ハッピー・ジャーニー 公演情報 劇団フライングステージ「ハッピー・ジャーニー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    すんごく面白い
    好みのど真ん中。今回はコミカルなセリフで笑わせるコメディで、ちょっぴり切ない芝居でもあった。人生それぞれだが、母親とゲイの息子とその今彼と息子の元彼の4人の情景が可笑しくも哀愁を帯びたストーリーだ。こんな家族像もいいなって思う、お勧めの舞台だ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    彼ら4人が母親の生まれ故郷である北海道へ旅をする初めての家族(?)旅行を描写した劇。
    母親・真佐子とゲイの息子・堅とその今彼・裕市の3人での旅行のはずだったのだが、たまたま電車内で息子の元彼・守(岸本啓孝)と偶然、乗り合わせたことから、守の半ば強引さに折れるように4人の家族旅行と化してしまう。苦笑!
    しかし、この守の一見強引ともとれる行動がまったく嫌味はなく、ついつい失笑させられてしまう。またコミカルさを前面に押し出したゲイ言葉も見事で、その可笑しさに爆笑してしまうのであった。笑

    彼らが行く先々でちょっとしたハプニングが多々ある。そのつど多数決やら意見をぶつけ合いながら目的地まで行く珍道中の設定がお見事なのだ。また9人のキャストらで様々な人物を演じるのだが、これまたストーリーテラーのようなナビが入るので解りやすく、転回も絶妙だった。

    更にキャストら全員の演技が自然で、まあ、ゲイの珍道中という設定なのだから、彼らにとっては自然に演じられる物語ではあるのだけれど、しいたけを、ますだいっこう、遠藤祐生、木村佐都美、関根信一の5人は何人もの役柄を見事に演じていて、いっさいのブレが見当たらなかったのは流石だった。

    物語はコメディだけでは終わらない。ゲイの息子を持った母親の感情までも描写し、今後の生き方までも緩やかに示唆し、それを年老いて一人で暮らしている真佐子の母・スミにセリフとして吐かせる。女という生きものは夫が亡くなった後に、活き活きとする。という本音も吐かせながら長い年月を生きたスミの人生を郷愁と共に思うのだ。

    ときにワタクシは、しいたけをという役者が大好きである。出来たら友達になりたいくらいだ。そのうち時間をかけて口説いて友人になろうと企んでいる。

    きっとハッピージャーニー、好い芝居だった。

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    2011/08/19 12:21

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