にせよ、感情を揺さぶってくれるインパクトが必須条件なので、その意味で、この芝居は、私の気持ちをほとんど揺さぶるところがなくて、期待度が高かった分、ちょっと残念でした。
役者さん達、皆さん、好演されているし、脚本や演出も、決して、レベルが低いとは思いません。でも、始まりから終わりまで、ずっと同じテンポで、ストーリーに起伏もなく、進んで行くので、時折睡魔に襲われました。
丁寧に作られたお芝居で、この作品が大好きと思う方がたくさんいらっしゃるのも、納得できますが、ただ、私としては、この芝居に、3300円は高過ぎました。、3300円を投資してこの芝居を観る人間に、脚本と演出と演技者の力で、この登場人物達が本当に月に是が非でも行きたいのだという思いを信じさせてほしかったというのが、一番感じたことでした。解説や、粗筋でではなく、目の前の舞台上で、そのことを信じさせてもらえていたら、もっとこの芝居に好感が持てた気がするのです。月に行くという設定に難があるのではなく、客に掛けるマジック力が足りない気がしました。                 役者さんでは、キリン役の高島玲さん、ススム役の園田裕樹さんが、特に印象に残りました。このお二人のご出演舞台には、また行ってみたい気がします。

ネタバレBOX

私は観ていませんが、以前テレビで放送していたという「サバイバルゲーム」的内容で、また「コーラス・ライン」も思い出しましたが、「コーラス・ライン」程の、ドラマチックな人生が各人にあるわけではなく、月に行きたいという各人の思いが希薄な感じで、たたでさえ、月に行くなどと、感情移入しにくいストーリーに、より、別に、誰が選ばれようが、私には無関係感が増幅され、何だか、舞台の中の世界感に全く浸れませんでした。設定が近未来だという解説ですが、少なくても、舞台から受けた印象では、とても近未来感は感じられず、今の郊外レストランとしか観受けられませんでした。

だいたい、あんなにしょっちゅうタバコを吸わずにいられない人間は、もっと早くに皆に落とされるのではないでしょうか?
それに、ラストのコウドウとモリの無言シーンの長いこと!アフタートークでの、黒澤さんのお話によれば、あのシーンは殊更演出を付けず、お二人に演技を任せたのだとか。だったら、あんなに長い必要性を感じませんでした。無言でも、二人の思いがきちんと表出されているなら構いませんが、あれでは、一体いつ終わってくれるの?とさえ思う程で、ちょっと冗長過ぎて、せっかくの終幕シーンが、逆効果だった気がします。最後に地球に残ることになる二人は、私の観る限り、一番役を生きてない感じのするお二人でした。まず二人が恋人同士には全然見えません。かなりの名優でも、無言劇で、思いを客席に届けられる力量のある役者はそうはいないと思います。それなのに、この大切なシーンを役者任せにできるなんて、この演出家の腹のうちが私には理解できませんでした。
このお芝居、確かに、佳品と言える味わいはあると思うのです。次にこの芝居を観るなら、黒澤さんご自身の演出ではない、他の演出家による上演で、観てみたいと思いました。
シューマンに関すること

シューマンに関すること

劇団東京イボンヌ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/09 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★

設定に頼りすぎの感
フライヤーから膨らんだ期待やイメージとは大きくそれた作品だった。クララとシューマンをめぐる愛の物語はある程度知られた話だが、本作の作者による独自の物語としての感動が薄かった。登場人物が多いが、エピソードが作者の頭の中で組み合わせられた感じで作品の中で呼吸していない気がする。もう少し話の筋を音楽家夫妻に集約して描いたほうがよかったのでは。ほかのエピソードを入れて逃げているような印象が残った。具体的にはネタバレで。

ネタバレBOX

まず冒頭のクララ、シューマンの愛の物語の紹介部分での俳優の演技に失望した。こういうシリアスな会話劇的な場面で俳優の声が腹から出ておらず胸から上で話しているというのは致命的。台詞が心に響いてこないからだ。シューマン&芦屋小太郎役の銀座吟八は額に指を当てたポーズから発せられた台詞のしゃべりかたが田村正和そっくりでふき出しそうになった。出版社の場面は本筋には影響しないし、重苦しいドラマの息抜き的場面なのかもしれないが、明らかに浮いている。その理由は台詞自体は面白いのに、社員のやり取りが演技のキャッチボールになっておらず、めいめい覚えた台詞をしゃべっているようにしか見えなかったから。場面によって次々チャイナドレスを着替えて出てくる女社長(秋定里穂)は、密貿易をやっている謎の女といったいでたち(笑)。声が美しく、若いときの阿木燿子みたいななかなかの美女。どうせなら、もう少しドラマにからむ役どころにしてほしかった。編集者(富真道)とベンチで短い会話をする場面があるが、これもあまり必要を感じない場面だった。いっそのこと、女流作家と女社長を一人の人物として描くか、原田をノンフィクションライターとして女流作家を省くか、人物を簡素化したほうがよくなると思う。女流作家が女性編集者原田に芦屋夫妻の周辺を取材させる必要性からか、原田の夫が重い心臓病を抱え、手術のための費用を必要としているという設定になっている。野球好きで妻のことに無頓着な原田の夫(望月雅行)の様子を描き、シューマンに取りつかれ利己的な芦屋と妻との関係との相似性も与えているが、描き方が中途半端になってしまった感もある。設定に頼りすぎ、人物の内面性が胸に迫ってこないため、感動がうすくなってしまったというのが私の感想だ。
女流作家(奈良﨑まどか)はスランプとはいえ、どうしてあんなに暗い表情なのか。芦屋の妻(蒼井まつり)も常に目をしょぼしょぼさせているし、女優が2人も陰気なのはやりきれない。女優を複数使うときは、はっきりとした色分けをして描いたほうが生きてくる。芦屋の銀座はデビュー当時絶賛されたころの過去の栄光を示す記事のスクラップブックを読むところが良かった。反面、目をむくばかりの狂気の演技が巧くないので、興を殺いだ。 断片的なエピソードをあれこれ入れるより、芦屋が狂気に至る過程と夫婦の情愛をもう少しきめ細かく描いてほしかった。
終演後、外に出ると作者らしき人に観客が「いろんなお話が詰め込まれていて、面白かったです」と話しかけ、「日ごろのいろんな思いを入れました」と答えていた。入れるのはけっこうだが、もう少し一歩引いて観客の立場になって書いてみるのも大切では?始まる前は「1時間40分なら短くていいな」と思ったが、終盤は少々飽きてきて、時計を見てしまった。
御名残三月大歌舞伎

御名残三月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2010/03/02 (火) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★

第一部観劇
三部制だとそれぞれの演目短かー!

ネタバレBOX

女暫(おんなしばらく)
玉三郎さんの巴御前の大太刀一振りで首が八つころがるとは凄い!!

吉右衛門さんの舞台番辰次から、そりゃあそのまま楽屋に戻ったらいけませんぜと言われ、巴御前が六方を習って引き上げる…、お芝居の世界と現実の世界が交錯するところがファンタジーですね。
上海バンスキング

上海バンスキング

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/02/23 (火) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

奇跡の舞台
「伝説の舞台」と謳った公演の多くは、そのまま伝説にしておけば良かったのに・・・となるわけだが、これは違った。キレはないけど、コクがある。奇跡の舞台だ。いろいろつっこみたいところもあるけれど、とにかく楽しい。私が20歳代のときに「オンシアター自由劇場」の名はよく聞いたけど、観に行くことはなかった。今思えば損したな・・・16年前に観ておけば良かった。はっきり申し上げて中高年のための舞台、若者が観てもどうかな???

踊るワン‐パラグラフ2010

踊るワン‐パラグラフ2010

ニットキャップシアター

ザ・スズナリ(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★

う~ん…
ストーリーがちょっとわかりにくかったです。
音響が大きくてセリフが聞き取れない部分も多く、そのせいで必要以上に役者さんたちが声を張り上げていて、うるさく感じることも多かったです。
笑えるところも何箇所かありましたが、結局あまり理解できずに消化不良のまま見終わった感じです。(踊るところは笑えなかったです)
役者さんは上手い人もいたと思います。管理人さんとか。

ミツバチか、ワニ

ミツバチか、ワニ

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2010/03/04 (木) ~ 2010/03/08 (月)公演終了

満足度★★★

クジラもいたか!
動物臭の濃厚な今回の公演だとは思ったが、まさか墨井鯨子という4文字のなかにも動物が隠れているとは思わなかった。ところで彼女の名前は「くじらこ」という読みでいいのだろうか?

ネタバレBOX

観劇した人の評価がいつになく高かったので、期待と不安が半々の状態で見に行ったが、個人的な評価としては、いつも通りかそれよりもちょっと下くらいの内容だった。

黒岩三佳、異儀田夏葉、篠本美帆、墨井、これに劇団クロムモリブデンの女優を加えた顔ぶれは、以前にやった「フェブリー」を思い出させる。(前回クロムから出たのは金沢涼恵で、今回は渡邉とかげ〉。あのときの女優陣は劇団史上最強といってもいいくらい全員がツボにはまっていたが、今回は同じような顔ぶれながらも「フェブリー」ほどの面白さが感じられなかったのは、たぶん脚本のせいだろう。

舞台の左右にそれぞれテーブルと椅子が置いてあり、下手は占いの館の一室で、上手は客としてやって来た青年(根津茂尚〉の住まいという設定。照明を交互に当てて場面転換をしていた。
途中、墨井の演じる占い師が、時空を越えて一気に隣の場面に移動しようとするのを、共演者が制止するというちょっとメタなギャグがあった。また、青年のガールフレンドの兄という役柄で作演出の関村俊介が登場したときに、異儀田演じるキャラクターを役名ではなく、いきなり役者の本名で呼んでビールを要求したのも、これまでの「あひる」にはないメタなギャグだった。

占いの館には3人の占い師(墨井、黒岩、渡邉〉と従業員(日栄洋祐〉と無能な社長(登米裕一〉がいる。いっぽう青年の部屋には友人やその知り合い(三瓶大介、中野加奈、澤唯、関村〉、そしてほとんど無関係な二人組(異儀田、篠本)が登場する。
異儀田と篠本の扱いは、「フェブリー」で演じた幽霊コンビに近く、漫才めいた二人の掛け合いは放し飼いでもOKなくらいの絶妙さ。実際、芝居が進むにつれて二人はだんだん動物化していった。
青年の知り合いがペットショップの店員で、逃げ出した(実際には店員のガールフレンドが逃がしてしまうのだが〉ペットの行方を占いで当ててもらおうとする。
逃げ出したペットのうち、一部は人間に化けて小劇場の劇団に紛れ込んだというのが、今回の公演のメタな解釈として妥当ではないだろうか。
僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

僕たちの失敗~もう誰も信じない…~

ラブリーヨーヨー

駅前劇場(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

おお
大人な事情を乗り越えて
ばかばかしくも
えーー
とおもったり
こうきたかあと
思わせたり

開場時間に
ラジオながれてるので
好きな方は おはやめに

ゼロからはじめる

ゼロからはじめる

東京タンバリン

アトリエ春風舎(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇メモ
素晴らしい!!初心者も見慣れた人も楽しめる作品、台詞や演劇だから楽しめる動きが面白いです

パントマイム舞☆夢☆踏LIVE vol.18

パントマイム舞☆夢☆踏LIVE vol.18

パントマイム舞☆夢☆踏

早稲田大学学生会館(東京都)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い!
 セリフが時々出てくるパントマイムオムニバス。従来のパントマイムの枠におさまらず、自由に演じているところが素敵だ。

 体の動きがしなやかで、表情が豊富で、登場する役者が皆魅力的だった。最後の予告編という寸劇は、とくによくできていた。

リズム

リズム

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★★

初観劇。
単純の中に複雑な構成。
いい感じなのだが、もう少しわかり易くストーリーをつなげるシーンがあったらもっとわかりやすい人が増えるかも・・・。
劇場サイズに合わせて短くしたのか?
私的にはそちらの方が好きです。
劇団員の男性二人が共にいい感じ。
二人して前髪が短いような(笑)
本当の名前の人は居なかったんじゃないかな?
当日パンフにも役名のあと全員に?がついてました。
ということは全員名前がないということになります(笑)
赤組をみたのですが、白組は、違う感じなんでしょう。


ネタバレBOX

ラスト付近まではは、撮影中のお話。
店長役の人が穴に挟まっていたのですが、それ自体も撮影と思ったら
どんな台本なのかそちらも気になるところ・・。

月並みなはなし[2010]

月並みなはなし[2010]

時間堂

座・高円寺2(東京都)

2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

なるほど
「すごい、ふつうの演劇。ふつうの、すごい演劇」という感じがわからないでもない。物語はたんたんとあまりにもたんたんと進んでいくし、引っかかる点はあるのだけれど、ラストまで見事に引き込まれました。面白いし、うまく役者さんたちの魅力を引き出していると思う。おすすめします!初めてでしたが、座・高円寺って素晴らしい劇場ですね。物理的にちょっと遠いってことが問題です。

ネタバレBOX

コーラスラインを思わせるラストでしたが、もしかすると月に行く人を選ぶと見せて、地球に残す人を選ぶってことだったのかもしれないな・・・などと考えました。
富士見町アパートメント

富士見町アパートメント

自転車キンクリーツカンパニー

座・高円寺1(東京都)

2010/02/27 (土) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

Aプログラム拝見
『魔女の夜』は、山口さん熱演でしたね。
鼻水たらしながら、頑張ってました。
こちらはサスペンス的ですね。


『海へ』は、赤堀色が出まくってます。
なので、人によって好き嫌いが出るかも。

ミツバチか、ワニ

ミツバチか、ワニ

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2010/03/04 (木) ~ 2010/03/08 (月)公演終了

満足度★★★★

クジラやらトカゲやら(笑)
 ばかばかしくて楽しい80分。

 渡邊とかげ嬢、"油断すると寿司を握ってしまう新人占い師"っていうのがツボ、小動物みたいでかわいい。

 出演者、クジラやらトカゲやら、なんだか楽しいですね。

 アンケート用紙にアヒル、ワニ、ミツバチのカタチの枠がいっぱい書いてあったので、開演まで塗り絵をする。塗り絵しているお客さん、結構いたっぽい。なんだか楽しい♪

農業少女

農業少女

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/03/01 (月) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★★★

多部未華子嬢、かわいい
 初演版は未見。

 チラシを読んで、農業がキライで田舎を飛び出した少女が農業に回帰していく話かあ...と勝手に予想しての観劇でしたが、少女の死の理由を語るという展開、どうやら一筋縄では行かない様子で。

 農家が嫌で都会に飛び出した百子は、山本や都罪らと出会い、新しい世界に触れるのですが、田舎とゆったりした均一な世界と違って、山本は山本の、都罪は都罪の世界があって、さらに都罪には、その時々で世界がかわってゆくんですね。都罪の世界に影響され、その都度染まってゆく百子ですが、やがて"農業少女"という米作りを自分の世界としてしまいます。
 ラストで、百子は、なぜ農家が嫌であるのか、女性であることが嫌なのか(種をまかれるのをじっと待っているだけ...云々)を延々と語りますが、「農業=生み出し育てることの重大さ」を百子は多分知っていて、だから都罪たちのように消費し廃棄してゆくことができず、死を選ばざるを得なかったのでしょうね。
 百子の行く末は悲劇ですが、彼女の最後の叫びがとても力強く、逆にそれまで野心にあふれていた都罪はひどく矮小に見えて爽快でした。大地に根ざしたものって、やっぱり強い。だから女(というか母的なもの)って強いのでしょうね。

 多部未華子嬢、かわいい。TVでは小柄なイメージがあったんですが、割と大きめ。肉食獣みたいな鋭い表情するときがあり、ドキっとします(劇中で"シャーッ"と噛み付く仕草をする場面がありますが、そういう場面っていうことではなくて)。こちらによると、初舞台当時の宮沢りえに似てるとありますが、オイラてきには野生の照明で初めて薬師丸ひろ子を見たときの印象に近いです。

 江本純子女史、江戸弁がへんちくりんで可笑しかった。あれは、田舎者が想像する間違った都会人の姿なのかな(笑)。

~文学を詠む~すべらないひどい話【3/6、7ともに定員マジ間近!】 

~文学を詠む~すべらないひどい話【3/6、7ともに定員マジ間近!】 

あなざーわーくす

森のテラス(東京都)

2010/02/27 (土) ~ 2010/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

贅沢な午後のひととき
 "森のテラス"と呼ぶのがピッタリな空間でした。この空間で、芝居に音楽、さらにお茶とお菓子。贅沢な、休日の午後の過ごさせていただきました。

 芝居はゴーゴリの「鼻」と、江戸川乱歩の「芋虫」の2本立て。芋虫役はサツマイモで、大笑い。

 窓の外、木枝に小鳥が飛んできて、置いてあるバターをついばんでました。バターで鳥を食べたことはあるけど、鳥もバターを食べるんですね♪

あーなったら、こうならない。

あーなったら、こうならない。

Nibroll

横浜赤レンガ倉庫1号館(神奈川県)

2010/03/05 (金) ~ 2010/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★

白と黒
 前半、白いステージ。学生服の男女が登場。写真をコラージュしたような学生服に衣装が可愛い。告白して振られて、追いかけっこしてぶつかって飛び乗ってつきとばして...。舞台上には大きなモニタが3つ。ロボットがひたすら落ちていく映像が流れている。
 屋上から、誰かが落ちたのか?飛び降り自殺?

 後半、喪服(?)の女性登場。黒い布が敷かれる。扇風機の風で布がふくらみ、黒い雲のよう。皆、黒い服で登場。前半で死んだ友人の葬式?

 前半は楽しく可笑しく、後半は静かで幻想的。

 観て感じるものなので、何か意味を汲み取ろうとするのは愚かなことかもしれませんが、タイトルの「あーなったら、こうならない」ってどういうことなんでしょうか。前半が「あーなったら」、後半が「こうならない」に相当するのかなと勝手に思っちゃったりなんかしました。"思い通りにはならないよ"、"理屈どおりの結果にはならないよ"、それとも"もし、あーなっていたら、こうはなっていなかっただろうに"なのかな。

わたしたちは無傷な別人であるのか?

わたしたちは無傷な別人であるのか?

チェルフィッチュ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2010/03/01 (月) ~ 2010/03/10 (水)公演終了

満足度★★★★

よこはまたそがれ
「絵本のよう」という印象。「~です。」「~ます」調のナレーションと、時計だけが壁にかかった白い壁、動きの少ない登場人物が、まるで余白の多い絵本の眺めているような気にさせるのでしょう。

 "不幸せな人"。これは人というより、"不幸せを司る神様"もしくは"不幸せ"そのものなのかな。部屋に静かに寝転がっているのは、幸せに見える夫婦が無意識にもっている"不幸せ"な部分なのかも。

「わたしたちは無傷な別人であるのか?」では、バス亭や公園で出会った他人とはもちろん、同僚とも、そして夫婦同士でさえも、表層的なコミュニケーションしかしていないように感じました(Sexシーン、夫が触るだけで、最後までいかないんですもんね。)。ひたすら"無傷な別人"でありつづけているようです。

 この舞台で会話している場面って、マンションの玄関先での挨拶だけだと思いましたが(他はすべてナレーションで構成)、その口調が無機質で可笑しくて、思わず吹いちゃいました。

 三人のみずきちゃん、三人ともタイプが違うので、一人の人間のなかのいろんな人格が、その都度あらわれてくるようで面白かったです。

 それにしても「幸せ」っていったいなんでしょうね。舞台にでてくる夫婦は、一応幸せということにはなっているけれど、幸せに満ち溢れている顔はしてないですもん。「不幸せ」の後にしか「幸せ」はやってこない、でも"不幸せ"さんがまだ目覚めなていない。
 タワーマンションに引っ越して、あの夫婦は、本当に幸せになれるのか、"不幸な人"は引越し先にもついていっちゃうのでしょうか。

ネタバレBOX

 佐々木幸子さんは、昭和の団地妻の風情があって、妙にそそられます。
東南大学物語~三人の作家による三つの話~

東南大学物語~三人の作家による三つの話~

遊々団★ヴェール

SPACE107(東京都)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

3つの味
3人の作家によるオムニバス公演!違う味を3つも楽しめてすごい満足。
ただ逆に3つで1つの作品と考えると詰め込みすぎなような、統一しきれてないような…。

いやしかし、劇中のダンスは圧巻だったから良し。

 Y時のはなし 【Vacant公演終了!Y時は次 5月に山口県YCAMとシンガポールにいきます!!!YCAM公演チケットは4月3日より発売!!!山口で会いましょう~~ぜひ】

Y時のはなし 【Vacant公演終了!Y時は次 5月に山口県YCAMとシンガポールにいきます!!!YCAM公演チケットは4月3日より発売!!!山口で会いましょう~~ぜひ】

快快

Vacant(東京都)

2010/03/04 (木) ~ 2010/03/06 (土)公演終了

満足度★★★★

泣けて笑って
事前に台本ダウンロードして読んだら、不覚にも泣けちゃったのですが、実際見てみると、ポップで楽しくて。ラストの切ない場面も、体使ってて、なんか爽快♪

チラシ寿司はおいしかった。

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