最新の観てきた!クチコミ一覧

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スーパーヒーローイズム

スーパーヒーローイズム

Func A ScamperS 009

吉祥寺シアター(東京都)

2010/05/22 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

最高!!!
ダンスも内容も最高でした!
また、次回の公演も楽しみです!

『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

作品としては素晴らしかった!
生の迫力を生かした演出と、計算されたストーリー展開。
間違いなく良作です。
皆さんの高評価もうなづけますね!

ネタバレBOX

個人的には、ネットラジオの子の演技が好みでした。
演じる人を選ぶ役だったと思います。稽古の苦労が偲ばれますね。


興業としては大いに改善の余地があるように思いました。
知り合いも出演しておらず、一観客として見に行きましたが、受付時などに非常に居心地の悪さを感じました。自分も出演者に知り合いがいて、義理として見に行ったのなら良かったのかも知れません。

芝居が良かっただけに勿体ないです。
作品全体の良さは感じましたが、引っかかるものがあり、心が動き切りませんでした。
つちのこ

つちのこ

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

手連れ揃いで、嬉しくなる!!
久しぶりに、新劇の芝居で、パーフェクトな仕上がりの舞台を観劇して、感無量でした。
こんなに、出演者全員の演技に大満足できる公演は、かつて観た記憶がありません。
客演続きで、本公演出演がお久しぶりな、石母田さん目当てで行きましたが、増子さん、石母田さんばかりでなく、青年座の皆さん、ここ数年で、飛躍的に、喜劇タッチのお芝居が上達され、昔からの劇団ファンとして、舞台の間中、嬉しさにニンマリしてしまいました。演出の黒岩さんも、さすが。スタッフ技術まで含め、非の打ち所のない傑作舞台でした。

青年座、名優や名演出家が次々亡くなり、高畑さんや山路さんは、客演ばかりで、将来を心配したりしていましたが、杞憂のようでした。
小劇場の才能溢れる作家に次々書き下ろしを依頼し、それが見事に花開いて来た感じで、今後の劇団公演が益々楽しみになりました。

散歩道楽の太田善也さんの脚本も隙がなく、秀逸なストーリー構成で、散歩道楽の公演も一度観てみたくなりました。

ネタバレBOX

いつも、サラリーマンタイプの役どころの多かった高松さんが、床屋の主人役で、最初、高松さんとは気付かない程、役になり切っていらして、いつの間にこんな名優になられたのかと、感動してしまいました。
青年座の役者さんて、真面目に演じすぎて、今までは、笑いを取るのが苦手な方が多かったのに、この芝居、終始、笑いが絶えず、青年座の底力アップの実感がありました。

1972年の田舎町の空気もよく出ていました。
五作が、何度も口にする、「人は身の丈に合った暮らし方をするのがいい」という台詞、何度もになると、またかと思うところで、信彦に「またその台詞ですか?気に入ってるんですね。」と言わせるところが、太田脚本の秀逸さの一端を表していて、お見事でした。
最後の落としどころもセンス良く、太田さん、気になる劇作家になりました。
恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★

ヤラレタ!
短編が6つ。
どれも面白かったが、特に家に帰ると主婦が待っているストーリーは秀逸。
完全にやられたと思った。スゴイ!

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度

不可思議
演劇という概念を破壊するパワーを持った作品。
前衛的なパフォーマンスだが、成功しているとは思わない。
マメ山田は良かったと思う。

北村メーカー

北村メーカー

劇団虎のこ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

Queen北村
5人でルデコなのにスケールでかっっ!!!なSF。
状況が明かされるまでは冗長な感があるが、中盤以降は尻上がりに面白くなり最終場は感動的ですらある。
ただ、「ロボット三原則」を知らないと中盤も冗長に感じられてしまうかも?

ことりとアサガオ【舞台写真UPしました】

ことりとアサガオ【舞台写真UPしました】

三角フラスコ

エル・パーク仙台 スタジオホール(宮城県)

2010/03/12 (金) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

私も思い出しました
今日このサイトを観たら投稿があって、感想かくの忘れてたなって。観たすぐあとは、切なくって悲しい話のように感じましたが、そうではなくて「出発」の話だったように今は思います。私も近親者や友人の死に直面したことがありますが、その時はすごく悲しくて苦しくても、やっぱり私は生きていかなければならない。そんなことを今は思います。仙台で色々な舞台を観ますが、この作品が心に残した美しい「欠片」のようなものは、ずうっと忘れない、そんな気がしています。

堕ちてゆくなまもの

堕ちてゆくなまもの

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/06/09 (水) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

見る角度で2面性が
「わらく」はお初だが、こういうムードの演出をする団体なのかと思えば、取り立てて違和感もないし、良く出来た舞台といえる内容だ(個人的な好みでは、多少気になる部分はあったが)。

むしろ占い師を演じた役者(客演ではなくわらくの役者)はとてもいいムードを醸し出していた。観ていて説得力が感じられた自然な演技だった。

いっぽうこの本が東京ハンバーグの大西氏の書き下ろし、という観点から見るとちょっと違和感を覚えてしまう舞台ともいえる。もっとも東京ハンバーグと同じテイストの本にしたら、わらくの存在意義が薄れてしまうだろう。本を提供した意味がなくなってしまう。わらくの作品として観るか、大西氏の作品として観るか、そこが問題だ(ハムレットか!!笑)

堕ちてゆくなまもの

堕ちてゆくなまもの

劇団わらく

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/06/09 (水) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

屈折したまま
三つ子の魂百までも・・・じゃあないけれど、人の運命はその属性によって決まる。どんな土地でうまれたのか、どんな種類の人間の中で育ったのか、その生活の中でどういう世界の見方を覚えて来たのか。それで生き方の半分は決まる。不条理劇の部類に入るのだろうか?屈折した心の闇を抱えたまま幸せになれなかった男のお話。

以下はネタばれBOXにて。。


ネタバレBOX

舞台は優一郎が自殺するシーンから始まる。そのまわりにうろつく「見ざる聞かざる言わざる」のように耳や口や目を押さえた無関心な人間たち。その場面は都会のあちこちでの情景だ。

優一郎は6歳のときに母に捨てられた。母は父からのDVにたまりかねて家出してしまったのだった。母に恋焦がれる優一郎はその想いがある時点に達すると母に捨てられたという感情が憎悪となって増幅してしまうのだった。その後、父は酒に溺れ自害し、優一郎は施設に預けられる。

優一郎が高校生のとき17歳の少女・弓子と付き合うが、彼女は家族にも友人にも優一郎と付き合うことを反対される。彼女は孤立してしまい、家出してしまうが、頼った見知らぬ男・中谷が悪かった。優一郎は弓子に戻るように説得するも弓子は「貴方のことは好きでもなんでもないの。可哀想だと思ったから付き合った。同情だったの。」と優一郎に爆弾発言を放つ。そうして中谷と一緒に暮らし始めたが、中谷はサドの気のある障害をもっており、弓子に暴力をした挙句、首を絞めて殺害してしまう。

その後、優一郎は綾という恋人が出来るも、彼女を心の底から信用できなかった。この女も母と同じように、いつか自分の目の前からいなくなってしまうのではないか?あるいは自分と付き合ってくれるのは同情からではないか?そんな不安が常に付きまとい、誰も信用できなかった。そうして彼女の命を懸けた誠意にも応えられないまま、彼女を殺してしまう。

過去に優一郎が関わった人たちを走馬灯のように思い出し、自分の中の闇を消化できないまま、優一郎は実の母が既に他界してしまった事実を知ってしまう。実の妹とは会えるものの、屈折した心はまっすぐにならないままに自害してしまうのだった。

この物語に「希望」という文字はない。だけれど、最後の時に彼と関わった人たちが実に優しい。死の間際に温かな人たちに触れただけでも彼の魂は柔らかな母の魂と一緒になれたのだと理解したい。

見方によっては評価は割れると思う。キャストらの演技力、易占いに集る優しい人たちの情景は温かみがあった。特に中谷のサドの演技の壮絶さは見もの。
なまじ、繊細な心を持ってしまったばかりに愛することに臆病になってしまった男の物語。

眠れぬ夜の1×8レクイエム

眠れぬ夜の1×8レクイエム

水木英昭プロデュース

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/06/09 (水) ~ 2010/06/15 (火)公演終了

満足度★★★★

躍動的で楽しい舞台
終盤のチャンバラはお見事。美しい一枚の画になるほど芸術的だった。更に同じ終盤で魅せる越川一馬(青柳塁斗)の演技も素晴らしい。タダのアイドルじゃあない!
惜しむらくは、小松彩夏演じるももちゃんのキャラクターがウザイ。とにかくウザイ。このキャラは失敗だったかも?
それでも全体的には躍動的に魅せてくれたお芝居だった。

以下はネタばれBOXにて。。


ネタバレBOX


犯罪多発地域のパトロール、及び捜査、摘発の為に秘密裏に組織されたこの部隊・特殊巡回機動隊(ネイキッドポリス)は、犯罪歴があってもその能力が認められた者や、隊員の強い推挙をうけた者は特別採用するという特別な隊だった。ここに一人の青年・越川一馬(青柳塁斗)が配属される。スキルの向上、チームワークの強化を目的とし、開始される事となった極秘訓練。

人里離れた廃校に閉じ込められ、司令に基づき模擬犯罪に立ち向かうのだが、この密閉された空間で、何故か隊員が一人づつ消えていってしまう。訓練というには、余りにも危機迫る展開に正気を失う隊員。実弾入りの銃を発砲するもの。逃げる事しか出来ない越川。集団になればおのずと派閥が出来上がり闘争する両者。この壮絶なバトルの中、浮き彫りにされた真実は、警官の汚職、薬物中毒警官、そして多重人格障害だった越川一馬。

これらが入り乱れ物語はクライマックスに突入していくなか、ももちゃんのキャラクターだけが浮きまくってしまっていた。他のキャラクターは日本刀での格闘シーンや多重人格障害の越川一馬らの白熱した演技が見事だったのにだ。中でも越川一馬の多重人格が表に出たときの演技は何ともいえない壮絶な場面だった。惚れ惚れするほど・・。

たぶん、ももちゃんキャラがなかったら間違いなく星5つの作品。惜しい。



『SHIBAHAMA』  遂に本日千秋楽!!!当日券出ます!!ぜひぜひおこしください。

『SHIBAHAMA』  遂に本日千秋楽!!!当日券出ます!!ぜひぜひおこしください。

快快

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

ある意味、伝統芸能の正統な継承
現代に置き換えた談笑の「シャブ浜」とか、嘘をつき、拾った金を隠した妻を殴打する話にしたりとか、古今の噺家たちが懸命に新たな「芝浜」作りに挌闘してきた歴史からポンと突き抜けちゃってるのに、紛うことなき「芝浜」だったなあ。

ネタバレBOX

もちろん、言葉だけで語り尽くす落語という芸には敬意を払いつつも、劇場全体を使って感応させちゃう祝祭的な力って、やっぱりスゴイよねと思う。

そういう意味でも、これは紛うことなき演劇です!

そしてまた、わりと「アリ」的な美談として描かれがちなこの噺を、あえて「キリギリス」的なダメ人間感で貫いていたのも心地よくて♪
そうそう、そんなきっぱり酒とか博打やめられるなら、最初から溺れねえよ、みたいな(笑)。

いやあ、なんか、かつて芝居小屋が、廓とおなじく、「悪所」と呼ばれていた頃の猥雑さを甦らせちゃったかも☆
『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

とりあえず速報(後日加筆予定)
いかにも映画監督の作品、な雰囲気を漂わせつつ映画や小説では難しい世界感を独特の手法を駆使して表現。
バラバラに提示した素材をかすかにリンクさせておき、一気に真相を明かすシーンのスピード感・昂揚感は「面白い」でも「見事」でも「上手い」でもなくただただ「スゴい」。
とりあえず速報にて、語りつくせない部分は後日加筆予定。
なお、130分あるし、ちょっと見わかりにくいかも知れないので初心者向けとは言い難く、中・上級者向けと言ったところか。

「嘘でもいいから恥じらって…紅」公演無事終了しました。たくさんのお客様のご来場ありがとうございました。次回は、王子小劇場で、11月の4週目にやります!!

「嘘でもいいから恥じらって…紅」公演無事終了しました。たくさんのお客様のご来場ありがとうございました。次回は、王子小劇場で、11月の4週目にやります!!

サルとピストル

小劇場 楽園(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

本当のエロティックさとは。。
最初はドキドキしてしまいましたが、気がついたらそんな世界を違和感無く受け入れていました。絵と文で感想を描いているので、もしよかったら。。→
http://blue.ap.teacup.com/chigusa/355.html

プレイ

プレイ

鴎座

ミュージアム東京(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

カジュアルなベケット
ベケットって難しいのではという先入観を持って行ったのですが、明るい感じで気楽に観れました。延々と早口で喋りまくっていてスピード感がありました。
3人とも壷から頭だけ出して喋るというのは戯曲の指示通りだそうですが、その壷をずっと揺らしている意図がよくわかりませんでした。

芝居自体より、ポストパフォーマンストーク(数学者による位相幾何学レクチャー)の方が面白かったです。

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

独創的
体調があまり良くないときに観たのでクラクラしましたが、面白かったです。手術開始の腹を切り開くときはすごい緊張感でした。前半は真面目に手術をしているのですが、段々めちゃくちゃになって行って笑えました。

物語や台詞はほとんどないので、そういうのを求めている人には向いてませんが、舞台芸術全般に興味を持っている人は必見だと思います。

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

史上最大の手術ショーを目撃
ベニノさんは、初見。60分 aのショーは、1分ごとに見せ場があってほんとにハラハラさせて、平気でみてましたね。ほんとにすごいショーをみてよかったです。

ネタバレBOX

とくに、最後の1分が演者がてきばきと演技していたのは、いいし、小人のロミ山田さんは、ほんとに小さい体でよくやったとおもいました。
夢の痂(かさぶた)

夢の痂(かさぶた)

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★

素晴らしい。
小劇場でも細かい演出が行き届いている素晴らしい劇団はある。が、ベテラン、有名、実力などの要素が詰まった役者が演じるそれはやはり一味違う。常に計算された動きで、喜怒哀楽が細かく盛り込まれており、安心して見られた。マナー違反も(私の周りの席では)いないし、観るほうも、演じるほうも明らかに違う。これは単に小屋の違いだけではないと思う。

『SHIBAHAMA』  遂に本日千秋楽!!!当日券出ます!!ぜひぜひおこしください。

『SHIBAHAMA』  遂に本日千秋楽!!!当日券出ます!!ぜひぜひおこしください。

快快

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

圧倒的な「芝浜」の再構築
たっぷりすぎるほどの遊び心とともに
「芝浜」という噺のスピリットが再構築されていく。

その創意の豊かさと緩急のバランス、
さらには噺の枠組みからの広がりに
圧倒されました

ネタバレBOX

たとえば、「時そば」とか「時うどん」などという噺、
橘家円蔵師匠や笑福亭福笑師匠などは
噺の仕組みをまくらでばらしてしまい、
噺家としての腕で
その物語にふくらみを与えて観客を魅了したりする。

faifaiの「芝浜」にも同様のメソッドで
噺のコンテンツを今に置き換えて
見せ切る力がありました。

冒頭、客入れの部分でランダムに登場する役者たちは
作り手にとっての東京というか江戸の今を
劇場全体に醸し出していく。
当日ゲスト、「ニーハオ」の
プレパフォーマンスライブなどもあって
街の高揚感が醸成されていきます。

そこから、いくつかのパターンで「芝浜」という噺のアウトラインが
提示されていく。
会場全体に広がる音と映像と
役者たちのコントロールされた動きの中で
したたかに
「芝浜」のサマライズと物語の構成要素の提示が行われていく。

その上で「芝浜」のキーとなる各ピースがひとつずつ
faifaiの表現で語られていくのです。

毎日「遊んでばかり」の熊、「遊び」の部分が
観客参加のイベントで演じられていくのが楽しい
なんとなく仕事をせずに
だらだらしている感覚が具象化されて・・。

「大金」の入った財布を拾ったという
「大金」の感覚・・・、
今様の「夢」の表現、
3年間仕事をしたという「仕事」の肌触り、
faifaiナイズされたそれらの具象化が
噺の骨格をしなやかに内に隠して
展開されていく。

当日ゲストの白神ももこや高須賀千江子のパフォーマンスも、
どこかゆるくて、
でもfaifaiの役者たちとコラボした動きには
ぞくっと引き込まれる切れがあって。
楽しくて、その中に洗練があって、
まるで名人上手の噺家の
したたかなくすぐりを聴くよう。

フィールドワークのレポートという形で
熊さんたちの生きた落語の世界と
今の「江戸」の広がりが縫い合わされて
その先に噺がもつ普遍性が浮かび上がる。
落語での地語りのような篠田の言葉で
個々の要素がふたたび
21世紀の東京の市井に結びあわされて・・・。

そこから再び、
faifai流の表現とぞくっとくる切れで描かれる
「芝浜」が圧巻。

役者たちの上下を切った表現が
鮮やかなグルーブ感を導き出し、
映像や音とともに
圧倒的なパワーで
faifai流「芝浜」が場内に満ちる。

落語の「さげ」をさらに逆手に取った落ちも
鮮やかに決まって・・・。
落語の手法をがっつり取り込んだ
パフォーマンスの懐の深さにひたすら瞠目。

まあ、人によって好き嫌いはでるかもしれませんが、
少なくとも私は、
しっかりとしたおさまり感とともに
一席を聴き終えた満足感を味わうことができました。

☆☆★★★









さっぱり!親子丼

さっぱり!親子丼

動物電気

駅前劇場(東京都)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

久しぶりの定番
でも歳を感じるのは否めない、うーん。

夢の痂(かさぶた)

夢の痂(かさぶた)

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★

謝って欲しかった!!
日本語の文法を通じて、主語、すなわち時代の主役を考えるところは井上さんらしい。

ネタバレBOX

角野卓造さんの検分(下調べ)予行演習のための仮天皇役は秀逸。

どうして一言すまなかったと言ってくれないのかの問いに、古来天皇は謝罪しないのだとの回答。そうだったのかあ。

「すまなかった」の仮天皇の発言で泣けるのはどうしてでしょうか?天皇の戦争責任を問い続けていた井上さん、私も昭和天皇からこの言葉を聞きたかった一人です。

天皇と民衆を隔てる壁を金屏風に例え、仮天皇は金屏風を抱いて崖から飛び降りる…、象徴的な行為です!

退位はしなかったけれど、垣根は低くなったのかもしれません。

佐藤家次女の額縁ショーの影響でお泊りは無くなってしまいましたが、みんな幸せになってめでたしめでたし。

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