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チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

感性が問われる作品
私には凄い力量のある作品に思えた。見応え十分。
芝居に見入っているうちに、あっという間に時間が過ぎた。

観劇が終わったときの感想は、「なんて重い芝居なんだ」と思った。
決して愉快な芝居ではないし、感動的な作品でもない。
でも人の深層心理に迫る、とても深い話だと思う。

1つの芝居を観劇しても、色々な意見が出るものだと思う。
観劇する側が、その芝居や役者に何を期待しているか、が違うのだから、
しょうがないのだろう。作風の好みもあるだろう。

それに加え、この作品には、観劇者の人生体験も背景にあるように思える。

感性が問われる作品だと思うので、芝居好きの方にはオススメしたい。
ただし、重い芝居であることは覚悟して。
あとはネタばれで。

ネタバレBOX

すでに多くの方があらすじは書いているので、省略。

この作品を通じて、「どの登場人物に共感できるのか、どの人物が嫌に感じるのか、どの人物を可愛そうに思うのか。」
見方を変えれば、芝居から得られる答えは色々あると思う。

答えは、レビューではなく、自分でみつけた方が良いと思える作品です。
まだあの頃の話

まだあの頃の話

劇想からまわりえっちゃん

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

大阪から凄い学生劇団がやってきた!
シアターグリーンにて学生芸術祭参加、大阪芸術大学劇想からまわりえっちゃんを観た。関西から最終兵器が東京に殴りこんできたような衝撃を受けた。
二時間を越す大作ながら長いとは少しも感じさせない。しっかりした演技に裏打ちされた笑いと感動で観せきった。

危うし東京勢!

遊眠社時代の野田秀樹のように宇宙から茶の間まで瞬時に入れ替わる縦横無尽の場面転換。演出がみずみずしい。

大阪風の笑いの味付けがありながら、情感あふれる物語はとてもロマンティックでとてもナイーブ。

劇想からまわりえっちゃん、もう一度観たいという気にさせる劇団だ。

「熊」 「附子」

「熊」 「附子」

森崎事務所M&Oplays

国立能楽堂(東京都)

2011/08/11 (木) ~ 2011/08/12 (金)公演終了

満足度★★★

チェーホフと狂言の親和性
チェーホフの短編を狂言の様式に翻案した新作と定番を茂山家の若手役者が演じ、敷居の高さを感じさせない親しみやすい雰囲気の公演でした。

『熊』(原作:チェーホフ)
登場人物の名前と文体が狂言の様式になってはいますが、台詞は概ね原作通りでした。意外と違和感がなく自然な話の流れになっていたと思います。特に貸した金を取り立てに来た男が水や酒を家の従僕(太郎冠者)に要求する下りは、狂言作品によく見られる同じ行動の繰り返しで笑わせる手法に重ね合わされていて、興味深かったです。
終盤でのピストルでの決闘シーンは武器を刀や弓に置き換えるのかと思いきや「ピストル」という単語をそのまま使い、出てきたのは昔ながらの竹製の水鉄砲、しかもそれを見た男が「スミス・ウェッソン製の立派なものですな」と原作通りの固有名詞が含まれた台詞で畳み掛けて、とても笑えました。
原作にはない、従僕の後口上りで締めたのも程良く様式感が演出されていて洒落ていました。
太郎冠者を演じた茂山宗彦さんの台詞を本当に忘れたのか演技なのか分からないようなスリリングな老人っぷりが楽しかったです。

『附子』
有名すぎて逆にあまり観る機会がなく、久々に観た演目ですが、前半の何度も繰り返される動作と、後半のとんち話的な展開がやはり小気味良かったです。
次郎冠者を演じた逸平さんのとても小心そうな振る舞いがチャーミングでした。太郎冠者・次郎冠者ともにこやかな表情で演じていたのが印象的でしたが、個人的にはもっと真面目な表情で馬鹿馬鹿しいことをしているタイプの演技の方が面白くなりそうだと思いました。

雨に紅花 (無事終演いたしました!)

雨に紅花 (無事終演いたしました!)

くロひげ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

無題82
相変わらず体調が悪いなか、せっせと劇場へ足を運びます。邦楽ロックには無縁(99.95%洋楽)なので、始まる前にかかっていた楽曲も知らないものばかり。開場時間の少し前から4F階段で待ちますが、人影がなく少し不安。ようやく開場、人当たりの柔らかい方が案内をしてくれます。えっと、暑かったでしょうとお茶までいただく。洗濯物を干してある(?)フロアをぐるっと回ると木造のプールとパイプで組まれたいつもの客席、席数は14だったか。フロアの2/3くらいを使った舞台。木の枠で作られたプール、内側は黒。外側には四方にタオルが敷かれています。プール内、奥には木製のテープル。ちょっとポンペイの噴水のようなかんじ。真上には空調、その風によるのか薄く張られた水面がさざめき、天井に反射しています。プールの外にはスピーカーが左右に2台。演出のコジマさんの前説を受け、ようやく始まります。

追記①チケットがいいです。水に滲んだようなタイトル(黒)と手をつないだ細い腕(水色)。

追記②(9/6)「生きている=水っぽい=やわらかい=しなやかに動く」。『生物学的文明論』本川達雄著。今日、読んでいてこの公演のことを思いました。

ネタバレBOX

どのような様子だったかは他の方のコメントにあるとおりで、2人の女性が同じ言葉を話す、ずらしながら話す、途中で役割を代え、ときには同じセリフを繰り返す。プールの外を歩く、内側を行き来する、横になる、座る、微睡む。役者さんはずぶ濡れになります。なにか水が空気のようにもみえてきます。どのようなお話しなのかなかなかわからないお芝居・・・今までは単に「アワない」の一言で片づけてきましたが、今日は、なぜか退屈することなく、眼をそらすことなく観劇することができました。お二人の爪が真っ赤なことを除くと、外見上共通なところはないようです。もう少し時間をおいてみないとうまく整理できません。一旦、ここまで。

プールの周りのタオル、黒でそろえた方がいと思います。そこもプールの一部ということで。ホントはこういったお話、作家の方や演出の方のお話を聞けるといいなと思いつつ会場を後にしました。
彼女に鎌を下ろすとき。

彼女に鎌を下ろすとき。

激団しろっとそん

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2011/08/08 (月) ~ 2011/08/10 (水)公演終了

満足度★★★★

見ましたよ、 お仕事 昼から帰って。
楽日 2回見ました、前回同様エンドが少し変わる。
前回も同じ感じなんですが、たまたまか? 2回目のほうが、入り込めた、演出の違いと思っていましたが、ミステリーとサスペンスの違いになるのかな? 初めは、謎がわからないミステリー、2回目は謎がわかっているサスペンス、になりますよね!!その演じ方って違うんでしょうね。

私が見た2回の順番でたまたまなのか、私がサスペンス好きなのかも。

このお芝居には、謎から引きずられた台詞が多く有ります、2回見て初めて解る所が多かった、死神の台詞は半分以上が謎に思いを込めた言葉です、よく出来た脚本です。

この劇団 自分達が思っているより力をつけています、初めからネタばらしでも、そして判った中でのお芝居を演じても 面白いのではないか、
 判りきった古典落語のような、水戸黄門のようなお芝居を、出演者たちの思いっきり大きな演技で、私は“しろっとそん”のそんな芝居が見てみたい!! 観せる力は十分あるとおもいます。

責任がもてない勝手な感想です。 失礼致しました。

天使は瞳を閉じて

天使は瞳を閉じて

虚構の劇団

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/08/02 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

いまなのか
第三舞台で初演の脚本で、一部改定はあるみたいだけど、今だからこそ上演したんだろうなとおもった。はなしを理解できたとはいえないが、派手ではないけれど印象に残るシーンが多くあったのでよかったです

青山君よ、家が明けたら夜に帰ろう

青山君よ、家が明けたら夜に帰ろう

コーヒーカップオーケストラ

シアター711(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★

みてきました
観劇しました。もうあの手この手で笑わせてこようとする熱がすごい。たぶん見逃してる面白ポイントがいたるところにあるんだろうと思う。ストーリーよりも笑いにおもきがおかれているのがわかるから、コメディが好きな人にはおすすめですが、そうでなければ長く感じてしまうかもしれません。

『ナツヤスミ語辞典』

『ナツヤスミ語辞典』

演劇集団キャラメルボックス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了

満足度★★★★★

画期的なコラボによる理想的なフュージョン
劇団名を合わせると柿キャラメルなのかキャラメル柿なのか、現物の方はいまいち喰い合わせが悪そうですが、劇団の方はそんな事はなく、自分は多いに楽しませてもらいました。
中屋敷さんの日本刀の様な切れ味鋭いリアクション芸がキャラメル成井さんのエンターテイメント性の高いファンタジーによって、多少薄くなる部分はあったにせよ、それぞれの良い部分を打ち消しあう事無く最適な調合になっていたように思いました。しかし、そう考えるとそれぞれの劇団の熱烈なファンで劇団の最も濃いエッセンスが好みの人には物足りなかったのかもしれないなあとも思いますが、自分は小学生のナゾナゾじゃないですが1+1が田んぼの田になるような楽しさを感じました。

雨に紅花 (無事終演いたしました!)

雨に紅花 (無事終演いたしました!)

くロひげ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

私は好き。
ふたりの声のトーンがそれぞれ違っていて、言葉の重なる感じや、追いかける感じ、そして呼びかける感じ。
音楽よりも水の滴る音や弾ける音の方が、印象に残っている。
名前を呼んで欲しいなって思った。
名前を呼んで。
優しく、柔らかく、強く、確かに。

パール食堂のマリア

パール食堂のマリア

青☆組

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/07/29 (金) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★

白い二人、「聖俗」「祈り」「命」そしてマリア
すごく気に入ったのですが、何がどう気に入ったのか、なかなか感想を書きづらく思っていました。私はどうやら「温かく重い」ものを受け取ったようなんだけど、それが何なのか、不完全ですが、書いてみます。

たくさんのドアと街灯の舞台美術をみて最初の印象は「絵本のよう」と思いました。そして、街灯は「なんか人魂(たましい)みたい」と感じました。
(この最初の印象は間違っていないことにあとで気づきます)

このお芝居で白い服を着た登場人物は二人。街娼Mと猫ナナシです。
街娼と捨て猫、一番汚い、一番穢れた存在が白い服を着ている。

彼らが白い服を着ている意味は二つあるように思います。
(以下ネタバレBOXにて)


ネタバレBOX


ひとつは最も穢れた存在が最も神聖なものにつながる、ということのように思います。聖と俗は対比されながら、つながる。
聖書のなかで、イエスが最初に弟子にしたのは徴税人や罪人でした。
あるいは、心の貧しい人々は幸いである、悲しむ人々は幸いである、そのような世界観に通じるように思います。

もう一つは、彼らは固有の存在ではなく、抽象的な存在だということ。望まれずに生まれてきた混血の子とその母、そういう類型を描いていることを視覚的に現しているのではないでしょうか。

ナナシを演じる大西玲子と、Mを演じる木下祐子は、下記の複数の親子を演じます。

①水島鞠子の子ども時代(ナナシ=大西)とその母(M=木下)、母が米軍兵に強姦されることが示唆、その後混血の男の子が産まれ、父が間引きをした可能性も示唆
②ミッキーこと本田幹子の子ども時代(ナナシ=大西)とその母(M=木下)、ミッキーが孤児院に連れて行かれる道中を描写
③ナナシの赤ん坊(大西)を捨てた母(M=木下)、母がMの墓前にひざまずき、懺悔と告別の場面

直接的にはナナシとMは③のみの関係なのでしょうが、①も②も演じることで、この時代に普遍的だったことを示しているのではないでしょうか。

私はこの③の場面で泣けて仕方ありませんでした
ナナシ「来てくれたんだね。ずっと待っていた。ここで。何度も、死にながら。何度も生まれながら。」
M「あなたを捨てたあの日、『私を離さないで』あなた、はっきりそう言った。声が出るはずもないのに・・・・」

この白い二人が邂逅する場面で、全ての登場人物がユリの花を捧げて祈ります。
「祈り」はこの劇のテーマのひとつと思われます。

もう一箇所全ての人物が出てきて祈る場面があります。

舞台上手上方で史子(高橋智子)と松田(荒井志郎)が丘の上の墓所とそこで眠る「望まれずに生まれてきた命」について語り、舞台中央クレモンティーヌ(足立誠)が「これまで看取ってきた猫の名前を挙げる」シーンが並走する場面。
(ナナシが「何度も死にながら何度も生まれながら」というように、この舞台では猫は魂の現われとして描かれています)

ここで、他の人物が全員ろうそくを持って登場します。
跪いて祈る姿ではないですが、これも鎮魂の祈り。
戯曲を見ると「無数の魂が灯火となり、丘から降りてきて、食卓や階段の周りに集まってくる」と書いてありました。ああ、やはりこれは魂なんだ、と得心しました。美しい場面でした。

実は、舞台美術の私の第一印象は「たくさんのドアとたくさんの街灯、街灯はまるで魂みたい・・」と感じた、そのイメージが強調されて出てきて揺さぶられたのだと思います。
魂と呼ばれているものは実は「命」そのものです。たくさんの命の存在を感じることが出来るから、格別に美しく、揺さぶられるのだと思います。

このお芝居では、混血の子=望まれずに生まれた命、だけでなく、ユリ(小瀧万梨子)は乳がんで乳房を失いますし、松田は無精子症と、「欠けた命」をも描いた群像劇になっています。命、生きていることの奇跡を強く感じさせられます。

このお芝居の何が気に入ったのか、気になったのか・・・
私にとってのキーワードは「聖と俗」、「祈り」と「命」という感じでしょうか。
大きなテーマにつながる世界を水島家の長女鞠子(福寿奈央)中心にしっかりと束ねているので、優れた舞台になっているのだと思いました。

この3つのキーワードをひとつにすると多分「マリア」になるのだと思います。

マリアは特定人物を指すものではないと思います。
街娼M=メリーさんとも、長女鞠子とも、またナナシも自分のことを「マリア」と呼んでいますし、ユリも・・・百合の花はマリア様の象徴ですよね。そういえば終盤、善次郎(林竜三)にも「マリア様みたい」といわれていましたね。
マリア様=女性性一般でも、いいのでは。

久しぶりに、女性性が強く肯定された世界に触れて、こういうのも気持ちよいな、と思いました。
チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★

ギターの人
三上寛が髪を伸ばしたような感じでした、単なる雰囲気。吉祥寺シアターは間口の割りに高さがあるんですね。ピーターパン見たこと無いけどピーターパンもできそうな高さです。 生徒の人数を絞ったほうがよかったんじゃないでしょうか。

いよいよ決戦です、その際の心構え。

いよいよ決戦です、その際の心構え。

タイガー

OFF OFFシアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度

たまには。
こういうのもいいかも。
でもグダグダだけでは、どうしようもない。

いよいよ決戦です、その際の心構え。

いよいよ決戦です、その際の心構え。

タイガー

OFF OFFシアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★

脱力系コメディ
序盤から終盤まで緩くグダグダな展開。どこまでがアドリブで、どこまでが台本なのかも収支がつかないグダグダな舞台。まあ、コメディだから、テキトーに楽しんで!のノリ。苦笑!

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

伝説の勇者率いる光の戦士達3人組ってはずなのだが、こいつらが見たからにめっさ弱そう。失笑!
でもって、大魔王に戦いを挑む前に眼の前の大きな敵に底知れぬ恐怖を感じて尻込みする。戦闘気力を失った彼らに対して業を煮やすキャッシーこと天童よしみ似の女将さんの腕っ節の強い事。笑

光の戦士に任せるよりは炎の術を使うというお七やキャッシーに任せちゃった方が大魔王も簡単に倒せるんじゃね?みたいに思うのだが、終盤はアニメ的なグダグダな展開で大魔王を倒す戦士達。

しかし、よくよく考えてみれば、もっさりが拾ったという「光の石」は邪悪な心を倒す不思議な力が宿っているという。だったらさ、大魔王も「光の石」で簡単に倒せるんじゃね?と思う。

要するに本の練りも雑なら、コメディとしても雑なタイガーでした。
これならタイガーバームのほうが使い道はあるみたいな・・。(とことん脱力!)


チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

観劇
(^^)でした。

鎌塚氏、放り投げる

鎌塚氏、放り投げる

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

満足度★★★

何を、放り投げる??
親から二代にわたる優秀な執事、鎌塚氏は、
仕える正統で高貴な貴族だが、お金のない主人のため、
金持ちの下品な貴族からなんとか金を引き出そうと奔走する。
ある意味特殊な環境で、縦横に活躍する、個性派の俳優さんたちを
見ているだけで楽しめてしまう。
話が、変な方向に暴走しだすけれど、それぞれのパーツが、
ラストには奇跡的に(半ば強引に)あてはまって、大爆笑、大団円
というシチュエーションコメディのお約束にはまってしまう
面白さもあります。
全体的に良い意味で毒がなく、ホンワカしているのは、
集められた俳優さんたちのキャラクターと演技の相乗効果が生み出した
これもまた、この芝居でしか味わえなかった、小ーさな奇跡といえます。

チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

長くて重いが、充実した見事な内容
すでに多くのレビューが投稿され、意外とそれらの点数は高くないが、
もしかしたら私は「年間ランキング1位かも?」くらいに感じました。
この日は仕事とその他で昼間から外を歩いていましたが、今年一番かも
しれない暑さで、夜吉祥寺に着いたときは、相当疲れていました。
そして、終演21:50の掲示を見て、一層がっくり。
なにしろ横浜まで帰るのは時間もかかるので。
しかし、観終わった後は、満足感で、
そういう気持ちは吹き飛んでおりました。

会場に入ると、ステージ上には学校で使われる椅子が並べられていて、
これだけでも「ああ、今日は学校ものなのだな」と分かる。
そして、ステージの両脇には、やはり学校ものの椅子がいくつも不揃いに吊り下げられている。オブジェを観るようでもあり、また、風によって多少動くのでモビール作品を観るようでもある。

ストーリーは、ここにもすでに書かれている通り、同窓会が開かれる中で過去(小学生時代)が回想され、初めに思い出されえる楽しい思い出のみならず、いじめが残酷な結果を生んだことまで想起させられる。
話の主たる流れとして、先生と子供達の出来事があるのだが、
この部分についても「小学生時代」と「同窓会」とが
交互にあらわれる手法である上に、
さらに副次的な話として、転校生と、
その病気入院中のお母さんの病室内のシーンがある。

こう書くと、複雑な構成の話のように感じられるかもしれないが、場面転換ははっきり分かるように作られているので、
観ている分にはある意味自然に進行していく。
そして、音楽はギター1本の生演奏で、ある時は優しいメロディーを歌い、
またある時には、激しい興奮を掻き立てるなど、大変効果的であった。
もちろん、演奏が素晴らしかったことは言うまでもない。

(以下ネタバレだが、これから観る方はネタを知らないで
鑑賞されることを強くお薦めする。)

ネタバレBOX

(すでに他の方も詳しく書かれていますが、私も合間を見てコツコツ書いてきたので、一応そのまま載せてしまいます。)

小6の教室に、新しい担任が登場する。若い男性教師で、教え方も上手く、
子供達の人気も抜群!
しかし、前任の女性先生が産休にしては交代が早いことや、後任のこの教師も、前任校を教えない……など、話に影が落とされる。

さて、このクラスに、児童の1人に大人びた美少女がいた。
彼女は、はじめこそ、他の子供たちがこの先生をもてはやすのとは一線を画していたが、ある時、遅くまで教室に残っていたところ、先生に「校舎の見回りをするんだけど、一緒に行こう」と言われ、2人で校舎を回り、そして普段は入れない屋上で美しい夕焼けを観る……。
他の女の子同様、この少女もついに淡い恋心を抱く。
そして、自分は先生にとっても特別な存在であるんだ、と思い込む。

ところが、ある時、この少女は、置き忘れてあった先生の日記に気が付き、
それを読んでしまう。
そして、明るく楽しい、そしてある時は親切な人気者先生の言動は、
計算ずくのもので、すべてが事前に「意図され」行われていたことを
知ってしまう。
そして、自分に対して、先生の「特別の想い」も無いことも……。

それを知った少女は、少女なりのショックを受け、
そして、先生に「小さな報復」を始める。
日記が読まれたということを、先生にだけ分かり、しかし、
他の子供には分からないよう、チクチクと刺すようなことをやり始める。
それに対して、先生は一度は自信喪失するが、夏休みを挟むと、
今度は少女への復讐に転じる。
怪我をした少女に、さらに怪我がひどくなるような指図を……。
予想通り、怪我がひどくなった少女は大泣きし、教師は反省……
しかし、これがきっかけで、この二人のわだかまりは一応解消する。

ところが、またしても、別の悪ガキが「先生の手帳」を見つけ、
そして読んでしまう。
しかも今度は、少女のような「先生にだけ分かる」方法でなく、
クラス全員ではやし立て、先生を徹底的にからかう。
その結果、先生は退職に……。

以上が中心の話であるが、
これに、転校生が病室の母を見舞うシーンが交錯する。

この転校生は学年も1~2年低く見られるほどの幼く見える少女で、
はじめは何気ない、彼女と、その母、そして主治医だけのシーン。
母は話もできず、記憶も失っているようだが、母の魂に伝わることを信じ、
母に学校であったこと、そして時々いじめからかばってくれる例の美少女
の体験を、時に、まるで自分の話のように母に語る。

ところが、このシーンは次第に深刻なものになる。
なんと、母の主治医が少女に性的いたずらを始めたのだ。
一方、母も、一度無理やり授業参観日に出席したところ、
他の生徒から幽霊呼ばわりされ、
それが少女のいじめのさらなる原因にもなる。

ある意味、母も、娘も追い詰められ、
ついに、娘は自殺を暗に勧めるような言葉を放ち、
その直後、母は学校の屋上から投身自殺する……。

というような大変重い内容なのだが、
やはり首吊り自殺(未遂)シーンがあった「ヒューマンエラー」に比べると、
私はやや表現が柔らかいというか、生々しさは薄かった気もする。
これは必ずしも悪い意味だけで言っているのではなく、
表現の仕方が微妙に違うのかな?などと思っている。
(ここは自分でももう少し考えてみます。)

最後に、素晴らしい公演であったことを前提に、
若干気になる点を2点だけ申したい。
1 投身自殺のシーン、母の人形が落とされるわけだが、
人間が意を決して、飛び込むというより、裏方さんが放り投げた、
という落ち方だった。これは頂けない。
2 すでに指摘が出ているとおり、性的いたずらを受けていた
少女自身や加害者の医師について、
本当は何らかの結末がほしいと思った。
もちろん、上演時間等の考慮もあったのだろうが、「材料」をこれだけ提示されている以上、物足りなさが残った点は否めない。
EVLITH イブリス

EVLITH イブリス

Performing unit colors7~C7

d-倉庫(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

一長一短?
母が遺した物語の世界に入った少女の物語、内部は先に入った者によって代替わりしていて…という設定が面白いが、その反面RPGっぽくなってしまい「母の遺した物語」が今一つ活きない憾みが無きにしも非ず。

回転木馬共和国の逆襲

回転木馬共和国の逆襲

月蝕歌劇団

風紋(東京都)

2011/05/22 (日) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

娯楽性+原発トリビア
3作目にして現代(近未来)編だが登場人物たちは経時変化していず、もはや回転木馬共和国はレジェンドかサーガか、みたいな?(笑)
そんな中でのいささか過激な反原発テロをめぐる物語、娯楽性も十分な上に原発トリビアまで盛り込んでさすが。

チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★

上演時間は約2時間20分
個人的に後味がスゴイ悪かった(笑) こういうの苦手でした。。。  

いや、子供の無邪気な残酷さ、、大人の狡猾な邪悪さ、弱さをリアルに表現している点については素晴らしかった!!!

小学生時代のシーンでは自分の小学生時代を思い出させてくれ、本当に懐かしく思いました。

そんなところからの展開だったので、表現が素晴らしすぎるだけに後味が。。。 
本作品、自分のパンドラの箱を開けたい方にお薦め。


とはいえ、「なんなんだ!」というくらい爽やかな先生(郭智博さん)を見たい女子は必見!!! 男子は主役の水崎綾女さん、藤本七海さんに注目です。

もちろん後藤剛範&神戸アキコさんは面白く、梅舟惟永さん、根本沙織さんがまわりをがっちり固めてるところなど、小劇場ファンにも見所あり。

チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

過去の記憶
とにかく素晴らしい物語だった。脚本家の新井真紀の頭脳というか、才能に惚れ惚れしたほど。その描写は児童の無邪気な罪を抉ったもので、観ていて決して楽しくはないが衝撃的な内容は斬新であり、かつリアルだ。
終演後、「東京の空の下で」の演奏があったがこれは初演の時にも流した曲で懐かしかった。
また、吉祥寺シアターを満席にする力量は流石だとも思う。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

まず、劇場に入ると天井から吊り下げられた椅子の数々がこれから起こる舞台を物語っている。全体的に照明の扱い方が絶妙でストレートに美しい。教壇と椅子が方向転換する演出は、パラドックス定数の「元気で行こう絶望するな、では失敬。」での演出と似通っていて、こちらを参考にしたのかな?とも思える演出だ。

それにしても今回の舞台は個人的にはオーストラ・マコンドーの舞台の中で一番素晴らしい作品だったと今更ながらに思う。物語は児童がとった無邪気な集団行動が、本人達との意思とは反対に教師も傷つけ、いじめも増長し、結果的に二つの大きな罪を科したことになってしまう。終盤では破壊的に終わるこの物語は観る者によっては鬱を呼び起こし、観る者によっては過去の罪を意識してしまうのだから、あまり清清しい気持ちにはなれないが、こういった集団での行動が時として誰かを貶め、誰かを苦しめ、知らない間に傷つけてしまうというのは大人の世界にだってあることなのだ。

今回の物語に登場するロリコン精神科医をワタクシはぶち殺してやりたい衝動に駆られたが、世の中というものは、性的虐待も、いじめの対象も常に弱い者へ移る。日記を記していた幸田先生も実は弱い人間の一人だ。中盤で実果が先生の弱みを握って反撃し、主導権を握ってしまう場面では教師の心理状態を実に巧妙に演技していたと思う。

そして今度は実果の優位な立場を押さえこれを反撃するために、眼鏡をかけて立ち向かう幸田先生の、眼鏡をかけるという行動そのものが、眼の前の世界を直視したくない臆病者の行為そのものに見えてしまうのだから教師の心理状態も抉り出す秀逸な場面だ。

これらは実果が幸田先生の関心を引きたいという一心から巻き起こす場面だが、少女の無邪気な心から大人になる段階の無邪気とはいえない罪だ。誰かの痛みに群がり追いつめる行為は無邪気な罪とも言えなくもないが、やはり大罪なのだ。

全てのキャストらの演技が素晴らしい。観ていてリアルに小学生に見えてしまうのだ。また神戸アキコなどはガキ大将そのもので、ああいった小学生っているいる!みたいな関心度!笑
そして幸田役の郭智博、陣野実果役の水崎綾女、倉間凪役の藤本七海がアタリ役だった。

子供の世界の残酷さをリアルに表現していたと思う。しかし、大人になるとそういった過去の罪を忘れてしまうことも多いのだ。


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