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組曲「空想」

組曲「空想」

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

できれば全公演観たくなります
前回の公演で、新参ファンになったばかりですが、この公演を観て、早くも私の小劇場お気に入り劇団のベスト5にランクイン!!

どうして、こんなに全てにおいてセンス抜群なのかと、ただもう嬉しく、この年齢になって、また新たな恋心を感じられる劇団に出会えて幸せでした。

脚本、構成、演出、出演者、舞台セットに照明、音楽…この舞台を形成する全てが、秀逸極まりないトータル感で、コーデイネートされたとても素敵な作品でした。まるで、上等な翻訳物の小品集の趣。ほさかさんの才能と知的センスに完全ノックアウトされました。

初日の日替わり短編がとても面白かったので、これだけでも全日通って、制覇したくなってしまいます。今日のゲスト、狩野和馬さんの演技もとても素晴らしく、一目で好きな役者さんになりました。
キャストの皆さん、大好演の上、目の保養になるような美男、美女ばかり。おばさんでも、ずっとワクワクして見入ってしまいました。

ネタバレBOX

とにかくオープニングから、洒落ています。ワクワクします。
この間の青☆組がアラカルト料理なら、こちらは一見すると多国籍料理のようなのに、実は、すごくコーデイネートされたフルコース的な感じ。

中田さんの演じるレストランのウェィターがとても雰囲気があって、まるで、翻訳劇でも観るよう。初々しいカップルの食事風景の後は、一転、星新一張りのSFチックな作品。その後、奇想天外な日替わり短編があって、次は、オーバーアクションのカップル登場…
てな具合に、短編の色合いはバリエーション豊なのに、決して、ランダムに並べた感じは微塵もなく、流れるテーストは1本筋が通っている。この綿密な一貫性ある構成がお見事でした。

ニール・サイモン風味あり、オー・ヘンリー風味あり、そして、ファミレス・ランデブーの意外な3カップルは、思い切り笑わせられるコント風味。
ほさかさんて、どんな作風でも、どんと来いなスゴイ作家らしいと感嘆しきりのワクワク観劇体験。役者さん達も、皆さん、八面六臂の大活躍で、演出意図を見事に体現されて、どなたも演技賞ものでした。

オープニングも素敵なら、またエンディングが更に素敵、絶妙!!まさにこれぞ組曲。こういうエンディングが最高に好きです。

いやあ、ホントにいい物見せて頂きました。興奮して、眠れなくなりそうな程、素敵な時間を頂きました。
『アタシが一番愛してる』

『アタシが一番愛してる』

バナナ学園純情乙女組

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/06/15 (火) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★

一度は観るべき!
そんなこともあろうかと思って後ろの方に座っていました。

ネタバレBOX

大音量の中で台詞は聞こえず、筋も良く分かりませんでしたが、女子はほとんどの人が可愛かったです!!

りらっくまを背負った高柳美由己さん、ホント幼女で可愛い!

おはぎライブも、超大音量で何言ってるか分かりませんが、ダンスは可愛く、最後お客さんもステージに引っ張り込まれ、楽しかったです!!

男子はいらない!と感じました。
眠れぬ夜の1×8レクイエム

眠れぬ夜の1×8レクイエム

水木英昭プロデュース

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/06/09 (水) ~ 2010/06/15 (火)公演終了

満足度★★★

分かりづらい内容でしたが、
ラスト近くに、保田圭さんが懇切丁寧に説明してくれました。

ネタバレBOX

フツーに歩いている若者を強引に警察官にスカウトしてしまい、無茶な話だと思いましたが…、最後に解離性同一性障害の確認及び治療するための荒療治ということが説明され、一応納得。

2週続けて解離性同一性障害(多重人格)の話。昨年も連続で観たような。

途中で何人もの知らない人が出てきて、ストリートファイターシーンがあっても何のことか分かりません。

拳銃も研修用のゴム弾か、持ち込んだ実弾か判然とせず、発射されても命に関わるのか関わらないのか分からないので、心配のし甲斐がありませんでした。
鏡花讀「草迷宮」

鏡花讀「草迷宮」

劇舎カナリア・劇団だるま座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

日本のリーディング
小粋な演出でリーディングという手段の面白さを存分に体感。舞台に入り込むというよりは付かず離れずの視点で観劇。
霊魂天地行き交う近代以前の世界観で、祭礼儀式のような拍に物語の緩急を織り込み、日本の美学よろしく制限によって想像力を刺激する。
唄ったり進行したり群像になったりと、コロス的な少女達が結構な働きをしており、朗読ながら立体的な空間を味わえた。
「文字」や「紙」など、リーディングだからこそ使用できる素材を日本的な方法で上手く取込んで、リズムに変化を付けていたのも面白い。
元々どのような上演方法が想定されていた台本だったのかは知らないが、
ト書きなど聞いていると全体的に発想が幻想的で、これを今立ち芝居にするとややもすると剽軽になったり野暮ったくなるんじゃないだろうかと思ったりしたので、あえてこのスタイルで上演した意義が感じられた。
舞台天井奥に吊られた純白の着物にラスト、舞台下側からの光線が当たると、裏地に描かれていた菖蒲の花が透かし見えてくる(「アヤメ」は主人公の女の名)という演出がニクい。

クリスタル・ダスト 全公演終了!ご来場ありがとうございました。

クリスタル・ダスト 全公演終了!ご来場ありがとうございました。

現代能シアタープロジェクト

新宿眼科画廊(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/16 (水)公演終了

満足度★★★★

素晴らしい演技でした、満足!
ボストンバッグを持った女が道でうずくまっていたところをアロママッサージの女が声をかける。やけに疲れているようだった。アロマの女はこの女にフットマッサージでもどうかと自宅に連れて帰る。何やら感じたものがあったようだった。

以下はネタばれBOXにて。。


ネタバレBOX

アロマの女はマッサージをしながらテラピーもする。するとボストンバックを大事そうに持った女の生霊が現われる。この場面がゾクゾクするほどのド迫力でいったいどうやったらあんな演技が出来るのか、と感服したほど。怨霊と化した魂がそこに存在していた。

黒髪はおどろに乱れ地の底から響くような声で凄まじくも美しい、まさに夜叉の顔だった。美しい夜叉が男を恨んで鬼となった場面、恐ろしい女の情念のおどろおどろした情景だった。更に生霊独特の体の動かし方が想像を絶する。貞子・・?あんな恐ろしい化け物を見たのは後にも先にもこの舞台だけだ。演じたのは加屋安紀子。この役を自分のものにするのに相当、努力をしたのだろうな、とも思う。

聞けば、自分を捨て若い女と不倫した挙句、自分に暴力を振るう夫を取り殺そうとの怨念から、女の呪いに転じたようだった。生霊は夫への恨みを訴え、まず相手の女の命を奪ってしまう。その亡骸はボストンバックの中だ。

生霊は人間本来の持つ欝の部分、嫉妬、復讐、孤独感を表現しながらもテラピー女との会話から少しずつ浄化されていく。その浄化の証がワインボトルから流れるさ砂だ。そうして我に返ったボストンバックの女は人生をやり直す展開で終盤を迎える。

不倫が先か、夫婦の破綻が先か?なんて場面もあったけれど、それよりも何よりも今回は加屋の演技を観られただけで幸せというものだ。
バイ・バイ・ブラックバード

バイ・バイ・ブラックバード

演劇集団キャラメルボックス

新神戸オリエンタル劇場(兵庫県)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ぞくぞくした
パフォーマンスが美しかった。記憶を失ったら居場所まで失うこともあり得るんだと、そのことに恐怖した。記憶がなくても、何があっても、過去を土台に明日を生きていくんだと、それしかないんだと覚悟を問われているような気がした。ラストで少し救われた。幸せは自分でつかもう。タイトルのブラックバードは幸せの青い鳥と相対する「不幸の黒い鳥」の意味。ジャズのタイトルより。

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

FUKAIPRODUCE羽衣

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

ないないない!
内容は、私は「好き」派でした。観終わってものすごいテンション上がって、アンケートもこりっちもめっちゃ褒めようモードでした。

なのに帰り際、歌詞カードが人数分ない。もらえなかった。楽しみにしていたのに・・・。
歌詞カードの存在はアフタートークで知ったのです。
「普段は歌詞カードを当パンにはさんでいるけど、今回はあえて聞き取ってほしかったから挟まずに、帰りに持っていく形式にした」と。
でもロビーに出たら、すでにない。受付の方にたずねたら「コピー機が故障して足りなくなってしまいました。明日かあさってにまたいらっしゃってください。」と。
なぜにまた来なくてはいけない。
私だけじゃなく、最後の方に出てきたお客さんたちはみんな無いのを知ってがっかりしていました。
自分が制作だったら、希望するお客さまの住所を聞いて後日郵送します。絶対。もしくはコンビになんて近いんだから走ってコピーしてきます。

このミスは、ありえない!ということで、「ないないない!」です。

内容は本当に好きだったんですよ。心から笑ったし泣いたしあの世界に浸ることができました。
だからこそ、がっかり感3倍。

関係者の方、ご覧になっていたら歌詞下さい。もしくはサイトにアップするとか。

悪徳症法群

悪徳症法群

Logiz Game(劇団ギルガメっす♂改め)

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2010/05/27 (木) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

観たよ
観たよ、の記録。

みなぎる血潮はらっせらー(公演終了いたしました!)

みなぎる血潮はらっせらー(公演終了いたしました!)

渡辺源四郎商店

音蔵こみせん(青森県)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごい迫力でした
こみせんの舞台は観客席ととっても近くて、アオモレンジャーとよされ組の、呼吸・汗・エネルギーをたっぷり浴びることができました。
仕事(?)と家庭を考えさせる難しいテーマを楽しく見せてくれました。
よされ組演じる「女1」と「女2」のセリフが耳の奥に残ります。

ネタバレBOX

こみせんのもう一つの魅力は「ピアノ」ですね。
生演奏気持ちよかったです。
『アタシが一番愛してる』

『アタシが一番愛してる』

バナナ学園純情乙女組

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/06/15 (火) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★

「急流下りのラフティング」的な?(笑)
良い意味で(←ココ重要)「柿喰う客を悪い方向に(爆)進化させた」感覚で、一言で表現すれば「急流下りのラフティング」、スタートしたら怒涛のイキオイにただ乗って流される、的な?(笑)(時折緩やかなところがあって一息つけるがまた急流に、なんてところも似てね?)

あるいは「演技(なのか?)のシャワー」を浴びる、みたいな?
台詞を聴きとって理解しようとか、舞台で起こるすべてを受け止めようとせず、「どん・しんく、ふぃぃぃぃ〜る」的に舞台からの気迫(違うか?)を浴びてイキオイに身を任せれば心地好いと言うか愉快と言うか。

そんな風にアクが強いので初めて芝居を観る方に向かないどころか観る者を選ぶ作品ではあるが、個人的にはハマりそうでヤバいかも?(爆)

『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

『MIMICRY』 ミミクリ(終演いたしました。御礼申し上げます!!)

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度

意味はわかるが 不快感
千穐楽観劇。やりたい事としては好みです。家族というものの危うさ恐ろしさは面白いモチーフだと思います。しかしながら全て失敗という印象。 なにより気になってしまったのは役者さん達のそれ風の演技でしょうか。狂うなら狂って欲しい、泣くなら悲しくて泣いて欲しい。心の動きが全く無かった。あれで良しとしているのかと思うと頭にきました。 セットの作りは好きですが、劇場がなぜあそこだったのでしょう。

みなぎる血潮はらっせらー(公演終了いたしました!)

みなぎる血潮はらっせらー(公演終了いたしました!)

渡辺源四郎商店

音蔵こみせん(青森県)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

演者も観客もみんな楽しい!
この演目を観るのは何回目かな?なんて愚問はトンデしまった。
「音蔵こみせん」という空間は、この芝居のためにあったのか・・・。キャストはそれぞれに文句なし。店主とよされ組の丁々発止が気持ちよく伝わってきた。ワキの出演者(音響、照明)がまたよかった。

 後ろの席の観客も「黒石の私たちも元気がでる芝居だね」。
 「演劇と地域」についても考えさせてくれた。

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

FUKAIPRODUCE羽衣

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度★★

「あのひとたちのリサイタル」の方がずっと好き
「あのひとたちのリサイタル」はその名の通り、様々な人々の日常がスタイリッシュに、詩的に、ユーモラスに、表現されていて大好きな作品でした。
ですが、今回は「愛死に」…題名から、男女の情交の際の「あー、死ぬう」っていうのを連想していた私は、もしやという不安を抱きつつ、芸劇に向かいました。
最初は、やはりとってもスタイリッシュ、斬新、魅せる…、あー杞憂だったなと安心しかかったら、後がいけませんでした。
男性客は結構受けていたけれど、女性客は引いていた人多い気がしました。
何だか、あまりにもそればかりがこれでもかこれでもかと連射され、だんだん気持ちが冷めて行ってしまいました。女性陣は、皆さん好演だったけれど…

ちょっとくど過ぎな印象。歌も、歌詞がわからず、欲求不満が募りました。
新感線や、井上芝居の蜷川演出舞台のように、歌詞を字幕で見せたり、歌詞カードが配られたりすればよかったけれど。

あ、でも前回公演は、誰が誰やら解り辛かった配役が、今回は当パンにキャスト表が配置図的に載っていて、性別まで記されていたのは親切でした。

ネタバレBOX

冒頭シーン、同じ台詞を、一音一音、区切って、意味を感じさせない喋り方をしたり、逆に意味を持たせて語らせたり、ダンスで情交場面をうまくユーモラスに表現したり、とにかく、目を離せないくらい舞台に集中させて下さって、あー、いいなあと思って観ていましたが、各カップルの情交場面が果てしなく、これでもかと連射され始めてから、ややうんざりしてしまいました。
特に、中央で、くんずほぐれつする深井さんの演技が艶かし過ぎて、おばさん、卒倒しそうになり、途中からは、深井さんはなるべく観ないようにしていました。(笑)
女性陣が、それぞれ個性的な情交場面を演じる反面、男性陣は、演技に工夫が足りない気もしました。誰が演じても大差ない感じで、残念でした。

あんな時に、お互いの親との付き合い方なんかを話題にする場面は、そうそう、日本人ならあり得そうと、かなり受けてしまいましたが…。

糸井さんの体に馴染む音楽が好きなので、今回はあまり歌われなかったのも残念でした。客席から登場する、道化的な2人も、あまり生かされていないように感じました。「あのひとたち~」の画家のように、もっとアクセントになればよかったのですが…。

でも、あれだけの動きを難なく見せてしまう、役者さん達の稽古からの頑張りを思うと、ただもう頭が下がります。そのキャスト陣の熱演奮闘には、心からの賞賛を惜しみません。

こういう限定されたテーマでない時に、またもう一度観てみたくなりました。
解散ショウ

解散ショウ

ミノタケプラン

「劇」小劇場(東京都)

2010/06/08 (火) ~ 2010/06/15 (火)公演終了

満足度★★★★

ホロリ・・
借金だらけで解散することになった浅草亭一座の最後の公演場所は夢見が丘総合病院での慰問だった。出番前の控え室で織り成す人間模様。終盤に歌う萌にヤラレル。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX


序盤、コメディにしてはインパクトもなく、笑の芝居がちょっと古い。ダイジョブなの?(・・;)なんつって心配したのもつかの間、そこは登場する濃いキャラクターの面々でどうにかカバーする。苦笑)  しかし、後半からのうねりは流石!泣き所のツボもしっかり掴んで、観客席からのすすり泣きがあちこちから聞こえた。

控え室ではこれが最後の出番ということもあって、それぞれの胸のうちは複雑だった。出し物は「落語」「ウクレレ漫談」「手品」「漫才」「腹話術」などだ。これらの公演を打つ為に駆けずり回った一座のマネージャーの想いが心を打つ。それでもチャンスに恵まれず一向は解散となり15年の歴史を閉じてしまう。一方、座を抜けてTVの世界に入って成功を収めてる元浅草亭の三角。

慰問先の病院では座長の元妻が働いており、離婚した後も元妻を忘れられない座長の為に、最後の慰問先をここに決めたマネージャー萌。しかし萌自身は座長に密かに想いを寄せていて献身的に支えてきたのだった。

これらの人間模様を喜怒哀楽を織り込みながら、沸々と人の心の中に渦巻く真意を魅せる。三角の成功を喜びながらも自分たちの置かれている境遇になにかしら納得出来ないでいる彼ら。しかし、元妻の「誰かの心を楽しませてあげるって凄い事!」という言葉を受けて、彼らの心にも灯が点火する。

そうして座長は「どんなにつらい事が起ころうが、どんなに悲しい事が起ころうが舞台の上では笑うんだよ。それでお客さんを幸せにしてあげるんだよ。」と自分自身にも戒める。

これは舞台に関わる人たちが観ると励みになる舞台なんじゃないかな、と思う。きっとどこの劇団でも控え室ではこういった会話はしてるような気がする。そしてワタクシも日頃、こうしてその恩恵にあやかっている。世の中に小劇団が無くなっちゃったら一体どうやって生きていけばいいのか・・・。だからリアルにズン!と響く。

余命のない患者に園まりの「逢いたくて」を歌ってあげたマネージャー萌の声が美しく悲しみを帯びていた。座長を慕い続けているのに報われない、想いが届かない感情がその調べに乗って、まるで行き先を見失った風のようにシンシンと静かに響く。素敵だった。これほどまでに美しく胸を打つ声を聞いたことがあっただろうか・・?この劇のこの場面が最高の見せ場だったと思う。萌の心情と声に泣けた。観客の心を打つワンシーンだと思う。

きっと忘れない・・。
『アタシが一番愛してる』

『アタシが一番愛してる』

バナナ学園純情乙女組

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/06/15 (火) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★★★

観ました
初見。実は苦手なタイプですが、途中で見方がわかり、楽しくなりました。

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

ズルイと思った。
最初にショーだと言ってしまう所から始まり、終わりまで意図が分かり易くて鬱陶しかった。且、手術内容に意味が無い。生演奏にも価値が生まれてない。下世話で不謹慎だが、テレビで救命救急24みたいなドキュメンタリー的な番組観てる方がいい。いつも思うのだが、どのくらいの名医か(だった?)かよく知らないが、精神科医とゆう肩書きと、マメ山田の存在で評価が騙されている気がする。そこがずるいと思う。

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

愛死に【ご来場ありがとうございました。】

FUKAIPRODUCE羽衣

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度

苦笑い。…残念。。。
自分もライブ良かったから来たのだが、コレはダメだった。
確かにオープニングは期待高まる。
美術も衣装も役者もキレイでオシャレ。集中させる緊張感もある。

だが、歌を歌い始めたときに恥ずかしすぎて一気にヒイタ…。
…コレは本気か?否、敢えて笑えということか?…マジだ。笑えない。

何か痛いこの時間はいつまで続くんだと思ったら最後までだった。
途中で帰ったり客席がガラガラなのはサッカーのせいではないと思った。

皆凄い声で、肉体的にもMaxでそれは伝わってくるのだが会場はスカスカで、四角のステージ上だけ熱い別空間に思えた。
本人達はさぞやりがい感じてるだろうなと。
エネルギーは問題でない。別の問題が確実にある。

あと最近ハヤリなのか知らないが演劇人のラップやHipHopはイカガナモノカ?
リズム感もダンス感も鈍くお利口さんな感じの演劇人にやられても恥ずかしくなるのだが。究極に下手な方がまだいい気がする。のは自分だけか…?

それも含め本当に残念だ。











ネタバレBOX

14日に観たのでアフタートークで神里さんが、退屈だった、と正直に言い放ったのは凄いと思った。
だが、その後の傍若無人っぷりが汗。ちょっと主催が気の毒に思えた。

そもそもアフタートークっていつもよくわからないまま終わる。
他のゲストのアフタートークが気になった。
ノア版 桜の園

ノア版 桜の園

ノアノオモチャバコ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/06/10 (木) ~ 2010/06/14 (月)公演終了

満足度★★★

観てきました!
日本に当てはめると分かり易くなりますね。

ネタバレBOX

農地解放後の日本に置き換えて、没落地主と軍需品を横流ししてのし上がった成金の話として描かれていました。

最初の老女中お土岐さんが登場するシーン…、桜を眺めながら、若いころの背筋が伸びた明るい笑顔の娘から、辛気臭い腰の曲がったおばあさんへ変貌する様子が、歴史の長さ、没落振りを象徴していました。

が、仕方ないのでしょうが、年寄りの声がちょっとわざとらしいのが難点です。
『アタシが一番愛してる』

『アタシが一番愛してる』

バナナ学園純情乙女組

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/06/15 (火) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

脳内に作用し、酩酊・多幸感・幻覚などをもたらす
そのような薬物を「麻薬」と言う(引用:ウィキペディア)。
さらにウィキでは、こう続く。
「依存性や毒性が強く健康を害する恐れがある」。
そんな感じではなかっただろうか、この公演は。

で、一言で言ってしまえば「面白い」。
後から、じんわり来る面白さもある。
不安定なジェットコースターに乗るような体験でもある。

そして、うるさくて、けたたましくて、POPで、ハイテンションで、キッチュ。
極彩色の汚物をぶちまけたよう。綺麗で汚い。

大音響に頭クラクラ・・・はしないけど、初体験なので、最初はちょっと引いた(笑)。そして、随所で「ほほぅ」と笑いながら見た。

ネタバレBOX

オープニングはいいとしても、少し進んでも、何だかよくわからない。
どうやら、物語を観客に伝える意志はないとみた。
だって、叫ぶ台詞がずっと重なったり、大音響の音楽(後ろのスピーカーは不要だったのでは?)で台詞が聞き取れないし、会話のやりとりの間、客席に向かって別の誰かが話し掛けたりしてるんだから。

それならば、こちらもそうしよう。物語は追わない。断片的に掴むことができる単語とかを拾うだけにしよう。
どうやら、ミスコンの話らしい。どうやら、誰かが殺されたらしい。どうやら・・・。ま、そんな具合だ。

なのに、あっという間だったな、90分(ライブ含む)。

みんな暑っ苦しくて素晴らしい。
てっきり、ほぼバナナ学園純情乙女組の人たちが演じているのかと思っていたら、当パン見て驚いた。客演が多い。なのに、このハマリようは何?!
中毒性が強いとみた。感染性も強そう。
だって、ゲストの成島秀和さん(こゆび侍)が、ミニおはぎライブで、何かを吹っ切ったように、あるいは何かが取り憑いたように、歌い叫び、踊っていた。チェックのミニスカートで。

暑っ苦しい中に、1人だけ、リラックマを背負う少女(高柳美由己さん)がいた。彼女だけが救いであった。彼女のお陰で、こちらの精神の安定が図れたのではないだろうか。なんて。
それと、「菊池(?)」というネームを付けて、物語に微妙に絡むようで、絡まない浅川千絵さんは、強引なほど印象に残るのだった。目と表情の翳りの感じがいい。

怒濤の本編が終わり、怒濤のミニおはぎライブが始まる。こちらは、さらにハイテンションで、音量も1目盛アップしたよう。
このエネルギーはなんだろうか。けなげすぎて目頭が熱くなりそうだ。
歌い、叫び、踊る。

ひょっとしたら、これを90分間続けたほうが潔いのではないかと思った。
台詞を入れて演劇っぽくする意味はあるのだろうか、ということ。
歌の合間にちょっとだけ台詞がある程度でもいいのではないかと思ったり。

ただし、劇場を覆う、音の洪水に、ノイズ・ミュージックのようなカタルシスや完成度、さらに音を出すことへの強い欲求があれば、言うことないのだが、そのレベルにはまったく達していない。
とは言え、ここには肉体があるのが強み。しかも若い。
汗が飛ぶし、唾も飛ぶ。

演じるほうの気持ち良さが、最高であることは、その表情によってわかる。
それを少しだけでも、こちらも感じられたなら、よかったんだけど。

見るほうも体力勝負な感じなので、次回も見るか? と聞かれれば、「微妙」とだけ答えておく。
だけど、5年後はどうなっているのかは、非常に気になる。
気になるのでチェックは怠らないようにしたい。

そうそう、音悪すぎ。意図しているのかもしれないけど、できれば、音にはもっと注意を払ってほしいと思う。
だって、音楽大切なんでしょ?

そして、絶対に万人向けでないことだけは確か。
ナンシー

ナンシー

Doris & Orega Collection

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

個人的な最近の1番!
脚本がヤバい。好きな流れでした。
俳優陣に興味があったので当日券で行ったのですが、
行って良かった!ツボど真ん中でした。

役柄それぞれの個性やバックグラウンドが、
よく煮込んだおでんみたいにじんわりと笑いに転化し、
心地いい満腹感でした。

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