センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】
劇団バッコスの祭
南大塚ホール(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
余力を残して・・・
池袋演劇祭優秀賞受賞の凱旋公演の形をとった再演もの。正確には三演ということらしいが。
古色蒼然とした旧公会堂のような南大塚ホールだが、戦時中が題材のこの作品にはふさわしい雰囲気かもしれない。
作者は大変気に入っている作品らしく、自ら代表作になるだろうと書いている。
秀作であるのは確かだが、今後、上演を重ねていくほど、さらによくなっていく可能性を秘めた作品だと思う。
逆に言えば、まだ不満に感じる点もあるということ。
役者の演技には文句がないが、脚本の人物描写はまだ練る余地があると思う。
昨年、個人的には☆4つの評価だったが、今回も再演でやはり昨年と同じ点が気になった。
今回、一番感心した点は、俳優が箱の大きさに合った芝居をしていたという点。
小劇場劇団の場合、それがひとつネックになるのだが、見事にクリアしていた。
いつもは多少オーバーに感じる主役・丹羽隆博の演技が、大劇場ではちょうどよく見えた。
ネタバレBOX
昨年、冒頭の球技(?)がとてもよかったので今回どうかと思っていたら、球技とアクロバティックな動きを組み合わせ、より大劇場に合ったオープニングになっていた。
作家の森山智仁の昨年の解説によると「史実の再現ドラマではなく、あくまでフィクションなので」ということだった。
まぁ、そうなのだが、今回も気になったのは、重要な任務を担う役柄、研究者と新聞記者4人とも女性と言う点。この時代、男性が戦地に行っているとはいえ、やはり不自然に感じてしまうのだ。
今回は出演者も増えたが、全体としてやはり女優の数が多い。
しかも、研究者と新聞記者は1人ずつ役が増え2人ずつ出るが、またも女性なのである。
小野教授の田仲晶は昨年に続く好演で、食堂の娘だった雨宮真梨が今回はもう一人の研究者役に変わった。
既婚を装い、実は未婚という昨年の設定はなくなり、筋がすっきりした。
新聞記者・神出を昨年好演した金子優子が今回は神出と炎童子の2役を演じた。
そのぶん神出のウェイトは多少軽くなった。
炎童子は原子力の炎ともいえるのかもしれない。
もう少し演出面で強い印象を持たせたほうがよかったと思う。
ラスト、出撃の場面で、晴生(丹羽)との対決が観たかったのだが。
大門少佐は、昨年の石井雄一郎から西郷豊に変わったが、貫禄があり、適役だった。
陸軍中尉の杉本仕主也も、所作が軍人らしくてよかった。
研究室の学生が2人とも急に海軍を志望して簡単に入ってしまうのもひっかっかる。
晴生が入隊前夜「明日、飛ぶということもある」と話すが、入隊して訓練もなしにそれはありえない。
学生の会話に「何ビビってんだよ」や「やべぇ」と現代語が入るのも、いつもの現代語の時代劇では気にならないが、戦時中では気になる。一考されたし。
、
村崎座の座員も戦意高揚劇団にいるとはいえ、この時代なら軍需動員は当然あったはずで、せめて会話に出すくらいあってもよかったと思う。
そうでないと、まるでサークル活動みたいに好きなことをやって過ごしているふうに見えてしまう。
座付き作者が軍事機密まで知っているという設定も前回同様気になった。
村崎座の蒙古襲来の芝居も、陰陽師と炎童子が出てくるので複雑になった印象。
座付き作者の稲垣佳奈美の柝の打ち方がよい。案外、ちゃんと打てない俳優も多いのだ。
舞台美術は、予算との兼ね合いもあるだろうが、前半の部分などもうひと工夫ほしかった。
ラストの灯篭流しの部分はなかなか美しい演出だが、小野教授が花をみつけるところの晴生との場面、花にスポットライトが当たる時間が長いわりに、中途半端に幕が下りてしまう感じでもう少し丁寧な終幕にしてほしかった。
昨年は小野がこのあと長崎に行き今生の別れになるという設定なのだが、今回、花が咲いてると、原爆投下直後なのかどうか?、時系列が混乱する。
雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)
THEATRE MOMENTS
アドリブ小劇場(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
とっても良かった。
アドリブ小劇場の受付。
したまち演劇祭のTシャツを着ているスタッフさんが多い中(←このTシャツ売ってほしい)、ひとり雰囲気の明らかに異なる綺麗な女性が。
「アドリブ小劇場の小屋主?はたまた劇団のパトロンか?」と思ったら、出演者の一人、中原くれあさんでした。元宝塚とのこと・・・納得!
入場すると、演出・出演の佐川大輔さんが、飴ちゃんを配ったり客いじりなどをして、客席を暖めてました(たまに、凍らせてたが)。。。
開演時間。
佐川さんの前説が続いております・・・THEATRE MOMENTS公演では恒例のことらしい。
さらに出演者4名が加わって、「客席からお題をいただいての、お絵かきタイム」に突入・・・ゆるグダで、とってもおもしろかった!
「夏バテをしたカーネル・サンダース」というお題を用意してたんだけど、言いそびれた・・・無念。
「お絵かきタイム」で使ったスケッチブックから、芝居が始まる。
この「前説→芝居」への自然な流れが見事!
『笑っていいとも』の「前説→ON AIR」の流れくらい巧いんだよなぁ・・・さすが、慣れてるだけのことはある(笑)
お芝居は、約70分間。夢中で観ました。
スケッチブックを多種多様に使ってて、とてもおもしろかったし、台詞回しも身体表現も、すばらしい出来・・・しっかりと稽古してきたんだろうな、って思う。
冒頭の「雪だるま」・・・すっごいよ、これ!
映画やテレビでは伝わりきらない表現で・・・ホント感動したなあ。。。
老若男女、いろんな知り合いに紹介したい演目でした!!!
ネタバレBOX
原作は、ポール・ギャリコの『雪のひとひら』。
ストーリーは、原作に忠実と言ってよいと思うので、アラ筋を知りたい方は、グーグルで検索してみてください。
空から舞いおりてきた「雪のひとひら」の誕生から天に召されるまでの話。
この「雪のひとひら」を、少女時代→青春時代→子育て時代→晩年とそれぞれ違う女優が演じていく。
ボクにとっては、最初の少女時代を尾身美詞さんが演じたことで、深く深く芝居にのめり込めたような気がする。
この尾身さんの容姿から、スイスの山間の村を思い出しちゃって・・・もう、そこから蔵前のアドリブ小劇場には、ヨーロッパの香りが漂ったし、出演者の皆さんがアルプスの住民にしか見えなくなっちまった(笑)
ちなみに尾身さんは、すっきりとしたドイツ人のような感じです。
ワンツーワークスの公演の時から、かなり気になってたんだけど・・・やっぱイイ!!
本当に、良い芝居だったなあ。。
家族以外の人に興味を持ちはじめる子供時代、気になる人がいつしか恋人になる青春時代、結婚して子供が生まれて、働いて働いて働いて・・・そんな日常で、フッと感じる「自分って何だろう?」という不安。孤独。虚しさ。。。
でも、一所懸命生活している限り、ほんのささやかなものであっても意味があるんだよなあ。「キミのこと、フッと思い出すことあるんだよ」みたいな。
「雪のひとひら」の人生、堪能いたしました!
あっそうそう・・・前説のとき、佐川さんのチンポジが超気になった・・・公演のときは、ブリーフはいたほうがイイと思います!笑
女がつらいよ
MCR
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑った!泣いた!
何と言ってもあずきちゃんが最高すぎる。今年1月に観たドリルチョコレート「テスタロッサ」のあずきちゃんがめんどくささをさらにパワーアップ。なのに不思議と可愛らしい。櫻井さん独特のセリフ回しと人間臭さが全開で、あり得ないのにありそうで、散々笑ってがっつり泣いて、最後にはホッコリさせられた。
ネタバレBOX
MCRのメンバーのキャラ設定が非常に良く、いつもは異質なキャラ感のみ醸し出す福井さんが特異さは(白ジャージも)変わらないままに好演していたのが印象的。あと個人的には、ヨウヘイくんが何故だか中川智明さんを彷彿とさせた。
東京
江古田のガールズ
OFF OFFシアター(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★
ほんとに、久々でしたー
アトラクション、と前もって明言してらしたので、芝居とは一線を画して拝見しました。体当たり感は凄かった。私は山崎君の書いたストレートプレイを観たいです。日舞、素晴らしかった。
めろす
チェリーブロッサムハイスクール
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了
満足度★★★★★
熱い
何でここまでするのというくらいの熱さに心打たれました。理屈じゃない人間の姿を見せられました。
思い出せないロクデナシ
シネマ系スパイスコメディAchiTION!
新宿シアターモリエール(東京都)
2011/07/08 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了
満足度★★★★
まとめ方が巧み
クライマックスの一部は若干既視感あるも時事ネタの絡ませ方とソレ関連のまとめ方が巧み。おバカ(あるいはナンセンス)な部分が結果的にそちらを際立たせた感じか?
また、毎度ながらオープニングクレジットの出し方も見事。
ロミオやらジュリエットやら
てらりすと
下北沢GARDEN(東京都)
2011/07/09 (土) ~ 2011/07/09 (土)公演終了
満足度★★★★
楽しかったァ
「新説」一人ミュージカルと「現代アレンジ(?)」二人芝居のロミジュリのカップリング、楽しかったァ。
生のホーンセクションを起用しての前作と趣を異にする楽曲群もイイ。
ぺタルとフーガル
熱帯
駅前劇場(東京都)
2011/07/07 (木) ~ 2011/07/11 (月)公演終了
満足度★★★
気分は自分もバンコック
海外ツアーの添乗員たちを中心とした「内幕もの系」。
若干デフォルメされた人物(や出来事)もいるが写実的な装置も相俟って適度なリアリティがあり「気分は自分もバンコック」。
MOON-鬼が棲む森-
劇団SAKURA前戦
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★
意外にも面白い
初見だったが、想像に反して(?)十分に楽しめたし、面白かった。笑いもあり、涙もありで、エンターテインメントとしてしっかり完成している(全体的にはいいが、部分的にはもう少し洗練させて欲しい部分もあったが・・・)。非日常の世界に引き込むだけのパワーはある。福岡から東京へ拠点を移したというが、終演の挨拶でそれが亀有といっていた。そこでの近所付き合いの話とかを暴露した、由良役の女優さんが好感度をアップ。ぜひ、東京で頑張って欲しいと思う。
テノヒラサイズの人生大車輪2011
テノヒラサイズ
HEP HALL(大阪府)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
鉄板
この作品、初演も再演の大阪公演・東京公演と全て見てます。
なので、内容も分かってるのに、大爆笑してしまいました。
キャストがシャッフルされてるので、
毎回、新鮮な気持ちで楽しめるんですよねぇ。
まさにテノヒラサイズの鉄板ですね。
残るもの、よろしければ。
en:en
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
救われて欲しい
とある事故をきっかけに止まってしまった時間が再び、動き始める。
重い内容でしたが、凄く、見入ってしまいました。
後は、、、主人公の二人が前向きになる所も見てみたかったです。
女がつらいよ
MCR
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
あっけらかんとした明るさ満載
特異な状況下での恋愛でどちらかと言えば悲劇的なストーリー展開なのにネジが2〜3本外れたようにすっトボけた可笑しさとあっけらかんとした明るさ満載なのがイイ感じ。
かすかな希望をチラつかせて救いの道を残す結末も上手い。
インディとジョーンズの最初の聖戦!
平熱43度
ワーサルシアター(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
肩肘張らず気軽に観るのに最適
ありがちではあるが、タイトルでモロわかりのものをはじめパロディやオマージュ満載のマンガチックな冒険活劇コメディ。
キャラクター設定や転々と移る場面の見せ方などがよく出来ており、肩肘張らずに気軽に観るのに最適?
はじめてのにんげんがり
劇団桃唄309
テアトルBONBON(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/13 (火)公演終了
満足度★★★
3.11以降の、彼らからの、ひとつの答えかもしれない
と言うのは、深読みしすぎか。
とにかく、頭を回転させながらの観劇。
観客に、物語の「答え合わせ」的な引っ張り方以外の「面白さ」を見せてほしかった。
ネタバレBOX
カフェがある町は、どうやら人口が減っているらしい。
「側溝の掃除」「下草刈り」などということが、何度も出てくるあたりが「除染」を想起させ、ただならぬ事態が町に起こっているような気配を漂わせる。「停電」と「断水」の予測の放送も。
そして、人でない者が跋扈し、彼(ら)によって「消されて」しまうような、不気味さもある(しかも、その手を下すのは「にんげん」でなくてはならないという皮肉)。
不安感の中にあって、弟の意思を継いでカフェを出そうとする男と、それにかかわってくる人々のストーリー。
しかし、さらに時間を超えて、ドアとドアから抜け出せない男女が絡んでくる。
この設定がいまいちしっくりとこない。
なぜならば、彼らは未来へ進もうとしているようだが、ドアから抜けだそうとはしていないからだ。何度も同じドアからドアへ移動するだけ。もし、そういう境遇に陥ったならば、ドアの中にいる人たちに助けを求めたり、抜け出す方法を考えたりするのではないだろうか。
自分に出会ってしまえば、ドカン、という説明がわずかにあるのだが、それだけではどうも…。
特にカフェの男としばらく過ごすことになる女の行動が理解できないし。
あまりにもドタバタと出入りしすぎるので、回数が多すぎてストーリーのアクセントにもならないし。
そんな違和感もあり、見ている側としては、ついつい「答え合わせ」のようなものをラストに求めてしまうのだ。
しかし、「答え」は出てこない。
何がどうなっていくのか? が気になってしょうがなかった。
のだが、結局、きちんとした説明はない。
もちろんそれは「アリ」なのだが、であれば、そういう「設定」や「辻褄」探しではないところに、物語の面白さを見出せるようにしてほしい。
つまり、いろいろ引っ張るだけ引っ張っておいて、放り出された感覚なのだ。
物語自体が、そういう「設定」以上に「何か」を感じ取れるのであれば、そういう投げ出され方に対しても納得できたと思う。
そうではなく、しつこい繰り返しが、延々続くように見えてしまい、その「繰り返し」に面白さが乗っかってこなかったような気がしている。
登場人物たちの出入りがあまりにも、毎回同じなので、いささか飽きてくるのだ。
「しつこい繰り返し」に意味があるように見せ、「なるほど」と思わせてほしかったということだ(なぜそうなったか、という説明はないとしても)。
「不安さ」も増長することもあまりないし。
このストーリーで唯一、いい感じだと思ったのは、ラストだ。
カフェを継いだ男が、初めて弟がやろうと思っていたカフェを訪れるシーン。
それは、話の中盤で、男が弟の彼女だった女にプレゼントを贈り、自分の気持ちを伝えようとするのだが、結局きちんと渡せなかった。
時間を行き来する女が、それを知り、きちんと渡そうとして、再度プレゼントを持って出る、というシーンとつなげて考えると(未来ではプレゼントが消えてなくなり「ということは渡せたのではないか」という台詞にもつながっていく)、カフェを継いだ男の、「新しい物語」が、始まるのではないかという予感をさせるのだ。
つまり、舞台の上では、時間が前後しながら進行しているのだが、観客に見せる時間設定としての「最初のシーン」ではなく、「新しい最初のシーン」としてつながっていくように感じたからだ。
ここで、「除染」や「人でない者」たちが登場する、「不安な世界」を「やり直す」というような感覚がしたのだ(…結局それは無理なんだろうけれど)。
それが、不安な今への、彼らからの、ひとつの答えではないのか、と考えたのだ。
本当は未来は過去には干渉できるはずもないのだけれど、今からの未来には影響を及ぼせるという、あたりまでになってしまうと、深読みすぎになってしまうのだろうけれど(笑)。
コーヒーや紅茶の味についての台詞が多く、ずっとコーヒーのいい香りが漂っているような作品だった。
普段コーヒーなど飲まないのだが、帰りに7-11で、ついコーヒーを買ってしまった。
ロベルトの操縦
ヨーロッパ企画
本多劇場(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★★★
日常。
ヨーロッパ企画の面白さは、日常的なだらだら会話の面白さである、と思う。
どんな場所、どんな環境にあったとしても、日常会話はある。
今回も、そんな作品。
ネタバレBOX
砂漠、軍隊、兵器としてのロベルトという、「非日常」的な設定。
そんな設定だけど、待機時間が長すぎて、緊張感はすでになく、だらだらキャッチボールをしていたり、コーラを飲みたかったりする人々。
の、だらだら会話。
ヨーロッパ企画は、常に「非日常」と「日常」が隣り合わせにある。
「非日常」だとしても、その「非」感は長く続けば続くほど薄れていくから。
『ボス・イン・ザ・スカイ』では、ドラゴンを捕獲しながらも、それはあくまでも仕事で、メンバーが気になっているのは、ロックフェスだったりするわけだったり、『サーフィンUSB』では、あんな酷い世界になっているのにもかかわらず、格好つけたいサーフィンだもの。
最近は、本多劇場クラスの大きな劇場が多いせいか、それに見合った設定にしているような気がする(もっとも前々回は喫茶店だったけど)。会場ありきの設定、というか。それは当然のことだし、それに見事に応えているとは思うのだが。
そういう設定は、確かに「非日常」と「日常」の対比として、とても面白くなっていくのだけれど、日常的なだらだら会話が少々薄れていくような気がしないでもない。
今回は、最初3人から始まり、徐々に舞台上の人数が増えていく設定で、誰がどういう役で、どのタイミングで出てくるのか、という楽しさはあったのだが(中盤以降の登場シーンはどれも笑った)、大人数で、責任感なくしゃべってるという、ぐだぐだした感じがもうひとつ足りなかったような気がしないでもない。
個人的には、息の合った劇団内だけでの会話のような雰囲気が好きなので、客演の人には、そこに入りにくい違和感のような設定にしたほうが、面白かったと思うのだが。
とは言え、いつものとおり、いい感じで笑わせてくれるのではあるが。
そして、ラストへの展開も「!!!」な、脱力感さえ漂うトンデモ展開なのが楽しいのだ。
兵器という設定のロベルトだが、防御には弱そう。そして、どう見ても、でかいだけのサイドカー付きのオートバイなのが可笑しい。
もんぞもんぞ
ジャイアント・キリング
Geki地下Liberty(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★
美術すごい!
初めてのジャイアントキリング。
アンケート書けなかったのでこちらに。
若い女の子が沢山でしたね。
確かにそのコ達目当てで来ている方々の
雰囲気を感じ取ってしまいました、、、。
もったいないなぁ。と思う所が多々。
話しに入り込もうとすると、
何らかのことでふと距離を感じてしまう。
個人的には勉強になりました。
お話はまるで小説みたいでしたね。
台本を読みたくなりました。
舞台美術はとっても現実味があって
いい仕事されてるなと、開演までの時間は観察しまくってました。
わたしは背がひくいので
客席の位置によって全く舞台が見えなくなってしまったのが
とっても残念でした。
あの座席だと演技の仕方も大変だなと思いました。
改装後初めての劇場だったのですが
前より天井が高くなっててとってもよかった。
仕込んでいこう!~新宿編~
円盤ライダー
SPACE107(東京都)
2011/09/06 (火) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
さすが!!
キタムラ演出!!って感じの音と映像。
3月に同タイトルの作品を観ましたが、同じ脚本なハズなのに演出家が変わっただけでこれだけ違う印象に!!と。
終盤に向けての笑いの要素とカテコの演出はとってもポップで楽しかったぁ♪
キャラの濃いキャストが多い作品でしたが、それぞれの個性がぶつかることもなくて。
ホントにおもしろくて最初から最後まで笑いっぱなしの100分間!!
もう1回観たかった!!
父と暮せば
こまつ座
電力ホール(宮城県)
2011/08/26 (金) ~ 2011/08/26 (金)公演終了
満足度★★★★★
父と娘の4日間
お互いの会話から背景が明らかになる過程で、娘は相反する気持ちにどう向き合うのか?
内容は重いけれど、笑いもある充実の1時間20分でした。
めろす
チェリーブロッサムハイスクール
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了
満足度★★★★
全力投球!
10回記念公演と銘打つだけあって気合の入り方が違う。役者が全力投球している姿はなによりも感動的。走るめろすを堪能した。
作風は前回の作品とは大きく変わって、メタフィジカル的な芝居。劇団員だけで新しいものに挑戦していこうという姿勢も好感がもてる。ともかく気持ちいい作品だ。
かもめ
第七劇場
シアタートラム(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
前衛的な「かもめ」
「かもめ」自体、読んだことも、また上演を観たのも、大分前のことで、
記憶もかなりあやふやになっているが、公演時間が70分と言うのは、
それにしても短いんだけどなあ、と思いつつ会場へ。
ネタバレBOX
会場に入ると、白い衣装の女性4人がすでに舞台に立っていて、
なにやら時々、「77」とか、二桁の数字をつぶやきながら、
舞台上を静かに動いている。
舞台上は基本的に無機質の雰囲気で、白い質素なテーブルがあって、
その上に「かもめ」(の剥製)がいる…正確には上から吊り下げられていて、
テーブルから浮いている、という感じ。
椅子は、地味だが見た目の悪くない木製のものが十数個置かれている。
彼女達の中にはこの椅子に座っている者もいるし、
また、やはり上から吊り下げられたブランコに座っている者もいる。
開演前の注意やブザーが鳴り、相変わらずこういう雰囲気なので、
始まったのかどうかイマイチはっきりしないまま。
しかしここに、男が1人入ってきて、雰囲気が変わる。
ところが、この会話は「女性患者と男性精神科医」というもので、
つまりは、女性は精神病患者、
ここは精神病院という設定であることが分かる。
その後、舞台奥に、ロシア風の衣装の人物達も現れ、そして彼らも芝居に加わって、一応「かもめ」らしくなる。
しかし、前衛的雰囲気は変わらず、オペラの重唱のように、
数人が同時にしゃべりだしたり…もちろん、台詞はほとんど聞き取れない。
音楽は、ストラヴィンスキー「春の祭典」の
ゆっくりした部分が使われたり、
また、いかにも前衛演劇特有の効果音が使われたりで、
こちらも前衛的性格を一層際立たせていた。
で、例えば、コカを精製して、より作用の強いコカインを作ったり、
というのと少々似ているかな、という気がした。
つまりは、前衛的手法によって、これまで「物語」というオブラートの中に包まれていたものが、明瞭にされてしまう、ということ。
そうなると、あとは、観る者の嗜好の問題、つまり、
こういう結果を好むか好まないかで、評価が分かれてしまう気がする。
私個人としては、骨格を明確に示してしまうより、
肉も脂肪も皮膚もあった方が良いと思うタイプなのと、
もう1つは、「精神病院」という手法自体、決して新しいものでは無いし、
一時期流行った、芸術・芸術家を「なんでも精神病」にしてしまい、
それで、芸術の本質を解説できたとする風潮に
疑問を感じていたこともあるので、
まあ「私の好みではない」というところです。
もちろん、役者も(冒頭台詞の聞き取りにくい人はいたが)
良い水準の人たちと思うし、
(全体の中での位置づけという点では多少しっくりこなかったが)
舞台奥の枯れ木のある部分に雪が降る場面は
とても美しいシーンであった。