リミックス2
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
おもしろかった!
いままでの作品4つを20分ずつリミックスしてバラバラにではなく、結果一つの物語として紡いでいるのがすごい。
http://ingelingelingel.blogspot.com
ネタバレBOX
ゲイやレズビアン、オタク、知的障害者、人殺し。
マイノリティの登場人物たちは繊細な皮膚の下に、みなぎるエネルギーを感じさせる。
彼らは他の登場人物によっていきなり 経験したことがない愛の形を投げられて、動揺する。
でも一瞬の葛藤のあと今までの考え方を解放して、他人を受け入れる。
そういうやりとりの直後「バッ」と、暗転する。
まっくらな中、わたしは「ウッ」と泣きたくなる。
「バッ」となって「ウッ」がすごく多かった。
切なくなる、とかじゃない。
人間と人間を隔てているものが一瞬何もなくなって、超安心する感じだ。
何となく、それはとても本質的なことのような気がする。
本編後の10分間のおまけ公演についても書かなければならない。
説明不可能なバカバカしさ…。
ある人気少女漫画をモチーフにしているんだけど…。
そのひどさに笑い転げた。両隣のおじさんは「クスッ」くらいだったけど、
前の席の男の子はわたしよりさらにひっくり返って喜んでいた。
よかったね。
とにかく強烈なコメディだった。
電車の中で、思い出し笑いをこらえるのに必死だった!
「13日間の罪と罰」
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2011/06/16 (木) ~ 2011/06/20 (月)公演終了
満足度★★★
タッチは軽い
原案が「罪と罰」だからもっと重厚でかつ壮大な物語だと勝手に決め込んでいたワタクシはタッチの軽さに唖然!どちらかというとコメディタッチなのだがやり投げ的な笑いで観客の心を掴むには至らず。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
東都大学主席のルカを主軸にルカ自身が犯した罪を悔い改めるまでの物語。
まずルカのキャラクターに河合優が合っていない。河合はどちらかというと可愛いアニメチックな顔立ちだから、ルカという主席で聡明なキャラクターには涼しい顔の役者が似合う。その点で大きく違和感があって物語の中に入れなかった。
またセリフに頼りすぎるせいか、セリフの高低がなく単調で、その上、間の取り方が充分でない為にセリフ自体が聞き取り辛くなる嫌いもあり、演技力がイマイチのように感じた。また、それらのせいで笑いの部分でもスベッていた。だから全体的にコメディとシリアスな部分がごちゃごちゃになってまとまりがなかったように感じてしまう。
演技面では金貸しの老婆役を演じた曽谷郁実が素晴らしい。また独特の悪魔的なオーラをしっかり演じた佐竹海莉の存在も見逃せない。立ち姿といいセリフの吐き出す間隔といい、凄みといい充分に魅せた。思えば彼女を知ったのはアニマル王子の舞台だったが、俳協の劇団員なので基礎はしっかり鍛えてるのだろうと察する。
公演時間2時間30分の間に休憩があるが休憩を過ぎた頃まで、なぜ1930年代と古代を交錯させなければならなかったか?が理解出来なかったが、終盤でやっとこさ理解できる。それまでになんと長いことよ。笑
日本のジャンヌダルクと持てはやされて革命の夢を見ながら人々の生活を作り上げるはずだったが、帝都の内戦状態を引き起こしただけだったルカ。キャストらは頑張っていたが、舞台という総合芸術はそれだけでは駄目だ。ごちゃごちゃ感を一掃し演者の基礎をたたき上げてから再チャレンジして欲しい。たぶん、アニマル王子としては今回の舞台は実験的な要素もあったのかもしれない。確か、ダンス的な描写は初めてじゃあないかしら。全体的に迫力もなかった。
個人的にウケタのは「生まれる~~」部分。笑
PHANTOM THE UNTOLD STORY
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2011/06/09 (木) ~ 2011/06/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
悲しい
エリックはただただ愛されたかっただけ。もし容貌が目を覆いたくなるほどでなければ、、、彼は幸せになれたのでしょうか。
リミックス2
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
201106161430
201106161430@王子小劇場
きょうの日は
コメディユニット磯川家
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★
冷静と情熱のあいだ
磯川家フリーク、落ち込んだ気持ちを晴らしたい、家族とギクシャクしている…色々な人たちが楽しめる物語がそこにあります。
ネタバレBOX
ネタバレというか素直な思い。
面白かったしホロリ涙する感動も…ただそれ以上に物足りなさが残ってしまった。
登場人物のキャラ色が素晴らしく面白い…でもその面白さが物語とリンクしてこない。
過去の磯川作品を思い起こすネタが散りばめられてて磯川通はニヤッとしちゃう…ただベタを超えた分かりやすい使い方が残念。
ラストで家族が見つけた幸せの形、良かったと思う…しかしそこまでの物語の過程が薄過ぎるかと。
何より公演前に休憩宣言をしてほしくなかった、感情に変なフィルターがかかり物語を真っ新な気持ちで見れなかった。
それでも、向上する可能性は∞だと信じてる。
だから今出来る磯川家の全力を見せてくれ!!!!!
【ご来場ありがとうございました!】Loss / Recover
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2011/06/07 (火) ~ 2011/06/15 (水)公演終了
満足度★★★★
Lossバージョン観劇
このあいだの坂上忍の芝居や、「NUMBERS」でのDART’Sのように、極限状況に放り込まれた男女を描いた猟奇的な芝居が続くが、これは「夢」を扱うことで、サバイバルゲームが一段と面白くなっていた。
震災後だけに心に響く作品になっていたと思う。
独特の色彩を持つ劇団で、毎回怖いけど(笑)早くも次の作品が待ち遠しくなる。
ネタバレBOX
男は白のTシャツにジーンズ、女は白のタンクトップにジーンズ(デニムと言うべきか)のショートパンツというユニフォームのような衣装も効いている。
数字やキーワードを巧みに使い、「バトルロワイアル」のようなゲームが展開される。
次々にキーパーソンが変わっていくので飽きさせないし、人物配置が巧く群像劇としても楽しめた。
ゲームの冒頭の邸木ユカのキレっぷりが怖くて、緊張感が出た。当たり前かもしれないがコメディのときとはまるで違う印象に感心する。
終始、平和的解決を説くサタンの萬浪大輔がよかった。名前がサタンなのに正反対のキャラクターなのも面白い。この劇団、外国の話でも、日本人的表現が特徴ということだが、サタンが「俺たち、日本人だろう!」と訴える場面は感動して自然に涙が出た。
プロローグとエピローグも凝っていてよかった。ゲームも含め、常に「奥の席に座ること」が重要なポイントになっていて、構成が巧み。
冒頭、川越美和が動きながらの独白は、セリフを早口で言って動く分、やはりぎくしゃく見え、ここは本人のナレーションで動きに集中した方がよかったのでは?と私は思った。
最後の解釈が観る人によって違っているようだが、これはそのようなつくりの芝居なのだろうか。
マチネのおまけについた劇団ひろしの寸劇は、本編とは打って変わって出演者が楽しそうに馬鹿馬鹿しいコント芝居を演じている。
ここでも萬浪が面白く、偉そうに凄んでみせ、情けない捨て台詞を言って退場するのがいい(笑)。
おまんじゅう
多少婦人
OFF OFFシアター(東京都)
2011/06/02 (木) ~ 2011/06/06 (月)公演終了
満足度★★★
特徴ある作品だったけど
毎回テーマを設けているが今回は「おまんじゅう」。全体的に凡打に終わった印象。多少婦人はコントでもなく、普通の演劇とも違う特色ある劇団だけにずっと観続けている人には違和感がないとしても、初見の人は戸惑うかもしれない。
そういう意味では、好き嫌いが分かれ、誰でも楽しめるとは言い難いところがある。
しかし、以前はもう少し入りやすい印象があったのだが。差別化重視でいくのか、観客層拡大を考慮するのか今後に注目したい。
ネタバレBOX
最初のミステリー物がわかったようなわからないような(笑)。山荘の女主人(小泉めぐみ)の扮装が小劇場でよく見かける有名人がモデルなのか、そっくりで驚いた。
遠藤夏子の特徴あるしゃべりかたが芝居のアクセントになっていたが、あの動きを繰り返すとしつこいギャグに見えてしまう。
石井千里のデブキャラには驚いた。学生時代から「ちょっと癖のある性格できびきびしている」という役が多かったせいか、こういうほんわかしたボケキャラをこなすとは意外な発見だった。
オフィスのおしゃべりさん対策。みかんはこういう裁き役が得意。最初は単におしゃべりをやめさせる作戦だったものが、だんだんやりこめる方向に変わっていき、それを楽しむようになっていく人間の心理を描く。酒井雅史らしい作品だと思った。
筑田大介の男性社員がいかにもいそうなタイプで面白く見られた。ただ、ほかのかたも指摘していたように、おしゃべり組がパソコンキーを叩く仕草がいかにも気のない類型的な表現で私も気になった。
ショートコントならまだしも、そうでないなら、写実的にしたほうがよかったと思う。
おまんじゅう星人が出てくる話はナンセンスなSFタッチの艶笑コメディなのか。これも私にはよく意味がわからない作品だった。
山本しずかが大胆な演技で笑わせるが、渡辺は下ネタが苦手と言ってた割には、こういうものを作るとはこれまた驚き。
渡辺裕之の作品は、本人の狙いがいまいち伝わらないときがあるが、これもそう感じた。観ていて落ち着かなかった。
ここでも石井千里のトボケた従業員のおばさんが面白い。おまんじゅうを「気を遣ってもらっちゃって・・・」と口に入れるところや「危ないところだったねぇ」と山本に言う「間」がすごくよかった。
和菓子屋は無神経な小姑(宮嶋みほい)に対する若女将である嫁(國枝陽子)の心理的葛藤を描く多少婦人版「渡鬼」?的作品。
嫁の本心ともいえる分身(小林知未)を出すが、分身を嫁の表情に合わせることなく演じさせることで、顔には出さない本音が見てとれる演出がいい。
酒井という人は、いつもこういう視点で人間観察してるのかなぁと興味深い(笑)。
渡辺が作・演出のみで俳優として出演しなかったが、私は俳優としてもこの人が好きなので、また出てほしいと思う。
Hgリーディング
Hgリーディング
自由学園明日館 講堂(東京都)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/15 (水)公演終了
満足度★★★★
様々なものがやってきた。
上演されたのは、
半世紀前の物語でしたが、
今と重なる部分がいくつもあって、
舞台上の20世紀と見つめる今の区別がつかなくなりました。
いろんなことを感じました。
そして、過去と切り捨てられないものを
物語から感じることができました。
ネタバレBOX
リーディングと称していますが、
観る側の感覚としてはがっつりとフルボディの演劇でした。
舞台のすこし古びた部分に机と椅子、
それがそのまま化学工場の会議室になって、
下手に立てこまれたものよりも
よほどリアリティを感じる・・・。
役者達も、戯曲をつたえるというよりは
戯曲から溢れるキャラクターたちの心情を
がっつりと浮かび上がらせて・・・。
見応えがありました。
惑星のピクニック
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★
どっかの惑星である必要があるのか…
今時珍しいカセットテープレコーダーやらモップで掃除をする人。宇宙に行くテクノロジーとそういう60年代的な品々とのギャップが今ひとつ納得できない。地球外でなくともどこかの外国の地でも構わないじゃないかとか思ってしまった。
惑星のピクニック
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
感受性の違い
このユニットの描く世界はいつもワタクシの心の奥底をチクチクと突く。そのチクチクは決して痛いものではなく人間同士の心の機微やふんわりとした情景を描写する。その中には取り返しのつかない後悔に似たドラマチックな輪郭も登場させるから、ちょっとセンチメンタルになったりするのだ。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
舞台ははとある惑星の雑貨屋。この星では人間とネイティブ達が共存して住んでるらしい。普通の人間達にはイナゴのような姿をした彼らの声は聞こえないが、耳を澄まして静かにしていると彼らの声が聞こえるという特殊な人間も居るのだった。その特殊な人間が雑貨屋の店主の妻だった女と万引きの女、そしてこの雑貨屋を始めた、今は亡き店主の父だった。
聞こえる者と聞こえない者。それはきっと感受性の違いだ。僅かなベクトルの違いで人は違う方向を向いてしまうことが多い。この物語は雑貨屋での人間模様を通して過去に雑貨屋で起こったことを描写しながら、万引き女と店主の想いを表現した舞台だ。イナゴの声が聞こえると言った万引き女と店主の女房の憂鬱。相反して声が聞こえない店主。この惑星でピクニックをすることになった夫婦はお互いに遠慮しながらも少しずつ微妙にズレながら、やがて、ぐにゃりと折れ曲がってしまう。修正の効かなくなった夫婦関係はそこで終わってしまう。妻は地球に向かう船に乗り、離れ離れになるも店主はいつまでも過去を引きずりあのピクニックを思い出すのだった。
とにかく本が素敵だ。不思議な惑星の描写、片足のイナゴの話、白い一角獣の表現、湖の水の治癒力、移民ら。それらはやはりファンタジーだ。しかしそこで息づく人間達は現代の人間達となんら変わらない。夜のピクニックにも似た惑星のピクニックは感受性の違う二人が夫婦で居ることの難しさを暗示し教訓をも匂わせてるかのように感じた。その本を受けてキャストらの確実な演技力が光る、とても素晴らしい舞台だった。
観終わった後にちょっと寂しくなる舞台だ。
きょうの日は
コメディユニット磯川家
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★
家族の風景
懐かしい田舎のおうちのようなセット。友人とあのタイプの電気は中に虫が入るよね、とか、二槽式の洗濯機とか懐かしいとか、開演前から盛り上がりました。
お話は磯川家らしい笑いも織り交ぜながら、基本的にはしっとりめに。いつもよりバタバタは控えめで。休憩前のラスト公演だからか、どこかで聴いたフレーズもちらほら。
とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
リミックス2
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
無題13
予定変更して観劇。もちろん「おまけ」を見逃すはずがないのです。2月の「ホテルロンドン」に続いて2回目です。このどうしようもないキャストのネーミング、ゆるゆるの寸劇。今回、ダルビッシュは登板のタイミングを間違えたのか、呼ばれてようやく登場。あたまカキカキ、ひたすらペコペコ(このとき後藤さんは、どんな表情だったんでしょう。ここからは大きな背中しか見えない)…深谷さんは露出度高く照れまくる。前回も対決モノでしたが、今回も根性物とは全く縁のない10分。
ネタバレBOX
思いつく順に。
第2話、寝そべってゲームをする男、私の席からは顔が見えません…と、起き上がると、げげっ、今村さん(いつものように、前もって配役等みていないのでした)。15Minutesのたどたどしい司会ぶりとは違ってちゃんとお芝居してます。深谷さんも、柿喰う客の舞台ではみられないようなお淑やかさ。
舞台の周りはゴミ収集場。マンガ、CDラジカセ、掃除機、炊飯器、換気扇、布団、ポリバケツ…それらの間に、ひっそりと正面に向けて「国分寺大人倶楽部」のサイン看板(お芝居が始まると点灯)。野菜が入っていた段ボールには「なす」の文字がくっきり。天井に吊られた看板には演目のタイトル。
座席は椅子席、入って右3列、左5列。最前列に座りましょう。
「ストロベリー」:ドキドキシーン多し。
「ガールフレンド」:切ない深谷さんがいい。今村さんは「りんごりらっぱんつ」に続きラストでグッとくるいい役どころ。見える/見えない、の表現が巧み。
「グロテスク」:すでにコメントあるように、大塚さん、LE DECOでの熱演をうっちゃって最後はあっけなく。食事は万能のキャットフード?僕の部屋とリビングとのチープな場面転換がシュール。勉強机をくるっと回すとテーブルに早変わり(親切にも両側に表示されています)。板倉さんのはじけっぷりもみどころ。
「ホテルロンドン」:なぜか子猫を思わせるような、はにかむ後藤さん。
「おまけ」:訥々とした語り口、引きつった表情、語り部板倉さん。「※※※※※※」を連呼する根岸さん。なんとも楽しいメンバー。
きょうの日は
コメディユニット磯川家
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
今日の日は
とても良かった。わかりやすい話で、ベタで感動した。舞台セットがとても素敵!役者の方々も皆さん素敵でした。
国民の映画
パルコ・プロデュース
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2011/04/20 (水) ~ 2011/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
深みの中に笑いもあり、素晴らしい舞台
第三帝国を舞台にしたということがわかるタイトルの付け方のうまさから始まり、物語も役者もすべてかいいのだ。
ネタバレBOX
1941年暮れのゲッベルス邸での話。
ゲッベルスの映画好きを軸に物語は進む。
「来月の会議は事務次官レベルで」という台詞が、ヴァンゼー会議を指していることに気づくも、ゲッベルスは不器用な人、ヒムラーもゲーリングも普通の人というラインで進みつつ、ラストは静かにやってきて寒くなる。
事実と虚構に笑いをまぶしつつ、本当にうまいと思う。
脚本と演出、そして俳優が一体となった面白さが味わえた。
ヒムラーが園芸好きで殺虫剤に詳しいという設定などが憎い。実際に農学を学び、農薬などを製造する会社の研究員だったのだ。
芸術に関するゲーリングとゲッペルスの関係など細かい知識の上に、見事に虚構を立ち上げ、本当にそうだったのではないか、と思わせてしまう脚本のうまさが光る。
そんな感覚は日本人の持つイメージからくるものだろうから、ドイツ人俳優でドイツで公演を行ったら、どんな反応が来るのだろうと思った。
考えるだけでワクワク。
嫁をオークション
猫舌コンプレックス
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/05/13 (金) ~ 2011/05/15 (日)公演終了
旗揚げ公演
コミカルな感じを持ち味にしているらしい。
しかし、残念ながら、笑いのポイントがほとんど外れてしまったようだ。
ネタバレBOX
何が悪いのだろうと考えながら観たのだが、やはり台詞などのタイミングに尽きる気がする。
また、出演者のほとんどが前へ前への意欲が強すぎるのではないだろうか。
もちろんそういう意欲は大切であるが、シーンによっては、引く、という演技も必要であり、そのために演出が機能しなくてはならない。
「これ面白いでしょ?」という気持ちだけが前面に出すぎていて、逆に冷めてしまうシーンが一番痛い。特に最初のシーンはそうだった。
役者のキャラとしていい感じの人もいたので、そのあたりが残念ではある。
もちろん戯曲自体の問題もあるだろう。
また、中途半端にいろいろエピソード入れるのはあまりよくないし。
東京から大学出て帰ってきた男が、ひょっとしたらキーマンになるのではないかと思っていたら、そうでもなく、彼の目から見た故郷の姿だったり、あるいは冷めた目で見ていた彼が故郷にすっかり馴染んでいる、というストーリーだすればまた雰囲気も変わったのではないかと思う。
旗揚げ公演だし、今回の出来&結果を劇団がどうとらえるかによって、これから面白い劇団が出てくるかどうかが決まってくるだろう。
それには、仲間内の笑いや仲間内からの「よかったよ」の声は、単純に鵜呑みにしないことではないだろうか。
モリー・スウィーニー
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2011/06/10 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★
みた
科白の背後で音楽を流す芝居はいくつも見てきたけれども、だいたい、ここぞという場面で結構なボリュームで流す。作り手の、映像作品からの影響受けすぎのような気がして私は気持ちが萎えるのだけれども、こんなにもボリュームを絞っている作品は珍しかった。科白と芝居を大事にしている気がした。
小林さんの芝居はエキセントリック。他の二人と随分違う。
なのに、むしろ彼がいてこそのこの舞台劇という気がした。
ネタバレBOX
ユーモラスに喋りまくり動き回るのに、暗転に入る寸前の語り口などはテンポが変わって期待をそそられるし、底が知れないと感じた。またその立ち居振る舞いによって、悲壮感が増したと思う。アナグマの話をするところは、フランクが派手に笑い転げるほど、泣きじゃくっている姿にも見えてくる。
ただ、物語の筋には不満が残った。モノローグで進んでいく形式といい、アルジャーノンがちらついて離れなかった。
また、医師は自らの言動を「裏切り」と呼んで自責の念に駆られるけれども、違和感があった。
名誉欲を求めた理由は切実だし、自分から夫婦に持ちかけた話でもなく、既にモリーは充足していたと見えたにせよ、手術に臨むことは夫婦にとっての通過儀礼のようなものだったと感じた。
労苦が報われる話を望んでいたわけでもないが、あの物語の中で、そこまで責めを負わなければならない者もまたいないと思った。
戯曲の伝えたいことをしっかり受け止められたかは分からないけれども、作家の視点は、人間に対していささか厳しすぎるように見えた。
番町皿屋敷
花組芝居
座・高円寺1(東京都)
2011/06/02 (木) ~ 2011/06/07 (火)公演終了
満足度★★★
オチャラケ版皿屋敷
オチャラケ95%で、あまりにも入れ事が多すぎる。
少し早目の暑気払い納涼企画という感じで、岡本綺堂の原本を観ていれば、それなりに楽しめる部分もあるが、
ここまで脚色してしまうと、パロディーコントというか、昔の東宝の「雲の上団五郎一座」みたいな感じだ。
贔屓の俳優のはじけっぷりを観るファンには楽しいのだろうが。
まぁ、花組芝居というのは多分にそういう劇団だから、私は昔に観て引いてしまったのである。
最後にいくら真顔になって演じても、哀れさなんて響いてこない。
これを初見でごらんになった方には、ぜひ本家の岡本綺堂のほうもごらんくださいとお願いします。
子供の頃、愛しているならなぜ播磨はお菊を許してやらなかったのだろう?と疑問に思った。
武士の心底を家来の女に疑われるということが、「旗本として男の意地を通す」播磨には許せなかったのだろうし、アイデンティティーがこの時代の武士にとって、いかに大切なものかということがよくわかる芝居ではある。、
女は恋に命を懸け、男は意地に命を懸ける典型のような話。
武士道とは比較にはならないが、男の沽券という意味では、彼女にケータイを見られたという理由で別れる現代の男女の恋愛心理にも相通ずるものがある。
ネタバレBOX
加納幸和のお菊よりも傍輩を演じた堀越涼のほうが目立つ演出になっているのが気になった。
衣装も中間色の淡い総花模様の加納より、花紫の地の縫い取りを着た堀越のほうが主役に見える。
話題の映画「ブラック・スワン」を演じる場面はご愛嬌だが。
お菊の悲恋が生きてこないきらいはあった。
芝居がどうこうより、加納が若手を遊ばせて楽しんでるふうにも見えた。
それならいっそ、小林大介と堀越に播磨とお菊をやらせ、加納は伯母役に引いて、もう少し楷書で演じたものを観たかった気もする。
五月花形歌舞伎
松竹
明治座(東京都)
2011/05/03 (火) ~ 2011/05/27 (金)公演終了
満足度★★★★★
昼の部
昼の部観てきた。とにかく若い女性のお客さんが多かった。
「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」、最初から人気作品で、亀治郎さんが源九郎狐を見事に演じて大喝采。
「蝶の道行(ちょうのみちゆき)」染五郎さんと七之助さんがとても素晴らしかった。
「恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)」は勘太郎、七之助、染五郎の三人の作品でしたが、これも染五郎の演技が光っていた。
六月大歌舞伎
松竹
新橋演舞場(東京都)
2011/06/02 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★
夜の部
夜の部観ました。
「吹雪峠(ふぶきとうげ)」は、とにかく短くてシンプル。でも、シンプルすぎるかな。。。染五郎さん、愛之助さん、孝太郎さんはグッドだけど、作品があまりにも簡素でちょっと不満。
「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」は、逆に話が冗長で途中飽きてしまった。ただ、後半の吉右衛門さんと段四郎さんの演技は圧巻でした!
「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」は、やはり染五郎さんが良かった。
いないいない
ガレキの太鼓
アトリエ春風舎(東京都)
2011/06/03 (金) ~ 2011/06/12 (日)公演終了
満足度★★
ツラかった。
前作の「吐くほどに…」が非常に面白かったので
期待していたのですが…
こういった不条理とかそういう作風が
大嫌いなもので非常にキツかったです。