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コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

それで世界は変えられるのか?
ただ一言。煽動された。この言葉に尽きる。観終わってからもしばらく身体が震えていた。脳内が掻き立てられた。魂を揺さ振られた。心の内から燃えるように熱い思考が思想が生まれ出てきた。初めての生コクーン歌舞伎は、凄かった。

脚本の出来だけを見れば、実はそこまで良い本ではないように思う。登場人物が立っていない。映像で観たコクーン歌舞伎「三人吉三」の衝撃があまりにも大きいのが原因かも知れない。あの本に出てくる人物はいちいち強烈な個性と深遠な心理、そして人物同士の繋がりが感じられ、主人公が何人もいるかのような芝居だった。それに比べると、「佐倉義民傳」では勘三郎演じる宗吾だけが濃く濃く描かれており、他の人物像の描かれ方が緻密ではなかった。

では何が良かったのかというと、圧倒的に演出と役者である。脚本の不具合を感じさせないほどに、芝居のほぼ全てを担っていた。演出がキャンバスにこれでもかと言うほど絵の具を描き殴って極彩色に塗りたくり、柱を背負った勘三郎が途中一度も倒れそうになることすらなく、三時間の芝居を走りきった。

全ては一つの道に繋がっているんだ。千年後までも。何を燻っている。日和ることなく進め。この自身の道すらもまた、千年後へと続いていく道だろう。このままの延長線上で、果たして満足できるのか?変えなきゃ、変えていかなきゃ、この世界を。

脚本の台詞からの言葉ではないが、そんなメッセージを僕は受け取った。「芝居が伝えられるもの」はまだまだ有り過ぎるほどに残っている。脈打つこの熱い血は芝居以外の表現媒体では注ぎ得ない衝撃だろう。

『ラプンツェルの聴き耳』

『ラプンツェルの聴き耳』

ネリム

スタジオアキラ(東京都)

2010/08/14 (土) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

音楽と空間と川添美和!
あの狭い空間が逆に
逆に素晴らしかったと思います。
川添さんひとりだからこそよかった!
販売してた脚本も購入しました!!
観に来て本当に良かったです。

『CHORIKO』 チョリ子

『CHORIKO』 チョリ子

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

新宿が舞台?
数十年前の新宿、大久保あたりが舞台のような。韓国人の異常者が暮らすバラック街を舞台とし、チョリ子の生い立ちから集落が破壊するまでの物語。一部の聞きづらい台詞があり、また会場が暑い。熱気と共に観た舞台だったが、出演者も汗だくでさぞ辛かったろうに。舞台があれだけ広いとセットを作るのも大変だろうと。本物のトラックが設置されてたのに驚く。判らない点はあったけれど楽しめた。

ツキノオト -

ツキノオト -

満月動物園

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

次回公演も観に行きます
満月動物園さん、初見でしたが観に行って大満足です。
冒頭シーンから引き込まれました。役者さんがキラキラしてました。脚本・演出の力もあるんでしょうね。河上由佳さん拝見するのは3回目ですが、毎回違った印象があり、今回は特にステキでした。最後の観覧車のシーンの泣き笑い顔は絶品です。日呂さん、ホレました。エリカさんも独特の雰囲気で良かったです。死神サンタも頑張ってて高感度大です。惜しむらくは、内容的に、あと15分上演時間を短くできたのではないかと思います。
満足度は星4個となっていますが、可能ならば星4.5個は入れたかったです。

express

express

PLAT-formance

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

凄く好みなコント
本公演は初めての観劇でしたがとても楽しかったです。魅力的なユニットでした。これからも観たい。 コントという入りやすい入口で、コント以上のものが観れそうな雰囲気で嬉しくなりました。所々キャラの演じ分けを表面だけに感じ、ちょっと混乱しそうに。同じ人物なのか違うのかわからなくしている面白さも感じましたが。 音が好きなのですが、音量のせいか迫力足らずな印象。幕間にいまいち気が散る感がありました。 吉田さんが一人で語り動きまくる所の最後、絶望を感じる顔が印象的。

君の立つ光跡

君の立つ光跡

オフィス櫻華

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★

なんか・・・
全体的にあと二つ三つ足らない感じがしました。
脚本はどこのライトノベル?っといった印象を受け。
役者さん達はセリフが聞こえなかったり、どことなくぎこちなさが残っている印象でした。
あと足音が舞台上でも裏でもうるさく気が散りました。

沢山の小ネタも面白くはあったんですがその前がイマイチだったりしてコレといって笑えず・・・。

『ラプンツェルの聴き耳』

『ラプンツェルの聴き耳』

ネリム

スタジオアキラ(東京都)

2010/08/14 (土) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

近ッ?!
いつも見ている海賊と違う川添さんの顔が見られビックリしました。
小学生に見えました、だんだんと大人になっていく過程が見えました!
そして役者さんとの近さに驚きました。
その近さをいかした(?)演出も楽しかったです^^
あの籠に入っているのがラプンテェルだったんですね。
ラプンツェルは結局なんだったんでしょうか?僕は子供の頃に憧れていた大人の自分(的なもの)だと思えました。最後の新しい道に踏み出す顔が忘れられません。
これからも応援しています!
個人的には白鳥のくだりがツボですw

さらば八月のうた

さらば八月のうた

劇団M.O.P.

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/16 (月)公演終了

満足度★★★★

観なかったらすごく後悔したと思う
最終公演、観なかったらすごく後悔したと思う。

26年間の青春の集大成、ステキな作品でした。
キムラ緑子さん、すごくきれいだった。
TVで良くお見かけする小市慢太郎さんも素敵だった。
名物のバンドもやっと観れた。

脚本も演技ももちろんすばらしかったが、
一番深く思ったのはこの劇団の俳優は「すごく声がイイ」と。

思い切って観に行って本当に良かった。




夜も昼も -Night and Day-

夜も昼も -Night and Day-

文月堂

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/08/14 (土) ~ 2010/08/17 (火)公演終了

満足度★★★★

リアルな風景と妄想の混雑!笑
好みの作風だ。どうやら脚本家自身の自虐ネタらしいと感じさせる作風だからだ。しかし実際はどうかは知らない。むしろ知らなくてもいいのだ。台本を舞台に乗せた時点で一つの物語としてポジションが確立され、ワタクシたちを楽しませてくれれば、何でもOKなのだ。
物語は主人公、長岡義人の幼少のころから始まる。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

義人はちっさなころ、よくカエルを苛めていた。育った家庭環境がちょっと複雑で、じいちゃんに育てられた義人は高校を卒業した後、母親が居ない隙を狙って家出した。後年、じいちゃんが死んで母親からは勘当するとの手紙が届いた。

東京に来たものの、義人は何をやってもなんだか中途半端で、劇団まほろばの座長を務めながらもパッとしない毎日の生活のために「ネイチャーカンパニー」のオペレーターのバイトをしている。「ネイチャーカンパニー」は増毛の為のケア製品を売る会社だ。

働くシフトを組むのに夜も昼も朝ちょっと寝て昼も夜も・・・とこなしてるうちに自分でも寝てるのか起きてるのか境がなくなり働いていても睡魔に襲われる。どこでも寝てしまう。

この時点でこの物語が妄想の世界を描写してるのか、はたまた現実なのか、観ているコッチも妄想と現実の境がなくなり幻想的でさえある。笑
舞台を二階建てに見せて、物語を上下で進行させる部分は解りやすくて素敵だ。

物語は。「ネイチャーカンパニー」と「劇団まほろば」での情景と交差させながら雑多な人間関係を描く。なかでも座付作家や劇団員が劇団を離れ、やむなく劇団自体が消滅していくさまは、劇団を運営する者の悩みどころだろうと思う。リアルな描写だ。しかし、決して陰鬱な情景ではなく、失笑!な視点で魅せるところは流石だ。カンパニー内の情景も可笑しい!

更に長年付き合っていた彼女に「結婚が決まったから。」と振られ、泣きっ面に蜂の状態の義人だったが、それでも、彼女に振られるような人生を送ってきたことだけは確かだ。彼女の別れる理由が「優先順位」と主張していたけれど、この「優先順位」は義人がいつも彼女を二の次にして他を優先させてたことに起因する。

どうやら男女の仲というのは傍にいれば居るほど、そして長くいれば居るほど、相手をぞんざいに扱ってしまうのかもしれない。身勝手だけれど、義人は彼女を母親としてのポジションに置いてしまっていたのだ。

一方、職場では社長の趣味で育てているカエルの世話を頼まれ、「いったい自分は何をやってるんだろうか?東京には何かある!と期待に胸膨らませて上京したのに・・。」と今更ながらに考えてしまう。それでも、弁護士を目指し挫折し帰郷することになった先輩の恵圭一は「今、思うとね東京に来た意味はあったよ。長い年月がかかったけれど、やっと宮崎に帰る決心がついた。」と言う。

物語はそれぞれの生きざまを織り込みながら社長が飼っていた8匹のヒキガエルをパラシュートと一緒に屋上から放つシーンで終わる。ちゃーんと行きたい所へ行くんだよ。と義人がつぶやきながら・・。

現役者たちがこの物語を観るとジーーン!!としちゃうのではないかと思う。そういう物語だ。やれるだけやってダメだったら帰ればいいと思う。30歳が人生の節目だろうけれど、好きなことをする為に生きる人生もいいではないか。と心からそう思う。



墨を塗りつつ

墨を塗りつつ

風雷紡

サンモールスタジオ(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★

昭和は遠くなりにけり
最後のタネ明かし的なシーンは蛇足だと思いましたが、芝居としては面白かった。

他の方が気にしている衣装その他の点、台詞で、すべてを表現するシェイクスピアの時代のことを思えば、役者が「今は、正月」と言えば、役者がどんな格好をしていても、舞台は「正月」となるのが芝居だと思っているので、さして気にならない。

それよりも、時代考証が杜撰な点と、個々の台詞の辻褄が合わない点が気になった。

余談ながら、グアムのジャングルに、マラリアはいない。

また、「龍彦」が告白どおり、現地人の村を襲って、無抵抗の女子どもを殺して、家々に火を付けたのであれば、戦犯として、処刑されても仕方がない。

express

express

PLAT-formance

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

これはコントではありませんっ!
芸術度が高すぎて、普通にお芝居として観れてしまうのが逆にコントという枠組みを取っ払ってしまった方がいいのでは(?)

美術・照明・衣裳とビジュアル面が素晴らしかった。なかなかこの劇場であのクラスのビジュアルは観られないのではないでしょうか。

出演の2人は高校の同級生だそうで、息のあったやりとりが一朝一夕ではないなと感じさせられます。このまま末永くあって欲しいものです。

ネタバレBOX

本編(芝居部分)とつなぎ(幕間)をしっかりと考えられていて、お客を現実に引き戻したり、舞台に引き込んだりととてもゆさぶられた。まぁ、それが心地よいのだけれど。

電光掲示板とは考えたものだ。シンプルなのだが、紗幕の裏にあることでサプライズ要素も増し、最初に文字が出た時は音楽や照明も混じって感動さえおぼえる。

本当に、本当に演出のオカヨウヘイの采配が素晴らしいのだと思う。バランス感覚が良いのだろう。この作品は本当に、本当にスゴい壮大なるコントであった。
『CHORIKO』 チョリ子

『CHORIKO』 チョリ子

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

表情が凄いです
前作よりもメッセージ性の強い作品だったと思います。主張はビンビン伝わってきます。ただ,それが最初からクライマックスまで強弱はあるものの訴えられ,真険に観ていたら疲れてしまいました^^;2時間20分結構しんどい芝居でした。しかし,役者さんの表情の作り方って凄いですね。演技中と最後の挨拶のときの表情ってまるっきり違いますね。気持ち悪いくらいの表情だった人が良い顔をしている。逆に,気持ち悪いくらいの表情をずっと作っていた。感心です。

ツキノオト -

ツキノオト -

満月動物園

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

予想外で・・・
つきまとう死神がコミカルな感じで、面白そう!と、興味を持ったのがきっかけで観に行きました。実際、死神が面白い!

ネタバレBOX

1人目に登場した死神は、独特の喋り方で笑えるし、2人目の死神は歌いながら登場。3人目は、のほほんキャラで、みなサンタクロースから転職して死神になったという経歴(笑)
個人的に、二人目の死神が歌いながら登場した事で、私のハートをキャッチしました。こういうの好きです♪
主人公の彩子につきまとっていて、若干ウザキャラ&ムードメーカーの死神だけど、この死神は彩子のご先祖様でもある。
死神が昔、人間だった頃、子供を産んですぐに死に、残された子供が悲惨な運命を辿り、若くして命をたつ・・・
この話が、可哀想で、聞くのがつらかったほど・・・
おいうちをかけるように、彩子の両親が実の親ではないことがわかる。
本当の親は、炭鉱の仕事中に事故にあい、同僚がその後育てて現在の親となっているわけだけど、この炭鉱で死ぬシーンが悲しくて・・・
死神の悲しい話を聞いた直後でもあったので、涙が止まりませんでした。
彩子はその後、死ぬんだけど、その死に方は満足できるものなのか?と疑問が残りました。
彩子はずっと強い女を演じて、我慢や辛いことが多いタイプだから・・・
でも最後はサンタに生まれ変われて、「良かったね」と思える終わりかたで嬉しかったです
『ラプンツェルの聴き耳』

『ラプンツェルの聴き耳』

ネリム

スタジオアキラ(東京都)

2010/08/14 (土) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

川添美和らしさ
海賊ハイジャックの舞台はハードで、硬派な演技が多かったけれど、今回は一人舞台ということで、また童話がモチーフということでほんわかしたかわいらしい仕上がりになっていました。
可愛らしさあり、笑いあり、シリアスありと、これまでの彼女の経験が発揮されていたであろう素晴らしい舞台でした。泣きました。
日本のお客さんは舞台を見ても思いっきり笑わなかったり、お行儀よく見ているものなのですが、この舞台はお客さんを巻き込んでの演出がなされていて、役者と見る側のコミュニケーションが成立していたと思います。小劇場だからこそ、今回の演出だからこそできるものなのかもしれませんが・・。いずれにしても前に座った人はラッキーでした。
驚いたのは、美和ちゃんがとっても綺麗になっていること。「女優」になっていたこと。やっぱり女優さんって綺麗になるんだね。それが仕事でもあるのだろうけど、本当に美人でした。(負けません(大笑))
次回も楽しみにしています。

OCEAN ~失われし七つの秘宝~

OCEAN ~失われし七つの秘宝~

INUTOKUSHI

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

安心して笑う。
途中入場の客がしばらく本当の客だと思っていたので、そうでないと解ってからは腰を据えて笑いました。白いドレスで姫のような存在であるアメリさんがパペットみたいな演技で釘付けに。

「ひつじ」 Les moutons

「ひつじ」 Les moutons

TACT/FEST

東京芸術劇場ロワー広場(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★

もっこもこ。
きっと偶然通りすがりにこのひつじに出合ったなら目がぱちくりして、その後すぐにニンマリしてしまう。ひつじがエスカレーターに上がってしら~っと逃げ出すとか、あの会場を大いに楽しんでいた。2階から眺めていたけど見ている人々の顔は幸福一色。ひじつが姿を消すまで皆がぞろぞろついていく様子が、移動型の祭りを追っているようで最後観客も集団で動くひつじになっていた。

express

express

PLAT-formance

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

クール。
初日の緊張感がこちらにも感じられて、ステージがパリンッと割れそうなくらいだった。金属バット持参で異空間へのトンネルをくぐるような感覚。たぶん呼吸は浅い。ただでさえこの二人の中にいると体が硬直するのに初日だったせいかいつにも増して。脚本・演出・役者・音楽も含めて持ち味のスピードを壊さず魅せてくれる。緊張している時の言葉の語尾をはっきりするともっと入っていきやすいかな。なんとも奥ゆかしい三人組であります。

夜も昼も -Night and Day-

夜も昼も -Night and Day-

文月堂

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/08/14 (土) ~ 2010/08/17 (火)公演終了

満足度★★★

ちょっとの違和感?
文月堂、つまり三谷さんの作風が替わった!?  幕明けからなんとなく違和感を覚えてしまった。今までの文月堂(といっても「長男」、「喫茶久瀬」しか観てないけど)はもっと最初から最後まで舞台を楽しめた。しかし、今回は他の劇団を見ているようで居心地が悪く感じた。これは文月堂のテイストじゃないだろう、と。「三谷さんは自虐的なホンを書いている」んじゃなかろうか、というストーリー展開もちょっと残念。マンネリがいいとは思わないけど、定番の強みっていうのもあり、だと思う。神馬さんと青木さんの役どころで救われた部分もあるかなぁ。

墨を塗りつつ

墨を塗りつつ

風雷紡

サンモールスタジオ(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

次回も楽しみです♪
細かい時代設定については、特に気にならず(というか知らないだけ)
すばらしい作品でした!

蒻崎さんの力強い演技がピカイチで、導入部分から、吉水雪乃ちゃんと二人で他の共演者を圧倒してた気がします。
(蒻崎さんは、このような気質の役がはまり役ですね♪)
もちろん、他のメンバーも一人一人が、それに応える演技で濃密な作品でした。

残念だったのが、座敷の中がよく見えなかったこと。
見えない(あえて見せない!?)部分は、想像をかき立てられましたが。
どの場所に座っていても同じ思いをしたはずだと思いますが、
それでも座敷が見える場所の方が良かったかも!

「私の墨を塗りたい過去」のコメント欄で吉水雪乃ちゃんの
”言うとママに怒られる…”と書いてあり、そうなんだ!とクスッと笑ったが、
親子だったのですね。そりゃ書けないな(笑)


外伝があったらよかったなぁ~

『ここからは山がみえる』

『ここからは山がみえる』

青年団リンク・RoMT

アトリエ春風舎(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/23 (月)公演終了

満足度★★★★

熟していけば・・・
当初は尺が2時間20分ということで会場に足を運んだら、
冒頭にお詫びがあり、
上演時間が3時間になったとのことでかなりびっくり。

個人的にはその後の予定がだいぶ狂ってしまいましたが、
飽きることなく、相応のボリューム感を楽しむことはできました。

ただし、シーンというかエピソードごとに、
お芝居の密度に
かなりのバラツキがあったようにも感じて。

もし、この作品がもっとしっかりと熟していけば
観客にとっては、
とてつもない3時間になるような気もしたことでした。

ネタバレBOX

場内に入ると、そこには○テーブルと椅子が並べられて
カフェテリアにでも席を取る感じ・・・。

中央にステージ的な部分が設けられその後ろには大き目の黒板、さらに小さ目の黒板が、左右に3枚ずつ感覚をおいて配置されています。
それは、どこかスタンドアップ・コメディの会場のようにも思える。

前説のあと、その空気の流れのままに、
演者が、少年として、いくつものエピソードを語り始めます。
観る側を内に取り込むような
急がない、どこか親近感のある語り口。
冒頭から、すっと教室と窓の外の景色が
観る側に浮かんでくる・・・。

先生に理不尽に暴力をふるわれた思い出にはじまって、
付き合ったり関係をもったりした女性たちのこと、
両親や親戚のこと、
友人たちのこと・・・。
エピソードが加わるたびに
まるで記憶に刻むように
黒板にチョークで登場人物が
書き加えられていきます。
中央の大きなボードには血のつながりのある人々・・・、
左右のボードは友人や恋人たちの名前で
次第に埋まっていく。

いろんな印象を持ったエピソードがありました。
その中には
10の少年の女性に対する気持ちが
まっすぐに現れたシーンもあれば、
自分を守る臆病さや
相手を妊娠させて、
心が揺れてしまう場面もある。
両親や祖父母、
さらには兄弟に対する距離感や愛情も
とても実直に表現されます。
バスのアッパーデッキで
昔の恋人が麻薬に溺れている姿を目撃する場面などでは、
醒めた感覚と心の翳りが綾織のように広がって
観る側ヲ深くシニカルな思いに染める。
新しい知への純粋な感動や高揚も
青臭さをきちんと織り込んで観る側に
渡されます。

時間が重くなりすぎるシーンがないのもよい。、
それぞれのエピソードで、
観る側が演じ手の表現の力に
しっかりと取り込まれるのです。

でも、正直なところ、
見終わって
なにか膨らみきらない感じがしたのも事実。
なんというか、エピソードごとのテイストはしっかりとあっても
作品として観た時に、
それぞれが微妙に交じり合っていかない感じがして・・。
うまくいえないのですが
この作品はもっと熟して一つのトーンに溶け合わなければ、
観る側に作品本来のテイストはやってこないような
気がするのです。

細かいことを言えば、
物語が誰に向かって話されているのかが、
揺らいだり定まらなかったりして。
物語に対する視点を、
主人公の内側と外側に織り交ぜてながら語ること自体は
長い尺のなかでのよいアクセントになるのですが、
内側・外側それぞれで
誰に対して物語られているのかがぶれると
観る側は迷う・・・。

シーンの時系列も、
キャラクターの成長がもたらす雰囲気の差異で
もう少しくっきりと
観る側に印象付けてもらえればと思ったり・・・。

もっと言うと、
エピソードごとの色が変わることはかまわないのですが
シーンの密度や解像度の差がばらつくことには
かなりの違和感を感じる。

前述のとおり個々のシーンに含まれるものは
時に幼く傲慢で、あるいは純粋で瑞々しく、
もしくはシニカルで痛みを伴って、
観る側をしなやかに染めていきます。
そんなに居心地の悪くない客席だし
舞台にしっかりとした表現力があるから
3時間という尺も苦痛にはならない。
でも、観終わったあとの、
バラついた感触が気になって
結局、100%作品に浸りこめていない感覚が残る。

きっと、この作品の真髄は、
満漢全席のように
個々の素材が料理され供されていく
そのテイストのバリエーションの多様さにあるのではなく、
たとえばサングリアのように
新しいワインに漬け込まれた様々な出来事が
やがて一つのキャラクターに醸成されていく
その質感にこそ存在するのだと思うのですよ。
場内の黒板が登場人物たちの名前で埋められていくのも、
エピソードたちが
一つの樽の中で熟成されるためのこと。
舞台の尺も観る側がその中に一体化してくための
長さだと思うのです。

役者の方にとっては、
ひとりでこれだけのことを演じきるだけでも
大変な作業だとはおもうのですが、
でも、ここまで作り上げて来たのなら、
さらなる豊かな熟成にも手を染めて欲しいところ。

私が観たのは、プレビューもいれて3日目の公演ですし、
比較的長期間の公演ですから、
演じつづけられていく中で
もしかしたら、終盤にはたっぷりと熟成し
とてつもない作品へと昇華しているかも知れないと
期待してしまうのです。

○○○●●☆

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