最新の観てきた!クチコミ一覧

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新妻聖子ひとり芝居「青空…!」

新妻聖子ひとり芝居「青空…!」

トム・プロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/01/25 (火) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★

熱演である
少し面白い(ある意味ありえない)環境の中で、自分を再生する女性を新妻が演じる。一人芝居の常套手段として会話の相手を作るのだけれども、それが亡くなった祖母ということで見えないことに違和感がない。ただし、彼女が自分の苦難を乗り越える物語なのか、祖母が経験した戦争の物語なのか、その辺がやや曖昧な脚本には若干の違和感がないでもない。途中、新妻の歌を4曲入れるなど、彼女の特性を活かした作りは、全体としては成功していると思うけれども…。

新春戦国鍋祭~あんまり近づきすぎると斬られちゃうよ~

新春戦国鍋祭~あんまり近づきすぎると斬られちゃうよ~

る・ひまわり

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2011/01/23 (日) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

満足度★★★

新春戦国鍋祭
千秋楽を観劇。
内容自体は出来のいい学芸会…ですが、戦国鍋TVの放送と同じくギリギリさとゆるさがオカシイ(笑)
パロディやオマージュなんていうのもおこがましいパクリの嵐、特にテニミュ・銀河英雄伝説という日程ドンかぶりの人気公演のパクリは自虐的すぎて…
元ネタを知っているかが面白いかどうかの分かれ目っていうのも如何なものかなとは思いましたが自分は殆ど解ったのでまあいいか。

ゆるーいかるーい気持ちで観れるので楽しいです。
TV版が続けば再演もありそうですね。

『マグダラなマリア』

『マグダラなマリア』

ネルケプランニング

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2010/08/06 (金) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

マグダラなマリア~魔愚堕裸屋ついに開店
シリーズ3作目、内容もキャラクターもどんどん濃くなって見終わるころには頭が疲れる!の、割りに話は解り易くなっていっている気がします。
舞台セットも毎回見ものです。衣装も可愛い!

初日を見ましたが、マグダラ恒例1幕終わりの歌に客席呆然、幕間のロビー騒然(笑)
マリアさんを除けば初演のクララ以来(だと思う)のソロナンバーを担当したエスメラルダ小野田君はやっぱり巧かった…そしてご本人の仰っていた通り、えげつなかった(笑)

HAMLET-青い薔薇のくちづけ-

HAMLET-青い薔薇のくちづけ-

ルドビコ★

原宿クエストホール(東京都)

2010/04/20 (火) ~ 2010/04/26 (月)公演終了

満足度★★

HAMLET~青い薔薇のくちづけ
なんか中二病ぽいタイトルだなとか思ったら中身も大体中二病。
悪魔と契約して悲劇を描き続けるウィリアム・シェイクスピアとシェイクスピアの脚本の中に生きることを望んだ弟子の話、がベース。
8割がたハムレットの原作沿いだから明るい方向に行く訳もなく、ダンスや歌、コメディテイストの部分も多かったので退屈はしなかったです。
主演の林修司さんが狂ってしまったお芝居をするあたりが素敵。

ただ一つ、本当に残念なのは一部女性陣…特にソープ尼寺のシーン、衣装もウィッグもダンスも歌もお粗末過ぎた。オフィーリアや女王が良かった分、目についてしまって…。

帝銀事件の頃

帝銀事件の頃

不消者(けされず)

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/04/21 (水) ~ 2010/04/25 (日)公演終了

満足度★★★★

帝銀事件の頃
登場人物の未来を想像すると少し暗澹たる気持ちになる大変重たい話ですが、わたしは割と好き。
希望と絶望と、生と死と、正しいとか間違いだとか、信念、尊厳、幸せ、苦しみ、そんなのない交ぜになったヒューマンドラマっていうのかな。終戦後の怒涛の変化に流されたり逆らったり戸惑ったり…。
哲雄と洋さんとが生きる意味を問答するシーンがすごく好き。
女性は皆素敵でした、特に姐さん。もう一回くらい見たかったな、終わったあとしばらく放心するけれど…

大戦死遊園

大戦死遊園

サイバー∴サイコロジック

OFF OFFシアター(東京都)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

多方面から
見てきました。

ネタバレBOX

こまつざきさんが出演しているので見てきました☆なかなか個性溢れるキャラクターで。彼女が本当にやりたいと願っていることがわかったような気がします(笑)

少しずつばら撒いている複線がいっきに繋がっていく構成が好きです。

パワー溢れるというか、個性的というか。

ただ内容は二時間程度。若干ボリュームがありすぎるかなぁと・・・。開場時間からずっといると2時間半。

つまんないわけじゃないんです。全然、ただ。。。私だけかもしれませんが、ちょっときつかった・・・。
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プロデュースユニット四方八方

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/01/20 (木) ~ 2011/01/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

今後も楽しみ☆
開幕から次の展開が気になる演出でした~!役者さんの表現も個性が出ていてキャラクターが分かりやすく、気がついたら引き込まれてしまいました☆
台詞に感情がたくさん詰まっていて、すごく人間味のある温かい舞台でした!これからも期待しています☆

糞尿譚

糞尿譚

劇団俳小

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/01/22 (土) ~ 2011/01/29 (土)公演終了

なかなか味のある
時代物の原作あり(私は拝読していません)のお芝居なので、あらすじを確認して心して拝見しました。味のある役者さんが揃ってますね。単調なせいか多少辛い時間もありましたが、幅広く多くのお芝居を観たい者として大変勉強になりました。ありがとうございました。

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プロデュースユニット四方八方

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/01/20 (木) ~ 2011/01/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

完成度が高い!
観ていて次の場面が気になる、展開が気になる舞台内容で、
登場人物紹介時や、表現が難しい回想シーンなども大変分かりやすく、
センスと表現力の高さを感じました!
一人ひとりのキャラクター設定にもメリハリがあり、また、その元のキャラクターを裏切る演出が笑いを誘いました。

完成度が高い!大変楽しませていただきました!!

是非また鑑賞させていただきたいです!

恋する、プライオリティシート

恋する、プライオリティシート

コメディユニット磯川家

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

楽しい
昨日の初日、見てきました。
公演を重ねる毎に新しい魅力を提供してくれる磯川家。
今回も大人が楽しめる、そんな楽しい舞台となってました。
この舞台、回を重ねる事で更に進化しそうな予感が。
この先も見るのが楽しみです。

断食

断食

おにぎり

座・高円寺1(東京都)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★

SFコメディといったところか
おにぎりの旗揚げ公演ということだが、しっかりした芝居であった。
いのうえさんの演出ということで、うまく乗せられた感じであった。

役者さんも皆地力を出されていて、面白い内容であった。ややもすると少し下品になってしまうせりふも、軽く流れる感じで違和感はなかった

Dogrunner’s High 千秋楽満員御礼にて終了致しました。ご来場の皆さまありがとうございました!

Dogrunner’s High 千秋楽満員御礼にて終了致しました。ご来場の皆さまありがとうございました!

junkiesista×junkiebros.

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/01/25 (火) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかった。
茨城っていう設定がまず面白い。わかりやすいミュージカルで、ちょっと(かなり)旬を過ぎたアイドルの名前が出てくる台詞とか替え歌?はかなり笑える。

十二夜

十二夜

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2011/01/04 (火) ~ 2011/01/26 (水)公演終了

満足度★★

残念・・・
千秋楽を鑑賞。
流石に平日とはいえ満席に近い状態でした。

舞台自体ですが、感想は、
小劇団の小劇場のコメディとしてみるなら”有り”なのかもしれませんが、
”演劇”としてはいかがなものでしょうか。


あれだけの役者、空間、時間を使いアレンジして
作り出した結果と考えると、期待値に達していないと感じてます。

場面場面のつなぎが悪く(テンポが無い)、
空間は十分に利用出来ていないようで(あれだったらシアタートラムでも大きいかなぁ)
各々のシチュエーションでは緊迫感というかこの”世界”に引き込む力というか、魅惑的に惹きつけるものに弱く、途中だれてしまいました。
(見終わってどこがヤマだったか分からなかった)

それを反映してか、近辺の席からは休憩挟んだ後半には
あちこちからイビキが聞こえてくる有様でした・・・

そもそも、一人二役をやらせるには無理があります。
山場っぽい場面で双子がそれぞれ想いを語った後
(実際には松が一人で語っている)
「さて舞台にもどりましょう」という台詞を
わざわざ入れなければならないほど
無茶苦茶な構成・演出でした。

(役者がイマイチ生き生きとしていなかったのは思い過ごしでしょうか)

また、途中途中の場面で不要に時間を使う箇所が多く
(特にマルヴォーリオに関わる場面)、
あの「コーカサスの白墨の輪」を作り出した同じ串田演出とは思えません。

役者、空間、時間、料金を考慮すると、
結果には納得いかない、というのが
正直な感想です。


よって、久しぶりに、見終わって拍手出来ませんでした。
(関わられた裏方の方々には申し訳ない)

『Prism』

『Prism』

*rism

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/01/25 (火) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★

早めに訪れて・・・
場内の写真を観たり、
舞台上を眺めるのもすごくお勧めです。

表層的なだけではない
女性のかわいさの本質が
しっかりと伝わってくる作品でした

ネタバレBOX

入るとそこは、
女性というか女の子の雰囲気がただよう
どこかぬくもりをもった空間。
展示されている写真にも心を動かされて・・・。

席につくと開演前から居続けの役者たちの
とても女性的な会話が
会場の空気にゆっくりと拡散していく。

やがて開演時間がやってきて・・・。
物語に観る側を導くやり方が秀逸・・・。
少女が、「もう知ってもよいころ」と手渡された本を読む態で語られるのは
4人の作家による4つの童話を下敷きにした物語たち・・。

吉田小夏脚本には
物語に、実直に積み上がっていく
表現の力がありました。
主軸になるふたりの役者が物語のボディを作っていて。
そこが揺らがないので
エピソードの重なりにクリアなふくらみが生まれていく。
高揚につながる無垢の質感を
まっすぐに受け取る感じ。
いたずらにシニカルになることなく
でも暖かさにぼかされることなく
物語のコアがしっかりと伝わってきて
やわらかくしっかりと浸潤されました。

谷賢一脚本には
観る側を前のめりにさせる設定の秀逸がありました。
ガラスの靴で有名な物語の外伝のようなお話なのですが、
本編との表裏の作り方がとてもしたたか・・・。
ある種のウィットとリアリティが織り込まれて
この物語の主人公が浸された生活の質感に
表の物語がしっかりと裏打ちされていきます。
幼い女の子たちをときめかせる物語の筋立てを
纏うだけの密度が2人の役者にあって
母子の台詞、さらには
終盤、一生一度の思いから溢れ出す女性の業のダークな鮮やかさに
息を呑みました。

成島秀和脚本には
インパクトの秀逸と
それだけに終わらせない物語の深さがありました。
骨組みを青い鳥を探す話に委ねた上で
道具立てをしっかりと並べていきます。
役者達がくっきりとコンパクトに描く登場人物たちの想い・・、
その運び方がしたたかに分かりやすくて、
突然牙を剥くようなカタストロフにも
因果がしっかりと見えるのです。
ポテトチップスの道具立てがしっかりと効いて・・
姉が弟に語るお話を塗りこめた
嘘の色合いのさりげなさと深さに、
大人の女性のしたたかさが織り込まれて
その姿に目を見開きました。、


小栗剛脚本にはスケール感がありました。
神と悪魔の確執の姿に
種を背負うような普遍性が織り込まれて・・・。
その成り行きは
やがて、山羊と狼の物語を超えて
世界の物語となり
その先に人間が置かれて・・・。
物語を追っていくうちに、
人の成り立ちが寓意とともにやってきて
さらにその先に少女が置かれる。
彼女の目は悪魔が与えた山羊の目だといいます。
かわいさの内側に置かれた
悪魔やけだものの姿がすうっと垣間見えたような気がして。
その結末の含蓄の深さに圧倒されました。

終わってみれば個々の物語の秀逸に加えて
物語をつなぐ仕掛けのしたたかさに舌を巻く。
本を読み進めるに従って
大人の女性の内心に宿るものが
次第に垣間見えてくるような感覚がやってきて・・・。
そこには、かわいさや美しさの表層にとどまらない
「女性」の奥行きがしっかりと照らし出されていて・・・。

それは、場内に飾られていた写真たちからやってくる
常ならぬ感覚にも重なっていて・・・。
表層のどこかPopでくっきりとした感じに
不思議な奥行きがあって心を捉われる感じ・・・。

作り手たちの才気にがっつりと捉えられたことでした。

拝見したのが初日ということで
役者たちのお芝居にやや硬さはみられたのですが、
役者たちそれぞれに力をまっすぐに発揮できる場面があって
強く惹かれる。
6人の女優たちそれぞれの魅力が豊かに感られる舞台でもあって。
回を重ねるごとにさらなる膨らみも期待できるかと思います。
コイツらありき。

コイツらありき。

電動夏子安置システム

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/01/25 (火) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★

役者の魅力が
伝わる短編ですな。

エディット・ピアフ

エディット・ピアフ

日本テレビ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2011/01/20 (木) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

時代と生き様のストレートなトコが
ダイレクトに伝わってきました。
熱量の高い3時間強でした。
歌詞が全て日本語訳でした。
その分、込めた思いが伝わってきた感じを受けました。
ピアフの生涯も、演じた役者さん達も熱かったです。

ネタバレBOX

まぁ会場も暖房効かせてくれて暑うございましたが。

客席は満席、殆どが女性で占められており。
演じる方も観劇する方も、
固唾を呑んで真摯に集中し舞台に注目している感じが、
ヒシヒシと伝わってきた真剣勝負のような音楽劇でした。

舞台を仕切るカーテンへの年代や場所の投影や、
扉で仕切られた舞台背景。
どうやって開閉させてるのか不思議な扉でした。
照明も良かった。

なんにせよ、正面で観れたのが嬉しかったです。
アウトロ

アウトロ

ハチビットプラネット

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2011/01/19 (水) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

満足度★★★

うむ王道でした
それも’60年代テイストの!
突き詰めればアラの出る、
(作品世界観内の)本当のヤクザ者映画のような話になっていました。
でも、なかなかに”らしい”感じの配役で、
パワフルに話を押し切って行ってました。
エンターテイメント性は高かったです

ネタバレBOX

折角の進行係(服装がいかにもと似合っていた助監督さん)がいて、
モノローグも上手く使っているのに。
ここは「よその星のある国の物語」ですと。
チラシに口上述べてるからと本芝居上で語らなかったので、
珈琲の値段での、
いきなりのわからん通貨単位で少々混乱させてくれました。
芝居は本編で語ってナンボと思っている自分には、ちと?!でした。
(チラシとかパンフは帰宅後に見ること多いのです)

舞台奥のスクりーンに見立てたマジックミラー風の場所は、
面白い工夫がなされていて愉しめました。

世間知らずで怖いもの無しの、
明るく可愛い二代目社長役の坂田さん。
役に合い過ぎてて、すごく納得させられました。

脅されてたお嬢さんの最後の会見シーンに向かう時は、
せめて服装は変えて欲しかったかな。
せっかく芝居という事で、先にいろいろ衣装遊びもしていたのに。
詰めが甘くもったいなかったです。

しかし作品の世界観は劇中で出てくる、
「ゴ○ラ対巨大ヤクザ」みたいな感じのタイトルが象徴していた様な、
話しで娯楽性が強くて楽しめました。
投げられやすい石

投げられやすい石

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/01/19 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

痛い…(++)
佐藤君の変化、佐藤君を取り巻く人々の関係の変化が観ていてとても痛くて…。
で、とまどっちゃったのが、客席空間とでも言うのでしょうか、痛いなぁ…とおもってみてるすぐそばで大笑いされる方もたくさんいらしたりして、いや、たしかに笑えるし笑っちゃうしかないのかもしれないけど、とても哀しいよね…、というほんと複雑な劇場体験でした。
“生々しいけれど笑えるコメディ”と、HPにありました。岩井秀人さんの演技が、ずん、と刺さってきました。

Dogrunner’s High 千秋楽満員御礼にて終了致しました。ご来場の皆さまありがとうございました!

Dogrunner’s High 千秋楽満員御礼にて終了致しました。ご来場の皆さまありがとうございました!

junkiesista×junkiebros.

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/01/25 (火) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

両方観たくなります。
茨城暴走族ミュージカル。junkie bros. を観ましたが、男性だけのこちらをみると女性だけチームはどんなふうにお話アレンジしているのかな、と両方観てみたくなります。実際、「こっちはまた違ったね」なんて話し声が終演後にちらほら聞こえました。
みなさん身体のキレがよく、また「名曲」があちこち取り入れられて楽しいひとときでした。いろいろ難しいのかもしれませんが「名曲」の歌詞が欲しかったです。劇場外でも歌いたいなあ、とおもいました。

ネタバレBOX

暴走族の中学教師、の設定は笑えました。自殺をほのめかす生徒と電話し、励ましながら暴走族の集会に参加して、暴走族の中では一番下っ端というこの人の内面ってなんだろう、なんてついつい考えちゃいました。
新・牡丹灯籠

新・牡丹灯籠

劇団キンダースペース

シアターX(東京都)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

心のある作品
花道から続く情緒あるセットに、恋、愛、情が絡み合う、とても素敵な作品でした。年配の方も、楽しめる作品です。そして、脚本や演出を学んでいる若手の方にも、是非見て頂きたい作品と、思いました。次回作も、絶対、観たいです。

ネタバレBOX

恥ずかしながら、『牡丹灯籠』の物語、なんとなくしか知らなかったのだが、構成・脚本・演出の原田一樹さんのお言葉通り、人を強く惹き付ける物語だと、痛感しました。
愛の威力や因縁、自分の力だけでは、どうにもならない。
生きるという事が愛故に、自ら引き寄せてしまう因果応報。
恋しいが故に、罪を犯し
罪を隠すのは、愛があるから
愛があるから、許せない。
許されないから、情けを求め、
情けがあるから、生きていける。
だからこそ、生や愛に執着してしまうのかしら?と思いました。あらすじは、書いてありますが、、、感想です。

露(大桑茜さん)は、萩原(有本孝浩さん)を恋しくて、幽霊になってまでも会いたいと思うのに、幽霊であることを隠した露を裏切りと思う萩原。露の使用人お米(白沢靖子さん)は、露の思いを果たす事で、自分の生きた証しを残すが如くで、この三人(ダブルキャストで、牡丹)の切なさには、場内すすり泣きでした。

露の思いを協力する報酬として百両を請求する、伴蔵(白洲本樹さん)お峰(瀬田ひろ美さん)夫婦だが、それも、なんとか夫に一旗揚げさせたい妻の愛。この夫婦、貧乏ながらも、心の繋がった感じが良かったです。

その百両は、露が勘当同然にされた父・飯島平左衛門(伊藤勉さん)の元から露が、用立てていた。露がいないのをいいことに、その家督を狙う計略を立てる内縁の妻、お国(古木杏子さん)には、情人の源次郎(森下高志さん)がいる。それを見抜いた、忠誠心の強い奉公人の孝助(清水拓也さん)が、阻止しようとするのだが、平左衛門を刺すという意外な悲劇に、なってしまう。孝助は気付いてなかったが、平左衛門は孝助の親の敵であったので、自ら敵として刺す場を与え、孝介の逃げ道を作っていた平左衛門であった。この情けにも、涙の場内でした。
痛手を受けた平左衛門と使用人のお竹(深町麻子さん)まで殺してしまう、お国と源次郎、罪と深手を負い逃避行を重ねる内に、この二人の愛と執着は、狂気を滲み出していた。

露からの百両を元手に、金物屋を成功させた伴蔵だが、後悔の念を消すかの如く、置屋通いの毎日で惚れて貢ぐ女が、源次郎のために働くお国。お国の妹分お梅(深町麻子さん)は、お竹の実の妹だったりと、じわじわと恐怖が忍び寄り、単純な私は緊張してしまいました。それが、日本の怪談の魅力と、今は思えますが。。。
お国の存在を知ったお峰の、伴蔵への愛憎のつらあて、それでも伴蔵・お峰夫婦の愛(これまた、素敵でした)で、乗り越えられると思いきや、伴蔵のお峰殺し・・・そんな、切なすぎる・・・でも、夢だった!と、救いのある見事なラストでした。

情念が紡ぐ物語を、力量のある役者さんが演じるので、怪談に弱い私には、やや怖い感があったのだが、三遊亭圓朝役の語り手が三人加わることで、重さを深みに変えて、テンポも加わり、とても良かったです。この語り手(平野雄一郎さん、滝本志優さん、花ケ前浩一さん)が、それぞれの個性で、落語家らしくありつつ、役者さんにしか出せない味を、堪能させてくれます。

花道のある情緒あるセットに、開演前から、響く、風鈴の音と思ったが、止静?(修行僧がよく持っている、小さな鐘)の音。右手前に二輪の赤い彼岸花。この空間だけで、期待が高まり、納得の作品でした。

一見、グレー系こげ茶の壁だが、ライトにより、壁が透けて向こう側が見えるのだが、旗本の庭だったり、お墓だったりと、情景の移り変わりに、奥行きが加わり、とても良かったです。

少し高低差のある二間で、物語が進むのだが、障子、襖、雨戸と変わるのも、良かった。

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